茅森月歌の幼馴染になったけど、未来が絶望すぎる 作:トロカツオ
afterがあるならbeforeもある!!
カイトくんと月歌の書かれなかった物語になります。
この話は2.5話くらいのお話になります。
森の中でクマに襲われて入院してたが、今日無事に退院する!!
本当に暇だったし長かった(数週間くらい入院してました)!!
背中の傷のせいでまともに動けなかったし、相部屋のおじさんのいびきが煩くて最初の頃は眠れない夜があったり、病院食が薄味で少なくて物足りなかったからな。
でも、毎日のように月歌が俺の居る病室に遊びに来てくれた。この病院は俺と月歌が通っている学校から近いから学校から直接来られる。 月歌は毎日学校のお便りや宿題などを持って来てくれた。宿題は毎回月歌と一緒にやっている。一緒にやっていると言っても月歌は毎回俺に問題の答えを聞いてきた、最初は教えていたが今は解き方を教えている。この世界の主人公なんだからちゃんと勉強しろよな……そう言えば月歌って勉強できなかったよな。めぐみんとかと補習になっていたよな。でも、それはヒトナービィの月歌だから……いや、ヒトナービィのベースとなったのは本物の月歌だからバカなのは元々だったのかもな。
そして父が迎えに来てくれて、退院の手続きなどをしてもらい荷物を片手に病院を後にした。父は車で迎えに来てくれて、それに乗って家に向かった。向かっている途中に父さんから入院中の出来事を聞かれたが何も面白い話なんて無かったから無難に答えた。ホラー体験とかも無かったし、ドラマみたいなナースがドタバタ劇もなかったし、入院している女の子とのラブコメ展開とかも無かった。……あったのは月歌がお見舞いに来てくれた時くらいだな。月歌とはそんな展開とかねーな。月歌はユッキーとしか付き合わないんだよ!!シャロ?………ノーコメントで(目を逸らす)。
さてと、俺はこれから茅森月歌とは友人Cみたいな関係でいよう。簡単に言えば月歌の数あるうちの友人の1人って感じだ。俺が関わって物語が間違った方向に進むかもしれないからだ。月歌の過去……いや、本物の茅森月歌がどんな過去を過ごしていたのかは物語では一度も出ていないからなんとも言えないけど。だけど、佐久間海斗という人物は居ないことは確かだ。だから俺は月歌とは一定の距離で友人関係を続けて途中でフェイドアウトしようと思う。そうすれば物語にはなんの支障はないはずだ!!
そんな事を考えながら父さんに入院している時の出来事を話した。まぁ、ほとんど月歌との話だけど。そしていつの間にか家まで着いた。父さんが荷物を運ぶから先に家に入っていなさいと言われたので言葉に甘えて俺は先に1人で家に入った……
「退院おめでとー!!」
家に入ると聞いた事のある声がした瞬間に『パンッ』っと大きな音が目の前で鳴って俺の顔に紙吹雪が飛んできた。咄嗟の事に俺は何も言えず呆然としてしまった。
少し(数秒間)してから俺は茅森月歌にクラッカーを鳴らされた事に理解して俺はため息を一つ吐いた。
いや、さっきまでの前置きはなんなの?なんで俺の覚悟はこんな数分で砕け散るんだよ、なんで居るんだよ友人C(仮)!!
俺は呆れた顔をして目の前にいる友人Cに話しかける事にした。
「なんでいるの?」
「えっ、退院祝いに来た」
「えっと……ありがとう?」
月歌は何当たり前の事聞くの?みたいな顔をされてしまって、俺は取り敢えずお礼を言っておいた。………いやいや、俺と茅森月歌ってそんな仲だっけ?そりゃ入院している時に見舞いに毎日のように来てくれたよ。それは俺が月歌を庇って怪我をしたからであって、そんな家まで遊びに来る……俺の退院して俺の両親が2人共いる時に遊びに来るような仲ではないような気がするんだが?
「何玄関でボーッとしてるんだ海斗、さっさと上がりなさい。月歌ちゃんをいつまでも玄関に居させるつもりなんだ」
いつの間にか父さんが玄関までやって来ていてさっさとリビングに行かないかと急かしてきた。
確かにそうだけど……そうだけど………なんかこの展開に納得出来ない俺が居るんだよ。この前だと色々と取り返しのつかない所まで行くような気がするんだよ。
「カイト早く上がって、行こうぜ」
「いや、ちょっ、手を引っ張るな」
俺は月歌に手を引っ張られ、慌てて靴を脱いでから月歌に連れられてリビングに入った。
「退院おめでとう海斗くん」
「おめでとう海斗くん」
「あっ、ありがとうございます」
リビングに入ると月歌の母親と父親が座っていて、月歌の母親の足元にポムポムがいた。母さんはキッチンに居るみたいでキッチンの方から物音が聞こえてきた。
月歌の母親は入院している時におみまいに来てくれたから知っている……いや、なんで月歌の両親が俺の家に居るんだよ!!百歩譲って月歌だけなら分かるとしよう。何故月歌の両親までも居るんだよ……。
「おかえりカイト。疲れてるでしょ、座って待ってなさい直ぐにご飯を持ってくるから」
「ただいま母さん。色々とありすぎて食べれるか分からないけど」
「そんなに入院は大変だったのかい海斗くん?」
「えっ、いや、入院は大変では……大変でしたけど今はそれ以上にこの状況に理解が出来なくて」
「そんな事どーでもいいだろ。早く座った座った!」
月歌に急かされて椅子に座らせられた。
どうでもよくない、俺にとってもこの世界にとっても!!
俺はどうにかしようとしたが……どうにもならなかった。
俺が居ない所で親同士が仲良くなっており、うちの親が『今日息子の退院パーティするから良かったらどう?』と誘ったらしい。それに茅森家がその誘いにのって今に至るらしい。俺が居ない所で話が進んでいたんだから俺は悪くねぇっ!俺は悪くねぇっ!!
そして俺は考えるのをやめた。
そして俺は母さんと月歌の母親が作ってくれたご飯を俺と俺の両親と月歌と月歌の両親の6人と一緒にご飯を食べた。本当に美味しくてさっきまで食べられないと思っていたがたくさん食べてしまった。
ご飯を食べてから俺はポムポムを膝に乗せてポムポムを撫でながらボーッとしていた。もうどうなってもいいや〜。どうせキャンサーが来て人類は衰退するんだから〜。そして俺達は死ぬんだから〜。あとは任せるぞポムポム。俺はもう考えるのを放棄したんだから〜。
「なぁカイト、おばさんから聞いたんだけどカイトってギター弾けるんだって!」
「………一応な」
ポムポムに責任を押し付けている所に目をキラキラさせた月歌が俺の所にやって来た。本当に余計な事ばかりするよなうちの親は。
「なら弾いてみてよ。あたしカイトのギター聴いてみたい!」
「嫌だよ、俺上手じゃないから」
「そんな事ないだろ。俺が聴いた時は俺の学生の時よりも上手だったぞ!」
「だってさ!!カイト弾いて〜。下手くそでもいいから〜!!」
「やめろ〜揺らすな〜」
俺はギターを弾くのを断ったが、父さんが援護射撃をされた。そして月歌は俺の肩を掴んで揺らして駄々を捏ねて来た。
本当にやめて下さい。俺退院したけど怪我人だからね!!……ちょっと父さん、何ギターを用意してるんだよ!?えっ、念には念をだって。なんの念だよ!!……っておいギターを渡してくるな!
そして俺は泣く泣くギターを弾く事となった。
前世では俺はギターを弾いていたからそれなりには弾ける。
まぁ、あの茅森月歌に比べたら俺なんかゴミみたいな物だからな。
俺の下手くそな演奏を聴いたら月歌は俺の興味なんてなくなるだろう。
「何弾いてくれるんだ?」
「何か適当に弾くよ」
俺は椅子に座ってギターベルトを肩にかけて俺はピックを持って軽く弾いて音を確認した。
本当に俺怪我人なのに。俺の退院パーティなのにな……
さてと、切り替えてギターを弾こうか。どうせゴミ演奏なんだから本気でやろう。そして砕け散ろう!!
俺は指でギターを叩いてタイミングを取ってから弾いた。
弾いたのは『一番の宝物』前世で1番練習した曲だ。この世界に転生してからも何度か弾いた事がある曲だ。……まぁ、これくらいしか弾ける曲はないけど。そして俺はギターを弾いた。
演奏中は誰も話す事はなく俺の演奏を聴いてくれていた。
演奏を終えた俺は息を吐いてからギターを椅子の横に置いた。
色々とミスったが俺からしたら上出来だろう。
「すげぇ、すげぇー!!カイトのギター凄くいい、さいこー!!」
月歌いつの間にか俺の前まで来て抱きついてきた……
いや、えっ、なに、えっ!?
俺は茅森月歌に抱きつかれている訳がないよな………あっ、抱きつかれてるな。
「おい、抱きつくな。離れろ!!」
「すげぇよカイト、あたしとバンド組もう……目指せ武道館ライブ!!」
「いや、なんでだよ。組まねーよ。武道館なんかに行くか!!」
俺は何とか月歌を剥がそうとしたが、興奮している月歌は力が強くてなかなか離せなかった。こんな展開なんか俺は求めてないんだよ、異世界転生主人公みたいな展開なんか!!
海斗と月歌がわちゃわちゃしているのを両方の両親が優しく見守っていた。
という訳でビフォー編スタートです。
書く予定はなかったのですが、書いた理由は………蒼井のお話が全くいい感じのお話が書けないので書きました。
まぁ、書くかどうかは分からないってあとがきに書いて置いたので大丈夫でしょう。(目を逸らす)
次回は小学生のライブ後の話になります。
ゆるキャンもまた再開したので良かったら読んでみてください。
なでしこの双子の兄のお話になります。