1日空いてしまいました。
リアルでも少してんてこ舞いですが何とか続けていきます。
「よし、各班の無線は無事に繋がったね」
ジョルジュが頷きながら2つの班の位置を受信機で確認する。
現在森へと入った一同は予定通り二手に分かれてトーテムの捜索を始めた。この際に場所の確認と連絡が取れるようジョルジュが無線機を渡してバックアップを取ってくれる。
その頃A班───
「しかし、なかなかそのトーテムという物は見つからないね」
「仕方ないと思う、そもそもこの広い森の中で3つしかないのだから・・・うっぷ・・・」
アンゼリカの言葉にミナズキが返すがまだ先程の薬の後味が口に残っているようで偶に来る吐き気と戦いながら話しており、そんな姿をクロウとマローラは心配そうな目で見ている。
「おいおい大丈夫かよ、まあさっきのあの薬を見た感じどう見ても普通なもんじゃ無いと思ったけどよ」
「ミナズキ、きつくなったら一応エチケット袋とか用意したので使って下さいね」
クロウが苦笑いを浮かべ、マローラが用意していた袋を見せるもののミナズキは首を横に振り答える。
「いや、大丈夫だ。それよりも今はトーテムだ、急がないとあの集落全体が危ない」
顔色を悪くしながら言うミナズキに他3人は少し微笑を浮かべる、そうこうしていると森の中にあるには少々不自然な物が目に映る。
「えっと、なんだこれ?」
「動物の骨、だと思いますけど・・・積み上げられ方がおかしいと言うか・・・」
クロウの言葉にマローラも少し言葉を詰まらせながら答える、目の前にある木の枝と白い骨のような物で構成されたテントのような小さめな円錐で頂点には鹿の頭のような骨が鎮座してある。
「これを壊すんだね?・・・はぁ!」
アンゼリカが聞き、誰かが答える前に蹴りでそのトーテムを破壊した。
「答えを言う前に壊しやがったか・・・ま、ジョルジュに報告だな」
「別に目的は果たしてるから良いと思う、でも・・・」
苦笑いするクロウにミナズキはそう返すと辺りを見回す、アンゼリカがトーテムを破壊した瞬間から森の中がより暗く感じるのは気のせいなのだろうか、先程よりもカラスの鳴き声が強くなっていた。
B班─── 。
「なかなか見つからないわねそのトーテムっていうの」
「まぁこんなバカみたいに広い森だからな」
「トーテムって言っても大きさはどのくらいなんでしょう」
愚痴るフリーデルにロギンスが返す、エーデルはキョロキョロと辺りを見回しながら持っている導力杖を握りしめる。
「しかし昼とはいえ酷く鬱蒼とした森だ・・・ほとんど陽の光が入ってこないではないか」
ランベルトの言う通り森の中は何故か薄暗い、まだ昼で日も高いのにまるで曇った日の夕方のように暗く感じた。
「文句を言ってても仕方ねぇだろ、とりあえずトーテムをっと・・・もしかしてあれじゃねぇか?」
ロギンスが指差す方向に皆が目をやるとそこには木と骨のような物でできたテントのような形の三角錐があった。
「明らかに怪しいわね、じゃあこれを!」
そう言いながらフリーデルはレイピアでその物体を破壊する。
「これで良しっと・・・」
「じゃあジョルジュに通信を・・・うお!?」
フリーデルが壊し、それを確認したロギンスが通信機で連絡を取ろうとするといきなりカラスの群れがB班の面々の間を飛び抜けて行った。
驚いている面々をよそにジョルジュから通信が入る。
『あー、聞こえる?こちらジョルジュ・・・応答して欲しい』
「あ、ああ。こっちも1つ壊してな、今連絡入れようとしてたところだ」
『ミナズキ君たちも1つ壊したみたいだ、つまり─── 残っ─── ごめ─音が聞──な、い─── 』
「おい、どうした?おい!応答!」
ジョルジュからの通信がいきなり雑音まみれになり最終的に砂嵐の音だけになった、通信機を持っていたロギンスが声を上げるが一向に応答は無い。
「これは、何か影響が出ているということか」
「戻った方が良いのでしょうか?」
「でもあと1つよ、撤退する理由も無いわ」
戸惑うランベルトと撤退を考え始めたエーデルを他所にフリーデルは更に奥に進む、その姿にロギンスもまた残る2人に目をやりながらフリーデルに続いた。
A班─── 。
『B班も、1つ壊したみたいだ、こ、れで──1つ───だか、あれ?通─── 』
「ジョルジュ?ジョルジュ!・・・どうやら切れてしまったようだね」
こちらもジョルジュからの通信がいきなり雑音まみれになり通信していたアンゼリカが首を横に振り通信機を仕舞う、他の3人は森の変化に周りを見渡す。
「さっきより暗くなった・・・」
「えぇ、現在はまだ昼なのでどう考えても異常です」
「おまけにさっきからカラスやら狼やらが大量に出始めやがった・・・その森の精霊とやらの仕業か」
ミナズキの言葉にマローラが付け足しそこに更にクロウが情報を詳細にしていく。
森に入った時よりも木々のざわめきが明らかに増えている、まるでここから出て行けと言われている気分だった。
「しかし、1つ分かったこともある・・・」
「ほう?何がわかったのかな?」
指を1本上に立てるミナズキにアンゼリカが聞き返す。
「この狼やカラスは森の精霊を守っているんだと思う、現にこのカラスと狼は一方向からしか来ていない。多分来て欲しくない理由があるか、あるいはそこが本拠地か」
ミナズキの説明に3人は上を向きカラスの飛んでくる方向を見る、確かにカラスは一方向からしか来ておらずよく聞くと木々のざわめきもその方向から多く聞こえる。
「これはつまり・・・」
「逆に近づけば!」
「3つ目のトーテムを壊せるってわけか」
ミナズキの言葉に重ねるようにマローラとクロウが続きを述べる、言われてしまったミナズキは少し膨れっ面になりながらもその方向に歩き始めた。
「ミナズキ・・・拗ねましたね」
「まあ、美味しい所持ってっちまったからな」
「ふふふ、仕方ないさ」
歩き始めたミナズキをマローラたちは微笑みながら追うのだった。
「・・・本当にあった」
「先程と同じ物、間違いないかと」
「良し、では壊すとしよう」
少しの間歩くと先程と同じトーテムを見つけた4人はそれに近づき改めて確認する。
「やっぱ変な見た目だよな」
「そうだね、では私が・・・」
その珍妙な見た目に首を傾げるクロウと早速壊そうとするアンゼリカだったがそれをマローラが止める。
「ん?どうかしたのかな?マローラ君」
「いえ、3つ目なので下手に触るのは少し危険かと思いまして」
アンゼリカの質問にマローラは自分の導力銃を取り出しながら答える、アンゼリカもなるほどと頷きトーテムから離れる。
「皆さん、とりあえず武器を構えてください。何が起こるか分かりませんから」
マローラは全員が臨戦態勢を取ったことを確認し、銃口を改めてトーテムに向ける。
パァンと火薬式よりも小さな音で放たれた弾丸は1発でトーテムを破壊した。しかしその瞬間だった───。
「な!?」
「おっと!?」
マローラと比較的近くにいたアンゼリカが声を上げる、3つ目のトーテムは壊れた瞬間に黒い霧のようなものが出始めていた。決して大量に出た訳では無いが明らかに1つ目の物とは違う反応だ。
「全員下がってください!その霧が何なのか分からない限り下手に触れないで!」
「あ、あぁわかっ・・・マローラ君後ろだ!」
「え?」
声を上げるマローラに対して返事をしながら下がったアンゼリカが彼女の後ろを見て声を上げた。
驚いたマローラが後ろを振り向くとそこには鹿の頭骨に木でできたような身体を持った3アージュ(3m)はある巨大な化け物が右腕を振り被った姿があった。
「マローラ!」
「え、きゃあ!」
固まってしまったマローラをミナズキが体当たりで押し飛ばし森の精霊の腕の振り下ろしを太刀で止める。更に攻撃を仕掛けようとした森の精霊だったが眼前を弾丸が掠めた。
「おら!こっち向け!」
「やれやれ、女の子の助け方としては良くないがあの事態じゃあ仕方ないか」
「言ってる場合かよ、良いから手伝えって!」
クロウが二丁拳銃を森の精霊に乱射しながら叫ぶ、アンゼリカも呆れるように笑いながら構えを取り直し森の精霊へと向かっていく。
「マローラ、こっち!」
「は、はい!」
先輩2人にフォローされたミナズキは倒れてしまったマローラを少し強引に起こして後ろに下がらせる、マローラは返事をしながら懐から火薬式の銃を取り出しそのまま上に向かって発砲した。
パァン!パァン!
2発、導力銃よりもずっと大きな音を上げた火薬式の銃をマローラは乱暴に捨て導力銃を構える。
「陸ノ型、緋空斬!」
ミナズキは炎を纏った斬撃を森の精霊に対して放つ、しかしその瞬間森の精霊は黒い霧と共に消える。
「消え・・・マローラ、俺の近くに!」
「はい!」
「クロウ!」
「わかってるぜゼリカ、これはやばい!」
全員で固まりつつ周りを見渡す、ふと少し遠くに黒い霧が集まりそこから森の精霊が出現した。
「Ooooooo!!!!!!!!」
どこからそんな咆哮が出せるのか、それは不明だが森の精霊が地を震わせるような咆哮を上げる。
すると何処からかやって来た狼たちがミナズキ達へと襲いかかるのだった。
「多いですね」
「あぁ、奴さんやる気満々って感じだな」
「でもやる他ない、そうだろミナズキ君?」
「あぁ、勿論だ!これよりA班、全力で森の精霊を討伐する!」
「はい!(おっしゃ!)(任せたまえ!)」
「Ooooooo!!!!!!!!!!」
全員で構えながら相手を睨む、森の精霊は呼応するかのように再び咆哮を上げた。
ご拝読ありがとうございました。
次話もよろしくお願いいたします。
今更なのですが、ミナズキとレナ、それにマローラのプロフィールってあった方が良いでしょうか?
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あった方が良い
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無くても良い