酔うじょオペレーション   作:マキシマムとと

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2歩進んで1歩下がる。そんな酔うじょの1日

 

 「信用がない!!」

 

 

 いつもの配信をしようとして、ドクターストップならぬドーターストップをかけられてしまった。

 

 「アーシがあんだけ言ったのに! 聞かずにゲボした事、もう忘れちゃったの!? アーシが(・・・・)助けに行かなかったらニコちゃんがどうなってたか!!」

 

 いつもの日常。

 ニコちゃん明けのゴローを仁王立ちでスミレが見下ろしていた、

 

 「悪かったって言ってんだるぉ??」

 

 「全然反省してないじゃん!?」

 

 「してんだよなぁ…」

 

 スミレの心配はわかるが、それでもゴローは腐ってもゲロっても配信者だ。

 

 「スミレにもそうだけど、リスナーの皆にも心配かけてんじゃん? 平気だったよってくらいは伝えなきゃダメやろ、人として」

 

 もっともな正論。

 スミレも一応はプロだ。

 リスナーを大切にしたい、とするゴローの声を無下には出来ない…けれど。

 

 ───ニコちゃんは自分が(・・・)助けた。

 

 その筈なのに、何故かその事実が遠くて。

 心が苦しい。

 伝えられないモヤモヤが、どうしてもスミレの心を掻き乱していた。

 

 「んじゃ〜今回はACもガンダムも無し! もっと気楽に遊べるゲームにするし、スミレから見て体調がヤバそうだってなったらスグに配信終わるから…な!?」

 

 そんな押し問答の後、ゴローが配信に選んだ題材はドラキュラだった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 「───と、言う訳で! 今日はコイツで遊んでくぞ〜☆」

 

 【悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲】

 

 1997年。

 今から29年前に発売されたアクションRPG。

 探索とレベルアップ、技能獲得により行ける場所が増えて行く、俗にいうメトロイドヴァニアと言うジャンルのゲームである。

 

 

 ───名作キタ!

 ───ゲロっても生きてる幼女w

 ───対戦は神経使うもんな

 ───懐かしい〜

 ───まーた古そうなゲームを

 ───おじいちゃんコレな〜に??

 ───配信ブッチした謝罪パンチラをハヨ…

 ───マリオとかもっとメジャーなヤツをだなぁ

 ───生きてたなら!ヨシ(現場猫)!!

 

 

 帰ってきたゴローを暖かく迎えるリスナーの声。

 

 「スゲー久々にやるわ〜コレ。おっちゃん一応クリアした事あるんやが、さーす〜がーに〜〜久しぶりじゃけんなー。覚えてないトコ色々あると思うんよね。あ、書いてある通りネタバレと匂わせは厳禁な? 今回はみんなでゆったり遊ぼ〜ぜ」

 

 懐かしい名作ゲームを楽しみながら、リスナーと言葉を交わしていく。

 マップの合間合間で酒を飲んだり、オツマミをパクつきコメントを消化する。

 こうした都度の小休止はACやガンダムではままならないが、対戦相手に合わせる必要のないゲームでなら、好きなように遊べる。

 

 「たまにはこんな穏やかな配信も悪くなねーな」

 

 そんな風にゲームを進める。

 

 

 ───身体は大丈夫なの?

 

 

 心配したリスナーの言葉。

 コメントだけではわからない筈なのに、何故かゴローにはこのコメントの主がまだ子供のように感じられた。

 なんだか嬉しい。

 そんな気持ちが顔に出る。へにゃりと眉尻を下げながら、どうしても広角は上に上がって。

 

 「いや〜心配かけてスマネー。身体っつーか頭なw いや、でも目が覚めた時は割とスッキリしてんだよね。今朝なんかも───」

 

 リスナーの気遣いに応えつつ、今朝の記憶を思い出す。

 決して悪くない。

 不思議な夢の記憶と共に。

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 「んむ〜〜〜〜〜…」

 

 

 回線(意識)が繋がった感覚。

 朝の光をまぶたの向こうから感じて、ゴローは寝転んだままゆっくりと背筋を伸ばした。

 

 「はふぁ〜」

 

 脳みそが軽い。

 良く遊んで、よく寝た後の好調な脳みそ。

 

 「ニコちゃん…妙な夢過ぎなんやが」

 

 服装はお決まりのワンピースに呪物(オムツ)

 おチッコでパンパンになった紙オムツの端っこを手で切り裂きクルクルと丸めてテープで固定。流れるようなフォームで汚物入れへとダンク・シュート!

 スースーするオマタをウエットティッシュで軽く拭いて、その辺から適当に着替えを取り出して風呂場へ向かった。

 

 最初こそ娘からニコちゃんと間違われる残念イベントがあったが、現在ではこのようにニコちゃんでは不可能な『一人でシャワー』なる大人のルーティンを組む事で出会う前からパパの帰還を宣言する事を可能としていたのだ。

 

 

 ───シャワ〜〜〜

 ───シャワ〜〜〜

 ───シャワ〜〜〜

 

 

 「にしても…参った夢だったわな」

 

 降り注ぐ温かなシャワーを浴びながら、ゆっくりと夢の内容を思い出す。

 幼女概念C4-621のコスプレをした所までは現実だったと思う(現実か? スゲー現実感のある夢って珍しく無いし、また後で確認するとして)けど、その後がやべーって話だわ。

 

 「八木沼はまぁわかる。もともとクソ変態野郎だから夢ん中でフッハしたんやろーけど、その後がなぁ」

 

 ニコちゃんを操作して変態を撃退。

 

 「ポポちゃんの正体がウサさんだった…とか」

 

 その後の夢の中にはポポちゃんが登場した。

 

 ゲロまみれで床に転がっていたニコをすくい上げ、一緒にお風呂に入ってくれて(最初はニコ一人で行かそうとしていたが、あまりにも泣き叫ぶので諦めた感じの流れ)当然ながらテンションMAX! になったニコちゃんの怪獣ダンスの余波を受けてグルグル渦巻き発生装置の機能が停止。

 (あんな高級そうな未来マシンが水飛沫程度で壊れるとか…まぁ夢だもんな)

 

 そう言えば、顔が見える前からちょっと思ってたかな? オッパイとかお尻、陰毛の形なんか…あ、あとホクロ。

 そう言えばウサさんも太ももの内側にホクロがあったんよな。夏の大三角形そっくりなヤツ。

 

 「にしても若かったな…あの頃のウサさん。案外覚えてるもんやねんなぁ」

 

 夢の中のウサさんは20歳の頃の若い顔をしていた。

 肌艶もピチピチで………。

 

 「はよ出よ」

 

 思い出したら少しモンモンしてきた。

 幼女ボディでモンモンしたら犯罪な気がする。

 夢の中の八木沼みたくなりたくない。

 

 そんな気持ちでゴローはシャワーを終えた。

 ───それは、それとして。

 

 「メッチャクチャ…可愛かったなぁ………」

 

 嘘偽り無い正直な感想。

 夢ででも、久々に出会えた伴侶との一時。

 もっと苦しいと思っていた。

 もっと悲しいと信じていた。

 

 けれど、ゴローの薄くて平べったい胸の中にある気持ちは───胸が張り裂けそうなほど弾んでいて。

 

 とても、とても…暖かかった。

 

AC6のコスプレ、誰を選ぶ?

  • 幼女概念C4-621
  • 幼女概念リトル・ツィイー
  • 幼女概念シンダー・カーラ
  • 幼児概念ハンドラー・ウォルター
  • 幼児概念V.Ⅳラスティ
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