ポケットモンスター LEGENDS ライジングサン 作:仮面大佐
エクスプローラーズが襲来してきて、ライジングボルテッカーズの面々は応戦する。
だが、アメジオの魔の手がリコに迫っていた。
「きゃあああ⁉︎」
「くっ…………!」
リコがそんな悲鳴を上げる中、ユウトは身構える。
すると。
「っ!」
「ペンダントが…………⁉︎」
「リコ⁉︎」
ペンダントが再び光りだし、リコとユウトはそう呟いた。
フリードは何とかゴーグルを着用して、リコとユウトの方を見る。
リコとユウトの周りには、セキエイ学園で出てきた障壁みたいな物が出来上がっていた。
「な、何だあれ…………⁉︎」
「ガァァァ!」
「くっ…………!」
ロイがそう呟く中、アーマーガアは障壁を破壊しようとするが、びくともしなかった。
アメジオが悔しそうに歯軋りする中。
「また守ってくれたの…………?」
「うわっ⁉︎」
「っ⁉︎いにしえのモンスターボールが………⁉︎やっぱり、関係があるのか?」
リコがペンダントを見つめながら呟く中、ロイは驚いた声を出す。
何故なら、いにしえのモンスターボールが発光していたのだ。
それを見て、ユウトはそう呟いた。
リコのペンダントと、いにしえのモンスターボールは、何かの関係があるのだと。
すると、ペンダントの光が消えて、バリアも消えた。
「リコ!ロイ!ユウト!」
「行かせるか!」
「邪魔するな!」
バリアが消えたと同時に、フリードはリコ達の元に向かおうとする。
だが、ジルが妨害に入り、別の方向から行こうとするが、コニアも合流して、フリードの進路を妨害する。
「リザードン!」
「ぐぉぉぉわぁぁ!」
フリードがそう叫ぶと、リザードンだけでも、リコ達の元に向かおうとする。
だが。
「「ふきとばす!」」
「くっ…………!」
ジルとコニアはエアームドにふきとばすを指示して、リザードンを妨害する。
フリードがジルとコニアによって足止めされる中、アメジオは3人の前に降り立ち、アーマーガアをボールに戻す。
「ペンダントと一緒に来てもらおう」
「誰がお前なんかに!」
「それって、リコの宝物だろ?渡すもんか!」
「2人とも……………」
アメジオがそう言って迫る中、ユウトとロイはそう答えた。
それを聞いたアメジオは。
「ならば……………バトルするまで。ソウブレイズ!」
「ブレイ!」
アメジオはそう言うと、モンスターボールを取り出して、ソウブレイズを繰り出す。
「ソウブレイズ…………!」
「3人まとめてかかってこい」
ユウトがそう呟く中、アメジオはそんな風に言う。
それを聞いたリコは。
「『勝てる気がしないんですけど…………!でも…………!』やるしかない!」
「ああ!」
「行くぞ!」
リコはそう考えていた。
実際、レベルはアメジオのソウブレイズの方が高く、勝てる見込みがないと。
それでも、大切なペンダントを守る為に。
「ニャオハ、このは!」
「ホゲータ、ひのこ!」
「ポッチャマ、ニャオハとホゲータから一拍遅れてみずでっぽう!」
「ニャオハ〜!」
「ホゲー!」
「ポッチャマ〜!」
リコ達はポケモンに指示を出す。
ニャオハとホゲータが同時に放つ中、ポッチャマは一拍遅れてみずでっぽうを放つ。
だが。
「薙ぎ払え!」
「ブレイ!」
アメジオはそう指示すると、ソウブレイズはこのはとひのこを薙ぎ払い、一拍遅れてやってきたみずでっぽうも無力化する。
「そんな…………⁉︎」
「嘘だろ⁉︎」
「マジかよ…………⁉︎」
「
それを見て、リコ達が驚く中、アメジオはユウトに向かってそんな風に言う。
ブレイブアサギ号でのバトルで、ユウトが周囲の状況やポケモンの技に合わせて攻撃するスタイルであるのを知った為、アメジオは対応したのだ。
「行くよ、ニャオハ!」
「ニャオハ!」
「そうか…………!ホゲータ、僕たちも!」
「ホゲ!」
「だったら…………!ポッチャマ行くぞ!」
「ポッチャ!」
それを聞いた3人は、駆け出していく。
それぞれのポケモンが、三方向から攻撃を仕掛ける為に。
「このは!」
「ひのこ!」
「力強くみずでっぽう!」
「ニャオハ〜!」
「ホゲー!」
「ポッチャマ〜!」
3人はそう指示を出し、ソウブレイズに向かって攻撃をする。
だが、アメジオは慌てていなかった。
「サイコカッター!」
「ブレイ!」
「ニャオ〜⁉︎」
「ホゲ〜⁉︎」
「ポッチャ⁉︎」
「ニャオハ!」
「ホゲータ!」
「ポッチャマ…………!」
アメジオはそう指示すると、ソウブレイズはサイコカッターを放ち、ニャオハ達にダメージを与える。
3人がそう叫ぶ中。
「無駄な抵抗はやめろ」
アメジオは、3人に対して無駄な抵抗をやめて大人しくしろと言う。
それに対して、ポケモン達は。
「ホゲ…………!ホンゲ!」
「ニャオ…………!ニャオ!」
「ポッチャ…………!」
ポケモン達はなんとか立ち上がった。
すると、三体から光が出てくる。
「ホゲータ…………?」
「ニャオハ…………?」
「三体の特性が発動したか…………!」
「追い詰められて、パワーが上がったか」
リコとロイが戸惑う中、ユウトはそう言う。
体力が少なくなった事で、ニャオハは『しんりょく』、ホゲータは『もうか』、ポッチャマは『げきりゅう』の特性が発動したのだ。
アメジオがそう呟く中。
「2人とも、力を合わせるぞ」
「分かった!」
「うん!1人じゃ出来なくても…………3人なら!」
ユウトがそう話しかけると、ロイとリコはそう答える。
そして、リコが動いた。
「ニャオハ!このは!」
「ニャオハ〜!」
リコはニャオハにこのはを指示して、このはを発動する。
それを見たアメジオは。
「お得意の目眩しか!ソウブレイズ!薙ぎ払え!」
「ブレイ!」
アメジオはリコの意図を見抜き、ソウブレイズにそう指示する。
ソウブレイズが両腕を振るうと、このはを打ち消して、周囲の砂が巻き上がる。
周囲に砂煙が満ちる中。
「今だ!ひのこ!」
「ポッチャマ!力強くみずでっぽう!」
「ホゲー!」
「ポッチャマ〜!」
ロイとユウトはそう指示をする。
砂煙に紛れて、ホゲータとポッチャマはそれぞれの攻撃をする。
「やった!」
「コンビ技大成功!」
「油断するな!あいつは…………この程度では倒れない!」
「ニャオハ!」
「ホゲ〜!」
「ポッチャマ!」
リコとロイがそれを見て喜ぶ中、ユウトはそう叫ぶ。
すると。
「お前達の戦いは理解した。だが…………結果は変わらない。ゴーストダイブ!」
アメジオはそんな風に言う。
リコ達の戦い方を見極めていたのだ。
ソウブレイズにそう指示をすると、ソウブレイズは地面に潜っていく。
「っ!上だ!」
すると、ユウトはそう叫ぶ。
それと同時に、上からソウブレイズが現れる。
「ブレイ!」
「ホゲッ⁉︎」
「ニャ⁉︎」
「ポッチャ⁉︎」
ソウブレイズはまず、ホゲータを吹き飛ばしてから、再びゴーストダイブを発動する。
そして、今度はニャオハとポッチャマを吹き飛ばした。
ニャオハ達が倒れる中。
「とどめだ!」
「ホゲータ!」
「ロイ、待て!」
「ロイ!危ない!」
アメジオはソウブレイズに、ニャオハ達に止めを刺すように指示をする。
それを見て、ロイはすぐにホゲータの方へと駆け出していく。
遅れて、リコとユウトも駆け出していく。
「お願い!皆を!」
「っ⁉︎ペンダントが⁉︎」
「あぁ………⁉︎」
リコはペンダントを握りしめながらそう言う。
すると、再びペンダントが光り出し、ロイの持っていたいにしえのモンスターボールも光り出す。
さらに。
「っ⁉︎何だ…………⁉︎俺の影が…………⁉︎」
ユウトの影が揺らいで行き、大きくなっていく。
「「「っ⁉︎」」」
その光は、フリード達の元にも届いており、フリード達は光の出ている方を向く。
「またバリアか…………!違う…………!これは一体…………⁉︎」
強すぎる光に腕で顔を覆いつつ、アメジオはそう呟く。
すると、いにしえのモンスターボールが開くと、一陣の光が天に昇っていく。
そして、ユウトの影が更に大きくなり、何かが飛び出してくる。
光と影が暗雲を吹き飛ばし、青空が広がる。
青空の元に居たのは……………。
「「グオオオオ〜〜〜〜ッ‼︎」」
そこに居たのは、2体のポケモンだった。
その内の一体は、ホウエン地方の伝説のポケモン、レックウザ。
もう一体は、シンオウ地方の伝説のポケモン、ギラティナ。
しかも、2体とも色違いであった。
「えっ⁉︎」
「っ⁉︎」
「えぇっ!このボール、空っぽじゃなかった⁉︎しかも…………黒いレックウザが………⁉︎」
突如として現れた色違いの伝説のポケモンを見て、リコ達は驚愕の表情を浮かべていた。
それは、ユウトも同様だった。
「ホウエン地方に伝わる伝説のポケモン、レックウザと…………シンオウ地方に伝わる伝説のポケモン、ギラティナ…………⁉︎どうしてこんな所に…………⁉︎しかも…………色違いだと………⁉︎」
ユウトはそう呟いていた。
ホウエン地方とシンオウ地方の二つの地方に伝わる伝説のポケモン。
それも、色違いの個体が現れて、ユウトは驚愕していた。
「ピカ⁉︎」
「黒いレックウザに…………白金のギラティナだと…………⁉︎」
「何…………⁉︎あいつら…………⁉︎」
「見た事ないぞ…………⁉︎」
そして、黒いレックウザと白金のギラティナの登場に、フリード博士達も驚愕の表情を浮かべていた。
黒いレックウザと白金のギラティナは、村の方からも見えており、村長であるロイの祖父も驚愕の表情を浮かべていた。
「次から次へと驚かせてくれる…………!」
「あのポケモン達は⁉︎」
「あの2体のポケモンは…………レックウザとギラティナだ」
アメジオは、突如として現れたレックウザとギラティナを見て、そんな風に呟く。
リコがそう言う中、ユウトはそう答える。
「レックウザとギラティナは、それぞれがホウエン地方とシンオウ地方の伝説のポケモンだ。何だってここに…………⁉︎」
「伝説のポケモン…………⁉︎怒ってるの………?」
ユウトはそう説明する。
ユウト自身も困惑しており、リコは驚愕の表情を浮かべる。
すると。
「グォォォォォ!」
「「っ⁉︎待て!」」
ジルとコニアがレックウザとギラティナに気を取られている隙に、フリードはリザードンに乗って強行突破をする。
ジルとコニアが追いかける中、フリードはリコ達の元に着く。
「リコ!ロイ!ユウト!」
「フリードさん!」
「一体何が起こってる⁉︎」
「分かんないよ!このボールからレックウザが出てきたんだ!」
「ギラティナの方は、俺の影から出てきた気がする…………!」
「何だと⁉︎」
フリードはリコ達の元に到着すると、そう尋ねる。
それに対して、ロイとユウトがそう答える中。
「「グオオオオ〜〜〜〜ッ‼︎」」
「「「「っ⁉︎」」」」
レックウザとギラティナはそう咆哮すると、リコ達はレックウザとギラティナの方を見る。
すると、レックウザとギラティナは口にエネルギーを溜めて、上空に向かって放出する。
ドラゴンタイプの中でも強力な技の一つであるりゅうせいぐんだ。
りゅうせいぐんが周囲に降り注ぎ、ブレイブアサギ号の中にいるマードック達は手すりに掴まる。
「アメジオ様!」
「このままじゃ…………⁉︎」
「くっ…………!撤退だ!」
ジルとコニアはフリードの追跡をやめ、アメジオの方に向かう。
アメジオは歯軋りをすると、状況を鑑みて、撤退を選んだ。
アメジオもアーマーガアに乗り、島から離れていく。
そんな中、ロイは。
「レックウザ!この中に戻れ!」
ロイは、レックウザにモンスターボールに戻るように指示をする。
だが。
「「グオオオオ〜〜〜〜ッ‼︎」」
「「「「〜〜〜っ⁉︎」」」」
レックウザとギラティナは咆哮する。
ユウト達が何とか吹き飛ばされないようにする中、レックウザはリコを、ギラティナはユウトを見つめる。
「っ⁉︎」
「何だ…………⁉︎」
「「グオオオオ〜〜〜〜ッ‼︎」」
リコとユウトは、レックウザとギラティナに見つめられた事に対して、首を傾げる。
すると、レックウザはそのまま飛び去っていき、ギラティナは何かの波動を海にぶつけると、穴を生成して、その中に入る。
「はぁ…………助かった…………」
「何だったんだ…………⁉︎」
「はっ!ニャオハ!大丈夫⁉︎」
「ポッチャマも大丈夫か?」
「ニャ〜…………」
「ポッチャ………」
「よかった…………」
「ロイ?」
リコとユウトは安堵のため息を吐きつつ、そんな風に呟く。
そして、それぞれのパートナーの方に駆け寄る中、ロイはレックウザとギラティナが居た場所を見つめていた。
すると、ロイは地面に倒れる。
「行っちゃった〜………!」
ロイはそんな風に呟いた。
こうして、エクスプローラーズの強襲は、黒いレックウザと白金のギラティナの介入により、何とかなったのだった。
その後、島の天気は晴れて、ポケモン達も動き回っていた。
マードックのイワンコが、シェルダーを見つけると、興味深そうにシェルダーを見ていた。
すると。
「シャアァァァ!」
「ワォォォォン⁉︎」
「イワンコがヤドランになっちまう」
「そんなわけないでしょ」
シェルダーはイワンコの尻尾に噛みついて、イワンコは悲鳴をあげる。
それを見て、マードックがそう呟くと、オリオはそう突っ込む。
マードックがイワンコからシェルダーを引き剥がそうとする中、マードックはオリオに聞く。
「ははっ!点検は終わったのか?」
「まぁね。今度こそダメかと思ったけど…………無事でよかった」
マードックがそう聞くと、オリオはそう答える。
一方、ランドウの元にクワッスがやってくる。
「あやつらめ…………こんな物を……………ほい」
「クワクワクワ!」
クワッスがランドウに渡したのは、ジルが仕掛けた発信機だった。
ランドウが発信機を床に置くと、クワッスはその発信機を破壊する。
これで、エクスプローラーズに所在がバレる心配は無くなった。
一方、ユウト達は村の方に赴いていた。
リコのスマホロトムで、ある動画を見ていた。
『よ〜っす!ポケモントレーナーの皆!ぐるみんしてる〜⁉︎ぐるみんの動画だ!何〜⁉︎珍しいポケモンについて知りたいって〜?この世界にはな、伝説のポケモンと言われる特別な奴らがいる!めっちゃ強くてどこに居るのか分からない…………会えるだけで超ハッピー!ゲットなんて夢のまた夢!皆も一度くらいは伝説のポケモンを見たいよな〜!』
それは、ぐるみんの動画であり、伝説のポケモンについてを取り扱った動画だった。
それを見終えたリコ達は。
「伝説のポケモン……………居たよね?」
「うん!居た!」
「見間違いなんかじゃないな…………」
「リコとユウトも見ただろ!その目で!」
「うん!」
「「はぁ…………」」
その動画を見終えると、ユウト達はそんな風に話す。
ロイとリコが感慨に浸る中、ユウトは考え込んでいた。
『…………まさか、いにしえのモンスターボールから黒いレックウザが出てきたのには驚いたけど……………俺の影から、白金のギラティナまで現れるなんて……………何がどうなってるんだ?』
ユウトはそう考えていた。
いにしえのモンスターボールから黒いレックウザが現れただけでなく、自分の影から白金のギラティナが現れた事についてを。
フリードも考え込む中、長老がお茶を持ってくる。
「しかしお主ら…………偉い目に遭ったのぅ」
「うん!すごい冒険しちゃった!」
「ロイ、ユウト。そのボールとユウトの影から、レックウザとギラティナが現れたんだよな?」
「さっきも言ったじゃないか。本当にこの目で見たんだから〜」
「ああ。俺の影から、ギラティナが現れた」
長老がそう言う中、フリードはユウトとロイにそう聞く。
ロイが口を尖らせながらそう言う中、ユウトはそう答える。
「ああ。信じるとも」
「うむ…………黒いレックウザに白金のギラティナ。白金のギラティナはともかく、黒いレックウザはかつて、古の冒険者が従えた伝説のポケモンじゃ」
「古の冒険者……………」
「その冒険者が、レックウザを…………」
「そんな凄い奴のポケモンが、何でロイのボールから出てくるんだ?」
長老はそんな風に説明する。
黒いレックウザは、古の冒険者が従えた伝説のポケモンであると。
リコとユウトがそう呟く中、フリードはそう聞く。
それを聞いた長老は。
「実はな……………」
「「「「……………っ!」」」」
長老はそんな風に言うと、溜めていく。
それを見て、ユウト達が固唾を飲んで長老を見ていると。
「分からん!」
「「「「だぁぁぁ⁉︎」」」」
長老はそんな風に堂々と言う。
それを聞いたユウト達は、ずっこけた。
「…………はぁ?」
「あのボールはわしが子供の頃に浜辺で拾った物。ロイが欲しいと言ったから譲ったが…………まさかポケモンが入っているなど、思いもせんかった…………」
「何も知らないんじゃねぇか…………それはさておいて、ユウトは何か知らないのか?ギラティナに関して」
「いや…………俺も知らない」
フリードが唖然となりながらそう聞くと、長老はそう答える。
フリードが呆れながらも、ユウトにそう問いかけるが、ユウトもギラティナが影から現れた事に関しては分からなかった。
すると、いにしえのモンスターボールを見つめていたロイが口を開く。
「でも…………黒いレックウザが入ってた………!本当に、古の冒険者のボールだったんだよ!」
「御伽話ばかりと思っていたがのぅ…………」
「すげぇ…………!すげぇ!」
ロイが嬉しそうに言う中、長老はそう呟く。
すると。
『ロイのボールが…………ペンダントと一緒に光ってた…………。何か関係があるのかも』
リコはそんな風に考えていた。
実際、リコのペンダントと共鳴するように、いにしえのモンスターボールも光っていたのだ。
関係がある可能性があると見たリコは、そのペンダントを長老に見せる。
「あの…………」
「うん?」
「このペンダントに心当たりありませんか?」
「ほう…………これまたハイカラじゃのう。わしはオシャレにはとんと無頓着でな」
「そうですか…………」
リコはペンダントを長老に見せた。
だが、当の長老は見覚えがないと答えた。
すると。
「そのペンダントと、黒いレックウザは何かしらの関係があるかもしれない。白金のギラティナも」
「黒いレックウザに白金のギラティナ…………!面白い!ポケモン博士としての血が騒ぐ!調査するしかない!」
それを聞いていたユウトがそう呟く中、フリードはそう叫ぶ。
ポケモン博士としての血が騒いだのか。
すると。
「でも…………どこに行っちゃったんだろう…………」
「黒いレックウザはともかく、白金のギラティナの場所は分かるかもしれない」
「えっ⁉︎」
ロトロトロト!
ロイはそう呟いた。
レックウザは何処かへと飛び去っていき、ギラティナもどこかに消えた。
手がかりは何もない状況だと。
ユウトがそう呟くと、そんな着信音が鳴り響く。
フリードがスマホロトムを取り出すと。
『お待たせ。ニャオハとホゲータとポッチャマの治療が終わったよ』
「ホゲータ!」
「あっ、おい!爺さん、ありがとうな!」
「「ありがとうございました!」」
「ああ。ははっ」
「ホゲータ!」
連絡してきたのはモリーであり、ポッチャマ達の治療が終わった事を伝えた。
それを聞いたロイが駆け出す中、フリード達も後を追いかける。
それを見た長老は、何かを決めた表情を浮かべる。
一方、ブレイブアサギ号では。
「ホンゲ〜…………」
ホゲータは机の上に置かれていたオレンの実を見つめていた。
すると。
「グォ」
「ホンゲ?」
フリードのリザードンが、ホゲータの近くにモンスターボールを置いた。
そんな中、ブレイブアサギ号の外では、ロイが走っていた。
「ホゲータ!お前の気持ちを教えて欲しい!」
「はぁ…………はぁ…………ロイ…………」
「どうなるのかな?」
ロイはそんな風に叫ぶ。
リコとユウトがそう呟く中、ロイは口を開く。
「このままお別れなんて嫌だ!もっとホゲータと一緒に居たい!もっと一緒に歌いたいし、バトルだってやりたい!あんなに胸熱になったのは、お前だけなんだ!」
ロイはそんな風に訴えていく。
己の気持ちを。
すると。
「ニャオハ〜!」
「ポッチャマ!」
「ニャオハ!お待たせ!遅くなってごめんね…………」
「ポッチャマも元気になったか」
ニャオハ、ホゲータ、ポッチャマが出てきて、ニャオハとポッチャマはリコとユウトの元に向かう。
そんな中、ホゲータはロイに近づく。
「ホゲータ…………僕のパートナーになって欲しいんだ!」
「…………ホォォゲッ!」
ロイはホゲータにそう言う。
すると、ホゲータは口からリザードンから渡されたモンスターボールを吐き出す。
「えっ?モンスターボール?」
「どうやら、ホゲータの答えは決まってるみたいだな」
「このボールで…………ゲットしていいって事?」
「ホンゲ〜」
「僕と…………一緒に居たいって事?」
「ホンゲ〜!」
「ホゲータ…………!」
リコがそう呟く中、ユウトはそう言う。
ロイはホゲータの意図を察してそう聞くと、ホゲータは頷く。
それを聞いて、ロイは嬉しそうにする。
「決まりだな。こんなの見せられたら」
「ええ」
フリードがそう呟くと、ユウトはそう答える。
マードック達もそれを見ていると、ロイはホゲータから少し離れる。
「ふぅ〜…………ずっと練習してきたんだ!今この時のために!君がいいって決めたんだ!行くよ!ホゲータ!」
「ホゲ!」
ロイはそんな風に言うと、腕を大きく振りかぶると、ホゲータに向かってモンスターボールを投げた。
ホゲータがモンスターボールに入ると、しばらくボールが揺れたが、最後にポンッという音が鳴った。
これで正式に、ホゲータはロイのポケモンになった。
「これで、ホゲータはロイのポケモンになったな」
「っ!ホゲータ!」
それを見たユウトはそう呟く。
そして、ロイはホゲータが入ったボール手に取ると、それを宙に投げてホゲータを出した。
「ホンゲェ!」
「ホゲータ!これからもよろしく!」
「ホンゲェ!」
「ホッ、ホッ、ホッ、ホゲーッ!」
「『や…………やばい!こんな瞬間に立ち会えるなんて…………!感動です!ロイとホゲータの思いが結ばれて………!』…………歌は相変わらずだけど」
「だな」
ロイは感極まったのか、ホゲータを抱えて歌い出す。
それを見て、リコとユウトはそんな風に反応する。
すると、フリードが話しかける。
「おめでとう、ロイ。今日からお前は《ポケモントレーナー》だ」
「ポケモントレーナー…………!」
「ああ。友達を超えて相棒になった。ロイ、ホゲータをよろしくな」
「あっ…………」
「俺たちはこれから…………パルデア地方に行かなくちゃならない」
「そっか…………皆とはここでお別れなんだ…………」
フリードはそう話しかける。
ロイがそう呟く中、フリードはパルデア地方に向かう事を伝える。
ロイがそう呟いて、ホゲータを地面に下ろすと。
「ホンゲ〜…………!」
「ホゲータ…………」
「言ってたよね。世界を巡って旅をした…………冒険者に憧れてるって」
「いっその事、一歩踏み出したらどうだ?」
「でも…………旅に出るなんて…………あの爺ちゃんが許してくれるわけないよ…………」
ホゲータが必死にアピールする中、リコとユウトはそう話しかける。
それを聞いて、ロイがそう呟くと。
「ううん。ロイにはもう、ホゲータがいる。ポケモンが一緒なら大丈夫!新しい一歩を踏み出せるんだって、私もニャオハやユウトに教えてもらった!」
「大丈夫だよ。ちゃんと自分の思いや気持ちをしっかりと伝えれば、分かってくれるさ」
リコとユウトはそう言う。
己の経験則から、ロイの背中を押そうとしていたのだ。
それを聞いたロイは。
「……………冒険に出たい!」
「分かった。爺さんを説得出来たら、一緒に行こう」
「ちゃんと話してくる!」
「わしがなんじゃって?」
「「あっ…………⁉︎」」
「爺ちゃん…………⁉︎」
ロイはそんな風に言う。
それを聞いたフリードがそう言う中、長老が現れる。
ロイは長老に話しかける。
「爺ちゃん!…………僕、ポケモントレーナーになったんだ!」
「やはり、その子を選んだか」
「ホゲッ?」
「うん!だから………じいちゃん。僕……ライジングボルテッカーズと冒険の旅に出たい!」
「なんじゃと?」
「うっ…………!」
ロイはそんな風に話しかけると、ホゲータを選ぶ事を察していたのか、長老はそう言う。
ロイが旅に出たいと言うと、長老はロイを見ながら険しい表情を浮かべる。
それには、ロイも怯んでしまうが、すぐに口を開く。
「ポケモンが一緒なら…………大丈夫!古の冒険者は、本当にいたってずっと信じてた!いつか島を出て、伝説のポケモンに会うって夢みてた。あのレックウザを追いかけてゲットしたい!だから旅に出たいんだ!」
「それがお前の夢か?」
「もう1つある。ホゲータの夢だよ!」
「ホゲ?」
ロイはそう熱弁していく。
古の冒険者みたいに、ポケモンと一緒に旅に出たいと。
長老がそう聞くと、ロイはそう答える。
「ホゲータは、リザードンみたいに強く、かっこよくなりたいんだ!だから僕がホゲータを育てる!トレーナーとして、僕がホゲータの夢を叶える!2人で一緒に!」
「ホンゲ!」
ロイはそんな風に語っていく。
ホゲータの夢を叶えるのだと。
それを聞いた長老は。
「………よかろう」
「え?いいの?」
「昨日までのお前は、自分の夢しか語れなかった。だが今は違う。相棒の夢も語れた。ポケモンとトレーナーは一心同体。その子のためにも、力を合わせて頑張るんじゃぞ」
「うん!やったな。ホゲータ!」
「ホォォゲッ!」
長老はそう言う。
長老の言葉に、鳩が豆鉄砲を食ったような表情を浮かべるロイだったが、長老はそう言う。
自分だけでなく、ホゲータの夢を叶える事を伝えた事で、熱意が伝わったのだ。
ロイとホゲータがそう話すと。
「冒険に必要は物は揃っておる」
「じいちゃん、どうして?」
「お前の気持ちは最初からお見通しじゃ。ワシのことは気にせず行ってこい!」
「ありがとう、爺ちゃん!」
「よかったな、ロイ。責任もって預かります」
「うむ。よろしく頼む」
長老が出したのは、ロイのリュックとベストだった。
フリードと長老がそう話すと、フリードはロイに話しかける。
「帰ってくる時には、ロイ。レックウザに乗って戻るんだぞ」
「楽しみにしてて!爺ちゃん!爺ちゃんを乗せてあげるよ!ホゲータと一緒にね!」
フリードがそう言うと、ロイはそう言う。
それを聞いて、長老は笑みを浮かべた。
その頃、とある建物。
そこは、エクスプローラーズのアジトであり、アメジオの姿があった。
アメジオは、今回の一件の報告に来たのだ。
「……………報告は以上です」
アメジオがそう言う中、周りには4人居て、目の前には大きな壁があった。
すると、壁の方から声が聞こえてくる。
『なぜ、単独行動を続けた?』
「……現場の判断です。責任は負います」
その声がそんな風に聞くと、アメジオはそう答える。
すると、1人が口を開く。
「フフフ…………任務失敗とはあなたらしくもない。我々エクスプローラーズは、ギベオン様の願いをかなえる存在。あまつさえ、ポケモンバトルにまで敗れるなんて…………」
「…………負けてはいない。レックウザとギラティナの邪魔が入っただけだ!」
その声は、アメジオを見下すようにそんな風に言う。
アメジオがそう反論すると、その声の主は口を開く。
「黒いレックウザに白金のギラティナ?本当に居るのでしょうか?」
「疑うと言うのか!」
「お二人とも。ギベオン様の前です」
その声の主は、アメジオの報告を疑うようにそんな風に言う。
自分の報告を疑われたのが気に食わなかったのか、アメジオは声を荒げるが、ハンバルの一言で黙り込む。
すると、エクスプローラーズのボスであるギベオンは、口を開く。
『スピネル、彼らの行方を追え』
「必ずや、ペンダントをギベオン様の手に」
『アメジオは任務から外す』
「………え?」
ギベオンはスピネルにライジングボルテッカーズの行方を追わせて、アメジオを任務から外す判断を下した。
それを聞いて、アメジオが唖然となると。
「ふっ………お疲れ様です。後は私に任せて休んでください」
「くっ…………!」
スピネルという人物は、アメジオを嘲笑うようにそう言う。
それに対して、アメジオは足早に部屋から出ていく。
すると、スピネルを始めとする人物達はホログラムだったのか、消えていく。
ハンベルは、ギベオンに話しかける。
「……………ギベオン様」
『…………ああ。見つけた』
ハンベルがそう話しかけると、ギベオンはそう呟いた。
一方、部屋から出たアメジオは。
「くそっ!」
アメジオは苛立ち気味に、廊下の壁を殴った。
だが、すぐに落ち着いたのか、拳を下ろす。
アメジオが廊下を歩く中、ジルとコニアが話しかける。
「あ、あの…………任務を横取りされたって…………」
「よろしいのですか?このままで…………」
「好都合だ。俺はレックウザとギラティナを追う!」
「「え?」」
ジルとコニアはそんな風に話しかける。
任務を横取りされてしまった事を聞いたのだ。
すると、アメジオはレックウザとギラティナを追う事を伝える。
2人が驚いていると。
「あの共鳴…………それに、ギラティナが出てきた場所を鑑みると…………秘密を解く鍵は恐らく…………!」
アメジオはそう呟いた。
レックウザとギラティナに迫る鍵は、リコとユウトにある事を察したのだ。
アメジオはそんな決意を固めていたのだった。
そんな中、夕方になり、ブレイブアサギ号は出航しようとしていた。
「ピカチュウ!」
「あっ…………ピカチュウ!」
「ほら、新人君。キャプテンピカチュウに挨拶だ」
「は…………はい!今日からお世話になります!」
ロイがやってくると、フリードはそう言う。
そこから、ロイは皆に挨拶をしていく。
「ピィ〜カチュウ」
「ようこそ、ロイ!」
「また賑やかになりそうだな」
「あぁ。よし、出航だ!みんな持ち場についてくれ!」
「そうだ!」
キャップがそう言う中、オリオはそう言いながらハンドサインをやる。
ロイがついていけていない中、皆は笑い、マードックがそう言うと、フリードはそう言う。
すると、ロイはリュックからあるものを出す。
「ん?………あっ!俺たちの船の旗!ロイが拾ってくれたのか⁉︎」
「へヘッ、嵐の次の日に、海岸で拾ったんだ!」
「凄いぞ!こいつがホゲータとロイを繋いでくれた!」
ロイが出したのは、ライジングボルテッカーズの旗だった。
フリードがそう聞くと、ロイはそう答えて、フリードはそう叫ぶ。
それを聞いたロイは。
「っ!嵐のあとは、いつもお宝がやってくるって…………そうか、君だったんだね!《最高のお宝》は!」
「ホゲホゲー!」
「ロイ!初仕事だ!この旗はお前がつけてくれ!」
「うん!」
ロイはそんな風に言うと、ホゲータを抱える。
フリードがそう言うと、ロイは旗をつけた。
そして、ブレイブアサギ号が飛行を開始するために、プロペラを動かしていく。
「ピィ〜カ!」
「ブレイブアサギ号!出航!」
キャップとフリードがそう言うと、ブレイブアサギ号は浮かび上がる。
すると。
「元気でな!」
「しっかりやってくるんじゃぞ〜!」
「じいちゃん…………行ってきま〜す!」
村の人たちが見送りに来ていたのだ。
長老がそう叫ぶと、ロイもそう答える。
そうして、ブレイブアサギ号はパルデア地方への進路を取る。
ロイが涙を拭う中、リコとユウトが口を開く。
「ロイ、見て。綺麗」
「うん………!海ってデカいんだよな…………!毎日見てたのに、知らなかった」
「これが、冒険の醍醐味なんだよな」
リコ達はそう話す。
夕日や夕日によって茜色に染まっている海を見て、そんな風に話していた。
「いよいよだね」
「ああ。目指すはパルデア地方だ!」
「僕の…………いや。僕たちの冒険が始まる!待ってろよ!レックウザ!絶対に見つけてやる!」
「お〜!」
「ああ」
「「「ん?あははは!」」」
3人はそう言うと、すぐに笑い出す。
こうして、ライジングボルテッカーズはロイという新たなメンバーを迎えて、パルデア地方へと向かっていく。
今回はここまでです。
今回は、リコロイシリーズの第6話の話を丸々やりました。
いにしえのモンスターボールから黒いレックウザが現れ、ユウトの影から白金のギラティナが現れる。
なぜ、ユウトの影から白金のギラティナが現れたのか。
それは、いずれ明かされます。
そして、ロイが仲間になり、パルデア地方に向かいますが、今のアニポケでも猛威を奮っているスピネルが動き出す。
果たして、どうなるのか。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
メガガブリアスZが登場したので、ユウトはメガガブリアスZを使わせようかなと思っています。
今後の展開でリクエストがあれば、活動報告から承っております。