⚠本作は二次創作、クロスオーバー作品です。
両作品、作者様を強くリスペクトさせていただいています。
不快な要素、報告があれば即刻削除致します。
苦手な方は閲覧をお控えください。
壱
『嗚呼、神様.......この世界は退屈です。』
心の中で呟き、視線を落とす。
その少年はあまりにも退屈していた。
その少年はあまりにも強くなり過ぎた。
比叡山の大猿に。
世界ヘビー級王者に。
日本一の喧嘩師に。
強くなるために明日を捨てた男に。
最凶死刑囚に。
白亜紀最強の雄に。
地上最強の生物に....
勝って、勝って、勝って、多くの敗北を抱えながら勝ち続け、手にした地上最強の冠。
年にしてたった18の男子高校生が、地上最強の生物から地上最強を授けられた。
何をしようとしても、退屈になるのも仕方がなかった。
何故ならこれから彼が何に挑戦しようとも、あまりにもちっぽけで簡単な気がしたからだ。
国家権力すらも怖気付かせる腕っぷしは、彼に全てを与えてしまった。
これから何を手にしても、無意味で、退屈だった。
「....あっ....学校...」
また、寝坊をした。
朝9時3分、いつも5時には自然と起きるのに起きれなかった。
最近、こんな日々が続いている。
明日こそは何時に起きよう、そう意気込んでも、その目指した時間の3時間後くらいに必ず起きる。
大きな欠伸がくあぁっ、と込み上げた。
「.......」
歯を磨いて、着替えて、カバンを持って、外へ出る。
どうせ遅刻だ、ゆっくり行こう。
以前なら目を赤くして学校へ飛び出していただろうに、今では自堕落で、焦る気にすらなれなかった。
彼女とも、あれから暫く出会っていなかった。
「!.......流れ星.....?」
青空に、無数の流れ星が走り去って行った。
異様なハズの景色が、何故か疑問を抱くより先に、美しさが脳を刺激していた。
***
「開かない......」
学校へ辿り着くと、校門が既に閉ざされていた。
そりゃそうかと、飛び越えて入ろうとした時だった。
「.....いいや」
ふと、学校に行く意味すら良く分からなくなった。
どうせ行ったところで勉強はしないし、仲の良い友達もこんな性格だからいなかった。
校門にかけた脚を外し、踵を返す。
学校を背にする学生の姿はまるで下校姿だが、一限にすら受けずに帰宅しようとする、問題児の後ろ姿でしかなかった。
ドパンッ
「?.....」
風船が割れたような些細な音色。
彼の鼓膜が僅かにソレを捉えたが、異変と捉えるにはあまりに些細な事だった。
しかしその音は、間違いなく彼をこう認識させた。
何か大きな物が破裂した音であると。
「───ッ、はぁ....」
カバンを投げ捨て、そのまま床に寝そべる。
仰向けになると、またどうしようもなく欠伸が込み上げる。
ぼうっと天井を見つめながら、欠伸を繰り返している内に、睡魔がぼんやりと襲ってくる。
こんなだらしのない姿を晒しては、親から叱られてしまうと思っていても、逆らえない欲望の渦。
だらだらと考えていても、結局思うことは唯一つ。
嗚呼、退屈だ.....────刃牙はまた眠りについた。
その眠りは長く、長く、外の情報を一切遮断するほど.....
ガラッ
夜───身勝手に扉を開く音が谺する。
しかし音よりも気配が眠りから覚ませ、足を地につける。
玄関から一切動こうとしない何かを、こちらから迎えに行く。
外の落書きでは飽き足らず、中にも悪戯を企む輩まで現れたかと、そんな風なことを考えていた。
けど違ったと分かったのは、ソレを目の当たりにした瞬間だった。
「お前今日『がっこう』休んだろ」
機械的な肉声が、不気味なほど静かなその空間に響き渡った。
銅像が喋るという異変。
その見た目は学校とかに良くある...?
『二宮金次郎』────突然の訪問者に、唖然とす。