アオのハコ ~鶴は鹿の元に舞い戻る~   作:お面ライダーよっしー

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アオのハコの本編が良すぎてついつい妄想をぶち込みたくなって、アニメは飛び飛びコミックは3巻までしか読んでないのに見切り発車も良い所です。

バスケの知識は体育や漫画で知るレベルです。


EP0 Prologue 約束と想い出

ー ナツ姉(ねぇ)、おれもお母さんやおばさんと同じ高校行ってバスケでぜんこくせーは目指す!

ナツ姉も同じ学校行くんでしょ?その時は男女アベック?優勝しよう、約束だよ! ー

 

・・・懐かしい夢を見た。

 

物心付く頃に出会ったお母さんの高校時代の親友の1人で、ダブルエースだったと言う人の子供で1つ歳下の男の子。

 

人懐っこい笑顔がかわいい子だなぁ、と言うのが第一印象だった。

 

小学校に入る頃にはお母さんに遊びながら教えて貰ったバスケが大好きになっていて、庭に設置されたリングに向かって本当に楽しそうにプレイする姿を見て、私も楽しい気持ちが湧いてきて一緒にくたくたになるまでバスケを楽しんだ。

 

彼は感情豊かで、勝ったらドヤ顔で「ナツ姉よえーw」とコッチを煽ってくるクセに、負けたら涙目で「もう一回!もう一回!」と癇癪を起こして来るもんだから、私も困ってお母さんたちに目を向ける。

 

するとおばさんが、「こーら、千夏ちゃんが困ってるでしょ、今日はここまで」と言うと、「えーーー、ナツ姉の勝ち逃げじゃんか」と頬を膨らませてむくれていた。

 

その姿がおかしくて、ついつい「ぶふっ」と吹き出してしまい、それを見た彼がまた拗ねる。

 

「ごめんね、もう笑わないから許して?」と首を傾げて言えば、「・・・まぁ、いいよ、次は負けないからね」と、そっぽを向きながらも許してくれた。

 

それを見たおばさんに、「あんた千夏ちゃんがかわいいからって照れてるんでしょ?このこの~w」と言われた彼は、「は、はぁ!?そんなん関係無いしうっさいよオバハン!」と言ってはたかれてた。

 

耳まで真っ赤になってる彼を見て、子供ながらに私も顔が熱く赤くなってるのをお母さんに見られて帰宅後にからかわれる事になるのだが、それはまた別の話。

 

それからもお母さんたちの時間が合う時は彼の家に遊びに行って一緒にバスケして、勝って喜び負けて不貞腐れるをお互い繰り返した。

 

そして私が小4、彼が小3の時、いつもの様に遊びに行った時、「ナツ姉、ウチ引っ越すんだって・・・だからもうナツ姉とバスケ出来なくなる」と沈んだ顔と声で言われて私もショックを受けた。

 

「え、何処に!?帰って来れるんでしょ?」

 

「・・・アメリカ、だって。お父さんの会社がアッチの会社と提携?って言うのをするから、英語が出来る人が現地に欲しいんだって。お父さんもお母さんも英語が話せるし、おれも子供だから英語の覚えも早いだろうから、って言ってた」

 

「じゃ、じゃあ高校で一緒に全国制覇する約束は?」

 

「いつ帰って来られるか分かんないって言ってたから多分無理かも知れない。おれが言い出したのにごめんねナツ姉」

 

ーそんなの無いよ!約束したじゃない!ー

 

と言いそうになったけど、自分じゃどうにも出来ない事で約束を破らざるを得ない彼の今にも泣きそうな顔を見て、何も言えなかった。

 

「そっか、残念・・・じゃあ私が全国制覇する姿をキミにも届けてあげるからちゃんと覚えててね、新しい約束」

 

「分かった、ナツ姉が1番になる姿をアメリカで楽しみに待ってる」

 

指切りで約束をする。

 

それから暫くして、彼は両親とアメリカに旅立って行った。

 

「千夏、新しい約束守らなきゃね」と、一緒に見送りに来たお母さんに頭を撫でられながら言われた。

 

「そんな泣き虫だとあの子との約束守れないわよ、栄明で全国制覇するんでしょ?」

 

「うん、悲しくて泣くのはおしまい。あの子に笑われちゃうからね!」と、強がってカラ元気の笑顔を見せた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「懐かしいなぁ、あの子はアメリカでバスケ続けてるのかなぁ?もしそうなら嬉しいし、本場のバスケでどれだけ上手くなったか知りたいな」と独り言ちる。

 

時計を見れば午前5時半。

 

「さて、起きますか!」と起き上がり伸びをする。

 

朝食を食べお母さんのお弁当を持ち朝練に向かい、今日も一番乗りで体育館に入る。

 

すると、最近よく見掛ける中等生のバド部の男子生徒と一緒になる。

 

「ち、千夏先輩、おはようごさいます!」と元気に挨拶をされる。

 

『あぁ、アメリカに行ったあの子も彼と同い年で、来春には高等部に来るはずだったんだな』、と今日見た夢を思い出して少し寂しく感じてしまった。

 

それを感じ取ったのか、彼ーいのまたたいきくんーは「え、俺?俺が声掛けたから千夏先輩が暗い顔になったの!?」とオロオロしていた。

 

その姿が少し「彼」に似ていたからクスっと笑いが零れ、「違う違う、挨拶は大事だよー、いのまたたいきくん」と言えば「あ、良かったー・・・って千夏先輩、俺の名前何で知って・・・」と驚いていた。

 

「さぁ、何でだろうねー」ととぼけて見せる。

 

「う~~」と唸っている大喜くんを見て「やっぱり似てるなぁ」と、今では顔もハッキリ思い出せない「彼」に想いを馳せる。

 

「出来るならここ(栄明)でまた会いたいな。それで男バスに入ってくれて約束通り全国大会アベック優勝!なんて出来たら!・・・って無理だよね」、とまたまた寂しく感じてしまう。

 

「ダメダメ!集中しなきゃ上手くならないし彼との約束も守れなくなる!」と自分に喝を入れる。

 

ー 約束、守るからね ー




再会シーンまで入れるべきか迷ったのですが、取り敢えず想い出と約束メインでならここまでかな、と思ったのでここで切りました。

本編では、まだ名前すら出ないオリ主よ・・・

君が活躍するのは次からだ!多分(小声)
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