酔うじょオペレーション   作:マキシマムとと

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おっちゃんはサウナが大好きやねんな

 

 【大型アップデート中】

 

 

 ポポちゃんワールドサーキットに掛かった看板。

 

 「う〜む…………」

 

 1ヶ月以上前からこの看板は変わらない。

 ゴローにも迷惑をかけた自覚はある。

 バグを引き起こした挙句に猫と幼女を抱えてC国から日本へワープした。ポポちゃんワールドサーキットの稼働が停止しているのはその影響と考えて間違い無いだろう。

 

 「あ〜…っと」

 

 気不味さからガシガシと頭をかくゴロー。

 自分の凡ミスで必要な刃具が不足。

 マシンの稼働が停止したあの頃(社畜時代)のトラウマが刺激された結果、騒がず焦らず(止める・呼ぶ)…触らぬ(・待つ)神に祟りなしのスタンスを取るようにしていたが。

 

 「お忙しい中申し訳ない。その、もし良ければポポちゃんに取り次ぎとかって出来ます?」

 

 なんとなく大昔の…友達の家の前で大声で呼び出しをかけた夏の日の記憶が思い起こされる。

 

 『○○くん! 遊ぼ〜!!』

 

 そんなふうに叫んだ思い出。

 最初の1歩。

 それは意外と呆気ない物だった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 「───でな? もし都合さえ良かったら皆で遊んで来てもらえたらな〜って思ってたんよ。なかなか言い出せなかったんやけどな」

 

 てへへ〜っと笑いながら、対面に座る彼女の様子を盗み見る。相変わらず全体的にデッッッカイ彼女。

 そのはち切れそうな身体(おっぱい)を包むのは真新しい紺色のオーバーオール。

 下には半袖でピンク色のシャツを着ており、ざっと見た感じは大人版アラレちゃんのような装いだ。

 

 これまでのポポちゃんの服装は全身黒タイツか、8尺様のコスプレにそっくりなワンピース姿。

 それらの服装とはまた180℃違う今回のオーバーオール姿。まさに予想外の方向からの一撃がゴローの心臓を嫌に騒がせた。

 

 ────ミンナ…テ、エト…??

 

 ゴローがオススメした酒を無為には出来ない。

 そんな観念から飲み始め、即座にその美味しさに魅入られたポポちゃん。

 飲み干した『ぶんたんちゅーはい』は既に5本。

 付け合せに用意したタコ焼きをチビチビと食べながら、気付けば缶が空いていく。

 飲みやすさの影に隠れたアルコールの魔力は確実に彼女の思考を狂わせていた。

 

 文旦のスッキリした苦味。

 アルコールのもたらす高揚。

 タコ焼きの旨味と甘口ソースのコラボレーション。

 

 ───フハァ〜〜♡

 

 明らかに酔が回っていた。

 

 「サウナとか行った事ある? 最高だぜ!?」

 

 目の前でゴローが喋っている。

 ポポちゃんと呼ばれる怪異の、黒い渦に阻まれて見えない目を探して、小さなお口を動かしている。

 

 ───サウナ、シ、シラナィ、ケド。

 

 サウナに………行く??

 誰と?

 ………私、と?

 …裸で??

 

 酒に狂ったポポちゃんの耳にはセクシャルなデートのお誘いとしか聞こえなかった。

 ※普通に間違いです。ゴローは最初から「迷惑かけたお詫びに旅館を貸し切りにするから、ポポちゃんのお友達を誘って皆で行ってみてはどうか」と提案しております。流石に中身オジサンがギャルの群れに混ざるのは精神的にも無理なんやで。

 

 しかし。

 酒にやられたポポちゃんの脳がその真実に辿り着く事は無く。

 

 ───ント、ショノ…!!

 

 裸の付き合いは危険だと思う。

 恥ずかしさだってある。

 やっぱりゴロタスも男の子なのかと言う驚愕も。

 …けれど。

 ゴローが望むのなら。

 なら、どうするのか。

 

 そんなの、最初から、決まってる。

 肩に力を入れ、背を丸めて。

 彼女が呟く。

 

 ───イク。

 

 「マジで!?」

 

 ───────。

 

 「よぉっし! ほんじゃ早速予約入れとくわ! とりあえずざっと100人は泊まれるはず!」

 

 ───ファ!?

 

 100人ハーレム。

 裸体の女の中につるぺたゴローが脂ぎった笑みを浮かべているイメージがポポちゃんの脳裏によぎる。

 

 ───ショ、ショレハ! ショノ…!

 

 エッチだと思います!!

 心の中の4個ちゃん先生が叫ぶが、上手く言葉に出来ないポポちゃんがアワアワと泡を吹く。

 

 「金の事は気にしなくて良いんだって! 今回の件ではスゲー迷惑かけたな〜って思ってるし、そうでなくてもポポちゃんやポポちゃん配送のお姉さん達には感謝しててさ、なんかお返ししたいと思ってたんだわ」

 

 ゴローはゴローなので、酒がなくてもポポちゃん情緒の乱高下には気付かない。

 喜んでくれてる!

 やったー! くらいのモノである。

 

 「ん〜でもポポちゃんサウナ入ったこと無いんよな? おっちゃんが一緒に行ければ整い方のレクチャーしてやれるんだーってスマンこれセクハラやんね!?」

 

 ───ン?

 そもそもセクハラしたくてサウナに行くのでは?

 

 「ポポちゃんのお仲間でサウナ通の人おらんの? サウナはただ入るだけじゃなくて、その後の水風呂とか外気浴の時間とかがすんげー大事でな? 体格や体調にもよるしその日の気温がとかでもぜんぜん変わってくるんだけど、うま〜く調整出来たら脳みそが飛ぶんよね! ストⅡのピヨピヨ状態あるじゃん? あんな感じでピヨるんだぜ〜?」

 

 ゴローが最後にサウナに行ったのはもう5ヶ月も前になる、年末年始の家族旅行の時だ。

 嫌がると思っていた娘二人に連行される形で温泉に入り、裸の付き合いでサウナまで御一緒した懐かしい記憶。

 

 「うま〜く外気浴がハマった時の感じがもぅ唯一無二なんよ。心臓がバクバク言ってさ、頭がグラングラン揺れて、風は肌に心地良くて、身体の芯から生き返って行くあの感じ!!」

 

 くぁ〜!!

 記憶に酔いながら酒に酔う。

 

 「おっちゃんもサウナ行きたくなってきたわ。サヲリに頼んでみるかな」

 

 そこまで言われてようやく勘違いに気付いたポポちゃん。ゴローは誠実だった。

 それは良い。

 良いが…けれど、ちょっと寂しくて。

 

 ───イッショ、ニ、イク??

 

 「は??」

 

 ───エァ!? ショ、ショノ、チガクテ…!

 

 「いーなそれw とりあえず目隠しして行くかw」

 

 ガハハと笑うゴロー。

 もちろん本気では無い。

 けれどポポちゃんの気遣いが嬉しくて、またもしそんな未来が来たのなら、たぶんきっと、間違いなく楽しい思い出になるんだろう…と。

 

 そんな風に思えたのだった。

 

 

 





 夜勤ナウ。
 う〜ん…眠い!!

AC6のコスプレ、誰を選ぶ?

  • 幼女概念C4-621
  • 幼女概念リトル・ツィイー
  • 幼女概念シンダー・カーラ
  • 幼児概念ハンドラー・ウォルター
  • 幼児概念V.Ⅳラスティ
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