機動戦士ガンダムSEED 虹の向こうから来てしまった男   作:サンバガラス

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PAHSE:24 あのキラ?キラ?キラさん!?

 

食堂にてトール達が集まっていた。

 

「え、ゴロウ、気がついたの?」

 

ミリアリアが声をはずませる。トールとサイが答える。

 

「うん。ちょっと前にね」

 

「大丈夫らしいって事で今は部屋に戻ってる。食事はキラが持っていったけど、戻ってきた」

 

噂をすれば何とやら、食堂のドアが開き、キラが空のプレートを持って入って来る。

 

「キラ。ゴロウの体調は?」

 

「うん。もう大丈夫みたい。僕はまだまだだと思うけど。でも食事もしたし、先生には今日は寝てろって言われたみたいだけど。本人は笑いながらもう大丈夫だって言ってたけど」

 

キラは少し疲れながら言う。トール達は呑気に笑うゴロウを想像し、苦笑いをする。そんな話をしているとフレイが入って来る。

 

「キラ。ゴロウはどうだった?」

 

「うん。もう大丈夫みたい」

 

その言葉を聞き、フレイは安堵の息を吐く。

 

「そう⋯なら良かったわ。キラも疲れてるでしょ。私が代わるわ。早く元気になって貰わないと」

 

「・・・大丈夫だよ。僕は平気だから。それにこれは僕がしたい事だから」

 

そう言ってキラは2人分の水を持って出ていく。少し微妙な空気が流れ、それを掻き消すかの様にミリアリアが明るい声を出す。

 

「ま、まあ、ゴロウが元気になって、一安心ね」

 

「だ、だな。フレイも疲れただろ。少し休んだらどうだ?」

 

サイがフレイを気づかうが、フレイは冷ややかに答えた。

 

「私は大丈夫よ。皆みたいに艦の仕事がある訳じゃ無いし、小さな雑用しかして無いから」

 

そう言って、出て行こうとする。思わずサイはフレイの肩を掴んで止めようとするが、フレイは鋭い目付きになり睨む。

 

「何よ」

 

「い、いや、何って」

 

思わずサイはビビってしまう。

 

「サイ。貴方との婚約の事はパパが決めた事だけど、そのパパも、もういないわ」

 

「え?」

 

「まだ、お話だけだったし、私達の状況も変わったんだから何もそれに縛られてる事は無いと思うの」

 

トール達は話の内容に唖然となり、サイは信じられない表情となる。サイは食堂から出て行くフレイをただ見てる事しか出来なかった。通路を進見ながらフレイは呟く。

 

「ダメよ・・・私は賭けに勝ったもの・・・」

 

それは自分に言い聞かせた物なのか、何かを勝ち誇った言葉なのか。ゴロウの部屋を通り過ぎようとすると声が聞こえる。

 

「もう。ゴロウはまだ大人しくする」

 

「い、いや、さっきも言ったが、もう大丈夫だって。全くキラは心配性なんだから」

 

「ゴロウが無茶するからでしょ!!言う事聞かないと監禁するよ」

 

「監禁!?やり過ぎでしょうが!?」

 

何やら怪しい単語が聞こえてくるが、それでも2人の会話には明るさがあった。余計にフレイの中に渦巻く怨みが込み上げる。

 

(私が不幸な思いしているのに、何でコイツらは楽しそうなの!?許さない!!許さない!!貴方達は戦うのよ!!戦って、戦って・・・)

 

フレイはゴロウの部屋の前を逃げる様に去って行く。しばらくしてゴロウとキラは自身の機体の整備をしたりし、夜になる。ゴロウが部屋で休んでいると、キラが入って来る。

 

「ゴロウ、今いい?」

 

「どうしたキラ?」

 

「はい、これ」

 

キラはゴロウにある物を渡す。それは折り紙で作られた花。

 

「僕が避難民のシャトルに乗ろうとした時に女の子に渡された物だよ。『今まで守ってくれてありがと』って。これはゴロウの分」

 

ゴロウはそれを受け取る。

 

「そっか・・・守れて良かった・・・」

 

改めて折り紙の花をじっくり見る。その目は優しい目である。

 

「久しぶり見たなゴロウの優しい目」

 

「そうか?」

 

「そうだよ。ヘリオポリスでの戦いからずっと鋭い目付きになってたから」

 

そう言いながら、キラはゴロウの手を握り、少しドキッとなる。

 

「キラ?なんか距離が近く無いか?」

 

「・・・もういい加減に気づいてよ」

 

そう言ってキラはゴロウの両頬に手を置き、唇を奪う。突然の行動にゴロウは驚きと困惑になり、数秒固まってしまう。

 

「キ、キ、キラ!?な、何を!?」

 

ゴロウは少し顔を赤くし、焦る。

 

「全く、ゴロウは鈍いんだから。僕は、ゴロウ。君の事が好きなんだよ

 

それは大胆な告白であった。

 

「え?・・・マジ?」

 

その告白に信じられない顔になるゴロウ。

 

「・・・僕が冗談なんか言うと思う?」

 

「いや、自分で言うのも何だけど俺は変人だ」

 

「自覚あったんだ」

 

キラの言葉に少し傷付く。

 

「まず言っておくが、俺は最底辺の人間だ。現にお前を戦争に巻き込んだし、人殺しだし、顔は・・・まあ、普通だし、第一、俺よりいい男は絶対にいるから・・・俺の事はやめといた方がいい」

 

ゴロウはそう言って顔を背けるが、次の瞬間、何とキラはゴロウをベットに押し倒す。

 

「キ、キラ!?」

 

「・・・どうして君は自分を傷つける事ばかり言うの?何と言おうと僕は君の事が好きなんだよ」

 

キラの少し泣きそうな顔になる。

 

「キラ・・・」

 

「僕はまだ弱いけど、いつか君を守れるぐらいに強くなるよ。だから何処にもイカセナイ

 

「キラ?」

 

何やら空気が変わった。しんみりとした空気が急に重くなる。キラを退かそうと動こうとするが、

 

「(な、何だこのプレッシャーは!?う、動けない!?)あのキラ?キラ?キラさん!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後、アークエンジェルが止まっている場所から離れた場所に10数人の団体がいた。その中にヘリオポリスにいた金髪の少女が赤外線スコープを使いアークエンジェルを見ていた。

 

「やはりな、図面でしか見た事しかないが、間違いないだろう。あれはヘリオポリスで建造された地球軍の新型強襲機動特装艦アークエンジェルだ」

 

その言葉にリーダー格の男は難しい顔になる。するとバギーの通信機から連絡が届く。

 

「どうした?」

 

『虎がレセップスを出た。バクゥ7機を連れてその艦に向かってるぞ』

 

その連絡を聞き少女は目を尖らせる。

 

「来たか。覚悟しろ虎。必ず、明けの砂漠が倒してやる!!」

 

 

 





次回 ロマンティクスされちまったな
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