Runaway Baby 〜ウマ娘たちは戦場で何を見たか〜   作:水銀(654×4)

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よくわかんない機能多すぎて狂いそう…もう狂う…

リスペクト
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フォント作ってくれた人感謝→https://syosetu.org/font_maker/?mode=font_detail&font_id=140



ここに再投稿するにあたって、ウマを特殊な漢字にするとともにピクシブ版より一部修正しています。


プロローグ
未曾有の"世界大戦"とウマ娘


━━━━━時は1914年、第一次世界大戦が始まる直前にまで遡る。

まだ第一次世界大戦が単純に「世界大戦」と言われていた頃だ。

 

 

 

 

娘(学名:ホモ・エクウス)を含む多くの人々が、今度始まる戦争もすぐ終わると何も疑わずに信じ切って、家族と聖夜祭(現代のクリスマスに相当)には帰ってくると約束し意気揚々と戦場に向かった。

 

 

 

 

 

だが、蓋を開けてみればその戦争は今までの戦争とは全くの別物だった。

駆兵(娘の兵士を人兵人間の兵士と区別するべく生まれた言葉)による一点突撃での敵前線の突破を目論むも、各国の度を過ぎた、本来人間の便利さを追求するだけのはずだった研究がもたらした新兵器毒ガス、機関銃、有刺鉄線などにより、瞬く間に彼女らは死ぬ瞬間の痛みと恐怖しか語らぬ死体の山となった。

 

(今回の本題はその話WW1ではないので概略だけ述べるものの、似た資料で詳しく語られているものがあるので興味のある方はそちらを参照のこと)

 

 

 

今までの"戦い"ならここで一旦退却できただろうが、産業革命と同時期に勃興した国民国家による貴族や平民といった身分の撤廃により、かつてのような"貴族だけ、騎士だけの戦争"ではなく、国民全員を総動員しての総力戦となっていたのでそれも不可能だった。

 

 

 

敵前逃亡は重大な軍規違反として規則で縛り、同調圧力を利用した囲い込みと国家のため家族のために戦っているんだという重圧により、人々は次第に逃げようという気を失っていった。そしてその動向がまた別の兵士への同調圧力となった。

 

紀元前数千年前から人間と共存するべく進化してきた娘にとって、人間からの同調圧力はそれはそれは良く効いたことであろう。

 

 

 

人々は来る日も来る日も塹壕の中に身をうずめ、隙を見て攻撃するだけの日々を送った。

 

 

 

家族と約束したクリスマスも、故郷に置いて来た愛妻の出産予定日も、まだ幼かった子供の誕生日も、漠然とした死と戦友と戦友だったものとだけで過ごした。

 

 

だが駆兵たちはそうもいかなかった。

たとえ人殺しのために集められたと言っても彼女らは娘、走るために生まれて来た存在である。

華々しく戦場を駆け回り仲間に勇気と勝利の可能性をもたらすために来たのに、実際は狭くてロクに走る場所すらない溝の中でじっとしていることを強制されていたのだ。

 

 

 

映像資料として残っていた、この頃に撮られた映像を見る機会があったのだが、あれはほかならぬ地獄そのものであった。

 

 

 

その娘たちの狂いように、各国の政府や軍の上層部は慌てふためいた。

この状態を放置すれば大幅な戦力や国力の減少に繋がるだけでなく、軍の士気が下がったり、それにもし送り出した愛娘が肉片になって戻ってきたと知った親や家族がデモや革命でも起こしたら誰が責任を取るのか。 

 

 

 

辞めるに辞められない戦争と板挟みにされて追い詰められた司令部は、最悪の決断を下した。

 

 

 

 

後の世ではこう呼ばれている。

「騎兵特攻」と

 

 

 

 

彼女たちは乱舞し次々に塹壕を飛び出していった。

何ヶ月も生きる意味走ることを取り上げられていたのに、急にそれが手元に戻ってきたのだから。

死ぬことはどうでもよく、ただ思いきり走りたかったのだろう。

 

 

 

その美貌と戦力により味方を励ましていた駆兵たちが狂ったように笑いながら死へと走り去っていくのを、お互いの陣営の兵士たちは塹壕から頭だけ出しては唇を噛んでただ見ているしかなかった。

 

 

一番辛かったのはこのとき機関銃を掃射していた兵士だ。

本来は既にどちらかがこの戦線に虫食いのようにいくつもの穴を開けて突破しているはずなのに、長きにわたる塹壕戦で何の役にも立てずに本能を制限されて閉じ込められていた娘たちが無限にも思える群れをなして笑いながらこちらへ向かってくるのだから。

 

 

だが彼女らがこちらの塹壕までやって来たとして、果たして全ての娘が狂っているのだろうか?紛れたまともな駆兵が不意打ちを仕掛けてきたり、また本当に狂っていたとしても爆弾を括り付けられている可能性すらある。

なのでもれなく全員に銃弾のプレゼントをするほか無かった。

 

 

戦場では「予測できなかった」は通用しないのである。

 

 

実際はおかしくなっていない駆兵はまともな判断ができていたので塹壕から一歩も出なかったし、おかしくなった駆兵たちも誰かが爆弾を体に括り付けられるほど大人しくしていなかった。

 

 

そもそも彼女たちもただ塹壕と塹壕の間の地帯で敵味方入り乱れてぐるぐると走り回るだけだったのだが、このことが明らかになるまでには生きて戻った駆兵たちへのインタビューと捕虜を使った実験によって明らかにする必要があり、世間にこの事実が公表されるまでには第一次世界大戦が終結した後からさらに十年あまりの年月を要した。

 

 

 

 

この出来事は、特にこの駆兵突撃が激しかった場所の地名を取って「██████の大虐殺」として多くの人々に記憶されている。

今でも██████は無数の人骨が埋まっており、不気味だからと人が全く寄りつかない上に畑にもできず家も建てられないので、慰霊碑が一つぽつんと立っているのみとなっている。

 

 

 

この出来事を避けては通れないからか、娘が教育課程で世界史を選択したり歴史学者になることは全くと言っていいほど無いと言われている(出典:MITの歴史研究チームの調査レポート)。

 

 

 

 

 

新兵器に蹂躙されたり、無数の砲撃の衝撃で地面が柔らかくなった結果底なし沼となったり、不衛生な塹壕生活に加えて毒ガスやペスト・コレラ・赤痢によって弱ったり、石やスコップで頭を狙ったり、さらには先述の駆兵突撃とあって、第一次世界大戦は未だに人類史上最も残酷な戦争として名高い。

 

 

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この██████の大虐殺により、イエスキリストが産まれるよりもはるか昔から戦争のたびに前線へ赴いては大きな戦力となっていた駆兵、もとい娘は後方支援に回るほかなく、それは彼女らだけでなく多くの兵士をも落胆させる原因となった。

 

 

 

全軍がそうだと言えども前線が大幅に戦力減少した上に、昔から戦場に行く理由が「娘を見るため、娘が走るところを見るため」な人が一定数いたことからもそうなるのは当然だったと言える。

 

 

 

そしてその落胆と鬱憤は戦後、娘への迫害として現れることとなる。

 

 

 

娘」という名称も、ある程度成長したら50代ほどになるまで全く老けなかった彼女らの生態を、この頃の民衆が羨望半分恨み半分で"うら娘(いつまでも無駄に若く、大飯食らいで家計を圧迫する娘っ子、の意)"と呼んだことが起源だとする荒唐無稽な説もあるぐらいだ。

 

 

 

国としては、かなり個体数が少ない上に先の戦争で多くを失ってしまった娘をどうにか保護し、増やしていくために法や支援制度の整備を急せいたのたが、娘の多くは戦争と政府がトラウマとなり、また精神的にも肉体的にもまともに働ける状態では無かったために夜盗か身売りをするぐらいしか無くなり、戦後は大幅に治安が悪化したとされる。

 

ちなみにこの時とある欧州の国が保護活動の一貫として始めたのがウマ娘レース、現トゥインクルシリーズだったとされる。

 

 

だが今作第一部の主人公の母親は幸運なことに塹壕戦を耐え抜いて無事日本に帰国し、そのうえあまり娘の居ない(ので偏見や迫害もない)田舎に嫁入りすることがトントン拍子で決まったのだった。

 

 

 

彼女が子宝に恵まれ、また多くの人々の心の傷が瘡蓋として剥がれ落ちかけていた頃に、戦争を経験した全ての人が危惧していた事態が待ち構えていた。

 

 

 

 

 

 

 

ドイツがポーランドに侵攻。

それと同時にイギリス、フランス両国がドイツに宣戦布告。

 

第二次世界大戦が勃発したのである。

 

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第一次世界大戦末期の戦車の発明と、その大戦が終わった後に結ばれた"娘は前線で戦うことは禁止し持てる武器も制限される"という国際条約があったとしても、母親たちは自分の娘を戦場に行かせることを絶対に認めなかった。

 

 

 

あまりにも必死の抵抗に娘一人に対して軍人五人で食ってかかっても全く歯が立たなかったと言われている。

 

 

 

これ以上は娘を徴用できたとしても総合的には戦力が下がるであろう事を予想した政府が徴用を辞めさせ、結局僅かばかりの娘が戦場に送られて多くがメッセンジャーや兵站、腕利きなら敵情視察のため走り回った。

 

 

 

全く彼女らに被害が出なかったので徴用に協力する家庭が増え、戦場に向かう船や列車の乗員もそのうち3〜4割ほどは娘となった。

 

 

そして1940年に日本は、戦争の引き金となったドイツ、ドイツと協力してフランスを侵攻したイタリアと日独伊三国同盟を結び正式に戦争に参加する運びとなった。

 

 

 

そんな中、第二次世界大戦末期になるにつれて武器を持って戦う娘がどこからともなく発生し始めた。

 

 

 

ある者は無能な上官の無謀な号令で、またある者は先祖代々受け継いだ遺伝子に刻まれし闘争本能の目覚めにより、ライフルや刀やらを持ち前線に出て行ったのだ。

 

 

 

例の国際条約はとうに存在価値を無くしていた。

そして、"母親たち"はこの事態を予想して徴用に反対していたのだ。

 

 

 

どこも勝てば官軍と思っていたのだろう。事実、戦後に連合国軍は最初に娘を戦闘に参加させ始めたのは枢軸国側だとして罪を全部被せている。

 

 

 

 

 

 

 

━━この小説シリーズは、そんな過酷な第二次世界大戦を健気に生き抜いた娘たちの話を聞くため、世界中の元兵士の方々(駆兵、人兵問わず)に対して我々が独自に取材をし、また残された手帳、日記、写真などをもとに当時を再現した衝撃の実話である。

 

貴方はきっと、パンドラの箱の中身を見てしまったことを後悔するだろう。

 

 

 

 

 

 

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制作協力:ナショナルジオグラフィック協会・全米ライフル協会・マサチューセッツ工科大学歴史研究チーム

スポンサー:国際娘歴史研究会(International Umamusume History Research Group)・国際競走委員会(International Racing Committee)・日本競走協会(Japan Racing Association)・全日本ウマ娘の会




改めて言うけど本当に知らない機能が多すぎる

あと最後のやつは気にしないでください雰囲気出すためのやつなんで
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