IE-09: HELIANTHUSヘリアンサス型
それは大型トラックのタイヤを金属で作ったような外見の、大地を走り回る巨大な円盤。
アセンブルの重要性を語りながらも、明らかにアセンを間違えた機体の
そしてそれを証明するのがストーリー後半に出現する上記のモブキャラ。
ヘリアンサス相手に、もしAC6の初心者が両手マシンガン両肩マシンガンのバリバリ機体で挑んだ場合。
「速い、堅い、痛い…!!」
超高速で走り回るタイヤには追い付けず、半端な距離からの射撃は高い耐弾防御による跳弾で無効化(一応微ダメは入るけど………)され、ホンの一瞬の気の緩みや反応の遅れで
例えマシンガンで無くとも、ビームやライフルでチンタラチンタラと応戦していれば、あっと言う間に増援が来てタコ殴りにされてしまう。これはAC6のレイヴンであれば「あるある」となる話題であろう。
そして、両腕の武器をハンドミサイルに変えた瞬間、難易度が100から1にまで激減する(ヤツは耐爆防御が極端に低い上、機動力は高いが軌道が一定のためミサイルを避けられない)そうした事もまた、ACあるあるなのだ。
即ち、ミッションに合わせて…敵に合わせてアセンブルを組み立てる事はACと言うゲームを楽しむための最重要課題である…と繋がるのである。
「ーーーさて、そんなゲームの本質を理解した上で、戦闘の舞台を【NEST】へと移してみまひょ〜ってな話よ」
今回は昇格戦である。
ゴローが所属しているUnrankedは以前にも語った通りNEST初心者のためのランクだ。
このランクの特徴は他のどのランクとも違い敗北時の減点がない事だろう。
勝利時に得られるポイントは200点であり、合計1400点(7勝n敗)に到達する事で昇格フェーズが発生する。
UnrankedからD帯への昇格条件は昇格フェーズ中(5回)に1勝する事。
昔なら簡単だった。
右も左も素人に毛が生えた程度のお仲間とのお祭り試合で、5回中1回勝てば良かったのだから。
相当に変なアセンのレイヴンも居たし、相当に下手くそなレイヴンも居た。
それはもう懐かしい黄金時代ーーー過去のお話だ。
「4戦4敗…最後の1試合に賭ける…」
ゴロー参戦から数日。
Unrankedはかつての賑わいを彷彿とさせていた。
ゲテモノAC、パチモンAC。
ゴローのレベルに合わせたアセンで挑むランク詐称ニキ。
テンプレAC、重量AC。おふざけAC
ゴローに触発されてAC6に触れた新参ニキ。
この2つの派閥に挟まれ、果てしない数の敗北を経験した。
(勝率が余裕で1割未満と書けば理解して頂けるだろうか。つまり、3桁単位での戦闘&敗北数を背景に彼はココに立っているのだ)
そうして至った昇格戦である。
勝ちたい。
当然である。
負けるために勝負するレイヴンは居ない。
しかし、ゴローは欲張りなのであった。
「俺が信じてる俺の最強のACで勝ちたい!!」
ゴローの機体は中量逆関節(鳥みたいな脚。通常の2脚と比べ跳躍性能とキック性能に優れる)。
両腕に2種類のハンドミサイル、右肩にもミサイル、左肩に赤月光(脚を止めて飛ぶ斬撃を放つ中2びょ…いや、ロマン溢れるスタイリッシュな武装)を装備した機体。
これこそがスクラップ&ビルドを繰り返した果に辿り着いた、現時点でのゴロー最強機体(笑)なのである。
『月光は手放したくない』
『普通の弾は当てれない』
『とにかく逃げたい』
『ABとか本当にムリ』
『難しい操作は出来ない』
『インチキ☆キックでアドを取りたい』
そうしたネガティブなゴローの要求を吸い上げて作られた真紅の機体。
| レイヴン名:C4-56 機体名:56Moon*1 |
【ブォン…!】
愛機のモノアイが光を灯す。
対決の舞台は汚染市街A。
「あ〜…ちょっと狭いマップ困るんだが」
そして今回の対戦相手はーーー。
「で! デブきちゃぁぁぁあ!!」
それは過去対戦した事のある相手だった。
ドムそっくりの脚を装備した灰色の機体。
太い脚、太い腕、太い胴体にアンテナ頭。
両手にガトリング、両肩にもガトリング。
ただひたすら追い回されて、為す術もなくすり潰された悪夢の記憶がよみがえる。
| レイヴン名:chaser56 機体名:aisi-ter |
「コイツかぁ。ぐわ〜マジかよぉ…」
ゴローの
レイヴンの性能は下の中レベル。
その行動パターンはAB。
とにかくAB。
近付いてラブバースト。
単純明快なド素人ドス
AP14230(軽量機の1.5倍。バケモノ)
防御性能1311(軽量機の1.2倍。クソバケモノ)
超絶無比なる耐久力を武器として、追って追って追い続ける。
ーーーゴロー逃げてぇwww
ーーー蜂の巣だね
ーーー今回はミサやしワンチャンある…?
ーーーがんばぇ〜
ーーーハァハァ(´Д`)♡
ーーーABQBも使えんザコに負けんなよ!
前回負けた時のアセンは実弾武装が中心だった。
今回はミサイルが3個に赤い月光。
跳弾と言う引き機体にとっては反吐が出るAC特有の要素により半端な距離からの攻撃を95%カットされて敗北した前回とは違う。
何故ならミサイルは爆発属性であり、爆発属性は跳弾システムの適用外。
当たれば必ずダメージが通るのだ。
ーーーしかし。
「逃げ…か、壁が!?」
敵が凸してきたら後ろに下がりましょう。
引き機体の基本を実行していたゴローだが、空間把握が出来ていない。
ろくに高低差も作れていない状況で壁際に追い込まれ。
「QBQBQB!!」
ガトリングの嵐から逃れるために
結果としてENは枯渇。
しぼんだ風船のようになったゴローの愛機に、弾幕の嵐が襲いかかった!!
ーーーガトガトガトガトガトガトガトォ!!
ーーー弾幕薄いぞぉ(笑)
ーーーゲームセット!
スタッガーゲージは一瞬で真っ赤。
機体APも真っ赤。
ゴローの顔も真っ赤になって…。
「こんな………クソゲー知らん!!」
ムキー!!
猿も驚くような奇声を放ち、ゴローは配信を強制終了したのであった。
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