翡翠の劫火と生きる   作:伽華 竜魅

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銀狼LV.999が強すぎてやばいですわ。
てか銀狼LV.999だけでも確定ダメージ出るときあるけど、キュレネと合わせたら強すぎてもう敵が解けていくんじゃ……やっぱ周年実装キャラは訳が違いますね。

あとオンラインコンサート最高でしたね、明日はコラボ中の池袋アニメイトに行って楽しみます。




大競技祭 選別

 

 

 

 

『雄英体育祭! ヒーローの卵たちが、我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!』

 

雄英体育祭開始時間となった途端、一年の会場全体にプレゼント・マイクのアナウンスが響き渡る。

同様に二年、三年も担当の教師がアナウンスしているであろう。

同じ学校でありながらこうも影響されないのは雄英故。

 

それぞれの学年ごとに報道のチャンネルも違うがため、見たいものを見ることが出来る。

雄英と報道陣たちの対応様様と言えよう。

 

『どうせアレだろ、こいつらだろ!? (ヴィラン)の襲撃を受けたにも拘わらず、鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星! ヒーロー科、1年A組並びにB組だろォ!?』

 

そうだと答えるように会場全体に歓声が響き渡る。

同時に会場内の入り口からヒーロー科を先頭に、続々と一年生が入場していた。

 

「(き、緊張する……テレビで見るだけだった雄英体育祭に、今こうして踏み込んでるなんて…!)」

 

『大丈夫だよ! イズクの為にもあたしたちで全力でサポートするから!!』

 

『強いて気を付ける、言い方はアレになっちゃうけど、警戒すべきなのはあそこね』

 

キュレネの指摘。

どこかを指すような言い方を理解している出久はある方向へと視線を向ける。

その視線の先は会場の実況・解説席であろう位置とちょうど対となる反対側。

 

そこには大げさすぎると言えるほどの玉座が設置されており、既に『女帝』と側近である女騎士が鎮座している。

 

『さて、全員入場したところで本来なら選手宣誓を行う所だが、今回は結構~違うぞ一年たち!!』

 

『例年なら三年のを拝見してもらうんだが、今回は事情が事情。こちらも立場の関係上断る権利はない故の結果』

 

『そう! 今回はあの世界に知る者はいない圧倒的存在である、我らが皇帝! カイザーのご登場だァ! お前ら、無礼の内容にしろよォ!!!』

 

『お前のそれが一番失礼だろうが』

 

全員の視線が玉座へ——『女帝』と側近である女剣士の二人へ向けられる。

例年と異なり今回は三年生ではなく一年生を選び、足を直接運んだこと。

そして今、自分たちと同じように体育祭を見に来ていることに、会場の者は、生徒含めざわついている。

 

 

「——静粛に」

 

 

しかし発せられたその言葉と共に一回、何かを叩く音が鳴り、全てを遮り響き渡る。

その効果は大きく、一瞬にしてざわついていた会場は沈黙となった。

すれば『女帝』は立ち上がり、一歩前に踏み入れ声を上げた。

 

「僕の名は『炎冠』『独裁官』『女皇』『総帥』『カイザー』…さまざまな異名があるが、諸君らはその中で好きなように選び呼ぶがいい。そして先の説明もあった通り、今年拝見するは諸君ら新兵と僕が決めた。なぜか? それは英雄(ヒーロー)ならんとする者たちが襲撃にあい、生き延びたという結果を示したからだ

 

『女皇』の発言に、ヒーロー科は思わずと緊張を高める。

その一方で他科…主に普通科は彼らを目の敵にするように睨み目を向けていた。

しかしそれも、『女帝』の発言した内容によって行えなくなるだろう。

 

「——だが諸君らの中には英雄(ヒーロー)を抱きなろうとする者たちが多数おり、掴めず地べたに這いつくばった者たちもいるだろう。故に、自分が引き立て役と思い込む者も居れば、ここで得ようと目論む者も居るだろう。だからこそ聞く……——貴様らはこの日までその地位を、座を奪い知らしめようと努力を惜しまなかったか?

 

その言葉が放たれた瞬間、一部の者たちの心は大きな亀裂が入った感覚に襲われた。

反論しようにも『女帝』である以上不可、そもそもそれすら許されないだろう。

故にただこの公表の場とも言える場所にて、彼女の言う真実に打ち砕かれるしかない。

 

「その口だけ達者で何もしなかった者、その"個性(ちから)"があるから必ずなれると思い込む者は大勢いるだろう。だがそれがどうした? なれなかったら、掴み取れなかったら所詮そこまでの者に過ぎん。他を見下す哀れな奴ということ。僕が見たいのは迷わず進み、阻むものを薙ぎ払い、真に栄誉を掴み取る者の栄光! もしその意思なくしてただ今座にいる者たちを見下し、侮辱を企む者がいるのであれば僕は許さない。そんな見苦しいものを見る気も毛頭ない。嫌味で他の会話に挟み敵意を向けるあからさまな行動も認めん。仮に行った場合は、僕の配下にある者たちが即座に捕らえる。その全てを受け入れられないのなら即刻辞退しろ! 異論は認めん——僕が『法』だ

 

今年含め三年間だけ、そして旧時代に行われていたオリンピックに成り代わったビックイベント。

それを自ら辞退しろという発言に、誰もが反論をしようとしただろう。

だが相手は『女帝』であり『法』である故、そんなもの無意味に等しい。

 

同時にその言葉に強く打ち砕かれ、勢威・戦慄を失った者たちも多くいるのは事実。

故に、自ら会場の出入り口へ向かう生徒たちが次々現れだし、会場は困惑と驚愕に包まれていく。

 

『おいおいおいマジかよ!? これ体育祭だぞ!? ビックイベントだぞ!?』

 

『お前が言いたいことは分かるが『女帝』の言い分も納得できる部分はある……覚悟のないものに戦場に立つ資格はないってことだ。大学からでもヒーロー科に入れたりする学校はある。そこからでも構わないし、そこからプロになったやつらもいるんだ。今の状態でどれ程の覚悟があってヒーローに本気でなろうとしているか『女帝』は選別したってことだな』

 

やがて残ったのはヒーロー科のAとBの40名。

自身のサポートアイテムをアピールするがためのサポート科数名。

それでもヒーロー科への編入をも目論む普通科数名。

 

全クラスで三桁は必ず行く数は二桁へと減っている。批判殺到だろうが、生半可な覚悟で英雄になっても救われる市民らは不安でいっぱいになるだろう。なら今の段階で挫折し、ただの傍観者になった方が良いということ。

 

そして見届けた『女帝』は告げた。

 

「ふんっ…残った者たちはそれほどの自信と実力を持ち合わせているということだな。なら知らしめるがいい! この僕を納得させる成果を! 栄光を!! 英雄(ヒーロー)の教育に在する者たちも抗ってみせよ!! 自ら掴み取った座を奪われまい為の決意を!! そしてこの僕が満足する結果を世に知らしめてみせよ!!!!

 

『女帝』にふさわしき宣言に会場は歓声を上げる。

しかし最初より勢いは劣っていた。

だが体育祭自体はこのまま行われる故、一部の者たちは安堵しているだろう。

 

そして『女帝』は観戦へと移行するため玉座に座り、それを確認した雄英教師は指揮を始めた。

 

「選手代表!! 爆豪勝己!!」

 

A組の面々は驚愕し、同時に恐怖を覚えた。

 

「そういやあいつ一応入試一位通過だったな」

「そうだとしても、選手宣誓させるにはちょっと問題があるような……」

「確かに…頼むから『女帝』の前まで普段の調子をしないでくれよ…!」

 

何故なら入学し短い時間で彼の印象は最悪なものとなっているのだ。

そんな暴君とも言える者が代表などやったらどうなるのか、彼を知る者からすれば目に見える結果になるだろう。

 

ましてや『女帝』の前でそのような失態は許されない。

しかし彼らの期待は呆気なく裏切られる。

 

「せんせー——俺が一位になる」

 

「「「——絶対やると思った!!!!!!!」」」

 

何故なら彼は自尊心の塊であり、己が絶対であると思い込んでいる男。

本来ならブーイングが起こるだろうが、思わずツッコんだA組を除き、他のクラスは発言せず睨むしかない。

 

()()()()()の言葉鵜呑みにしてダッセぇなテメェら、せめて跳ねの良い踏み台になってくれや」

 

「おまっ! その発言はダメだろ!!」

 

「知らねぇよビビり共が」

 

「こっちが社会的に殺されるかもしれないんだぞ! やめろ頼むから!!」

 

全員が思っていたことを平然と発言するその姿に焦りを露にし、それが伝播していく。

実況席にいるであろう担任も頭を抱えており、呼び出しはこの時点で確定してしまったのだから。

 

「……カイザー、あの小魚の発言、どう対処する?」

 

「ふんっ、むしろあそこまで自信過剰な奴がいることに驚きだ。だがその後の結果次第だな。あのような者は場合によっては暴走する恐れがある。念のため注意しておけ。それと後々教師にもちゃんと手綱を握りしつけておけと伝えろ。今回はあそこまでの自信過剰でどこまでの結果を出すのかという期待することで目を閉じておく」

 

「心得た」

 

一方で女剣士も爆豪の発言に対処しようか悩み、『女帝』に一度確認を取った。

しかし『女帝』はこれからの競技でどうなるかの期待も含め、今回は見逃すことを選択。

体育祭故に、爆豪は命を繋いだと言えるだろう。

 

そして傍にいたミッドナイトもさすがに注意している。しかし爆豪は毛根まで自尊心とプライドの塊で出来てるためあまり効いていない。

ため息をつきながらもミッドナイトは仕切り直し、鞭を振った。

 

「それじゃあ早速第一種目行きましょう! 第一種目はいわゆる予選! 毎年ここで多くの者がティアドリンクしていくわ!! さて、運命の第一種目!! 今年は…コレ!!」

 

ミッドナイトに合わせて表示された種目名は【"傷"害物競走】

障害物ではなく傷害物。

それは誤字であろうか?否、このような行事でミスをするなどおこがましいこと。

 

故に意図的にであろう、その競技名に参加者たちは困惑する。

 

「始まる前から数は減っちゃったけど、これは全員参加のレース! コースはこのスタジアムの外周約4km! そして我が校は自由さが売り文句! つまりコースさえ守れば何をしたって構わないわ! まぁでもアウトだったりクソだったりしたら止めに入るから、『女帝』陛下の前で無様な姿だけはさらさないで頂戴ね!! ちなみに表示されている文字に関しては誤字じゃないからちゃんと覚えておくのよ!!」

 

誤字ではない。

つまり通常の障害物競走(雄英版)とはまた更に違う可能性が高いということ。

そう警戒しながら、生徒たちはスタート地点であるゲートと移動し、ゲートもまたゆっくりと開門した。

 

「さぁ、見せてもらうぞ……諸君らの抗いを」

 

『女帝』が口角を上げ笑みを浮かべなら呟く中、開始カウントの放送が流れ、五からゆっくりとダウンしていく。

 

「(警戒しつつ、隙をついて一気に行こう)」

 

『わかった。両足と両腕だけでも纏って準備してて』

 

『周辺は私たちが見ておきます』

 

「(うん!!)」

 

全員が構える中、出久は両手足に鉄騎を纏う。

いつでも力を出し、トップを取れるようにするがため。

 

「——スタート!!」

 

そして傷害物競走が始まった瞬間、出久含め全生徒が駆け出すが——

 

「——えっ」

 

——開門された入口が、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 





・『カイザー』
露骨に一年のヒーロー科に敵意を向けてる生徒体が多くいたから、種目前から心をへし折って退場させていった皇帝。
逆にこれで勝ち抜いた者たちは賞賛に値するぐらいには人材はあると見込んでいる。
あと爆豪は体育祭じゃなかったら普通に女剣士に罰を与えるよう命ずる気でいた。

・問題発言爆発太郎。
体育祭のおかげもあって命拾いしたが、それに関しては一切知らない問題児。
昼休憩か体育祭後に相澤先生にお叱りを受けることは確定してる(後ご両親にも)。
そして皇帝すら超えて俺が強いとも思ってる。


今作の体育祭はこれまでと結構変える気でいます。
と言ってもちょっと難しかったりするのは断念するかもですけど……。

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