遊戯王GXの世界に入ったからダークコーリングする。   作:どるねお

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壱:ラブコメ?はダークコーリングの後で

前略、遊戯王の世界にやってきました。

 

「先攻は受験生からの決まりだ。さぁ、かかって来たまえ!」

「うす。行きます! 俺のターンだ! ドローッ!」

 

先行ドローって素晴らしい!

 

「モンスター召喚! 《岩石の巨兵》を攻撃表示だ!」

 

岩石の巨兵

ATK1300/DFE2000

 

岩石の巨兵。岩石族の通常モンスターだ。太い腕の攻撃は大地をゆるがす、らしい。

俺のデッキはダーク・ガイア準拠のデッキなので、必然的にモンスターは悪魔族と

岩石族になるのだ。

 

「なかなかシブいカードだな」

「あざッス! カードを一枚セットしてエンド!」

 

「私のターン。私は《ブラッド・ヴォルス》を召喚だ」

 

ブラッド・ヴォルス。攻撃力1900の通常モンスターだ。一言で言えば、イカツイ。

 

「して、君は何故アカデミアに入りたいのかね?」

 

試験官が質問してきた。なるほど。このデュエルは面接も兼ねているのだろうか?

それとも個人的な質問だろうか? どうしてデュエルアカデミアに入りたいかか……

女子の制服が好みだから。いや違うね!

 

「……俺は、俺の好きな物を楽しむためにアカデミアに入りたいです!」

「君の好きな物? それは一体……?」

 

俺はちょっとドヤ顔を作って言う。

 

「このデュエルで見せますよ(引ければ)」

 

こう意味深な発言はマジでかっこいい。フラグじゃないですよ?

 

「ほう……楽しみにしているよ。では、デュエル再開だ! ヴォルスで巨兵に攻撃する!」

 

攻撃力は当然ヴォルスが高い。だが! 

 

「罠カードを使います! 《ダメージ・ダイエット》ッ!」

 

ダメージダイエットはZEXAL期のカードだが、どうやら世界観に支障のないカードは

例外はあれど多少使えるようだ。コーリングとガイアは例外の補正付きだが。

 

「このターンの戦闘ダメージを半分にする! くッ!」

 

ソリッド・ヴィジョンの生み出す衝撃が身体を襲う。

 

蓮児:3700LP

 

「ほう。ダメージを緩和したか。私はメインフェイズ2に移行しカードを一枚セット。

ターンエンド」

「俺のターン! ドロー! ……ッ! 来たかッ!?」

 

早いッ! 話の展開的に美味しくないぞこれぇッ!? 

けどそんなところも俺は好きだ。やっぱり惹かれあう仲なんですね! QED

 

「ムッ…その様子。切り札を引き当てたか―――――」

「ふッ……それは、どうでしょう」

「その顔。どんでもない秘密兵器を隠していると見える」

 

これ! これだよ! こういうなんかバトル物的なデュエルがしたかったんだよ!

 

「それなら、見せましょう! これが俺の切り札です! 

行きますよ―――――手札から魔法カード《ダーク・コーリング》 発動ッ!」

 

決闘盤の魔法・罠の入り口にカシャンとかっこよくセットする。練習した甲斐があり、

凄く決る。やべぇ。今、凄く幸せですわ。

 

「墓地の岩石の巨兵と、手札の《デーモン・ソルジャー》をゲームから除外し! 融合!」

 

言うぜ……言うぜ! 長年編み出して来た口上をな! 

 

「交わる2つの魂が絶望の化身を呼び覚ますッ! “暗黒融合(ダーク・フュージョン)”ッ! 

深淵より出でやがれ! 《ダーク・ガイア》ッ!」

 

全身を岩石でコーティングされた悪魔が降臨する! これぞ俺のエース!

見ろよこの圧倒的・絶望的存在感を! ちなみに今の口上の特徴は「出でやがれ」って

部分だ! こう、なんか、かっこいい! 

 

「こいつの攻撃力は融合素材の攻撃力を足した数値になるッ! よって! 

攻撃力は―――3200となるッ!」

 

この世界には何と言ってもヴェーラーもブレイクスルーも無い! ガイアさんに敵無し!

 

「こ、このモンスターはッ! す、凄まじい力を感じるッ!!?」

 

ダーク・ガイアの圧倒的存在感に試験官も畏れる。

 

「行きますよッ! ダーク・ガイアでブラッド・ヴォルスに攻撃ッ! 森羅万象全てを

絶する覇なる一撃ッ! “ダーク・カタストロフ”ッ!!!!!」

 

ダークガイアが放つ一閃。いや、邪光がブラッド・ヴォルスを破壊する。

いやぁ。攻撃口上まで言っちまったよ! もう満足だわこれ。

いや、でももう少し技名のところ溜めても良かったかもしれないな。

 

「く、うわァあああああ!」

 

試験官:2700LP

 

「俺はターンエンドです」

「す、凄まじい力だ……これほどまでのモンスターを使いこなすとはッ―――――――!」

 

なんていい気分だ。その辺の受験生も俺のデュエルを見ている。これだ。

俺がやりたかったデュエルは!

 

その後。俺はダーク・ガイアの圧倒的なパワーを堪能してデュエルに勝利した。

パワーインフレが激し過ぎてやべぇぜ。

 

 

“ふぅん。彼、なかなか面白いね。僕が見込んだ通りだ。

けど、ちょっとインフレが激し過ぎるかなァ。物語にはバランスとスパイスが大切だよね

そうだなァ。甘酸っぱいラブコメでも見てみようかな。頑張ってくれよ? ふふふ……”

 

 

「ヤベぇ……震えが止まんねぇ。楽しい―――――楽しすぎんぜこの世界ッ」

 

テスト終了後俺は観客席の離れた方で、余韻に浸っていた。

 

「ちょっと。貴方!」

 

この俺TUEEEE病み付きになりそうだ。力が全てとか言って闇落ちしそうだぜ。

 

「あなた!」

 

あっちじゃ楽しめない爽快感! 高揚感! たまんねぇ!

 

「聞いてるのッ! おぉぉぉおおおおいいい!!」

「うわァああああああッ! 耳元で叫ぶんじゃねぇえええええ!!!!?」

 

何ッ! 鼓膜がぶっ壊れそうだぞッ! 右から入って左から出ないぞ!

右の鼓膜破壊して、左の鼓膜も破壊しそうだぜ!? 誰だよ!

 

「聞いて無いからでしょう?」

「馬鹿野郎! お前は気付いて貰えなかったら耳元でデスボイスを放つのかッ!?

昇天するわ! 心臓止まってな! クソ……まだジーンってしてやがる。

大体、不特定多数の居るこの空間での話しかけ方じゃねぇだろ!? 肩でも叩けよ!」

「野郎って。男じゃないんですけど?」

 

俺はそこで初めて相手を見る。相手は女子だった。セーラー服ってことは受験生だろう。

顔は悪くないな。年相応の垢抜けない感じの……かわいい系の女子だ。髪はそこそこ長い

それを一本でまとめている。まとめるならそうだな、「可愛い女子」だ。纏まってないが。

もうそれでいいや。

 

「それで、俺になんの用事だ?」

「あなた蓮児でしょう?」

 

何の用だ?と聞いて、呼び捨てかよ……会話って知ってんのかなコイツ。

だが、こんなやつ記憶に無いけど……はッ!

前世からの因縁とか、そういうアレか? もしくは、親が決めた許嫁か!!!

 

「そうだが?」

「ふ~ん。なるほどね……」

 

その女子は、俺を見定めるような目で観察する。

 

「あの? なんか用があるのか?」

「別に」

「そうかい。じゃあ、何処かに行ってくれるか。俺は忙しいんだよ」

「いやいやwwwそれはないからwww」

「なんで楽しそうに否定してんのッ!? しかもそのノリは何だよッ!」

 

ビビったわァ……否定の部類が「お前あの子好きなの」って聞かれた大学生の

否定の仕方っぽかったんだが……なんなのこいつ。

 

「ちょっとした冗談よ」

「拾えないから! なんだよその冗談。冗談じゃねぇよ……」

「何、今の? 冗談と「冗談じゃない」を掛けたの? それで面白いとか思ってんの?

浅はか過ぎるとは思わなかったの? もっと考えて口を開けば?」

「思ってねぇけど! どんだけ拾ってんの!? で、本題なんだが……」

 

俺に何の用事なんだ?と言おうと口を開いた時。

 

「そうね。とりあえず自己紹介でもしておこうかしら」

「おう、そうしてくれよ。脳内のブラックリストに登録してやるからよ」

「え、初対面の異性をいきなり特別視って……ないわ」

 

女子が一歩下がる。

 

「いや、悪い方の特別視だよ!? なにその「一目惚れされても困る」みたいな憂い顔ッ!

どんだけポジティブなんだよ! 自分に自信持ってんだよ!」

 

クソ。さっきから周りで「おい、あそこコントやってんぞ」とか言ってる連中いるしよ。

で、誰なんだよこいつは。

 

「私は、筒美橘花よ。よろしくね」

「よろしくしたくねぇが……名乗られたら名乗るのが礼儀だな。俺は――――」

「何、その安い信条wwwwくっさwwww」

「お前もうどっかいけよ。なあ」

 

今度は某大型掲示板みたいな煽り方してきやがってよ。草生やしてんじゃねぇぞ。

 

「はぁ……阪乃蓮児だ」

 

一応名乗る。

 

「まぁ、それは知っていたわ。それじゃあ、蓮児君」

 

筒美はちょっと悪い顔つきになると宣言する。

 

「私とデュエルしましょうか。私が勝ったら―――――貴方は私と付き合って貰うわ」

「は?」




人物名鑑②

《試験官A》

ノリがとてもいい人。蓮児のノリに付き合ってくれた善人。

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