蒼い空と時計ヅラ 作:月時計
PDAの細かい仕様はすっ!なんで気にしないでください。
ヒースクリフが船に乗って少し経った後……
「これで最後だっ……と!」
ヒースクリフのバットが最後の魔物を倒すと、森は静かな雰囲気を見せる。
「これで素材は集まったわ、ありがとう皆」
私達はデザイナー、コルワの頼みで素材集めを手伝っていた。
「正義の為の行いなら何度でも助けようぞ!」
「あら、ありがとう。団長さんから聞いていたけど、貴方達とっても個性があるわね」
「あ?個性?」
「ええ、貴方達が別の世界から来たって話も聞いたわよ。それでちょっと聞きたいんだけど、貴方達の物語にハッピーエンドはあったかしら?」
『は、ハッピーエンド?』
「ハッピーエンドォ?」
「ええ、私ハッピーエンドが大好きなの!人の幸せな姿って見ているこっちまで幸せな気持ちになるでしょう?」
「(ハッピィエンドゥ……私達からは遠ざかり言葉なり)」
ハッピーエンド……つまり大団円とか、物語が良い終わり方をしたって事だろうか。
『……』
「……」
「……あら?どうしたの皆静かになって」
……私達がしているのは地獄巡りだ。
今までの出来事を話しても彼女の望んだ答えにはならない気がする。
その日は誤魔化して一日が終わった。
その日の夜……
「うーん……結局話は聞けなかったわね……あら、これは……」
コルワは船内に落ちていた謎の板を拾う。
「あ、コルワさん。こんばんは」
「あら、団長。これ、何か知っているかしら?」
グランはコルワが見せて来た板を見るとああ、と思い出す。
「ダンテさんが持っていた物だね、確かPDA……?とか言っていたかな」
「そうなのね、それなら返しに行かないと……?」
ふと、コルワはPDAが薄っすらと光っている事に気が付いた。
「これは……?」
「何かしら、幾つかボタンみたいなのが表示されているけど……上映館?」
コルワは何気なくそのボタンを押すと、ある記録が流れたした。
「これは……ダンテさん達の記録みたいだ」
グランとコルワの視界には、誰がどこから撮ったかわからないがダンテ達の旅路が映し出されていた。
画面には、ダンテが謎の三人に襲われているシーンが映っていた。
「あぁっこいつら一体何者なのよ話も途中からだから何が起こったのかわからないしダンテさんも記憶喪失になっちゃてるじゃないそれにこのままだと殺されそうな雰囲気だしバッドエンドの気配がするんだけど」
「コルワさん?」
コルワがブツブツと呟き始めた頃、画面では三人組の内の一人をバスが轢き飛ばし、中からファウスト、イサン、そして他の囚人と思しき人物たちが次々とバスから降りてくる。
「ああ!そういう事ね!これでダンテさんが彼らと出会って目の前の悪を倒すハピエン展開!」
そして囚人は全員死んだ。
「あれーーーー!!!?」
「コルワさん!ここ廊下だから一旦部屋に戻ろう!」
グランは目が血走っているコルワを引きずってコルワの工房に戻った。
「フーッ……フーッ……ハピエン……彼らの物語にハピエンは無いの……?」
「コルワさん、落ち着いて……」
コルワは赤い目の男が何とかしていたのを見てある程度情緒が回復していた。
「……昼間彼らが言葉を濁していたのはこういう事ね……ふふふふふ……」
画面では、ダンジョンとやらへ潜る為に案内人と会っている場面だった。
「あっちの世界は随分と殺伐としているのね……あら、可愛い子がいるじゃない」
「ユーリ……って名前みたいですね」
「あっちの世界にも合う服を作りたくなってくるわ、デザインはそうね……」
その後もコルワは夜中を過ぎてもPDAを見続けていた。
道中で出会った赤髪の少女と虫の腕を持った男の会話に一喜し、この世界の常識に一憂し、青い眼鏡の男にブチギレていた。
因みにグランは寝落ちした。
「グギギギギギ……おのれホプキンス……!!」
もう誰が見てもコルワの精神状態は危険だった。
しかし止められない、コルワはもう自身を制御できなくなっていた。彼らのハッピーエンドを見なければいけなかった。
画面の中では彼らが求めているものを持った怪物が隙を見せている場面だった。
その中で、ユーリが答えた。
『私が言って確認してみます!』
「待って―――――待って待って待って」
コルワは必至に声をかけるがこれは過去の物語。
とっくに過ぎ去ったエンドだった。
虫の腕を持った囚人がユーリと共に近づくが、林檎は溶けて新しい胴体を作り出した。
虫の囚人は逃げ出したけど、ユーリはそうじゃなかったみたい。
あまり罪悪感を持たないで、二人よりは一人の方が良いでしょ。
「…………」
その後、落としたPDAを探していたダンテがコルワの下に訪れると彼女の工房は無数のデザインの服で埋もれていた。
ダンテが彼女に尋ねると笑顔でPDAを返却してくれたが、何故か7章まで再生された記録が残っており、コルワが見た事も無い装備を着ていたがダンテは考えるのを止めた。
部屋を出てから自分の部屋に戻るまで、彼の耳(?)にはハピエンという呪詛が聞こえていた。
5章分まで書こうとしてたけど冗長なんで止めました。
次は誰を探そう……
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