ポケットモンスター LEGENDS ライジングサン 作:仮面大佐
アメジオからニャオハを奪還して、正式にライジングボルテッカーズの一員となったユウトとリコ。
「ふわぁ〜…………」
ユウトは欠伸をしながら、ベッドから起きる。
『そっか…………ライジングボルテッカーズの一員になったんだったな…………』
ユウトは、目を覚ました際に、部屋が寮でないのを見て、そんな風に思った。
すると。
「ポッチャ〜…………」
「おはよう、ポッチャマ」
「ポッチャマ!」
ポッチャマも欠伸をしながら起きて、ユウトはそう話しかける。
ユウトは起きると、寝巻きから私服に着替える。
ユウトの私服は、上が半袖のYシャツにベストとネクタイをつけていて、下は長ズボンだった。
そして、ユウトはハンチング帽を被る。
「やっぱり、これが落ち着くんだよな」
ユウトはそう呟く。
すると。
「ホ〜♪ホ〜♪」
「うん?何だ?」
外から歌が聞こえてきて、ユウトはポッチャマと顔を見合わせ、首を傾げる。
ユウトが部屋の外に出ると。
「おはよう、リコ」
「お、おはよう…………!」
丁度、リコと鉢合わせて、ユウトがそう話しかけると、リコは顔を赤くしてそう答える。
「どうした?」
「ううん、何でもない!ユウトの私服、似合ってるね」
「ありがとうな。リコの私服も似合ってるよ」
「ふえっ⁉︎」
ユウトがそう聞くと、リコは顔を赤くしつつもそう言い、ユウトはそう言って、リコは顔を更に赤くする。
「どうした?顔が赤いけど…………」
「な、何でもないよ!というより、なんか、聞こえてこない?」
「ああ…………言われてみれば…………」
ユウトがそう首を傾げると、リコはそう誤魔化す。
二人は外に出て、歌声がした方へと向かうと。
「ホ〜♪ホ〜♪」
そこには、ホゲータが歌を歌っていた姿があった。
二人がホゲータを見ていると。
「ホゲっ⁉︎ホゲッ!ホゲホゲホゲッ!」
「「……………?」」
二人に気づいたホゲータは、近くに置いてあったバケツを倒して、そのまま逃げていく。
二人は顔を見合わせて、呆気に取られるが、すぐにミーティングルームへと向かう。
「お、おはようございます!」
「おはようございます」
「ニャオハ!」
「ポッチャ!」
ミーティングルームに入ると、リコとユウトはそう挨拶をして、二人の肩にニャオハとポッチャマが飛び乗る。
すると、二人に気づいたフリード達は口を開く。
「お、起きたか」
「その服、リコは可愛いし、ユウトはかっこいいじゃん!」
「えっと…………いつまでも、学生服って訳にはいかないので。持ってきた服です」
「俺も同じく」
「似合ってるよ」
「そうだな!」
フリードがそう言うと、オリオは二人を見てそう言う。
リコがそう言って、ユウトも頷くと、オリオとマードックはそう言う。
すると、フリードは口を開く。
「今日からリコとニャオハには、展望室で見張りを頼む」
「は、はい!頑張ります!…………あれ?ユウトは…………?」
「ユウトには、ちょっと頼みがあってな」
「頼み?」
フリードはリコにそう話しかけると、リコはそう答える。
だが、見張りにユウトが含まれていない事に気づいたが、フリードはユウトにそう話しかける。
ユウトが首を傾げると。
「ああ。ユウトのご両親から、話は聞いた。ユウトが、シンオウ地方では名高い職人の家系だってな」
「そういえば…………ユウトって、そんな事言ってたよね」
「ああ」
フリードはそう説明する。
フリードは、ユウトの両親に連絡をした際、ユウトの出自を知ったのだ。
リコがそう言うと、ユウトはそう頷く。
すると。
「という訳で、ユウトには、傷薬とかを作ってもらいたいと思ってな」
「傷薬を?ポケモンセンターで補充したんじゃないんですか?」
「確かに調達したが、いつ無くなるのかも分からないからね。備えはあった方がいい」
「分かりました。いくつか材料を持ち込んでいるんで、それで調合します」
「頼むよ」
フリードがそう言うと、ユウトはそう聞く。
実際、つい最近、ポケモンセンターにて受け取っていたのだ。
すると、モリーはそう説明する。
それを聞いたユウトはそう言う。
それを見ていたリコは。
『やっぱり…………モヤモヤする。何でだろ…………』
リコはそんな風に思っていた。
それを見ていたオリオとモリーは。
「ふ〜ん?」
「へ〜…………」
そんな風に、オリオとモリーは、リコとユウトを見ながら、何かを感じ取っていた。
その後、ユウトはモリーの救護室に向かう。
「よく来たな」
「はい。ここで調合をしてもいいですか?」
「構わないよ。せっかくだし、見てみたいから」
「分かりました」
ユウトが、シンオウ地方がヒスイ地方と呼ばれていた時に使われていたクラフトキットや素材を持ち込んで、救護室に入ると、モリーはそう言う。
ユウトがそう聞くと、モリーはそう答えた。
それを聞いて、ユウトはすぐに床にクラフトキットを広げて、素材も置く。
「さて、やるか」
ユウトはそう言うと、まず、ブレイブアサギ号に置いてあったオレンの実とクスリソウと呼ばれる薬草を取り出す。
「それで、何を作るんだ?」
「作るのはまず、キズぐすりです。ポケモンセンターで補充した物と違って、軟膏タイプなので、使い所はあると思います」
モリーが興味深げにそう聞くと、ユウトはそう答えながら、調合を開始していく。
「……………これをこうして…………」
ユウトはそんな風に呟きながら、調合を進めていく。
オレンの実やクスリソウをすり潰し、調合をしていく。
その間。
「へぇ〜!モンスターボールも作れるのか」
「ええ。ガンテツって人の作るガンテツボールだったり、シンオウ地方がヒスイ地方と呼ばれていた頃に作られていたボールとかも」
「それは凄いな」
モリーは、ユウトに色々と根掘り葉掘り聞いていた。
しばらくすると。
「ふぅ〜…………こんなもんかな」
「おお…………!」
ユウトはそう呟くと、モリーは感心したようにそう言う。
そこには、軟膏タイプの傷薬が置かれていた。
「こんな感じでいいですかね?」
「ああ。助かるよ。これなら、当分は大丈夫そうだ」
ユウトがそう聞くと、モリーは満足げにそう言う。
すると、モリーはユウトに話を振る。
「なあ。ユウトは、リコの事はどう思っているんだ?」
「何ですか?藪から棒に」
「少し、気になってさ。フリードから聞いたけど、校舎から落ちそうになった時、リコを守る様に抱きしめたんだろ?」
モリーは、ユウトとリコとの関係が気になったのか、そんな風に話を振る。
ユウトが訝しげな表情を浮かべる中、モリーはそう言う。
その表情はニヤニヤとしており、面白そうだから聞いたのが分かった。
それを聞いたユウトは。
「別に…………友達だからですよ。友達が友達を助けるのに、理由なんていらないでしょう?」
「まあ…………ね」
ユウトはそんな風に答える。
それを聞いて、モリーは何とも言えない表情を浮かべると、小声で呟く。
「こりゃ、リコも苦労しそうだな」
「何か言いました?」
「いや、何でも無い」
モリーは、リコが無自覚ながらも、ユウトに好意を抱いていると感じていたのか、そんな風に呟いた。
ユウトがそう聞くと、モリーは誤魔化す様にそう答える。
すると。
「…………それにしても、リコのペンダントは何なんだ…………?ポケモンみたいだったが………何かあるのか……………?」
「気になる事があったら、考え込むタイプか…………」
ユウトはそう言うと、ブツブツと呟きながら、何かを考え込む。
それを見て、モリーはそう呟く。
すると。
「……………まあ、すぐには分からないか。………あれ?」
「どうしたんだ?」
「なんか…………高度が下がってません?」
「えっ?」
ユウトは、ペンダントの謎はすぐには分からないと判断して、考えるのをやめた。
すると、ある事に気付いた。
それは、ブレイブアサギ号の高度がどんどん下がっている事だ。
一方、リコの方では。
『ニャオハ観察日記。太陽を浴びた時のニャオハから出る甘い香りは、素敵』
リコは見張りをしつつ、ニャオハの観察を行っていた。
見張りとは言っても、特に何も無かったのだ。
そんな中。
『…………何でだろう。ユウトが他の人と話してるのを見てると、モヤモヤするの…………』
リコはそんな風に考えていた。
すると、ニャオハが口を開く。
「ニャ?」
ニャオハも、ブレイブアサギ号の高度が下がっている事に気付いたのだ。
一方、操舵室では。
「どうした?高度が下がってるぞ」
『え〜っと…………エンジン、異常なし!』
「まずいな…………このままじゃ…………」
フリードが舵輪を握りながらそう聞くと、オリオがスマホロトム越しにそう答える。
フリードは周囲を確認しつつ、そう言う中、ある島が見えてくる。
「ピカピカ!」
「あの島は…………!よし!うっ!」
キャップがそう言うと、フリードは船の進路を島に向ける。
ブレイブアサギ号は、岩の影に入る様に島に入り、アンカーを射出して、固定する。
「よし!これで準備完了だな」
「うん。みんなに配るね」
ユウトとリコは、皿にポケモンフーズや木の実を乗せて、ポケモン達に渡した。
2人がそれを見ている中、フリード達は。
「…………異常がある箇所は…………こことこことここ」
オリオはそんな風に言う。
スクリーンに映し出されたのは、飛行船の布の部分が一部破れていたのだ。
「破けちゃってるでしょ?こっからガスが抜けてるみたい」
「マジか…………!これじゃあ、このまま進めないな…………!」
「ピィカ…………」
「応急処置が必要だけど、その為の材料が足りない」
「現地調達か…………」
オリオがそう言うと、フリードは立ち上がりながらそう言う。
応急処置が必要だが、材料が足りない現実にぶつかってしまう。
すると、それを聞いたフリードがそう呟くと、ある事を思いついた表情を浮かべる。
「…………そうだ!この島は、世話になった爺さんがいる!」
「ピカピ〜カ!」
「バリア切れてるから、出る時気をつけて」
フリードはそう言う。
キャップがフリードの肩に乗る中、オリオはそう言う。
その頃、ホゲータはリザードンの尻尾で縄跳びをしていた。
「ピカチュウ!」
「行くぞ、リザードン!」
「ぐぉぁぁぁぁ!」
そこにフリードとキャップが現れる。
フリードは、リザードンに乗って、どこかへと向かう。
それを見ていたホゲータは。
「ホゲ?ホゲー!ホゲホゲホゲ…………!ホゲッ⁉︎」
ホゲータは、リザードンを追いかけようとした。
すると、転んで滑ってしまう。
足の爪を立てて、ブレーキをかけようとするが、それも虚しく。
「ホゲッ⁉︎ホゲホゲホゲ…………!」
ホゲータは、海へと転落してしまう。
そんな中、ランドウは釣竿を海に垂らしながら、うたた寝をしていた。
一方、その島の海岸では、ヒトデマンがクラブに気づいて、海から出ると。
「よっ!」
その砂浜には、ロイの姿があり、手に持っている石ころを投げると、海面を跳ねていき、近くの岩に当たる。
「よっしゃあ!絶好調!」
それを見たロイはそう言うと、リュックからある物を取り出す。
それは、ライジングボルテッカーズの旗だった。
「かっこいい…………!」
ロイは、ライジングボルテッカーズの旗を見ながら、そう呟く。
その頃、ユウトとリコは。
「そういえば、ホゲータは?」
「確かに…………いつもなら、すぐに来たんだけど……………探しに行くか」
「うん」
リコはそう呟くと、ユウトはそう言う。
実際、ライジングボルテッカーズの一員になってから、数日が経過して、ホゲータが食いしん坊であるのは分かっていたのだ。
2人はそう話すと、ホゲータを捜索する。
まずは、マードックの方に向かう。
「いや、見てない」
「ワンワン!」
「ああ、そうそう…………キッチンでつまみ食いをしようとしてたのを、イワンコに怒られてたな」
「「つまみ食い…………」」
マードックの方に向かうと、マードックはそう言う。
イワンコに怒られていた様だ。
ユウトとリコがそう呟くと、マードックのスマホロトムに連絡が入る。
『マードック!こっち手伝って!あぁ〜………!こういうの無理〜‼︎』
すると、オリオのそんな声が聞こえてくる。
オリオは、破れていた箇所を糸で縫っていたのだが、絡まっており、苦戦していた。
ユウトとリコは、外に出る。
「ロトム。ホゲータの事を教えて」
『ホゲータ ほのおワニポケモン ほのおタイプ 体内から溢れた炎エネルギーが、頭でゆらゆら揺れる。感情が昂ると、炎の放出量が増える』
「どこに行ったんだ…………?」
「そういえば、朝から変な声出してたよね?」
「確かに……………」
リコは、スマホロトムを使って、ホゲータの事を調べる。
だが、居場所の手がかりになりそうな情報が見つからず、ユウトはそう呟く。
すると、朝から変な声を出していた事を思い出して、2人はそう話す。
すると。
「歌じゃな」
「わっ⁉︎」
「ランドウさん…………ですよね?」
「えっ?歌?」
すると、2人にランドウが話しかける。
リコが驚き、ユウトがそう言うと、ランドウは口を開く。
「あやつは歌が好きな様でな。…………うっ!」
「あれ…………歌だったんだ…………」
「じゃが、誰かに聞かれると、歌うのをやめてしまう様じゃ」
「恥ずかしがり屋なのか…………?」
「クワッ!クワックワッ!」
「そっか…………!だから、さっきも私たちが来たから…………!」
ランドウはそう言うと、釣竿を海に垂らす。
リコがそう呟くと、ランドウはそう言い、ユウトはそう呟く。
それを聞いた2人は、モリーの元へと向かう。
モリーは、ニャオハとポッチャマの診察をしながら、口を開く。
「ホゲータか…………。展望室は見た?いつもあそこでリザードンの帰りを待っているんだ」
「リザードンの?」
「ああ。憧れているんだろうな。はい!元気いっぱい!」
「ニャ〜!」
「ポッチャ!」
「確かに…………初めてブレイブアサギ号に着いた時も、ホゲータが真っ先にリザードンに駆け寄ってたな…………」
「ああ。この船に居ついたのも、リザードンと一緒にいたかったからかもな」
モリーはそんな風に聞く。
リコがそう聞くと、モリーはそう答える。
ユウトは、初めてブレイブアサギ号に着いた時に、ホゲータがパモと共に駆け寄っていたのを思い出した。
それを聞いた2人は、展望室の方に向かう。
「ここにも居ないか…………」
「ああ…………どこ行ったんだろうな…………うん?」
展望室に行ったが、ホゲータの姿はなかった。
すると、ユウトはある物に気付いた。
「リコ、これを見ろ!」
「何これ?何の跡?」
「多分、ホゲータの引っ掻き傷だろうな。この跡から察するに…………海に落ちたか」
ユウトがそう言うと、リコは首を傾げる。
それを見たユウトは、そう推測する。
それを聞いたリコは。
「ホゲータが⁉︎早く探しに行こう!」
「ああ」
リコはそう言うと、駆け出していき、ユウトも後を追う。
船から降りると、ある跡に気づく。
それは、海から続いている足跡だった。
「ニャ!」
「ホゲータの足跡かな?」
「恐らくな。行こう!ほのおタイプだから、海に落ちた事で、衰弱してる可能性はある!」
「ポッチャ!」
リコとユウトはそう話すと、ニャオハとポッチャマと共に、ホゲータの足跡を追いかける。
その頃、海に落ちて、森の方へと向かったホゲータは。
「ホゲ〜…………」
ホゲータは、そんな風に呟きながら、歩いていた。
すると、腹の虫が暴れる音が響く。
「ホゲホゲ…………ホゲ〜!ホゲホゲホゲ!」
ホゲータは、体から垂れる水を飛ばすと、何かの匂いを嗅いで、どこかへと向かう。
その頃、ロイは。
「…………おっと!今日の机は…………これに決めた!」
ロイはそう言うと、近くの切り株に座る。
切り株に座ると、スマホロトムをタブレット型に変形させる。
「準備完了!」
ロイはそんな風に言う。
一方、ホゲータは。
「ホゲ…………ホゲ…………ホゲ…………」
ホゲータは、木の中に溜め込まれていた木の実を一心不乱に食べていた。
その頃、ロイはリモートで友達と話をしていた。
『俺、昨日スバメ捕まえたんだ!』
『パパから、ニャルマーを貰ったんだ!』
『私、ヌイコグマ!可愛いの!』
「皆はもうポケモントレーナーか…………!いいなぁ!僕も早くなりたいな!」
ロイの友達は、ポケモンを捕まえたり、受け取ったりした事を話していく。
ロイがそう言うと、友達が口を開く。
『ロイは、カントー地方だっけ?』
『だったら、ピカチュウを捕まえたら?』
「でも、島にポケモントレーナー居ないし、どうやって捕まえたらいいか…………」
『えっ⁉︎トレーナー居ないんだ…………』
『島、出た事ないんだっけ?』
「動画でならいつも見てるけど…………」
『でも、大自然でポケモン達と一緒に暮らしてるんでしょ?素敵ねぇ〜…………!』
「まあね!朝もお宝見つかったし!でさ!皆はトレーナーとして、何を目指す⁉︎」
友達がそう言うと、ロイはそう答える。
この島には、ポケモントレーナーは居ないのだ。
そこから、そんな風に話をしていく。
ロイがトレーナーとして、何をしたいのかを聞くと。
『俺は、ジムを制覇したい!』
『私、ぬしポケモンに挑戦したい!』
『ロイは?』
「まだ分からない。でも、計画はあるよ!その計画の為には…………相棒が必要なんだ!」
友達がそう答えると、友達の1人がそう聞いてくる。
ロイはそう言いながら、モンスターボールの様な物を取り出す。
すると。
『皆、おはよう!今日も元気にオンラインしてるね!』
『は〜い!』
『今日も出席確認しました!では、授業を始めます!昨日の続きから…………』
先生が入ってきて、残りの生徒達も入ってくる。
そこから、オンライン授業が始まる。
一方、ホゲータは。
「ホゲ〜…………ホゲ〜…………!」
ホゲータは、満腹と言わんがばかりにお腹を叩いていた。
すると、ある物が目に入る。
そこには、秘密基地の様な物があった。
その頃、ユウトとリコは。
「ホゲータ!ホゲータ!」
「どこに行ったんだ〜!」
ユウトとリコはそう言いながら、ホゲータの捜索を行う。
すると、匂いを嗅いでいたニャオハが反応する。
「ニャ〜!」
「っ!リコ!」
「本当、どこ行っちゃったんだろ…………ん?どうしたの?」
ニャオハがそう言うと、ユウトはリコに呼びかける。
リコはそう呟きつつも、ユウトとニャオハに呼ばれた事に気付いて、引き返す。
そこには、木の実の食べカスが転がっていた。
「……………これ、ホゲータ?」
「ニャ!」
「……………ここに溜め込まれてたオレンの実とオボンの実を食べたのか…………?待てよ」
「ポッチャ?」
リコがそれを見て、そう聞くと、ニャオハはそう答える。
それを見て、ユウトの心中に、ある懸念が過ぎる。
『…………体格上、ホゲータは大量に木の実を運べないし、元からここにあったと見て間違いないな。そして、こんな所に木の実を溜め込むのは……………人か、野生のポケモンのどちらか。だとすると…………!』
ユウトはそう考えていた。
体格の都合上、ホゲータが大量の木の実を運ぶのは難しく、元々ここにあった物だと推測した。
そこから、ホゲータのやらかしに気付いた。
「…………リコ、ここを離れるぞ」
「えっ?」
「ここにあったオレンの実やオボンの実は、野生のポケモンが溜め込んでた物だ。ここに居たら、俺たちが犯人だと決めつけられる!」
「ええっ⁉︎」
ユウトはリコにそう言う。
リコが首を傾げると、ユウトはそう説明する。
木の実を食べた犯人がユウト達になってしまい、野生のポケモン達の怒りが2人に向いてしまうからだ。
急いで離脱しようとすると、茂みが揺れる音がする。
「あっ」
その音を聞いて、ユウトはそう呟く。
すると、そこからナゾノクサ、ディグダ、キャタピー、ビードル、マダツボミが二体ずつ出てきて、怒りの感情を見せる。
「遅かった…………」
「な、なんか怒ってる⁉︎」
「やっぱり、俺たちが木の実を勝手に食べた犯人だって思われてる!」
「えぇぇぇぇ〜⁉︎」
『…………まあ、強ち間違いじゃないんだけどな…………』
それを見て、ユウトがそう呟くと、リコはそんな声を出す。
ユウトはそんな風に考えていた。
ホゲータは、ブレイブアサギ号に住んでいるポケモンであり、ユウトとリコもブレイブアサギ号に乗っている。
その為、強ち間違いではないという。
そんな中、ユウトとリコはポケモン達に取り囲まれていた。
「どうしよう…………!」
「とにかく、一旦落ち着かせるぞ。話をするのはそれからでも遅くない!」
「でも、どうやって⁉︎」
「俺に考えがある。信じてくれ」
取り囲まれたのを見て、リコが慌てる中、ユウトはそう言う。
ユウトが策があると言うと。
「う、うん…………!」
「よし!待ってろよ」
リコは信じる様に頷くと、ユウトはそう言う。
果たして、ユウトの策とは?
その頃、ロイは。
「ああ〜…………!僕の秘密基地が!」
ロイは秘密基地でそんな風に叫んだ。
授業が終わった後、ぐるみんの動画を見て、オレンの実を取った後、秘密基地に向かったのだが、荒らされていた。
「…………ん?」
すると、ロイはある事に気付いた。
それは、壁に足跡があった事だ。
それを見て、ロイは外に出て、高台から周囲を見ると。
「ホ〜♪ホ〜♪」
「何だ?」
歌声みたいな物が聞こえてきて、ロイは首を傾げる。
そして、歌声を頼りに、周囲を捜索する。
そこから、木に登り、歌声が一際大きい木から聞こえてくる事に気付いた。
「歌?」
ロイはそう呟くと、その木がある場所に向かう。
気づかれない様に忍足で。
すると、その大きな木の根元に、ホゲータの姿があった。
「居た!見た事がないポケモンだ!」
「ホ〜♪ホ〜♪」
ロイはそう言う。
ホゲータはロイに気づいておらず、歌を続けていた。
「楽しそうだな!」
ロイはホゲータを見てそう言うと、ホゲータに近寄る。
「お前、歌上手いな!」
「ホゲ⁉︎ホゲ〜!」
「えっ⁉︎待ってよ!お〜い!逃げなくていいんだよ!」
ロイがそう話しかけると、ホゲータは驚いて逃走する。
ロイは、ホゲータの後を追う。
ホゲータは転がりつつも、ロイから逃げる。
すると、ロイはホゲータの行き先に崖がある事に気付いた。
「っ!そっちはダメだ!」
「ホ〜!ホっ⁉︎ホゲ〜⁉︎」
ロイはそう声をかけるが、ホゲータはジャンプをする。
ただ、向こう岸には届かず、そのまま落ちてしまいそうになる。
すると。
「危ない!」
ロイはそう言うと、ホゲータをキャッチして、向こう岸に届く。
「ふぅ〜…………」
「ホゲ?」
「ん?」
ロイがそう一息吐くと、ホゲータは首を傾げる。
すると、ロイはある物が目に入る。
「……………何だあれ⁉︎」
それを見たロイは、そんな反応をする。
ロイの目に入ったのは、ブレイブアサギ号だった。
ロイとホゲータ。
この2人の運命といえる出会いがここから始まったのだった。
今回はここまでです。
今回は、リコロイシリーズの第4話の『流れ着いた宝物』の前半部分です。
ユウトの私服は、上が半袖のYシャツにベストとネクタイをつけていて、下は長ズボンで、ハンチング帽を被っている感じです。
ハンチング帽に関しては、LEGENDSアルセウスの男主人公であるテルを意識した物になっています。
そして、ユウトは傷薬を作れますので、傷薬の問題に関しては、ある程度はカバーできます。
そして、リコロイシリーズのもう1人の主人公であるロイが本格的に登場します。
次回は、『流れ着いた宝物』の後半部分になる予定です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
リコロイシリーズの最新話では、スーパーストロングスフィアによって、六英雄が暴走してしまう。
一度はパゴゴによって鎮められたが、スーパーストロングスフィアの最大出力を浴びて、六英雄は再度暴走してしまう。
ドットも、アゲートを退けて、クレイブ社長を助ける。
果たして、六英雄とのバトルは、どの様な結末を迎えるのか。
そして、LEGENDS Z-Aでは、新たなメガシンカとして、カロスの御三家とライチュウのメガシンカが発表されましたね。
メガボルテージが終わって、新章が始まりそうな雰囲気がしますが、カロスの御三家のメガシンカも登場しそうですね。
ゲッコウガは、少しサトシゲッコウガに似てますね。
今後の展開などでリクエストがあれば、活動報告から承っております。