超常社会の傀儡人形師 作:Dの行方
ある深夜、ある路地裏にあるバーに灯りがともっている。そのバーに1人の少女が入っていく
「また、来たぞ〜。人形師〜」
人形師と呼ばれたバーのマスターは厄介そうな顔をして
「サラ、お前また来たのか…今日は金を持ってるんだろうな?」
少女は自信満々に
「もっちろん!!」
「そうか、良かった。ロッカ、こいつにいつものを」
そう言うと、隣にいたメイドが動き、少女の前にミルクティーを置いた。
『ゴユックリ…』
「ありがと!!ロッカちゃん」
『デハ』
メイドはそう言ってマスターの手元に戻っていった
「じゃあ、早速だけど情hっ!!」
マスターは突然少女の口を押さえ
「お前はちゃんと周りを見ろ」
少女は首をかしげて、周りを見ると、カウンター席の端にボロボロで腰元に刀を差し、目元に包帯をしている男がいた
「あれって!?」
「サラも知ってるだろ?ヒーロー殺しのステインだ」
マスターがサラの方に顔を向けるとサラの体が細かく震えていた
「サラ?どうした?」
「あっ、えっと、こ、これは武者震いで…」
マスターの目からは武者震いには見えず、おびえているように見えた
「サラ、何があった?」
サラはステインに聞こえない声で話し始めた
「えっと、ヴィラン連合の戦力拡大として黒霧がステインを連れてきたんだ。そして、ステインはアジトに来るなり、弔くんに何を使命にしてヴィラン連合は動いているかを聞いたんだ。弔くんが答えたら小さい声で浅いとかなんやら言って弔くんと黒霧さんを斬り伏せちゃって、僕も応戦しようとしたら―――」
"遅い"
「って言われて斬り伏せられちゃって…僕、アビス達を出せずに負けちゃって…その後は気絶しちゃったからわかんないんだけど…起きたら弔くんとステインが手を組むとか言ってて…その後、ステインがアジトを出ていく時に'私'に向かって―――」
"お前はヴィランに向いてない。ここにいるべきではない"
「って言われたの。その時の顔が……」
話し終えたサラは今にも泣きそうな顔で俯いていた
「サラ」
マスターがサラを呼び、顔を上げさせる
「お前は立派なヴィランだ。私にはこんなことしか言えないが…お前は少なくとも私の役に立っている。」
「ありがとう…人形師さん…」
マスターがサラを励ましていると入り口の方から声が聞こえた
「マスター…俺はそろそろ帰るぞ。金はそこに置いてある。」
「あぁ、お帰りになるのですね。ステインさん」
ステインにさん付けをすると、ステインはマスターを睨みつけ
「そこにいるヤツと同じ喋り方でいい…それと、人形師…お前に聞きたいことがある」
「なんだ?」
マスターは首をかしげる
「お前の信念はなんだ…?」
「私の信念か…私の信念は"この世界にはびこる
「ハァ…そうか…お前は生かすべきだな…」
マスターは笑いながら
「ハハハッ、そうか。時にヒーロー殺しよ、
「
その答えにマスターは頷きながら
「そうかそうか…私とお前は相容れない存在同士だな」
「フッ…」
ステインはバーを出ていった。サラはマスターに問う
「相容れない存在同士ってどういう?」
「あいつはオールマイト以外を、私は全ての人類を。この時点で信念が食い違ってるだろう?」
「そうだね…」
数分間静まり返った後、マスターがまた喋りだした。
「この世界の人間は最初、一般人だった。何も力を持たず、ただただ人生を楽しむごく普通の生活を送っていた。だが、今はどうだ?人間は力を持ち、生と死の間を彷徨っているものだ。そんな苦痛から解放しようと記憶を抜き、
サラはマスターの目を見て言う
「おかしくないです。」
「だよな」
"お前もそう思うだろ?"
『あぁ…、早くわしの復活を』
"まぁ、待て零龍。もうすぐその時が来る"
『頼むぞ。