ポケットモンスター LEGENDS ライジングサン   作:仮面大佐

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第10話 ロイとホゲータの気持ち

 カントー沖合の島に不時着したブレイブアサギ号。

 ホゲータが海に落ちて、リコとユウトが捜索する中、ホゲータを保護したロイという少年と出会った。

 ホゲータを回収して、ユウト達はブレイブアサギ号へと戻った。

 ユウトはベッドで横になりつつ。

 

『…………それにしても、ロイと出会った時、リコのペンダントと一緒に、ロイのリュックが仄かに光った気がするな…………。仮に、古のモンスターボールに反応していたなら…………何か繋がりがあるのか?』

 

 そんな風に考え事をしていた。

 すると。

 

「うわぁぁぁぁ⁉︎」

「ポッチャ⁉︎」

「な、何だ⁉︎」

 

 そんな悲鳴が聞こえてきて、ユウトとポッチャマは跳ね起きる。

 ユウトがポッチャマを連れて部屋を出ると、リコと合流する。

 

「今のって……………⁉︎」

「誰か入ったのか…………⁉︎」

 

 ユウトとリコはそう話すと、声のした方に向かう。

 すると、外に出ると、キャップが1人の少年を踏みつけている姿が映る。

 

「あっ…………キャップ…………!」

「って…………ロイ?何やってるんだ?」

 

 リコがそう言うと、ユウトはキャップが踏んでいる少年に気づく。

 ロイだったのだ。

 すると。

 

「侵入者か⁉︎でかしたぞキャップ!…………って」

「フリードさん…………!良かった…………!あっ!リコとユウトも!」

「何?知り合い?」

「ああ。昼間、偶然会ったんだ。ホゲータを助けてくれて」

「はい。彼はロイ」

「でも…………どうしてこんな夜分遅くにここに?」

 

 そこに、フリード達もやってくる。

 フリードに気づいたロイがそう言う中、オリオがそう聞くと、フリードとリコはそう答えて、ユウトはそう聞く。

 すると。

 

「リコ、ユウト!会いに来たんだ!」

『ちょっ、ちょっと待って!何この展開⁉︎』

「ホゲータに!」

「ホゲータに?」

 

 ロイがそう言って跳ね起きると、ユウトとリコに近寄ると、リコは動揺する。

 ユウトと何回か密着した事があるとはいえ、未だに異性が近寄る事には慣れていないからだ。

 ロイがそう言うと、ユウトはそう聞く。

 すると。

 

「ロイ。だからって、勝手に乗り込んだらダメだ」

「ああ…………それは……………」

「この船は、俺たちライジングボルテッカーズのだ」

「言うなれば、私たちの家みたいな物なんだよね」

「つまり…………ロイは他人の家に不法侵入をしたって事になる。気をつけろ」

「ごめんなさい…………!もうしません!」

 

 フリード達は、ロイに対してそう言う。

 ロイは事実上、不法侵入を行ったのだ。

 犯罪になりうる行動なのだ。

 ユウトがそう言い、ロイがそう謝ると、フリードは口を開く。

 

「…………で、ホゲータと会いたいってのは?」

「ホゲータと、このままお別れしたくないんだ!」

「えっ?」

「ニャ?」

「ポッチャ?」

「………………」

 

 フリードがそう聞くと、ロイはそう叫び、リコとニャオハとポッチャマが首を傾げる中、ユウトはロイの事を見つめていた。

 

「もっと…………一緒に木の実食べたいし、歌の練習もしたい!」

「もしかして…………ホゲータのパートナーになりたいって事?」

「あっ……………!そうなのかも!」

 

 ロイはそんな風に訴える。

 それを聞いたリコがそう聞くと、ロイはそう言う。

 すると。

 

「……………水を差す様で悪いけど、ひとまず落ち着けって」

「ユウトの言う通りだ。お前らだけで勝手に話を進めるな。ロイの気持ちは分かった。だが、もう一つ大事な物があるだろ」

「もう一つ…………?」

 

 ユウトは、フリードが何かを言いたげな反応をしているのを見て、そう言うと、フリードはそう言う。

 それを聞いて、ロイが首を傾げると、フリードは拳をロイの胸に当てる。

 

「ホゲータの気持ちだ。パートナーになりたいお前の気持ち。そして、ホゲータの気持ち。それが互いにピタリとあって初めて、本物のパートナーになれる」

「……………僕、どうすれば…………」

「今夜はここに泊まってけ」

「えっ?」

「ホゲータともう一度会って、お互いの気持ち、確かめれば良い」

 

 フリードはそう語る。

 人とポケモン。

 両方の気持ちが合わさってこそ、パートナーになれるのだと。

 ロイが不安げにそう聞くと、フリードはロイにそう提案する。

 それを聞いたロイは。

 

「良いんですか⁉︎やった〜!リコ、ユウト!ホゲータ、どこにいるか分かる⁉︎」

「当てはあるよ」

「ついて来てくれ」

「行こう!」

 

 ロイは喜びつつ、リコとユウトにそう聞く。

 2人はそう答えると、ロイと共にホゲータを探しに行く。

 一方、当のホゲータは。

 

「ホゲ?ホゲ〜…………」

 

 ホゲータはミーティングルームで寝ていたが、椅子から転げ落ち、壁に飾ってある写真を見つめていた。

 

「ホンゲ〜…………!」

 

 ホゲータは、フリードとリザードンが写っている写真を見て、目を輝かせていた。

 一方、ユウト達は、厨房に赴いていた。

 

「居ないね…………」

「ホゲータって食いしん坊だから、ここに居ると思ったんだけど…………」

「当てが外れたかな」

「どっかに隠れてるのかも!」

 

 ロイがそう言うと、リコとユウトはそう言う。

 ホゲータが食いしん坊で、度々厨房に向かっているのを、マードックから聞いていた為、厨房にいると思ったが、姿がなかった。

 ロイはそう言うと、鍋を開く。

 すると。

 

「ホ〜ホ〜ホゲ〜♪」

「それって………ホゲータの…………」

「ニャ〜…………」

「なんでホゲータの歌を歌ってるんだ?」

「ポッチャ〜…………」

「へへっ!居れば答えてくれるかな〜って!」

 

 ロイは鍋を開きつつ、歌を歌う。

 それを聞いて、リコとユウトがそう聞くと、2人のパートナーは呆れている様な表情を浮かべる。

 ロイは笑いながらそう答える。

 ロイは歌いながら、ホゲータを探す。

 その頃、ホゲータは箱の中に入って熟睡していた。

 そして、三人は展望室の方に向かっていた。

 

「あとはここ!」

「ホゲータ!会いたかった〜!」

「おい、急に走るなって…………!」

 

 リコがそう言うと、ロイはそう叫びながら走り出す。

 ユウトがそう言う中、ロイはヨルノズクの事を見ていた。

 

「よ…………よ…………ヨルノズク〜⁉︎

 

 ホゲータではなく、ヨルノズクだと気づいて、ロイはそんな風に叫んだ。

 その後、ロイはウィングデッキのバトルフィールドで横になっていた。

 

「また明日探そう」

「夜ももう遅いんだ。無理して徹夜するのは良くないからな」

「あ〜…………ありがとう。はぁ〜………」

 

 リコとユウトはそんな風に言うと、ロイはそう答える。

 ロイは寝転がったまま、月を見ていると、口を開く。

 

「……………ホゲータ、僕の事、どう思ってるのかな」

「…………大丈夫だよ。きっと」

「ホゲータとは、一緒に歌を歌ったんだろ?」

「うん」

「なら…………きっとホゲータも、ロイの事は気に入ってると思うよ。俺たちがホゲータが歌を歌ってるのを見たら、すぐに逃げちゃうからな」

 

 ロイは不安になったのか、そんな風に呟く。

 それに対して、リコとユウトはそう言う。

 ユウトは、ロイからホゲータと一緒に歌を歌ったのを聞いて、ホゲータがロイの事を気に入っていると感じたのだ。

 すると、リコが口を開く。

 

「…………私も、最初は不安だったし、ニャオハが何考えてるのか、分からなかったよ。でもそれって…………この子も同じなんだって気づいたの。だから、沢山私のことを知って欲しいって伝えたら、自然に」

「俺も…………最初はポッチャマとは苦労したさ。でも…………ちゃんと気持ちを伝えたら、ポッチャマも分かってくれた。だから、ホゲータにちゃんと気持ちを伝えれば、伝わると思う」

 

 ユウトとリコは、そんな風に伝える。

 その際、ニャオハとポッチャマは、それぞれのパートナーの膝に乗る。

 それを聞いたロイは。

 

「そっか…………!そうなんだ!ホ〜ホ〜ホゲ〜♪」

「今それ…………」

「夜も遅いんだし、迷惑になるだろ」

「雰囲気台無しだよ」

「やれやれ…………」

 

 ロイはそう言うと、歌いだす。

 ロイが歌い始めたのを見て、ユウトとリコはそう突っ込みつつ、苦笑する。

 翌朝。

 

「おはよう!リコ!ユウト!」

「あ、おはよう」

「ニャオ!」

「おはよう」

「ポッチャ〜」

「ロイ、昨日は眠れたか?」

「うん!バッチリ!」

 

 ロイは笑顔でそう挨拶すると、ユウトとリコも挨拶して、フリードがそう聞く。

 ロイがそう答えると。

 

「おはよう〜……………」

「お、オリオ?凄い目に隈があるけど…………」

「まさか…………徹夜⁉︎」

 

 そこに、目に隈が出来ているオリオがメタグロスに乗って現れる。

 ユウトがそう言うと、フリードはそう聞く。

 それを聞いたオリオは。

 

「応急処置も限界。塞いでも別の穴が開いたりで、オタチごっこだった」

「今日こそ…………なんとか材料を調達してくる」

「穴って?」

「気球の中の袋にね。修理に必要な材料も足らなくて、このままじゃ船底がやられちゃう」

 

 オリオはそう言う。

 徹夜で応急処置を行っていたが、キリが無いと感じていたのだ。

 それを聞いたフリードがそう言うと、ロイはそう聞く。

 ロイの質問に対して、オリオがそう答えると。

 

「大変だ…………!だったら、島のポケモンたちに手伝ってもらったら?」

「う~ん………島のポケモンか…………」

「ロイ。何か心当たりがあるのか?」

「じいちゃんなら知ってるかも」

 

 それを聞いたロイは、島のポケモンに手伝って貰う事を提案する。

 それを聞いたフリードが考え込むと、ユウトはそう聞き、ロイはそう答える。

 すると。

 

「よし!朝飯食べたら行ってみるか」

「私たちは、砂浜に船を移動しておくね」

「分かった」

 

 フリードがそう言い、オリオもそう言う。

 そうして、ロイの祖父の家に、フリード、ユウト、リコ、ロイが向かい、オリオ達は船に残って、移動させる事になった。

 準備の為に待っていると。

 

『ロトロトロト』

「あっ、電話だ。リコ、ちょっと待っててくれ」

「うん、分かった」

 

 着信音が鳴り、ユウトはリコにそう言うと、ユウトはリコから離れて、応答する。

 

「どうしたんだ?兄さん。テレビ電話をかけてくるなんて」

『いやな、ちょっと話があってな』

「話?」

 

 ユウトに電話をかけたのは、兄であるソウスケだった。

 ユウトがそう聞くと、ソウスケはそんな風に言う。

 すると。

 

『ラル〜!』

『ガブ〜!』

『うわっ⁉︎落ち着けって!気持ちは分かるけど!』

「もしかして…………!ラルトス、フカマルか⁉︎」

 

 そんな声が聞こえてきて、画面に何かが映る。

 ソウスケがそう落ち着かせる中、ユウトは声の主を察した。

 ソウスケが画面から離すと、映っていたのは色違いのラルトスとフカマルだった。

 

『そう!この2体がお前に会わせろって言ってきてな!』

「そっか………俺も会いたかったしな。分かった。でも…………今、俺はカントーの沖合の島にいるんだけど…………ポケモンセンターが無くて…………」

『分かった。なら、パルデア地方に着いたら連絡してくれ。その時に送る』

「分かった。兄さん、少しの間、ラルトスとフカマルの事、頼むよ」

『ああ!なるべく早くに頼む!』

 

 ソウスケは、ラルトスとフカマルを抑えながらそんな風に言う。

 それを聞いたユウトは、ポケモンセンターがない事を伝える。

 それを聞いて、ソウスケはパルデア地方に着いたら連絡して欲しいと伝える。

 ユウトがそう言うと、ソウスケはそう言って、連絡を切る。

 すると。

 

「…………あれ?もう準備出来たのか?」

「うん。あとはユウトを待ってたんだけど…………」

「なんか、ポケモンの声がしたから!」

「それで、何かあったのかと思ってな」

 

 ユウトが顔を上げると、そこにはリコ、ロイ、フリードの姿があった。

 ユウトがそう聞くと、リコ達はそんな風に話しかける。

 それを聞いたユウトは。

 

「……………そうだな。ロイのお爺さんの家に向かいながら話すよ」

 

 ユウトはそう語る。

 リコ達はロイの祖父の家に向かいつつ、先ほどのラルトスとフカマルについてを話す事に。

 

「…………実は、さっきのラルトスとフカマルは、シンオウ地方の実家にいるポケモンなんだ」

「そうなんだ…………」

「へぇ〜!」

「それにしても、一瞬しか見えなかったからよく分からなかったが、あのラルトス、色違いか?」

「はい。卵から孵ったんですが、色違いのラルトスです」

 

 ユウトはそんな風に話をする。

 ユウトの実家で、卵からラルトスが孵ったのだ。

 

「それで、フカマルの方は?」

「フカマルは…………怪我してたところを俺が保護したんだ」

 

 フリードがそう聞くと、ユウトはそう答えながら思い返していた。

 ある時、実家の近くを散歩していると。

 

『……………ん?フカマル?傷だらけじゃないか⁉︎』

『ガブ…………!』

 

 ユウトは、傷だらけのフカマルを見つけた。

 それを見たユウトはすぐにフカマルを抱えた。

 

『ガブ⁉︎ガブ〜!』

『大人しくしろって!傷だらけなんだぞ!』

 

 フカマルはすぐに抵抗しようとするが、ユウトは何とか自宅に連れて行った。

 

『ユウト⁉︎そのフカマルは⁉︎』

『傷だらけになってたんだ!放っておけない!』

『待ちなさい!』

 

 ユウトが傷だらけのフカマルを連れてきたのを見て、ソウスケがそう聞くと、ユウトはそう言う。

 すると、コクヨウが口を開く。

 

『父さん…………?』

『…………傷だらけのフカマルを連れてきた事に関しては、お前の優しさから来たのだろう。だが、それは同時に、お前のエゴでもあるんだぞ』

『え…………?』

『本来、ポケモンというのは、人とは違う環境で生きている。人と違う環境で生きているという事は、人と同じ環境で生きる際にトラブルが起こる可能性がある。お前は、それでも責任を取れるのか?』

 

 コクヨウはそんなふうに言う。

 ユウトがフカマルを助けたのは、ユウトの優しさであると同時に、エゴでもあるのだと。

 コクヨウはまるで、ユウトを諭す様にそんな風に言う。

 それを聞いたユウトは。

 

『……………もちろん、責任は取るよ。そうじゃなかったら、フカマルを助けるなんて判断は取れなかったから』

『……………ならば良い。しっかりと責任を取れ』

『うん』

 

 ユウトはそう答える。

 ユウトも、己の行いがエゴである事は分かっていた。

 だからこそ、責任を取ると決めたのだ。

 それを聞いたコクヨウは、そう言って認めた。

 そうして、ユウトはフカマルの世話をする事に。

 最初の頃は、フカマルもかなり警戒していた。

 

『敵じゃない。敵じゃないから…………』

 

 それでも、ユウトは必死にフカマルと向き合って行った。

 ある時、フカマルはユウトの部屋を荒らしてしまった。

 

『……………怖くない。怖くないから』

『ガブ…………ガブ!』

 

 部屋の隅に隠れているフカマルに対して、ユウトは手を差し伸ばす。

 すると、フカマルは出てきて、ユウトの左手を噛む。

 

『大丈夫…………敵じゃないから』

 

 ユウトは噛まれた事に関して、顔を顰めつつも、フカマルの頭を撫でた。

 安心させる様に。

 すると。

 

『ガブ?ガブ〜』

 

 体を張ってまで、安心させようとしたユウトを見て、フカマルはユウトに心を開いた。

 

「…………と、これが俺とフカマルの出会いだよ」

「凄い…………!ユウトって本当に凄いや!」

「うん…………!」

「それにしても、随分と体を張ったな。噛まれたんだろ?」

「まぁね。でも…………フカマルは俺を信じてくれたんだ」

 

 ユウトがそう言って話を締めくくると、ロイとリコはそう言う。

 フリードがそんな風に言うと、ユウトはそう答える。

 

「それで、そのラルトスとフカマルがどうしたんだ?」

「実は…………セキエイ学園に向かうにあたって、兄さんに預けてたんだけど…………会いたいって騒いでるみたいで。パルデア地方に着いたら送って貰う様に頼んでたんだ」

「そうだったんだ…………」

 

 フリードがそう聞くと、ユウトは経緯を話す。

 それを聞いて、リコはそう呟いた。

 そんな話をして、ロイの祖父の家に到着する。

 

「爺ちゃん家って、ここ⁉︎」

「そうだけど」

「どうしたんですか?」

「まさか、長老だったとはなぁ…………」

 

 フリードは、その家を見て驚いた。

 ロイとユウトがそう聞くと、フリードはそう呟く。

 ロイは長老の孫なのだ。

 そんな中、ホゲータは。

 

「ホゲ〜…………ホゲ〜…………ホゲ?」

 

 箱の中で寝ていたホゲータが目を覚まし、起き上がる。

 ホゲータは箱から出ると、厨房の方に向かう。

 

「ホンゲ?」

 

 すると、台の上にオレンの実が三つ置かれていた。

 ホゲータがそれを見ていると、モリーが現れて、口を開く。

 

「お。何処行ってたんだ?」

「ホンゲ?」

「あ、それ。お前がお腹すかしていたらって言って、持ってきたんだよ。ロイが」

「ホゲ⁉︎」

 

 モリーは、ホゲータに対してそう言う。

 実は、出発の直前に、ロイがオレンの実を置いていたのだ。

 それを聞くと。

 

「ホンゲ!ホンゲ!」

 

 ホゲータは外に出る。

 だが、ロイは既にユウト達と共に出かけてしまっていた。

 ホゲータは移動しているブレイブアサギ号から飛び降りると、ロイを探しに向かった。

 一方、ユウト達は。

 

人の船に勝手に乗り込むなど!

「まあまあ、爺さん!子供のちょっとした出来心さ!そう怒らなくても……………」

 

 長老はそんな風に叫んだ。

 ロイがブレイブアサギ号に不法侵入した事を伝えた為、怒られていたのだ。

 フリードは宥める様にそう言う。

 すると。

 

「ううっ!」

「「「「あ…………」」」」

 

 長老は椅子から立ち上がり、何処かへと向かっていく。

 その場には、気まずい空気が立ち込めた。

 

『ロイのお爺さんも、かなり厳しいな。まあ、ロイがある意味で犯罪をやってたんだし、無理もないけど。父さんと同じくらいだな』

 

 それを見ていたユウトは、そんな風に思っていた。

 ユウトの父のコクヨウも、叱る時はしっかり叱っていたのだ。

 すると、長老は団子とお茶を持ってくる。

 

「……………まあ、食え」

「ありがとうございます。お言葉に甘えて」

「あ、ありがとうございます」

「ニャオハ!」

「ポッチャ!」

「ま、怖い顔に見えるけど、本当はさ」

 

 長老が団子とお茶を持ってくると、ユウトとリコはそう言う。

 フリードがそう呟くと、長老は口を開く。

 

「時にフリード。昨日の困り事は済んだのか?」

「あぁ、それが…………」

「うん?」

 

 長老がそう聞くと、フリードはそう言う。

 すると、ユウトは長老が食べようとしている団子を見て、ある事を思いついた。

 

「そうだ!飛行船を直せる方法が分かった!」

「えっ?」

「キャタピーだ!」

「それに、ビードルの糸も使えば…………!」

「あの糸、かなり頑丈だし、ストライクならあの糸を切ることもできるよね」

「よし!頼んでみるか!」

 

 ユウトがそう言うと、フリードはそう聞く。

 ユウトがキャタピーの名前を出すと、リコはビードルの名前も出す。

 そうして、飛行船の修理の算段がつく。

 すると。

 

「長老!お邪魔しますよ」

「おぉ!待っとったぞ!」

「何だ何だ?」

「あ〜!いっぱい来た!」

「カントーのポケモンだな」

 

 村の人がそう言うと、長老はそう答える。

 フリードが首を傾げると、リコとユウトはそう言う。

 フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメ、コダック、クラブ、マンキーが集まっていた。

 

「もう少しで昼飯の時間じゃから、みんなで集まって昼飯を食べることにしたんじゃよ。ロイも世話になったことじゃし、一緒に飯でも食わんか?」

「いや〜…………俺たちは船の修理が……………」

 

 長老は、昼飯を一緒に食べないかと誘い、フリードはやんわりと断ろうとする。

 すると。

 

「へぇ〜!この子、クラブって言うんだ」

 

 リコはスマホロトムをクラブに向けて、検索していた。

 すると、ユウトが話しかける。

 

「まあまあ。すぐに出来るって訳じゃないし、お言葉に甘えましょう」

「……………そうだな。少しなら良いか」

 

 ユウトがそんな風に話しかけると、フリードはそう呟く。

 その頃、ホゲータはロイの秘密基地に向かっていた。

 

「ホゲホゲホゲ!ホゲ?」

 

 秘密基地の中に入ったが、ロイの姿はなかった。

 そこから、一緒に木の実を食べた木の方に向かうが、そこにも居なかった。

 

「ホゲ!ホゲホゲホゲ!」

 

 すると、ホゲータはオレンの実が転がっているのに気づいて、オレンの実を咥える。

 そこからブレイブアサギ号が居た場所に移動するが、ブレイブアサギ号は既に別の場所に移動していた。

 

「ホンゲ〜……………」

 

 ホゲータは落ち込みながら歩いていた。

 すると。

 

「ホンゲ⁉︎」

 

 ホゲータは転んでしまい、オレンの実を海に落としてしまった。

 

「ホゲ〜……………ホンゲ⁉︎」

 

 顔面を砂で汚してしまい、落ち込んでいると、ホゲータの視界にある物が入る。

 それは、アメジオ達が乗っている潜水艦だった。

 アメジオがスマホロトムで調べている中、ジルとコニアは双眼鏡でブレイブアサギ号を探していた。

 

「うん〜………居ませんね」

「ずっと停まっててくれたら良かったのに…………」

「油断するな。すぐ近くにいるぞ。ここから上陸して、奴らの状況を確実に捉える!」

 

 ジルとコニアがそう言う中、アメジオは引き締めるようにそう言う。

 一方、ユウト達は。

 

「ニャ〜!」

「ポッチャ!」

 

 ポッチャマとニャオハがニドランと戯れているのを見ていた。

 

「友達ができて良かったね!」

「野生のポケモンにしては、随分と人懐っこいですね…………」

「そうだな。マンキーにクラブまで…………賑やかな食事会だな!」

 

 リコがそう言う中、ユウトとフリードはそう話す。

 その周りでは、ポケモン達が人と協力して作業をしている光景があった。

 すると。

 

「皆、大切なワシらの家族じゃ」

「そっか………!ゲットしなくても、こんなにポケモンと近くで暮らしてるんだ!」

「そうだな」

 

 長老がそんな風に言うと、リコとユウトはそう話す。

 一方、ロイは。

 

「あははは!くすぐったいよ!」

「コダックもロイにベッタリ!」

「なあ、今日のお前の頭の毛、すっごい動くな!」

 

 ロイはコダックと戯れていた。

 それを見て、ユウト達は微笑ましそうに見ていた。

 その頃、ジルはエアームドに乗って偵察をしていたが、アメジオ達の元に戻っていた。

 

「アメジオ様!向こうの浜で見つけました。奴らの飛行船は故障して、この島に不時着したようです」

「えっ?それってチャンスじゃない!」

「だが、フリードとターゲットは居ないようで……………」

 

 ジルはそんな風に言う。

 コニアがそう言うと、ジルはフリードとリコが居ない事を伝える。

 それを聞いたコニアは。

 

「なら、余計にチャンス!」

「えっ?」

「船を先に抑えてしまいましょう!」

「それなら待ち伏せできるな!」

 

 コニアはそんな風に言う。

 ブレイブアサギ号を占拠して、逃げられないようにすると。

 すると、アメジオが口を開く。

 

「いや。我々の目的はあくまでペンダントとターゲットだ。お前達は飛行船の連中を引きつけておけ。俺はその間にターゲットを探す」

「「はっ!」」

 

 アメジオはそう指示を出し、2人はそう答える。

 すると、モンスターボールを取り出すと。

 

「アーマーガア!」

「ガァァァ!」

 

 アメジオはアーマーガアを出して、アーマーガアの背中に乗る。

 そうして、三人は移動を開始する。

 それを見ていたホゲータは。

 

「ホゲ…………⁉︎ホゲゲゲ〜!」

 

 ホゲータは慌てて移動を開始する。

 その頃、リコ達は。

 

「この島の人たちとポケモンたちの関係って、素敵だね」

「人とポケモンが手を取り合って生きている」

「うん!だから僕も、ホゲータともっと仲良くなりたいんだ」

「そうか」

『でも、船の修理が終わったら、飛行船は出発する。そうなると、ロイとホゲータは会えるチャンスはもう…………えっ⁉︎それはまずい!』

『さて、どうしたもんか…………』

 

 リコとユウトがそう言うと、ロイはそんな風に言う。

 だが、飛行船の修理が近づいている事で、ロイとホゲータが離れ離れになる時間が迫っている事もあり、2人はそう考える。

 すると。

 

「ホゲ!ホゲホゲホゲ!」

「えっ!」

「ホゲータ⁉︎」

「いつの間に船から降りたんだ?『なんか、胸騒ぎがするな…………』」

 

 ホゲータが駆け足で走っていくのを見て、リコとロイがそう言うと、ユウトはそう呟く。

 慌てているホゲータを見て、ユウトは胸騒ぎを感じていた。

 実際、アメジオ達がブレイブアサギ号に迫っているのだから。

 その胸騒ぎが的中するのは、遠くなかったのだった。




今回はここまでです。
今回は、『見つけたよ、ホゲータ』の前半部分です。
実家にフカマルと色違いのラルトスがいる事が判明する。
パルデアに着いたら、転送してもらう予定です。
そして、メガシンカを使えるようになったら、メガガブリアスとメガエルレイドにする予定です。
ユウトがメガシンカを獲得する方法は、レックウザライジングとメガボルテージの間に、リコと共にホウエン地方に行って、メガバングルを手に入れさせる予定です。
アメジオが襲来して、果たしてどうなるのか。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
上記の通り、レックウザライジングとメガボルテージの間にホウエン地方に向かいますが、シンオウ地方にも向かわせる予定です。
そこで、両親からガブリアスナイトを受け取る予定です。
今後の展開などでリクエストがあれば、活動報告から受け付けています。
LEGENDS Z-Aが発売されましたね。
ライジングアゲインで、新たに追加されたメガシンカポケモンが出るのかも気になりますね。
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