酔うじょオペレーション   作:マキシマムとと

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僕の名は【コスプレ】カトル・ラバーバ・ウィナー

 

 Q.あれ? 今日ってコスプレの日じゃなかった?

 

 

 大きなお友達に大人気なゴローのコスプレ。

 つい先日のヒイロ・ユイのように思い付きで披露する事もあるが、ゴローの場合、基本的には『○月○日はコスプレ回だよ〜』と予告するようにしていた。

 

 今日はその予定日なのだが、配信画面に現れたゴローの服装はモコモコした紫色のパーカーであり、髪型は前髪をオデコの上で括ったいつものチョンマゲスタイル(全修リスペクト)であった。

 

 「オッスオッス〜! 覚えてた? おっちゃんも覚えてたんじゃけどねー? 今日はちょっといつもと嗜好を変えてみたんよ」

 

 

 ーーーほほぅ?

 ーーー具体的にkwsk

 ーーー配信生着替えだな? ヨシ(๑•̀ㅂ•́)و✧

 ーーーカメラの前で幼女が脱ぐと聞いて

 ーーーハスハス…♡

 ーーーアクしろぉ!?

 ーーーワクワクしか無いんだが…?

 

 

 盛り上がるコメント欄に満面の笑顔で返し、ゴローが続ける。

 

 「今回は久々にPV作ってみたんよ〜。おっちゃんが『コイツのコスするなら、こんなPV作ってみたい』って言ったのがきっかけで、ケラちゃんとケラちゃんの友達が協力してくれてな? 結構イー感じのビデオが撮れたのさ!」

 

 ーーーほほ〜手広くやってんのかぁ?

 ーーーうぉ! PVかよ!

 ーーー前はジークアクスの三人が出たやつだろ!?

 ーーーワクテカ♡

 ーーー全裸待機一択ですな!

 ーーーアクしろぉ!!

 

 「そ〜そ〜ジークアクスな………ん? アレって何時撮ったっけ? ーーーは? 6月終わり? え、半年前って事!? え、いやアレやで? シイコさんとニャアンとあの…ちょっとエロいペチャパイお姉ちゃんのコスプレ披露したヤツ………はぇ〜もうそんな前になるんかぁ」

 

 時の流れの速さに驚愕しつつおもむろにビールを取り出す。今日のビールはアサヒのジョッキ缶。

 缶カバーで隠していても、その特徴的な飲み口は酒飲みの視線から逃れられない。

 

 「んごっ…ごっ…ごっ………ぷひゃ〜!!」

 

 今日のオツマミはカンパン!

 非常食でお馴染みの乾燥ビスケット。

 パンパかんパ~ン♪ と歌いつつ。

 懐かしくも独特な味わいと歯ごたえを、ビールの波で流し込む。

 

 「キクぅ〜〜〜〜!!」

 

 程よくガソリンを注入しつつ、ゴローはPVの再生ボタンをポチるのであった。

 

 

 

 ◆〜〜〜戦士の休息〜〜〜◆

 

 

 

 タイトルの後、白い空白の画面に黒い文字が浮かぶ。

 

 

             Ⅰ

             Ⅰ

             Ⅰ

            僕

            の

            名

            は

            カ

            ト

            ル

 

   Ⅰ

   Ⅰ

   Ⅰ

  カ

  ト

  ル

  ・

  ラ

  バ

   Ⅰ

  バ

  ・

  ウ

   ィ

  ナ

   Ⅰ

 

 

        Ⅰ

        Ⅰ

        Ⅰ

       ガ

       ン

       ダ

       ム

       の

       ・

       ・

       ・

       パ

       イ

       ロ

        ッ

       ト

       だ

 

 

 そして、画面が色付く。

 

 最初は白。

 冒頭の空白と文字の世界を引き継ぐような白。

 しかし、それは白ではなく光であった。

 

 目を焼くような太陽の白。

 カメラがズームアウトして、白銀の陽光を称える青空を映し出す。

 済んだ空。

 流れる雲は風に吹かれて形を変える。

 

 引いたカメラが捉えるのは、廃屋の屋上。

 誰も居ない。

 誰も知らない空っぽの世界。

 

 音は風。

 乾いた空気が地を撫でる。

 揺れるのは1輪のタンポポ。

 その傍で白い鳩がクルクルと鳴きながら、数羽集まり仲良く嘴でヒビ割れたコンクリの地面を突付く。

 

 ーーー遠くに一人の子供が姿を見せた。

 

 細く、小さく、今にも風に吹かれて飛ばされそうで…けれど、何故か強く魂を揺さぶる。

 それこそがゴロー。

 我らがゴロー。

 

 カトル・ラバーバ・ウィナーの衣装を身に纏い、頭には茶色いゴーグルを付け、手には金色の何かを持って。

 気負いなくただ真っ直ぐに前へと歩む。

 

 ーーークルル…!

 

 ゴローの接近により鳩が飛び立つ。

 その様子を目で追いかけ、ふっと頬を緩ませた。

 

 ………そして、辿り着く。

 

 廃屋の縁。

 そこに立つゴローの眼下には、酷く荒れ果てて荒廃した無人の都市があった。

 誰も居ない。

 何も響かない。

 

 けれど…だからこそ。

 

 ゴローは、その手の楽器を天へ掲げた。

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 ◆〜〜〜戦士の休息〜〜〜◆

 

 

 

 ーーー始まった。

 ーーーカメラアングルなぁ

 ーーーまだ何とも

 ーーーハトぽカワユス

 ーーーお!

 ーーーキタ!

 ーーー真打ち登場

 ーーーキャーーーー(*ノェノ)

 ーーーショタ! ゴロタス! ウホッ♡

 ーーーん? なんだ? …楽器、トランペット?

 ーーーこれ、え?

 ーーーカトルくん似合う!

 ーーーこれ…んえ?

 ーーー白シャツ、ズボン、茶色いのチョッキ、ゴーグル、少年、トランペット………w

 ーーーパズーかな?

 ーーーパズー!

 ーーーなんでパ…いやオモロイけどもww

 ーーーパロッてんな

 ーーーどんな世界観やねん

 ーーー自分のPVを見てニヤける幼女くさw

 ーーーラピュターーー!!

 ーーーハト飛んだ!

 ーーーこの手の遊び好きよなゴロー

 ーーーそう言う世界かぁ…

 ーーーおもむろに構えたぞ!?

 ーーーうわ〜パズーのラッパが脳内でメッチャ再生されてるわ〜

 ーーーパーパーパパッパーパーパ〜パパッパー♪

 ーーー始ま…!?

 ーーーこ、

 ーーーwww

 ーーーアホやん!

 ーーーくさぁ!

 ーーー『は と ポ ッ ポ  w』

 ーーーなんでここではとポッポ演奏してんの!?

 ーーーポッポッポ〜!!

 ーーー吹いた

 ーーー音階メチャメチャやぞw

 ーーー下手くそってレベルじゃねーw

 ーーーしずかちゃんのがまだマシw

 ーーー吹いた

 ーーー腹いたぃ…w

 ーーーこれたぶん本気でやってて下手なヤツだわ

 ーーーなんだこのアホなPV………

 

 

 画面の中ではカトルに扮した自分が懸命にトランペットを吹いていた。

 妖怪爺の英才(←?)教育により法螺貝を吹いた経験のある自分ならパズーの真似事も出来るのでは…と思ったのだが、現実は無情。

 

 とてもでは無いが演奏にはならない。

 

 『スラッグ渓谷の朝』もしくは『ハトと少年』と呼ばれる楽曲への取り組みを諦め、頑張って聞けばなんとか聴こえなくも無い『はとポッポ』に選曲を切り替えたのは今でも英断だと思っている。

 

 「すげー楽しかったです。粉みかんw」

 

 沸き立つコメント欄をニヤニヤと眺め、今日もゴローは美味い酒を食らうのであった。

 





 縦書きの部分はスマホ向けに書いたので端末によっては読み辛いかもしれません。
 許してーチョンマゲ〜〜〜♡

wキャラのコスプレ、誰を選ぶ?

  • やはり主人公! ヒイロ・ユイ
  • ココこそヒロイン! リリーナ・ドーリアン
  • お母さん! デュオ・マックスウェル
  • スネ夫! トロワ・バートン
  • 頑固ショタ! カトル・ラバーバ・ウィナー
  • オデコ紳士! 張五飛
  • 火消しの! ゼクス・マーキス
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