超常社会の傀儡人形師 作:Dの行方
街が静かになりだした時、ある路地裏にて……
「や、やめろ!!く、来るな!!」
またしても1人の男が追いかけられていた。その男は全身傷だらけになっていて体のいたるところに糸に縫われたような跡があった。そうこの男はヴィランである。世間で"ゾンビ男"と呼ばれている少し有名なヴィランであった。その呼び名の理由は個性にあるのだが…
『アナタ、キッテモキッテモサイセイスルコセイラシイジャナイ。ナラ、ワタシニオトナシクキラレナサイ。ソシテ、アルジノタメニシニナサイ』
カッターを持って血走った目をした少女が追いかけながらそう言うが
「切っても切っても再生するだと!?そんなこと知らねぇよ!!人違いじゃねぇのか!?それに個性って何なんだよ!!俺はそんな物知らねぇ!!」
自分の個性はおろか、個性という存在さえ忘れている。すると、上から誰かが降りてきた。
「ジェニー、もうその男は何も覚えていない。安らかに眠らせてあげなさい」
『イイノカ?イロイロナジョウホウヲキキダスツモリダッタンジャナイノカ?』
「気が変わった、だから大丈夫だ。」
降りてきた男はジェニーと呼ばれた少女と話していた。その隙に
「はぁはぁはぁはぁ…あの光は…外!!早く!!行かないtっ!?なんで!?お前は巻いたはず!!」
「俺が愛する人形たちには裏技があることを覚えていたほうがいい。"人形の裏技ペット・パペット"」
男がそう言うと
「人間は、記憶をすべて抜かれた時…存在自体が消える。」
『アルジ』
「ありがとう、ジェニー。もう戻ってもいいよ"解体人形ジェニー"」
そう言うとジェニーと呼ばれた少女は男が持つカードの中に吸い込まれていった。
「今日も月が綺麗だ……そこに隠れているお前もそう思うだろ?」
男は何もないように見える角を見つめて呟いた
「そこいるのは誰だ?出てこないのなら、記憶を抜くぞ」
すると、角から頭が煙のような男が拍手をしながら顔を出した
「やはり、バレていましたか。さすが、"傀儡人形師"。」
「お前は誰だ?」
頭が煙の男が答える
「私はヴィラン連合の黒霧と申します。」
「ヴィラン連合?最近、雄英を襲撃したっていうやつか。で、その連合が私になんのようですか?」
黒霧は真剣な面持ちで
「傀儡人形師さん、ヴィラン連合に来ませんか?」
男の返答は…
「断る。」
「それはなぜか、理由を聞いても?」
「私は団体で動くことが好きではない。むしろ、嫌いだ。」
「それだけの理由ですか?」
「私に文句をつけるか?」
男は黒霧に怒りを示す。そして、続けて
「お前のボスに伝えろ。『俺を勧誘するのならお前自身が来い。』とな」
「そうすれば考えてもらえると」
「検討はしてやる」
「そうですか、では失礼します。」
そう言って、黒霧は闇に消える
「はぁ…ヴィラン連合ねぇ…」
男の持っているカードから何かが飛び出た
『主よ、大丈夫か?』
「あぁ、メアリーか。大丈夫だ安心しろ」
『そうか、不安を感じたら我らを呼べ。すぐに駆けつけるからな』
そう言うとメアリーはカードに戻っていった
「ありがとう…我が愛する
今日も夜が更けていく