アオのハコ ~鶴は鹿の元に舞い戻る~ 作:お面ライダーよっしー
大喜と2人きりで花火大会に来る事が出来た雛。
今日こそ想いを伝えるのだろうか?
♪~あの夢をなぞって YOASOBI~
ー雛、好きだよー
ハッと目が覚めて周りを見渡す。
「ビックリした~、夢だったんだ。願望出過ぎで期待し過ぎだよ・・・でも、ちょっと残念」
中1の頃、親睦を深めようと言う事で1人の男子生徒が音頭を取って、数人で花火大会に行く事になった。
参加者を募った時に手を挙げたら、後ろに居た男子生徒の顔に当たってしまった。
それが大喜だった。
ー俺は大丈夫だから気にしなくて良いよ、蝶野さんー
そう言って大した事じゃないと言ってくれた。
そして当日、本来なら18時には終ってる筈の練習がその日に限って上手く行かず、30分以上遅く終わった。
走って現地に向かったが着いたのは19時で、りんご飴は売り切れていた。
「うそー!楽しみにしてたのにー!!!」
・・・仕方ないー
新体操で結果出すためには、何か我慢しないと。
皆と待ち合わせして屋台回るのも、りんご飴も、我慢我慢・・・
そう思って諦め掛けていた時
「ほい」
と言う声と共に、顔の横にりんご飴が差し出された。
驚いて差し出された方に目をやると、買い物袋を両腕に掲げた大喜が居た。
「え」
「買い出し頼まれて歩いてたらラス1だったから買っといた」
「ありがとう。けど何でりんご飴のこと・・・」
「ぷはっ、あんなよだれ見ちゃったらな」
「なっ、見てたの!?」
「女子のあんな姿、初めて見た」
「わー、やめてーー」
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今思えば、あれが切っ掛けで大喜と話すようになったんだ。
そして多分、好きになったのもあの時だったと思う。
それを誤魔化す為に「親友」だと嘯いて、照れ隠しの為に軽く叩いたりひざカックンをしていたんだと思う。
そして先日の勉強会の休憩中に花火大会のお知らせがあるのを知って、思い切って大喜を誘ってみた。
「いいよ」と言ってくれた時は本当に嬉しかった。
けど、その後ニヤけている私を見た雪から
ーお前ちゃんと2人でって言ったんだろうな?あいつの事だ、他に誰が来んの?とか言いかねんぞ?ー
と言われて血の気が引くのを感じた。
そんな私の顔を見た雪は
ー何とかしてやるから待ってろー
そう言って体育館に戻って行った。
「何とかするって言っても、どうするんだろ?
はぁ~、何で私って肝心な所でヘマするんだろ・・・」
雪にも迷惑掛けてばかりだ。
私の気持ちを知って協力してくれてるけど、助けて貰ってばかりで全然恩返し出来てない。
「雪が困る事があれば、恩返ししなきゃね」
そんな事を思っていると、体育館から大喜が走って来る。
「雛!花火大会、2人で行こう!」
「え・・・良いの?本当に?」
「あぁ、りんご飴も買おうな」
「~~~、うん!」
何をどうしたのかは分からないが、雪のお陰なのは確かだ。
恩返しはその時考えるとして、今は花火大会を目一杯楽しむ事を考えよう。
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針生先輩に誘われて大学の練習に参加して、両足がプルプルする程に追い込まれた。
しかし今から花火大会なので、グッと堪える。
会場に着くと凄い人混みで、雛を探すのにも一苦労しそうだ。
ーえ、千夏先輩?ー
浴衣姿で男の人と連れ添って歩く千夏先輩の姿を見て、「雪以外の人とデート!?」と思ったが、隣の人に向けた顔は全くの別人だったのでホッとした。
「ビックリしたー。髪型だけそっくりさんだった」
ー同じ追うのでも一方通行じゃない分、バドミントンよりも恋愛の方がしんどい・・・けど、俺は本当に恋愛的な意味で千夏先輩が好きなんだろうか?ー
そう思いながらふと周りを見ると、りんご飴の屋台が目に入った。
ー雛が好きなんだよな。りんご飴買おうなって約束したし、買っといてやるかー
「まいど!ありがとうございます。お兄さん、彼女さんへ渡すのかな?」
「え?な、何でそんな事を!?」
ちょいちょいと店の人が後ろを指差す。
「それ、私にくれるの?」
その言葉に振り向いた俺は目を奪われた。
そこには浴衣を着て髪もいつもと少し違う雛が居たからだ。
「なによ」
「あ、いや、似合ってて可愛いな、と」
「////あ、ありがと」
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「お腹空いたー」
「部活疲れたー」
「先ずは腹ごしらえよね!千夏何食べる?」
「じゃがバター!」
「良いね」
「ならこれ食うか?ナツ姉」
そう言って雪くんがじゃがバターを差し出してくる。
「え?いつの間に買ったの?」
と驚いて彼を見ると、既に両手に焼きそばやたこ焼きその他諸々の食べ物を買っていた。
「ここ来る間に、目についためぼしいもん買っといた。ナギちゃん先輩らも食べたいもんあれば取って良いぞ、無くなりゃまた買ってくるからよ」
「え、良いの?ありがとう」
と、めいめいが好きなものを取っていく。
そこで1人の先輩が何かに気付く。
「お、おぉーっと!ねぇねぇあれっ!ウチの1年じゃない?」
ーお、大喜と雛じゃねーか、取り敢えず上手く行った様で何よりだー
「2人でデートかなぁ。いいなぁ浴衣ー!」
「髪もアレンジして可愛いー、青春って感じだね」
「ウチらだって!」
「そうだそうだー!今日はイケメン4人が一緒なんだからー!」
「な、何か先輩方、テンション高くないですか?」
「そうだね、しかもイケメン4人って、俺も入ってるんですか?」
「当たり前でしょ、何言ってるの鳴瀬くん!君たち4人は今年の1年の中でもかなり女子人気が高いんだからね!」
「異議あり!」
そう言って手を挙げる俺。
「どうしたの、雪くん?」
「確かにこの3人が女子からよく話し掛けられてるのは見掛ける。でも俺は殆ど無いんだぞ!?それなのに女子人気が高いなんて言われても信じられるか!」
「あー、それはねぇ」
「うん、何と言うか」
「圧倒的正妻感がある人が側に居るから、声掛けづらいんだと思う。ね、ナツ?」
「せ、正妻感ってそんな事////」
ー圧倒的“制裁”感がある人?ー
「・・・成る程、つまりナツ姉の“せい”って事か」
「うんうん、うん?ちょっと待って雪くん、何か勘違いしてない?」
「いや、ナツ姉の俺に対する制裁の数々を目にした女子が、巻き込まれたくなくて俺を避けてるって事なんだろ?ナギちゃん先輩」
「あ、制裁って聞いてそっちが浮かんだんだ」
「寧ろ他に何かあんの?」
・・・ぎゅむっ!
「痛ってぇ!何でつねんだよ!そー言うトコだぞ、ナツ姉!」
「雪くんが変な事言うからでしょ!何よ制裁って!」
「・・・待った、ナツ姉。悪目立ちしてる」
「え・・・?」
俺たちが騒いでるので、周りからの視線が集まっていた。
それに気付いた俺の言葉でナツ姉が周りを見ると、リア充爆発しろと言う視線や、あらあら若いって良いわねと言った微笑ましい視線がこちらに集まっていた。
すると雛がこちらに気付く。
“にっ”と言う感じの笑顔でこちらに拳を向けてくるので、俺もニヤリと笑って拳を向けてエアグータッチをする。
そして大喜がこちらに気付かない様にして、場所取りに向かって行った。
「・・・雪くん、蝶野さんとアイコンタクトで通じ合ってない?」
「あん?そりゃあ今日こうさせる為に骨折ったんだからな。あいつの嬉しさが伝わって来たら応援したくもならぁな」
「え?どう言うこと?」
「雛が大喜を誘ったまでは良かったんだが、2人でって伝えてなかったんだよ。
だから大喜に、雛はお前と2人で行きたがってんだよってお節介したって訳。
大喜も思う所があったのか素直に受け入れたから良かったわ」
「本当に面倒見の良い事で。でもよ、自分の事もちゃんとしなよ?雪ちゃん」
「あぁ、分かってる。まぁ今日は祭りを楽しもうぜ!折角こんな大人数で来てるんだしよ」
「そうだね。お腹も減ってるし、まだまだ食べる物もあるし、皆で楽しむぞー!」
「「「おー!」」」
ー試合かよwー
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ー静かだな...今までこんな沈黙続く事無かったのにー
「私焼きそば買ってくる!大喜はラムネよろしくー」
「えっ、買い物なら一緒にー・・・」
ー緊張する・・・2人で行きたいとは思っていたけど、いざ2人きりだとどうして良いか分かんないー
ーりんご飴食べたからリップ取れてるかも!前髪も崩れてないよね?帯も曲がってないかな?
本当はちゃんと見てほしい。
頑張ったから出来れば、出来れば!
可愛いって思って欲しいー
ー最初に可愛いと言ってくれたのは嬉しかったけど、今日くらいはずっとそう思ってて欲しいー
「この辺にするか!小石とか気を付けろよ」
「ありがと」
・・・何か微妙に気まずいな。
そんな事を思っていたら、雛に蚊が寄ってきた。
追い払ったは良いが、既に刺されていたらしくポリポリと首筋を掻いていた。
「ムヒ使う?」
「有り難く・・・」
ー痒いんだなー
自分で塗ろうとしているが上手く行かず、浴衣に液がつきそうになる。
「それじゃ浴衣汚れるぞ。貸して、そこじゃなくてもっと左ー・・・」
雛のうなじが目に入る。
ーしまった、思ったより気まずい奴だー
それを誤魔化す様に
「髪、雛が自分でやったの?」
「へ?そうだけど、なんで」
「こんな器用なことできんだなぁ、って」
「バカにしてる?」
「そうじゃねえって、純粋にすごいなぁって」
「それが煽ってるように聞こえる!・・・あっ、ここ取りこぼしてる!?やっぱり煽ってるでしょ」
「捻くれんなよ、難しいのに頑張ってやったんだろ?
可愛いって思ったから褒めてんじゃん///」
「え?可愛い・・・?もう一回言って!」
ドン!と花火が鳴る。
見上げる雛の横顔を見る。
少し頬を赤く染め、凄く嬉しそうな笑顔で花火を見ている。
ー可愛いって一言で、こんなに嬉しそうにするもんなんだ、雛(女の子)ってー
そんな事を思いながら、俺は雛の顔から目が離せなかった。
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はー食った食った、暫く食いモンは良いかな。
「俺ちょっくらトイレ行って来るわ。場所移動するならメッセージでも送ってくれ」
「はいよ、こっちは俺らに任せといて大丈夫だから気にせず行って良いぞ、雪ちゃん」
「おう、姫さんたちを頼んだ」
さて、トイレが空いてます様に。
「ふう、空いてて良かった、さて戻るか」
と思った俺の目に飛び込んできたのは、迷子の女の子に声を掛けるナツ姉の姿だった。
「お母さんとはぐれちゃったの?転んじゃったんだ、じゃあ本部で手当てしてもらおっか。大丈夫だよ、
いたいのいたいの とんでけー」
そう言って、いたいのを飛ばしたナツ姉の手の先には俺が居た。
「で、俺にいたいのを飛ばす訳ね、ナツ姉は」
「え、そんなつもりは・・・」
「冗談だよ、迷子か?」
「うん、お母さんとはぐれちゃったみたいで。これから本部に連れて行こうかと・・・」
「そっか、なら俺も行くわ。帰り1人にさせらんねぇし」
「嬢ちゃん、俺も一緒に行って良いか?名前は?」
「ゆめ!」
「ゆめちゃんね、じゃあ手繋いで行こうな」
「まって!」
ん?と思ってるとナツ姉の方に寄って行き、手を繋ぐゆめちゃん。
「みんなで行くの!」
「そうだな、皆一緒の方が良いもんな!」
そう話しながら本部に向かう途中、人とぶつかってしまった。
「おっと失敬、お怪我はありませんか?」
「大丈夫です、こちらこそ躓いてしまったのでごめんなさい」
そう振り返った人を見て、「おっふ、スゲー美人」と口にしてしまった。
「雪くん?この状況でナンパとはいかがなものかな?」
やっべ、ナツ姉がお怒りでらっしゃる・・・と思った矢先
「ちー!!」
「え?あ、花恋!」
「花恋って確か、ハリーさんの彼女の現役JKモデルか。そりゃあ美人な訳だ」
「ちー、この人は?」
「幼馴染みの鶴羽雪くん」
「あー、あのつるばゆきくん!?へぇ、へぇへぇ、君がかぁ!」
「花恋さんや、トリビアで3へぇは良いんだが、誰から何をどう聞いてんのか教えてくんね?」
「健吾が、雪は良い奴で頼りになるって言ってたよ」
「ハイ、ダウトー。ハリーさんが俺に対してそんな事言う訳がねぇ。あんたがハリーさんの彼女ってのも納得だわ」
「でもお似合いだよね」
「健吾健吾ー!今いいもの見ちゃった!つるばゆきくんとちーが居たの!」
「あぁ、バスケ部の男女何人かで来るって話してたな」
「良いじゃん、つるばゆきくん。ちーの周りに居なかったタイプだし、付き合っちゃえば良いのに」
「そんな簡単じゃないんだよ。ちーに惚れてる奴がもう1人居るからな」
「そうなの?でも見た限りだと、ちーはあの子が好きみたいだったけど」
「雪の気持ちがよく分からないんだよ。あいつがちーを好きなら、それで終わる話だと思うんだがなぁ」
ー2人とも色んなこと考えすぎなんだと思うけどなー
「迷子!?さっきまでお母さん居たんだよ!今また探しに出ちゃってねぇ。放送で呼び出すね」
「俺ちょっくら探してくるわ。入れ違いになってもあれだし、ナツ姉たちはここで待ってろ。もしその間にゆめちゃんママが来たらメッセージくれな」
「中で待たせてもらおうか、ゆめちゃん」
「さっきのお姉ちゃん浴衣キレイだったね!」
「うん、そうだね
「お姉ちゃんも着たかった?浴衣!」
「うーん、ちょっとだけ」
ー高1男子と同棲!?ー
ー同居ねー
ー大して差ないでしょ!意識したりしないの?男の子だなぁとか、良い子だなぁとかー
ー思うよー
「けど、私は不器用みたいだから、浴衣が着れないんだろうね」
「わかる!ユメもね!ゆかた着ようとしたらぐちゃぐちゃになっちゃって、けっきょくお母さんに着させてもらったの!」
「難しいよね!」
「おーい、お母さん来たぞー!」
「ゆめ!」
「ままっ!」
「どこ行ってたのー」
「放送聴いてたみたいで直ぐ見つかったわ」
「よかった」
「本当にありがとうございます!何かお礼を。ジュースか何か!」
「お気になさらず」
そしてゆめちゃんに目線を合わせて
「もうはぐれちゃダメだよ」
と言うナツ姉を見たゆめちゃんがナツ姉に抱き着く。
「ゆめ!なにしてるの、やめなさい」
「まって!」
そう言ってナツ姉に自分の髪留めを着ける。
「あげる!」
「え?」
「ゆかたはムズカシイけどね、これならカンタンなの!パチンてするだけ!お姉ちゃんもオシャレさん!
かぁいーねー、ね、お兄ちゃんもそう思うよね?」
「あぁ、そうだね、ゆめちゃんに負けないくらい可愛いと思うよ」
「////でも、良いの?大事な物なんじゃ・・・」
「ご迷惑でなければもらってやって下さい」
ニコッと笑うゆめちゃんを見て
「ありがとう!」
と満面の笑みで返すナツ姉。
「ゆめちゃんも無事にお母さんと会えたし、俺たちも皆の所に戻るか・・・ぷっ」
「何笑ってるの?失礼だなぁ、せっかくゆめちゃんがくれたのに」
「さっきも言ったじゃねーか、可愛いってよ。ウチ帰るまで着けてないと、ゆめちゃんに見られたらガッカリされるぞ」
「ちゃんと着けて帰りますよ」
ドーン!
「お、始まった」
「早く行こ!皆待ってるよ」
♪~青と夏 Mrs. GREEN APPLE~
「あぁ、そうだな。ほらナツ姉」
そう言って左手を差し出す。
「え?」
「アイツらんトコまで、はぐれないようにな」
「///うん」
そっと手を繋いで歩き出す。
ー俺もそろそろ自分の気持ちに素直になって、カタつけなきゃなー
ー大喜がトイレに行ってる間、手持ち鏡で前髪のチェックをするー
よしっ、普段は憎き蚊も、本日は役に立ってくれたな!
「可愛い」と言ってくれた事を思い出すと、顔がニヤける。
「ふへへ」
「蝶野さん?」
「伊藤くん」
「蝶野さんも来てたんだ、1人?・・・なはずないか、部活の人たちと?」
「あ、いやっ、大喜と来てて・・・」
「大喜?」
「うん。他の人は予定があるってフラれちゃって」
「じゃあ、一緒に見ようよ!皆でワイワイした方が楽しいし、俺らもあっちで立ち見してて正直座る所あると嬉しい。どうかな?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ただいま、トイレ混んでて遅くなった。待ってる間何もなかった?」
「おかえり、特に何も。屋台のご飯は美味しいし花火はキレイだし、最高!・・・また来年来たいね」
「そうだな」
ー私のは“2人きりで”っていう意味も含まれているんだよー
そう思った瞬間
ーじゃあ来年はヘタレてないで、ちゃんと2人きりでって誘えよ?俺も毎回手伝ってやんねーからなー
と、雪なら言いそうな言葉が頭に浮かんだ。
「「来年も」来られたら2人で来ような」
「え?」
「あ、いや、匡や他の人が来られなかったらと言うか、深い意味は・・・」
ー私、期待しても良いの?千夏先輩と一緒じゃなくて良いの?ー
そんな事を考えながらも
「うん!一緒に来ようね!」
と笑顔で返した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「お帰り2人とも、遅かったね?」
「あぁ、ちょいと人気の無い所にシケ込んでたもんでな」
「「「えぇーーーーっ!!!」」」
「こ、これは栄明学園にとって大事件だよ!」
「休み明けに男子が死屍累々になるのが目に浮かぶわ!」
「おめでとう、ナツ!」
「~~~////いやいや違うからね!迷子が居たからお母さんと会えるまで一緒に居ただけだからね!もう、雪くんはどうしてそんな事言うかな!?」
「え?そりゃあ皆の反応が面白いだろうなーっ、て思ったからwww」
「雪ちゃん、今のは流石にあんまりだと思うぜ?」
「え?」
「うん、女子に対して失礼だよ?」
「ちょっ」
「悪ふざけが過ぎるよ、雪くん」
「お、おう、お前らにまでそう言われると流石に悪かったと思う。
ナツ姉に女子の皆、悪ふざけが過ぎた、ごめん」
「まぁ、今日はお祭りだからそのせいにしてあげるけど、普通の時にこんな事言ったら本気で怒るからね!優花さんにも報告して、お小遣い減らして貰うから覚悟しなさい!」
「げぇっ!それだけはマジでご勘弁を・・・何卒、何卒ぉ~」
やっぱり雪くんを大人しくさせるには、コレが1番だね。
「雪くんも反省してるみたいだし、花火見ないと!」
その言葉を聞きながら
ー来年俺たちがどうなっているのか。長い長い1年でどう変わって行くのか。一瞬で消えていく花火を見ながら、そう思ったー
少しずつ関係に変化が起きて来ました。
頑なに約束に拘っていた雪も、親たちとの会話で精神的な縛りが無くなった事で、自分の気持ちに向き合ってきてます。
どちらもそろそろ告白が近いかも・・・