遊戯王GXの世界に入ったからダークコーリングする。   作:どるねお

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四:テンプレ事件でタッグ戦

あらすじ。理不尽って連続するんですね。わぁすごい(達観)。

 

んなわけあるかボケェッ!!!!

 

事は数時間前に遡る。それはあの女、筒美橘花との決闘が終わり、腹が減ったと

言い出したので近くにあったファミレスに入った時だ。こけさせちまったし、

「まぁ、パフェくらいはいいかな?」なんて軽い気持ちで入ってみたら……

 

 

「この野郎……人がトイレ行ってる間になんつぅことてくれてんのよ!

これ……和風ハンバーグにドリア、ナポリタン? マルゲリータピザッ!? 

す、素敵なフルコースですね……」

 

入店し、「わり、手洗ってくる」と席を外しものの十分ほどあけていたら、

テーブルには様々な料理が並べていられていた。運んでくる店員さんも苦笑。

周りの客は俺らのテーブルに釘付けだ。フードファイトかよこれ。

電表にはびっしりと商品の名前が書かれていた。その下のお支払には学生には

きつすぎるお値段が記載されていて、背中を冷や汗が伝った。

 

「これ全部初めて見た。どれもおいしいわね」

「そうですか、そいつは良かったな」

 

まぁ、流石にこれの代金は持ってくれるだろう。俺はそう思っていた。

だが、それでも不安になり聞いてみる。てか、この辺の料理が初めてって

どういう事だ?

 

「な、なあ。これは流石に自分で払って頂けんるんですよね……?」

「? 金なんて持って無いけど?」

 

「は?」

 

今、なんと……

 

「ちょ、マジかよ……」

「えぇ」

 

えぇ、じゃねぇよ! どうすんだよッ! まて落ち着け冷静になるんだ。

何か打開策が―――――

と、思案していると耳に「ピコーン!」とあのレストランとかにある店員さんを

呼ぶための音がなった。俺のすぐ前で。

 

「おまッまだ食うのッ!? お腹がブラックホールなの? 実は正体が、

ピンクの丸い生き物なの? 馬鹿なの?」

 

実はコピー能力とか使えますよこの子。

 

「これを押せば店の者が来るのよ?」

「いやッ! 知ってるよ!? ぼく、そのシステム知ってるよッ!? 

だからその「無知ね、あなた」みたいなドヤ顔はやめてね?」

 

「お客様……? あの……」

「あ、すんません間違えました。ほんとすんません」

 

俺は途中から来ていた店員の女性に謝る。その店員さんは「そうですか」と

引き返していた。だが、

 

「何をしているの! デザートの注文がまたじゃない!」

「お前! これ以上罪を重ねるんじゃねぇッ!」

 

あれか? もういっそ行けるとこまで行こう!みたいなノリなのか?

 

「そろそろ本題に入ろうかしら」

「うんそうだね。ここから無事に出れたらね! どうすんだよ……

入試の日に無銭飲食とか、これ」

「先ほどからあなたが使っているあのカード。アレに興味があるの」

 

この女ことの重要性が分かってねぇ!

 

「カードうんぬんは後だ、後。あのさ、本当に金無いの?」

「金は無いわ。ただ、財布に一枚カードが入っているわね……」

 

筒美は財布からカードを一枚取り出す。

 

「そりゃ、クレジットカードじゃねぇかッ! んだよビビらせんなよ!

先に出せよッ! 食った分払えよッ!」

「あなたは本当にうるさい男ね」

 

「誰のせいだよ!」

 

とまぁ、こんな感じでファミレスでは事なきを得たわけだが。

 

 

「なんで、なんでなんだ……答えろッ!」

「もう一つ頂けるかしら?」

 

ファミレスから出てすぐ、個人営業のたい焼き屋の前。

俺は膝を折り、アスファルトに投げかける。

 

「すいません。お客さん。在庫が……」

「そう。残念ね。また来るわ」

「お待ちしてます」

 

ファミレスから無事出れた安堵からか、油断していた。

札が二枚ほどしか入っていなかった俺の財布からは、札が消えた。

《大寒波》の理由はここにある。クソ……買おう買おうと思ってた、

カードが買えねぇよ。この世界、地味にカードが高いんだぞ!

 

「美味しいわね。この食べ物。初めてだけどなんて言うのかしら?」

「……たい焼きだよ」

「そう。なるほど、魚の形を模しているのね?」

「そうですね。って、なんで着いてくんだよ!」

 

俺は家への帰路を歩いているわけだ。あそこでいい感じにあのオッサンと

分かれたが、アカデミア入学はまだ先なのだ。あの場は乗ったけどね。

 

「本題をまだ話していないわ」

「本題? あぁ。俺のカードに興味があるとかなんとかってやつね」

「そうよ。きゃッ!」

 

と、その時だった。たい焼きを持ったまま歩いていた筒美の肩に

対面から来た歩行者がぶつかる。

 

すんごい嫌な予感すんだけど?

 

「――――――おうおうおう、嬢ちゃんようッ!」

 

俺のその時の顔はきっと青ざめていたかもしれない。

 

「何かしら?」

「「何かしら」じゃねぇぞ? これ、どうすんのコレ?」

 

見るからにガラの悪そうな男は、自分の服を指さす。そこには少量のあんこが

付着していた。まぁようは、当り屋だな。また面倒なのがきたもんだ。

俺は、「謝っちまえ」という趣旨のアイコンタクトを――――――

 

「どうしようもないわ。そっちがぶつかって来たんでしょう?」

「おぉん!? 言ってくれるなぁ!」

 

「……ば、馬鹿! そういう時は穏便にって習わなかったのかよッ!?

す、すいませんね! こいつ、疎くて――――――」

「おう、兄ちゃん。この嬢ちゃんのカレシなら責任とれや!」

 

俺に《火の粉》が来ましたよ! 

 

「はぁ……」

「いや、彼氏じゃねぇからww」

 

そのたまに出るネットで使う話し方は何なんだよ! 棒読みがまたウザい!

 

「お前はもう黙れッ! あの、具体的にはどうすれば……?」

「決まってんだろ! “これ”だ」

 

男はカードデッキを掲げる。決闘かよ!とか叫びそうになるけど、

ここそういう世界ですしね。文句ないよもう。

 

「わ、分かりました。受けます」

「ついてコイヤッ!」

 

なんでこうなったんだよ……

 

 

“ちょっとテンプレート過ぎたかな? もっとスパイスが欲しいなぁ。

もっと楽しくしないと面白くないよ。さて、じゃあどうしようか。”

 

 

連れられてきたのは裏路地。漫画とかだとごろつきとか、不良が好みそうな

場所No,1だ。しかも人の気配が辺りからするし! これ、勝ったとしても

「逃がさねぇ」とか言って連戦パターンだろ! 

 

「オラ、さっさと決闘盤出せよ」

「や、やるしかねぇか……おい。筒美。その、離れるなよ?」

 

こういう場合って、俺が決闘してる時に筒美が人質になる展開が予想できる。

そんで、「こいつがどうなってもいいのか?」ってお決まりのアレですよ。

そうなっちゃ困るし……しっかし、女子に「離れるなよ?」とか言うの恥ずかしい。

 

「……ここはあなたに賛成しておいた方がよさそうね」

 

彼女もおかれた立場が理解できたのか、賛成の意を示す。

 

「おーかっこいいかっこいい! 姫を守るナイト気取りか?」

「そんな訳ないでしょう!」

「いや、お前が否定するな? なんで否定した?」

 

調子が狂うなもう。

 

「元気がいい嬢ちゃんだな! 折角だしよ。ここはタッグでやっか。

おい! やりてぇ奴―――――出てこいや!」

 

おいそのネタはやめろ。

 

「んじゃま、俺がいくぜぇ」

 

影からもう一人男が出てくる。え、マジでタッグな流れなの?

俺、タッグデュエルとかしたことねぇぞ! TFも未プレイなんだぞ!

あ、TFSP発売おめでとうございます! ってそんなことはどうでもいい!

 

「どうやらやるしかないようね……」

「なんでそんなに乗り気なの? 本番に強いタイプなの?」

「……あなたも男なら腹を括りなさい」

 

その一言ではっとする。そこでようやく俺は気付く。

彼女の足が、震えているということに。

 

「んだよ……俺だけヘタレてたってことか。情けねぇ」

「何か、言った?」

「あぁ。俺はこの世界に何しに来たんだろうって思ってな。今思い出した」

 

楽しみに来たんじゃねぇかッ! なら……

 

「この状況すら楽しまなきゃ、もったいねぇだろうがよッ!」

 

その言葉とともに決闘盤を展開する。

裏路地、女子と共闘、敵は未知数……そんな場面願ってもあっちじゃこねぇだろ!

俺は何を求めてたんだよ? こういうかっこいいデュエルだろうが!

それなのにビビッてたんじゃ意味がねぇだろ!

そう思ったら、俄然やる気が出てきた。

 

「何言ってんだか知らねぇが、お前等負けたら分かってんだろうなッ?」

 

男がゲスイ顔でそう言うと、周りでも下衆共が笑い始める。

 

「ねぇ? あなたと合せるのは初めてだけれど大丈夫なの?」

「橘花。お前のデッキは、さっきのバーンデッキか? 他になんか

予備のデッキは無いか?」

「え? 予備には、あまり強くないけど一応あるわ。ビート系のが」

「だったらそっちに変えてくれねぇか? 流石にバーンは合わせにくいだろうしな。

後は――――――俺がやる」

「なんか、さっきと違う気がするけど。ヤケでも起こしたの?」

「違うさ」

 

「相談は済んだかッ! んじゃ行くぜ! ルールは2vs2のタッグ戦。

LPは8000。一巡目は攻撃無しだ! いいなァ!?」

「いいぜ!」

「それで構わないわ」

 

「それじゃいくぜぇ! 覚悟しろよぉぉぉおおおおお!」

「そっちがなッ!!!」

 

「「「「デュエル!!!」」」」

 

こうして俺の初タッグデュエルが始まった。

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