酔うじょオペレーション   作:マキシマムとと

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☆100話☆到達のTS幼女おじさん

 

 酔うオペchは今日で配信100回目!!

 

 

 やったね!

 すごいぞ!

 そこにしびれる!

 あっこが〜れる〜♪

 

 ………と。

 

 そんな事情により当chの裏方担当であるスミレはそれはもう張り切っていた。

 

 100回記念配信の告知は当然。

 これまでの見どころ総集編の作成から、最愛の父の最強の可愛さを世界に広めるためのアクリルスタンドを始めとした各種キャラクターグッズの展開(本人(ゴロー)無許可)による布教活動。

 

 どういう気の迷いか、ゴローの暴走により公式マスコット枠に突如編入された兎丸のグッズ化に伴う細部の調整(赤色のスカーフに酔うオペマークの刺繍からデフォルメイラスト作成、事務処理などなど)をしたり、目玉イベントとなるコスプレ衣装の準備やステージのセッティングなど、寝食を忘れて作業に没頭した……………そのーーー結果。

 

 「アホなのかな〜この子は…」

 

 「ゴホッ…ゲホゲホッ…!」

 

 100回目の配信当日。

 彼女(スミレ)の顔は真っ赤になっていた。

 

 見るからに体調がおかしく、にも関わらず自分は健康だと言い張る娘をどうにかこうにか言いくるめて測った体温は40度越え。

 海外出張中のサヲリの代役として事務所(ゴローの隣室)に詰めていた堂森さん(サヲリの部下、37歳女性)に頼み込み(マネキンおばさんとドッキングして)病院へ出撃するゴローのオマケとして病院まで搬送。

 

 「だい…ゴホッ、だい、じょーぶ、だし」

 

 明らかに大丈夫ではない娘さん。

 下された診断結果は『B型インフルエンザウイルス(Influenzavirus B)』であった。

 

 「Bなの? Bは高熱出ないって聞いたような…」

 

 「BでもAでも出る人は出ますよ。特に貴方の娘さんは栄養不足・運動不足・睡眠不足が重なっているご様子でしょう? 身体が疲れてる所にウイルスが入って一気に増殖、免疫機能が大慌てしちゃったのね…ワタクシもつい最近、もう良いお婆さんなのに何処かの誰かさんのせいで寝ずに仕事させられちゃったから、とても他人事とは思えないわね〜?」

 

 チクリチクリと言葉の釘を刺す女性。

 今年で67歳になる彼女こそ、今は亡き行方不明となっている八木沼 誠一(チン丸出し)の後任を押し付けられた哀れな老婆、久遠(くおん) 加根子(かねこ)

 

 八木沼と接点がなく、派閥争いから遠く、能力が高く、なによりも堅実で誠実な人格者。

 一線から退き、気ままな余生を過ごしていた彼女だが、押しに弱いのか、ゴローに興味があったのか、八木沼爺との因縁が有るのか無いのか。

 理由は不明だが、数ヶ月前から彼女はゴローの新担当医として勤務していた。

 

 「安静に…そうね、せっかくなら貴方が看病なさい、いつも面倒見てもらっているのですから、こんな時くらい親として出来ることをしてあげるのが正しいと思いますよ。貴方はたぶん、簡単には病気にならないでしょうし」

 

 その提案にゲホゲホと咳き込みながら拒絶の意思表示をするスミレ。そんな娘の意向をサクッと無視し、ゴローは自らの薄くて平べったい胸をドンと叩いた。

 

 「おまかせ!!」

 

 

 

 ◆

 

 

 

 「ふんふふ〜ん♪」

 

 クツクツクツクツ…。

 独特で心地良い音。

 お粥がゆっくりと鍋で踊る。

 この小さくてこそばゆい空気の揺れが好きだった。

 白米がお湯と交ざって煮える様子は本当に綺麗だし、こうやって誰かの為に料理を作っている時間には充実感がある。

 

 「さ〜って、どうすっかなー?」

 

 優しく鍋を掻き混ぜながら今後の予定を思い描く。

 

 まずスミレにお粥を食べさせて、嫌がるかもだけど…行けそうなら身体を拭いて着替えさせて、薬を飲ませて寝かし付けた頃にはちょうど動画の配信時間になる。

 100回目の配信は告知通りには出来んから、各種イベントについては謝罪して延期、あとはまぁいつもの流れでバトオペして酒飲んで多めに作ったお粥を食べて…っと。

 

 「良さげやな」

 

 出来上がったのは鮭のお粥。

 朝日を弾く海原のように白くキラキラと輝くお粥の上に、温かなピンク色の鮭が舞う。

 見栄え、香り、味。

 これぞゴロー渾身の力作…!!

 

 満面の笑みでそれを寝室に運び、渾身の力を振り絞って娘の身体をベッドの上に起こした。

 

 「お…とーさ、ごめ、ゴホッゴホッ!!」

 

 責任感からか、無力感からか。

 それともはてさて、何時も介護する側の幼女(父親)に介護される情けなさからか。

 震えながら泣いて謝るスミレの頭をぐしゃぐしゃと乱暴に撫で、涙を手のひらで拭った。

 

 「ほれほれ、身体が弱ってると気持ちも弱るんだよな〜? かわいそーに、大丈夫だ、だいじょ〜ぶ、だいじょ〜ぶ…」

 

 小さな身体が恨めしい。

 しかし、ゴローにはこの身体しかないから。

 よしよし…よしよし………。

 呟きながらスミレの頭を両手で抱える。

 

 「せっかく、ひゃっかい…グスッ! せっかく、ひゃっかい目…なのに…! あ、アダシの…せい、ゴボッ! ゴボゴボッ!!」

 

 「あ〜もう喋んなって、ほら鼻かんで…チ〜ン! よしよし…………ん〜ほら、ワンちゃんもさ、100匹ワンちゃんより101匹ワンちゃんの方がビシッと来るじゃん? 無理に100回にこだわる意味なんてね〜んだって。101になろうが102になろうが103になろうが、みんな怒りゃしねぇって。こう言う活動ってはな? 気負って無理して自滅してティウンしちゃうのがイチバン残念なんやで? 周りを自分のペースに捲き込むくらいが丁度良いんだって」

 

 グスグスと嗚咽をこぼすスミレ。こうやって親らしい事をしてやれたのは何時ぶりなのか。

 可愛い我が子に癒やされながら、ゴローは娘をデロデロに甘やかすのであった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 「ーーーと、言う訳で!! 我が名はアシタカ…ら頑張ろうと思っているオ!」

 

 スミレが寝付いた後。

 酔うオペの刺繍が入った赤いスカーフで口元を隠し、頭にデフォルメされた鹿の帽子を被ったゴローが仁王立ちでモニターの前に立っていた。

 肩には枯れ草色のモコモコジャケットを羽織り、シャツの色は透き通るような青。スボンはモコモコの茶色いスエット。

 これによりモノノケの男子をバシッと表現!

 

 「まーおっちゃんにも色々あるねん! 配信中止にせんかっただけ偉いやろ!」

 

 ガハハハハハハハハ…!!

 

 

 ーーーアシタカ〜!!

 ーーーケラちゃん大丈夫かよ

 ーーー謝罪の全裸土下座を求むんだっピ!

 ーーー明日からガンバろうと思っている男??

 ーーーお前が元気ならーーーヨシ(๑•̀ㅂ•́)و✧

 ーーーバトオペしよーぜ!

 ーーー次回の楽しみが増えたね

 ーーー無理は禁物ですわ

 

 

 温かいコメントの風に、ゴローは機嫌良くビールを煽るのであった。

 





 ーーー申し訳ない。

 嫁も子供2人もB型のインフルでして。
 ゲホゲホ言いながら子供を看病し続ける嫁に「今回で100回じゃけーさっさとイラスト仕上げろゃ!」とは言えませんでして。
 そうこうしてる内に春の人事異動発令によるフルマックスなストレスフルで自分の体調も壊れたりして。

 そんなこんなで100回記念コスプレは延期です。
 101か102か103になるかは不明ですが体調と相談しながら続ける所存です故、ご容赦下され。


 ………はぁ。
 今年こそは無病息災で行けると思ってたのにな〜。
 会社がなぁ〜。
 クソだからなぁ〜〜〜〜。

 てぃ〜るな〜か〜〜〜〜〜〜。

水星の魔女のコスプレ、誰を選ぶ?

  • 赤いたぬき・スレッタ!
  • 白いきつね・ミオリネ!
  • ツンデレ侍・グエル!
  • 日陰の美人・ニカ!
  • ボンボン頭・チュアチュリー
  • ハッピーバースディ・エラン
  • エロの化身・シャディク
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