ホグワーツ教師 ロード・エルメロイII世 作:木材
日常回っぽい感じです。
「ん…」
朝日を感じ、意識が浮上する。
むくりと起き上がり、目を擦る。早朝、と言って差し支えない時刻であるため、まだ同室であるルーナは目覚めていない。幸せそうな顔をしているあたり、何か良い夢でも見ているのかもしれない。
グレイはルーナを起こさないようにベッドから抜け出す。大きく伸びをして身支度を始めた。寝間着を脱いで制服に着替え、寝間着を畳んで箪笥に仕舞う。そしてハンガーにかけられたローブに袖を通すと、フードを被ってサイドテーブルに置いてあった鳥籠をローブの内側に引っ掛けた。
『イッヒヒヒヒ。毎朝ご苦労なこったなぁグレイ』
この前、エルメロイII世に折檻されたこともあり、アッドは小声で皮肉を告げてくる。グレイは小さく笑って頷くと、レイブンクローの寮を後にした。
早朝のホグワーツは静かだった。
誰も歩いておらず、絵画もまだ眠っているためグレイの足音くらいしか響いていない。
「あ…」
廊下から見える窓の外からは、既に太陽が見えている。静かな場所で見る太陽の美しさに、グレイは少しだけ嬉しくなった。
「おや」
そんなグレイに1人の人物が歩み寄ってきた。視線を向けると、そこにはローブを着た1人の魔女がいた。
「ミス・グレイ。早いですね」
「おはようございます、マクゴナガル先生」
「はい、おはようございます」
柔らかく笑うマクゴナガルに、グレイは頭を下げる。
教師の中では温和で癖のないマクゴナガルは、ホグワーツに来てから比較的よく話す方の教師の1人だった。
「随分とお早いですね。何か用事でも?」
「はい。師匠に少し用事がありまして」
まさか起こしにいくためだとは言いにくかったため、グレイはそう言って誤魔化す。決して嘘ではない。ただ、正直に言ってしまうと、知らないところでエルメロイII世の株が下がりそうな気がしたため、こう誤魔化した。
「師匠…エルメロイII世ですね。こんな早朝から用事とは、さすがロードですね」
余計に朝が弱くて起こしにいくところだなんて言えなくなってしまった。
「ホグワーツでの生活はどうですか?時計塔とは違うでしょうが、少しは慣れましたか?」
「はい。不思議な所なのでまだ驚いてばかりですが、少しずつ」
「それは何より。
本来、エルメロイII世は魔法省から雇われたホグワーツの監視役。しかしダンブルドアから事前に事情を説明されていたマクゴナガルは、エルメロイII世達が少なくとも敵ではないことを把握している。味方だとしても表立って味方することはできないが、とりあえず敵ではないという事実にマクゴナガルは安心している。また、エルメロイII世の内弟子だというグレイが傍目には普通の女の子であり、どんな少女なのかはわからないものの、彼女がホグワーツでの生活を楽しんでいるという事実は素直に嬉しかった。
「何かあれば、言ってください。可能な限り力になりますよ」
「ありがとうございます、先生」
それだけ言ってマクゴナガルは去っていく。
その後ろ姿を見送ったグレイは足を進め、エルメロイII世の自室へと辿り着いた。
「師匠、グレイです」
ノックをして声をかけるも、反応はない。恐らくまだ深く眠っているのだろう。
「…失礼します」
扉を開くと、やはりエルメロイII世はベッドで深い眠りについていた。グレイが来た気配に気づいたのか、ベッドの中でもぞもぞと動く。
「師匠、朝です」
「………あと、5分」
普段からは考えられないほどだらしない姿をしていることにグレイは少しだけ安心感を覚える。
「起きてください師匠」
「………ゔあぁ」
ゾンビのような呻き声を上げながら、起き上がるまで結局10分かけた。
起き上がったエルメロイII世はまだ眠そうにしている。ベッドに腰掛けたエルメロイII世の長い髪に櫛を使って髪を整えていく。暫しそうして整えていると、意識がはっきりしてきたのかエルメロイII世が口を開いた。
「……レディ、助かる」
「いえ、拙が好きでやってることです」
「…ああ。着替えてくる、少し待っていてくれ」
髪を整え終えたところでエルメロイII世は立ち上がり、奥の部屋へと歩いて行った。
数分後、シャツとスラックスに身を包んだエルメロイII世が出てくる。
「おはようございます、師匠」
「ああ、おはよう。毎朝すまない」
「いえ」
「今日の授業はなんだ?」
「最初は薬草学、次に魔法薬学、最後に闇の魔法に対する防衛術です」
「……ああ、防衛術か」
頭の痛い話であるかのようにエルメロイII世はこめかみに指を当てる。
グレイも既に数回防衛術の授業を受けたが、特に内容のない教科書をひたすら書き写すだけというものだった。ひたすら無心で続ける作業を好むグレイだが、あの作業を続けるのはなかなかに堪える。
「まったく…あんな中身のない授業になんの意味があるのやら。ここまでのことをするとはな。試験のための学校と定義付けておきながら、あれでは座学の試験も含めて恐ろしい点数になることは想像に難くない。OWLの平均点がとんでもないことになれば、魔法省が責められると少し考えればわかるだろう。内部からも反発されるだろうに…ここまでとはな」
「平均点が低いと、魔法省に文句が行くんですか?」
「魔法省は魔法に関する教育も担っている。加えて、OWLやNEWTといった試験の作成も行っている。ただ、魔法省の中でも組織は様々だ。アンブリッジがいる部署と試験が作られる部署は全くの別物。故に、アンブリッジがどれだけの暴挙を働いてホグワーツの学力が底辺に落ちようとも、そんなこと試験を作る部署からすれば知ったことではない。私の魔法理論の授業で最低限の基礎を固めさせることはできても、少し応用されるだけでもうどうしようもなくなる。なるほど、魔法省転覆を企てるために生徒を私兵として育てるダンブルドアには、実に効果的な手段というわけだ」
忌々しそうに吐き捨てるエルメロイII世を見て、グレイは思案する。
元々の授業がどんなものだったのかをグレイは知らないが、ルーナの話を聞いている感じ、こうではなかったのだろう。様々な授業があるが、どの授業も最初と比べたらかなり実践が少なくなっている。変身術ですらアンブリッジの影響で改悪されてしまったのだから。
「あの、師匠」
「なにかね」
「アンブリッジさんが出しているあの…教育令、でしたっけ。あれは魔法省が決めているものなのですか?」
「アンブリッジが魔法省に属している、ということを加味した場合はそうなる。だが、確実に魔法省大臣には通していない」
「えっ、そうなんですか?」
「魔法省大臣は、今でこそあんなではあるが、基本的に相当忙しい。当たり前と言えば当たり前だがね。今の大臣にとってダンブルドアへの対処は最も優先順位の高いものだが、こればかりにかまけているわけにはいかん。日々の業務がある以上、権力をアンブリッジに丸投げして対処させる方が楽だからな。恐らくだが…大臣にとってアンブリッジは本件において最も使いやすい手駒だったのだろう」
「どうしてですか?」
「少し、奴について調べてみたのだがね。奴は過程はどうであれ、目的とすることは必ず達成してくることで成り上がったようだった。目的を達成しているだけならともかく、その過程でどんな手段を取ったのか。全てを調べたわけではないが…魔法省内部での奴の嫌われ様を考えれば、調べるまでも無さそうだがな」
少し調べただけで、アンブリッジの実績と悪評はすぐに出てきた。確かに、大臣に遣わされるだけの実績はあるようだが、それと同時に悪評も相当なものだった。
「悪評がすごい人を、どうして遣わせたのですか?」
「しくじった時のスケープゴートにできるからだ」
「?」
「もし大臣の企みがしくじり、アンブリッジの所業が明るみになった時にアンブリッジを切りやすいからだ。悪評があるのであれば、アンブリッジ1人の独断専行という理由で自身への責任を軽く済ませることができる。実に政治家らしいやり口だが、保険としては悪くない。それに、手法はどうであれアンブリッジそのものは実績がある。今回の大臣の目的からすれば、本当にちょうどいい手駒だろうよ」
エルメロイII世は上着を羽織りながらそう言う。さすがにそのうち敵となる相手のことを調べないわけにはいかない。尤も、向こうはこちらのことを駒としか思っていないだろうが。
「グレイ、大広間へ行こう。朝食だ」
「はい」
エルメロイII世は最低限荷物をまとめると立ち上がる。
グレイも立ち上がり、エルメロイII世の後を追った。
「師匠、襟が曲がっています」
「ん、ああ…」
仕方ない人だ、と小さく笑いながらグレイはエルメロイII世と並んで大広間へと向かった。
*
「さて、諸君。今日はそれぞれ、魔法薬を調合してもらう。前回の授業で調合がうまくできなかった者はウィゲンウェルド薬を、できた者はエデュラス薬を調合してもらう。調合の仕方はそれぞれ67ページと89ページに載っている。材料はそちらの机に一通り用意した。わからないところがあれば聞くこと。前回と同じ間違いをした者は減点とする。始め」
エルメロイII世以上に不機嫌そうな顔をしているスネイプの言葉を聞いた生徒たちが動き始める。
グレイは前回、ウィゲンウェルド薬をうまく調合できなかった。そのため今回の授業ではウィゲンウェルド薬の調合をすることになる。
「材料はハナハッカのエキスと、ホークランプの体液…」
大鍋に順序通り材料を投入し、適切な温度で調合を進める。かき混ぜながらも中を確認し、エルメロイII世に教わった通りに進めていった。時折ノートを確認して、エルメロイII世に教えてもらった調合時のコツや注意点を思い出していく。
「あとは…放冷して冷えたら完成」
暫し調合を進めていたグレイは、一通り手順を終えた。見たところ、エルメロイII世の補習の時となんら変わりのないものに見える。ただ、見た目が同じであったとしても完璧かどうかはまた別だということを思い出し、評価を受けるまで油断は禁物だと気を引き締めた。
「グレイ、もう調合終わったの?」
隣で調合をしていたルーナが話しかけてくる。ルーナはウィゲンウェルド薬の調合を前回の授業で終えていたため、今回はエデュラス薬を調合していた。ルーナの方は今、反応進行を待っているらしく、手が空いているようだった。
「はい。あとは冷ますだけです」
「早いね、前はあんなに手こずってたのに」
「師匠に教えてもらったんです。前回、うまく出来なかったので」
「エルメロイII世先生に教わったんだ。教えるの上手いし、なんでも知ってそうだもんね」
「はい、師匠はとても教えるのが上手いんです。ルーナさんも、わからないところがあれば師匠が教えてくれますよ」
「いいかもね。防衛術がちょっと、さ」
ルーナの言葉にグレイは苦笑する。
ルーナ達四年生はまだOWLのような試験はない。だが、学校としての期末試験はある。その試験がボロボロではお話しにならない。グレイは正式な生徒ではないため成績が悪くとも問題はないのだが、エルメロイII世が『私の内弟子であるなら、悪い成績など取らせない』と言っている。普段の勉強を怠るわけにはいかない。
「グレイ、そろそろ冷めてきたんじゃない?」
少しの間、雑談をしていた二人だが、ルーナの言葉にグレイが鍋に目を向ける。湯気はもう出ておらず、概ね薬が冷めたようだった。
温度を確認しつつ、薬を指定の瓶に詰めると、グレイはスネイプの元へと持っていった。
「スネイプ先生」
「……ミス・グレイ。課題を提出したまえ」
「はい。ウィゲンウェルド薬です」
グレイが渡した瓶を受け取ると、スネイプは試験管に薬を注ぐ。そして魔法がかけられた紙を試験管にいれた。紙は薬液に浸されると、色が緑色に染まっていく。スネイプが杖を振って紙を取り出すと、取り出された紙をじっと見つめた。
「……良かろう。これは確かに、ウィゲンウェルド薬だ。課題はこれで完了とする」
「あ、ありがとうございます」
「前回と比べ、随分と調合の腕前が良くなっている。どこかで練習したのかね?少なくとも、吾輩の知る場所ではないのだろう」
「は、はい。師匠…エルメロイII世の下で練習しました」
「…エルメロイII世か。君の立場を考えれば、当然の帰結か」
不機嫌そうな表情は変わらないが、スネイプはグレイの課題の紙に『合格』を記した。
「ウィゲンウェルド薬の調合は難しくはないが、決して簡単なものではない。次回以降の課題も、今回と同じような手際で進めることだ」
「はい」
「今回の課題は再提出のものである以上、点数はやれん。次回からは再提出などないよう事前に…練習しておくことだ。残り時間は、エデュラス薬の調合方法を勉強しておくがいい。次回の授業で調合してもらう」
「は、はい…」
スネイプの言葉に少しだけ萎縮しながらも、グレイは次の課題を与えられて席に戻った。
「やるじゃんグレイ」
席に戻ると、調合を進めながらルーナが話しかけてくる。
「なんとか…再提出でしたけど」
「珍しくスリザリン生以外を褒めてるの見たから、驚いたよ」
「……褒めて、いましたか?」
グレイからしたら、とても褒められているようには思えなかった。いつも不機嫌そうなエルメロイII世でももう少しうまく褒めるのだが、あれではとても褒められているようには思えない。
「うん。あんな風に言うこと、あんまないよ?あたしもあんな風に言ってもらったことないもん」
「そう、ですか」
あれが褒めているのか、と思いつつ、グレイは教科書を開いた。
*
魔法薬学の授業を終え、昼食を挟んだ後の授業に参加しながら、グレイを含めたレイブンクロー生全員が死んだ目をしていた。
「では皆さん、検定を受けた教科書を開いて書き写してください。ページは87ページです」
ペンが紙を走る音だけが教室に響く。ただひたすら書くだけの作業は、ちまちました作業にやりがいを覚えるグレイですら苦痛を感じるほどだった。書き写している内容がもう少し意味のあるものであればまた別だっただろうが、残念ながら何も身になるものはない内容だった。これでルーナと雑談でもしながら進められるのであればまだよかったのだが、雑談やちょっとしたやり取りも禁止。発言ができるのは、トイレに行く際の断りを入れるためや質問事項があった時のみだが、あまりそういった機会もない。少しずつであるが、防衛術の授業を仮病で休む生徒も多くなってきている。
尤も、アンブリッジはそんなことほとんど気にしていないようだった。生徒達が下を見てひたすら書く作業をしている姿を、醜悪な笑みを浮かべながら見下ろしている。エルメロイII世が『支配する実感さえ得られればいい』と言っていたことは正しいらしい。
そんな無為な時間が終わると、生徒達はどっと疲れたように息を吐いた。皆さっさと教室を出ていき、授業に対する愚痴をこぼしている。グレイもルーナと共に教室を出た。
「今日もいつも通りだったね」
「はい…さすがに少し、疲れました」
「毎年防衛術の先生って変わるんだけど、今年は特にすごいわ」
毎年変わるという言葉を不思議に思ったグレイがそれについて問いかけようとすると、廊下の奥から赤毛の少女が手を振りながら歩み寄ってくるのが見えた。
「ルーナ!グレイ!」
「はぁいジニー」
「ジニーさん」
少女は、ジニー・ウィーズリー。グリフィンドールの四年生であり、ルーナの同期の少女だ。
「二人とも、授業は終わった?」
「今日は終わり。ジニーも?」
「うん。今日この後時間ある?薬草学と魔法理論の課題、良かったら一緒にやらない?
ジニーはグレイに視線を向けながら言う。どうやら、先日グレイが魔法薬学と薬草学に苦戦していると話していたことを覚えており、気を利かせたのだろう。尤も、ジニー自身も一人ではやる気が出なかったという都合はある。だがこの申し出はグレイとしてもありがたいものだった。
「あたしはいいよ。グレイは?」
「拙も、是非お願いしたいです」
「決まりね。じゃあ…どこでやろっか」
「談話室は…ちょっと賑やかすぎるかな?」
「大広間は平日だと、人が多くてちょっと課題広げにくいわ。無難に図書室がいいかもね」
ホグワーツの図書室は課題に使える資料もある。あまり声は出せないが、課題をやる分には最適な環境であることに間違いはないだろう。
「あ、あの!」
そこでグレイが声を上げた。
「よかったら…魔法理論の教室でやりませんか?あそこなら、少しくらいなら声を出しても大丈夫なので…」
「いいの?」
「はい。師匠の教室なので、拙が掛け合えば使わせていただけると思います」
「じゃあさ!図書室でいくつか資料借りて、教室で課題やろ!」
「いいね、ありがとグレイ」
「いえ」
笑いかけてくる二人に向けて、グレイも柔らかく笑い返す。
ルーナとジニーと共に、グレイは図書室へと向かった。
*
グレイがルーナ達と共に図書室へと向かっている同時刻、エルメロイII世はいつも以上に不機嫌そうな表情で自分の前に座る魔女を見ていた。
「これが貴方がポッター相手に面談した結果ね?」
「ああ」
エルメロイII世の目の前には、全身をピンクの服で統一しているドローレス・アンブリッジがいた。ただでさえ心労の絶えない彼が、心底不愉快極まりない話し方と態度をする魔女を目の前にすれば、さらに不機嫌になるのも自明ではある。
尤も、アンブリッジはそんなエルメロイII世の内心などカケラも気づいていないのだが。
「……そう、見たところまだ認めてないのね」
「一朝一夕で変わるものではあるまい。文章はかなり回りくどいが、少なくとも自分が嘘をついていないという確固たる意思があるようだ」
『尤も、その文章を添削したのは私なのだが』と内心で言いながらも、それを口にすることはない。
「かわいそうな子…大人しく嘘であることを認めれば楽になれるのに」
「グリフィンドール生は騎士道のような精神を持つ者が多い。良くも悪くも愚直故に、一度口にしたことを曲げたがらないのだろう」
「…仕方ありませんね。ホグワーツの学力低下も著しい今、彼ばかりに構っていられないですし、少しずつ
アンブリッジの言葉にエルメロイII世は目を細める。言葉の中に確かな悪意を感じ、さらなる不快感を感じた。
「それで?貴方の方ではどう考えていますの?」
「どうとは?」
「貴方も教師として教壇に立っているのですもの。わかるのではなくて?ホグワーツの学力低下が、深刻なものであると。特に、グリフィンドール生は酷いわね」
言葉の裏に隠れた悪意に、エルメロイII世は内心で辟易としていた。
エルメロイII世視点からすると、ホグワーツ生徒の学力がそんなに低いとは思えない。確かに成績自体は上から下まで幅広くはあるが、全体を総括すればとても深刻とは思えないものだった。下の方の成績の者は、シンプルに勉強に対する姿勢が悪いだけであり、そういった者はあまり多くない以上、魔法省がわざわざ介入して対処しなければならないものではない。
尤も、学力低下についてはあくまで建前。魔法省大臣がダンブルドアによる反乱を恐れているが故の行動にすぎない。しかし、グリフィンドール生への印象についてはハリー・ポッターによるものと、シンプルにアンブリッジがグリフィンドール生のことが気に食わないだけだろうと結論付けた。
「学力低下に規律の乱れ…ここまでになるまで放置してるなんて、やはりダンブルドアは私設軍を作ることに手一杯なのでしょうね」
「その心は?」
「いつ頃からかは分かりませんが、私設軍を作るくらいのことをしていなければここまで学力低下はしません。そして、ダンブルドアは校内の規律を緩めることを飴に、生徒達を懐柔しているのでしょう。私が来てからは見ませんが、恐らく魔法省への反旗を翻すようなことも吹聴していたのでしょうね。そうでなければ、ここまで忠誠心が無いのもおかしな話ですから」
「ほう、忠誠心」
「ええ。我々魔法省はイギリス魔法界を取りまとめる政府です。トップとなる組織の者がいてもなお、その忠誠心を感じられない。実に由々しき事態ですわ」
「…………」
「学生といえど、魔法界全体を取り仕切る我々に対して忠誠心が無いのは言語道断。常に敬意を表し、我々の言うこと全てに従うくらい当然の帰結ですわ」
さも当然のように言う言葉全てに、エルメロイII世は唾棄したい思いに駆られていた。
(逆にお前が学生の時は魔法省に敬意を抱いていたのか?支配欲に飲み込まれた権力者など、面倒なことこの上ない。ロード達を相手にするのとはまた別の厄介さだ。なるほど、これを予想していたかはともかく、確かに外部への助力を欲しがるわけだ)
アンブリッジが来ることを予想していたかはわからないが、ダンブルドアはこうなることを予想して自分を呼んだのだろう。そして、相手に強い権力がある以上、小手先だけで対処することができないと判断したが故の決断でもあったのだろうとエルメロイII世は考えた。
恐らく、エルメロイII世がいなくとも対処自体はできる。ただ、その過程で生徒達がどんなに不自由で不条理な生活を強いられるかは想像に難くない。そんな生徒達の力になれると信じて、自分をここに呼んだ。そう解釈した。
「私が学校にいた時はもう少し純血の魔法使いもいたのに、今ではマグル生まれも多い。ああ、なんて嘆かわしい現状でしょう。やはり、コーネリウスが私をここに寄越したのは正解でしたわ」
「…そうか(お前も純血ではないだろ)」
「私はこれから、真剣にホグワーツの現状に向き合っていきます。エルメロイ先生、貴方にもお力添えいただきますので…そのつもりで」
「契約に明記されていることについては受けよう。魔法理論の授業の受け持ち、ダンブルドアの監視とポッターから真実を引き出す。これが時計塔と魔法省で締結した契約だ。法政科が締結し私を指名してきたものだが、こちらも受けた以上は仕事はする」
「時計塔との契約、とありますが、本件において私の言葉は魔法省大臣その人のものに等しいです。魔法省大臣は魔法界において、最も高い権力をお持ちであることを、お忘れ無く」
遠回しに『時計塔も魔法省の管轄下だから、契約とかいいから黙って従え』と言いたいのだろうと判断したエルメロイII世は背もたれに深く体を預けると、腕を組みながら言った。
「魔法省大臣の地位については、無論把握している。今更言われるまでもない」
「結構。お話が通じやすい方で大変助かりますわ」
「……時計塔は本件において、魔法省大臣から要請を受け、
「私は魔法省大臣の命によりここにいます。彼の顔に泥を塗るようなことはいたしませんわ」
アンブリッジの言葉にエルメロイII世は内心で大きくため息を吐く。魔法大臣のためであれば、こちらとの契約については無視すると言われたのに等しいからだ。
初対面の時から思っていたが、アンブリッジは時計塔のことを見下している。いや、正確には魔法省大臣以外は全て見下しているし、魔法省大臣の座を虎視眈々と狙っている以上、大臣のことも本当に尊敬しているとは言えないだろうが。
「…契約通りのことはする。この契約は魔法省と時計塔の代表同士で
「結構ですわ。こちらの要望に応えていただけるのであれば、何も問題ありません」
『こいつ契約内容何も見てないだろ!魔法省大臣は馬鹿なのか⁈』と内心で机を叩きながら叫ぶ。
アンブリッジは紅茶を飲み干すと、相変わらず醜悪な笑みを向けながら立ち上がった。
「ではエルメロイ先生、またやるべきことをお伝えしますので。その時は対応お願いいたしますね」
「契約内容に沿ったもので頼む。それと、私をエルメロイと呼ぶのであればII世をつけてくれ」
「…まあ、いいでしょう。では」
それだけ言ってアンブリッジは帰っていった。
帰っていったのを確認したエルメロイII世は大きく息を吐いて葉巻に火をつける。煙を大きく吸い込むと、死んだ魚のような目で煙を吐き出した。
暫しの間、葉巻の香りと味のみで脳を満たしていたが、突如部屋の扉がノックされる。
「師匠、グレイです」
「入りたまえ」
扉が開き、グレイと共にルーナ、ジニーが部屋に入ってくる。
「ルーナ・ラブグッドにジニー・ウィーズリーか。どうしたのかね」
「あの、師匠。二人と課題をしたいので、教室を使っても良いでしょうか」
「なるほど、そういうことか。構わない。今日はもう授業もない。好きに使うといい」
「ありがとうございます、師匠」
「ありがとうございます先生!いこ、ルーナ!グレイ!」
ジニーは許可を得るや否や、ルーナとグレイの手を引いて教室へと戻っていく。そんな後ろ姿を見てエルメロイII世は小さく笑った。引っ込み思案気味なグレイがこうして友人と過ごせている時間を見ることができ、どこと無く嬉しい気持ちが湧き上がる。
(…存外、嬉しいものだな。私が連れてきた場所で馴染めるか少し気がかりだったが、無用の心配だったか)
元々グレイのコミュニケーション能力は低くない(高くもないが)。むしろ義妹であるライネスの方がある意味コミュニケーション能力が低いとも言える。最近はグレイという初の友人ができたようだが、彼女の性格を考えればまともな友人が一人いるだけでも奇跡なのかもしれない。
余談だが、エルメロイII世がこう考えている同時刻にライネスは執務室でくしゃみをしていた。
「……さて」
エルメロイII世は葉巻の灰を落とすと、いくつかの書類を取り出す。ホグワーツに来ているからといって、すべての仕事をライネスに肩代わりさせられるわけではない。ロードとしてやるべき仕事はいくつかある以上、やれる時にやらなければならない。
さっさと片付けてしまおうと、エルメロイII世は集中力を深くして書類に向き合うのだった。
*
「あの、ルーナさん。ここを教えていただけませんか?」
「ん、いいよ。見せてグレイ。んー……ここはね…」
グレイ達以外誰もいない教室で暫し課題に勤しむ。
時折、資料でもわからないことがあるため、ルーナやジニーに聞きながらやることでなんとか課題を進められていた。
「つまり、マナとオドは自然界由来なのか人由来なのかが違うだけで、本質的に違いはないってこと」
「なるほど…ありがとうございます」
「ううん、いいよ。エルメロイ先生ほど上手くは教えられないけど、これくらいならあたしでも十分」
ルーナもジニーも、トップというほどではないにしろ成績は上位。あまり魔法に触れて来なかったグレイとしては、課題を進めるにあたり非常に頼りになる存在だった。
そんな課題に苦戦するグレイを見て、ジニーは不思議そうに口を開く。
「…グレイって、魔法界というか、魔法のことあまり知らないよね。あ、ごめん。バカにしてるんじゃなくて…」
「わかってます。謝らないでください。拙は、元々魔法界とはあまり関係のない場所で育ちましたから」
「エルメロイ先生の内弟子、なのよね?魔法界とは関係なかったの?」
「はい。辺境の土地だったので」
グレイが育ったのは、ウェールズの片田舎。かつて存在した
グレイはそんな村の墓守りの一人だった。とある事情で村に来ていたエルメロイII世と出会い、エルメロイII世の事情で彼の内弟子となり、ここまで来たという経緯だった。
「へえ…魔法使いはいるけど、マグルと一緒に過ごしてる村があるんだ」
「マグルの前では魔法を使いませんでしたし、そもそも魔法が使えるというのも墓守り候補にならない限り知ることもないので。かなり特殊な土地だと思います」
「じゃあ、グレイも自分が魔法使いだって知らなかったの?」
「はい。墓守り候補になるまでは」
「そうなんだ…」
魔法族の中で生まれた二人には馴染みがないが、こういった事例は珍しくない。マグルの両親から生まれたが魔法族である者…所謂マグル生まれの者などは、ホグワーツ入学案内が来るまで自分が魔法使いだと知らない者も多くいる。墓守り候補という馴染みのない言葉があるが、恐らくグレイもそういった境遇なのだろうと納得した。
「だから、魔法のことを勉強し始めたのも最近からなんだよね」
「半年…経たないくらいでしょうか。なのでその…まだ知らないことばかりで…」
「大丈夫!わかんないところはわたし達が教えるから!」
「ありがとうございます、お二人とも」
「諸君、課題の進みはどうかね」
そう話していると、エルメロイII世が部屋から出てきた。
「師匠」
「グレイの話を聞かせてもらってたんです。なんでも、魔法界とはあまり関係のない村で過ごしてたと」
「……ああ、そうだな。関係がない、というより寧ろ…」
そこまででエルメロイII世は口を噤む。まるで何かを思い出すような雰囲気だったが、すぐにいつもの雰囲気に戻った。
「グレイはあまり魔法界とは関係のない村で過ごしていた。故に、魔法界の常識にやや疎い。私も教師とロードとしての立場がある以上、彼女の側にいられないことも多々ある。二人には世話をかけるが、これからもグレイと良くしてくれるとありがたい」
「世話だなんて思ってませんよエルメロイ先生。わたし達、グレイとはもう友達ですから」
「感謝する。話は変わるが、教室はまだ使うかね?」
「あ、はい。もう少し」
「そうか。私は別件で少し外す。諸君は課題が終わるまで好きに教室を使ってくれ。もし課題でわからないところがあったら、時間があれば質問に答えよう。それと最後に、ミス・ウィーズリー」
「は、はい!」
突然名指しをされて少し驚いたジニーに、普段と変わらない口調でエルメロイII世は告げる。
「私のことをエルメロイと呼ぶ際は、II世をつけてくれ。呼びづらいのであれば、先生だけでも構わん。覚えておいてくれ」
「あ、はい」
それだけ言ってエルメロイII世は教室から出て行った。
その後ろ姿を見送ったジニーがグレイを見て呟く。
「…エルメロイ先生ってさ、なんでII世呼びに拘るの?始業式の時も言ってたよね」
「……えっと、エルメロイの名前は師匠の先生のものでして…自分ではなく相応しいのは先生だけだからだと」
「先生の先生?じゃあどうしてエルメロイって名乗ってるの?」
「ロード・エルメロイという立場にいるのは間違いありません。でも、あくまで師匠はその地位を暫定的に受けているだけなんです。本来、エルメロイの名前を継ぐ人が成人するまで、その地位を維持するためにいる…と伺いました」
エルメロイII世のかつての先生であるケイネス・エルメロイ・アーチボルト。魔術師として非常に優秀であり、魔術師家系の名門貴族出身故にホグワーツのような魔法学校に通うことなく時計塔で輝かしい経歴を残したが、極東の魔法儀式に参戦してその命を散らした。ケイネスが死ぬことになった要因の一つが自分であるということを自覚したエルメロイII世、もといウェイバーは、義妹であるライネスの要求に応えるべく、エルメロイII世として活動し、ここまでやってきた。
「うーん…つまり、先生の先生がいた地位を維持するためにエルメロイと名乗ってるけど、自分は相応しくないからせめてII世をつけてくれって言ってるんだ」
「はい」
「時計塔内部の事情が絡んでるってことか。でも、そんな人がホグワーツに来るなんてね」
「ね!アンブリッジと違ってすごくいい授業してくれてるけど、魔法省からの要請で来たのは間違いないし…なんだかよくわかんないや」
ルーナとジニーの言葉にグレイは苦笑する。
エルメロイII世がホグワーツに来たのは、本来はダンブルドアからの要請があったから。ただ、二重スパイのように動くために敢えて魔法省からの要請に応じる形で来たと公表している。この実態を知っているのは本人とグレイ、そして一部のホグワーツ教師のみ。生徒には話さないことをエルメロイII世から釘を刺されているため、グレイは曖昧に笑うしかできなかった。
「エルメロイII世先生…長いから先生でいっか。先生はちゃんと授業してくれるし、いろんな分野の質問に答えてくれるもン。それに、グレイの師匠だからきっと良い人だよジニー」
「そうだね、ルーナ。グレイの師匠だもん」
「え…拙の師匠だから、ですか?」
「だってグレイ、先生の話する時とっても穏やかだもン。きっといい師匠なんだろうなってわかるよ」
「ね!」
そうだろうか、とグレイは首を傾げる。確かに、師匠の良さを知ってもらえるのは嬉しい。ただ、そんなに穏やかかどうかは自分ではわからないものだった。
「…師匠は、とても良い先生です。お二人も何かあれば師匠に相談してみてください」
「そうだね…と言いたいけど、あんなにいつも不機嫌そうな顔してると話しかけづらいよね」
「それは……はい」
「グレイ、それ認めていいの?」
ルーナのツッコミに三人は笑った。
楽しそうに笑うグレイのことを、ローブの内側にいるアッドはやれやれと思いながら声を出さずに見ているのだった。
Q.この世界に抑止力は存在する?存在したとしたらどうしてお辞儀様を処さないの?
A.抑止力はあくまで
Q.お辞儀様が大暴れしてる時に神秘の秘匿を掲げる時計塔や聖堂教会は動かなかったの?
A.お辞儀様が大暴れしてたのは魔法族社会の中だけです。マグルも殺してますが、白昼堂々やらかしてるわけではなく、人間社会では原因不明の死亡や行方不明としか扱われていないため、神秘の漏洩レベルとしてはほぼゼロだったから時計塔も聖堂教会も動きませんでした。魔法族社会の中だけで魔法を使って大暴れしても神秘の漏洩には繋がらないので。
もしお辞儀様が白昼堂々、マグルの街中で大暴れしていたら時計塔と聖堂教会が一時的な共同戦線を張ってお辞儀様の処分に立ち上がっていたかもしれません。ただお辞儀様、普通にバカ強いので先遣隊は全滅くらいはさせる。封印指定執行者とか代行者とか埋葬機関とかが複数出てきたらさすがにきつそう。
Q.封印指定は存在する?
A.存在します。賢者の石を発明したニコラス・フラメルは封印指定されていますが、逃走していくつかの拠点を転々としています。過去の人物ならば、死の秘宝を作ったとされる『ペベレル三兄弟』、古代魔法を使えるレガ主も封印指定にされています。分霊箱を発明した腐ったハーポも発明当初は封印指定候補だったとか。ハーポが封印指定されていないのは、分霊箱の作製方法が理論化されて再現可能になったから。また、ホグワーツの設計をして多数の魔法で神秘の砦を作り上げたロウェナ・レイブンクローも封印指定候補でした。
ちなみに、神秘部は封印指定レベル魔法道具の宝庫。
Q.時計塔って魔法省の管轄下にいるの?
A.いません。時計塔には学校としてのルールこそあれど、社会としての秩序はないといういつぞやのあかいあくまが言っていた通り、魔法界での法律は時計塔には反映されません。故に、本来は互いに干渉しない不可侵条約みたいなものが暗黙の了解でありますが、互いに手を組むなり取引するなりのことは割とよくします。そう言う時は大体法政科が窓口となります。アンブリッジが『時計塔は魔法省の管轄下』だと勘違いしたのは、そもそも時計塔のことを概要程度にしか知らない故。その程度しか知らない理由は、時計塔と直接やりとりする部署ではないことと、興味がないから。
神秘部と一部のロードはやりとりを時折するとか。
Q.魔術刻印は存在する?
A.存在します。型月世界同様、刻印に刻まれている魔術なら魔力を通すだけで使え、杖無し魔法でも十分な効力を発揮します。杖の補助をつければさらに強い効果になります。
Q.魔術世界でも純血主義とか存在するの?
A.近いものはあります。ただ、差別というより尊敬の念に近い。
Q.お辞儀様は型月魔法を知っている?
A.そういうものがあるということは知っていますが、詳細は知らない。例えば第三魔法とか知ってたら死に物狂いで解析・実現しようとしたでしょうけど、現時点では知らないのでそこまで興味を示していません。尤も、もう知ったところでお辞儀様ではどう足掻いても第三魔法による不老不死は実現できませんが。
Q.メイン三人の属性は?
A.ハリーは防衛術の腕と箒の扱いに長けていることから火と風。史上最年少の闇祓い局局長なので、そのくらいの才能はある。
ロンは空。フラットみたいな柔軟な発想と広い視野、意外性に長けた活躍から。
ハーマイオニーは地と水。防御系統の魔法や魔法薬の調合に長けていることから。本当は五大属性でもいいかと思ったのですが、こっちの方が個人的にしっくりきたので。異論は認めます。
ダンブルドアとお辞儀様は五大属性。
Q.魔法薬学でスネイプが使っていた紙は何?
A.現実で言うリトマス試験紙やPH試験紙みたいなものです。浸すことでどんな薬なのかがわかり、失敗した薬だと紙そのものが溶けたり崩れたりする性質を持つという設定です。
Q.エルメロイ教室の生徒がホグワーツにいたらどの寮?
A.グレイはハッフルパフ、フラットとスヴィンはグリフィンドール、ライネスはスリザリンだと考えてます。
ロード・エルメロイII世
今回は出番少なめ。アンブリッジに対しては心底辟易しているが、ある意味予想通りに動いてくれてることには内心でほくそ笑んでいる。最近は名教師としてホグワーツに知れ渡るようになってきており、一部の生徒から人気を得ているが、本人は知らない。
フラット枠として双子のウィーズリーと絡んでほしい。
守護霊は馬(ブケファラス)
グレイ
毎朝エルメロイII世を起こしに行って、髪を整えているがこれは本人が望んでやってることだから全く苦に思っていない。休日はルーナとジニーにホグズミードに連れて行ってもらったり、エルメロイII世の靴磨きや課題をこなして過ごしているため、あまり暇はしていない。本人に自覚はないしそもそも乗ったこともないが、箒での飛行はかなり得意。
ルーナがいじめられていることに少し苦心しているが、本人が全く気にしていないから極力気にしないようにしている。ルーナ伝にジニーとの交流も深めており、よく課題を教えてもらっている。校内にいるゴーストは極力接触しないようにしているが、ゴーストではなくポルターガイストであるピーブズの相手は全く怖くない。そのためイタズラされそうになった時に無表情でしばいたためか、ピーブズに避けられてる。
守護霊は鴉。
ルーナ・ラブグッド
不思議ちゃんだが、礼儀正しく優しい。頭もそれなりにいいため、エルメロイII世、グレイからの評価は相当高い。案外おしゃべりだが、やや寡黙なグレイとの相性は良く、一緒にいるのが楽しいらしい。毎朝早くにいなくなるグレイを不思議そうに見ているが、どこに行くかはなんとなく察してる。
ジニー・ウィーズリー
ルーナ伝にグレイと知り合ったグリフィンドール四年生。明るく優しいため、諸事情でホグワーツに来たグレイにも隔てなく接し、グレイと良く話す仲に。在学中の兄が三人いる。
ドローレス・アンブリッジ
魔法省から来た役人。基本的に権力にしか興味がなく、ホグワーツも魔法省が全て支配するくらいの気概で来ている。自分に賛同する生徒は贔屓し、そうでない生徒は冷遇するが、特にグリフィンドール生への当たりが強い。
時計塔との契約内容については碌に見ておらず、『