ポケットモンスター LEGENDS ライジングサン   作:仮面大佐

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第3話 謎の男の訪問

 ユウトとリコは、湖で特訓をした日以降、定期的に湖に共に赴き、特訓をする事になった。

 

「ニャオハ、このは!」

「ポッチャマ、みずでっぽう!」

「ニャ〜!」

「ポッチャ〜!」

 

 ユウトとリコがそう指示すると、ニャオハとポッチャマはそれぞれの技を出す。

 ニャオハとポッチャマの技は、それぞれの中間でぶつかり合い、爆発する。

 

「凄いね、ユウトは」

「ニャオハも、徐々にこのはが使える様になってきてるな。というより、このはにしては、結構威力が強いとは思うけど…………」

 

 リコがそう言うと、ユウトはそんな風に言う。

 ユウトは気になっていたのだ。

 リコのニャオハが使うこのはは、通常のこのはと比べて、威力が高い事を。

 特訓出来たのも、ポッチャマがニャオハに喧嘩を売り、バトルとなったのだ。

 その時に、ニャオハのこのはの威力を知ったのだ。

 

「ポッチャ!」

「そうだな…………!早速試してみるか!ポッチャマ!力強く…………みずでっぽう!」

「来る!ニャオハ、このは!」

「ニャ〜!」

「ポッチャマ〜!」

 

 ポッチャマがユウトにそう言うと、ユウトはそう指示を出す。

 リコも、ニャオハに指示を出す。

 すると、先ほどと違い、みずでっぽうはこのはを突き破り、ニャオハへと向かう。

 

「ニャ〜!?」

「ニャオハ!?」

「やったな、ポッチャマ!」

「ポッチャ!」

 

 ニャオハが倒れる中、リコはニャオハに駆け寄り、ユウトはそう言う。

 ポッチャマが胸を大きく見せる中、リコはユウトに話しかける。

 

「ユウト…………今のは?」

「今のは…………かつて、シンオウ地方がヒスイ地方と呼ばれた時に使われていた、力業っていうのだよ」

「力業?」

「ああ。力業は素早さが下がる代わりに、威力や命中率が上がるんだ。それともう一つ、威力が下がるけど、素早く動く事が出来る早業がある」

 

 リコがそう話しかけると、ユウトはそんな風に答える。

 力業と早業の二つをポッチャマが使える様にしていたのだ。

 

「そんなのがあるんだ…………」

「まあ、これに関しては、一長一短だな。相手を見て、どの技を使うのかを決めるんだ。今のニャオハの場合は、このはを撃つのに動いていなかったから、力業を選んだんだけど、素早く動いていた場合は早業を使うつもりだったさ」

「そうなんだ…………(やっぱり、ユウトは凄い…………!)」

 

 リコがそう言う中、ユウトはそう説明する。

 ユウトが力業を使った理由は、そんな感じなのだ。 

 リコがそう思う中、ユウトは口を開く。

 

「……………まあ、力業や早業に関しては、技をどんな感じに応用するかにも繋がるから、色々と教えようか?」

「…………えっ?いいの?」

「ああ」

「よ、よろしくお願いします!」

 

 ユウトがそんな風に提案すると、リコはそう聞く。

 ユウトがそう答えると、リコはそう言う。

 そうして、リコはユウトから、力業と早業に関してを色々と教わっていく。

 

「ただ闇雲に技を撃つだけじゃダメだ。相手をよく見て、どの様にしたらいいのかというのを見極めるんだ」

「……………うん!分かった!」

 

 ユウトはリコにそんなアドバイスをする。

 ただ闇雲に技を撃つのではなく、相手をしっかりと見極めて、どのタイミングで使うべきなのかを判断するのだと。

 そんなやりとりの後、ユウトとリコは休憩する事になった。

 ちなみに、ポッチャマとニャオハは、多少は仲が良くなったのか、いがみ合う事はなかった。

 

「…………それにしても、ユウトは本当に凄いよ!トレーナーになりたてとは思えないよ!」

「まぁ、父さんに色々と厳しく叩き込まれたからな。自分のポケモンでやるのはそんなに多くない。父さんのポケモンを借りて行ってたから」

 

 リコがそんな風に言うと、ユウトはそう答える。

 コクヨウは、ユウトに色々と叩き込んでいったのだ。

 その為、多少は慣れていたのだ。

 話は別の話題になっていた。

 

「…………そういえば、ユウトは大型連休には何をするの?」

「そうだな…………。特に考えてないかな。父さんも母さんも忙しいだろうし」

「そうなんだ…………一緒だね。私もお父さんとお母さんは忙しいから」

「そうだな」

 

 リコがそう聞くと、ユウトはそう答える。

 リコもユウトも、大型連休に何をするのかは決めていないのだ。

 すると、ユウトは口を開く。

 

「……………なぁ」

「うん?」

「良かったらなんだけど…………一緒にカントーを見物しに行かないか?」

「えっ?」

「俺もリコも、カントー出身じゃないから、見て回るってのも良いかなと思ってな。どうだ?」

 

 ユウトはリコにそんな風に誘いをかける。

 カントー見物に行く事を。

 それを聞いたリコは。

 

『えっ!?誘われるなんて…………これって、デート!?嘘…………!?』

 

 リコは内心、顔を赤くしていた。

 はたから見れば、デートに誘われた様に見えたのだ。

 リコがあたふたする中、リコは意を決して、口を開く。

 

「こ、こちらこそ…………よろしくお願いします」

「ああ」

 

 リコは緊張気味にそう言い、ユウトはそう答える。

 その後、リコとユウトはそれぞれの部屋へと戻る。

 勿論、警備員にバレない様に。

 ユウトが部屋に戻ると。

 

「……………こんな夜遅くにどこに行ってたんだ?」

「……………起きてたのか」

「まぁな」

 

 そんな風に声をかけられる。

 声の主は、ベッドに入っていたハルキだった。

 

「…………悪い。ちょっと、技の特訓をな。ポッチャマと一緒に」

「ポッチャ!」

「…………どうやら、絆は芽生えたみたいだな」

「ああ」

 

 ユウトが謝りながらそう言い、ポッチャマもそう答えると、ハルキはそう呟く。

 すると、ユウトは口を開く。

 

「……………ありがとうな。お前のおかげで、ポッチャマと絆を結べた」

「……………ふっ。ギスギスした空気は嫌いなんでね」

 

 ユウトがそんな風に礼を言うと、ハルキはそう答える。

 その後、ユウトは就寝することに。

 それから数日が経過した。

 大型連休の前日となり、セキエイ学園のバス駐車場に多くの生徒が荷物を持って集まっていた。

 リコとユウトは帰省しないが、アンとハルキは帰省する事になった。

 そんな中、セキエイ学園の校門の近くに、謎の男が来ていた。

 

「……………ここか」

 

 その男は、セキエイ学園を見て、そんな風に呟く。

 そんな中、ユウト達は。

 

「ひっさしぶりの実家だ~………!ゴロゴロしよっと!あと、ミジュマル紹介しないと」

「ミジュ!」

「俺もガラルまで帰るかな。ここでどれだけ学ぶ事が出来たのか、知りたいしな」

「バァス!」

 

 アンとハルキはそんな風に言う。

 ハルキはガラルに帰省して、誰かに挑む様だった。

 すると、ハルキはユウトとリコに話しかける。

 

「お前達はシンオウやパルデアに帰らないのか?」

「私はまだいいかな。お父さんもお母さんも忙しいだろうし」

「俺もだ。せっかくだし、カントーを見て回ろうかなって思ってさ」

「そっか〜…………ふひっ」

 

 ハルキがそう聞くと、リコとユウトはそう答える。

 すると、アンはニヤリと笑うと、ユウトの肩を掴み、引き寄せる。

 

「ユウト〜。リコから聞いたよ?カントーの見物に、リコも誘ったんだって?」

「ああ。俺とポッチャマだけで行くのは寂しいかなって思ってな」

「大胆だねぇ〜!」

 

 アンはニヤニヤしながら、ユウトにそう話しかける。

 ユウトは淡々とそう答える。

 アンがそれを聞いて、更にニヤニヤすると。

 

「ちょっと、アン!?何言って…………!?」

「あははは…………おい、バスがそろそろ出るぞ」

 

 リコが慌てる中、ハルキは苦笑しつつ、バスがそろそろ出る事を言う。

 

「そうだった!それじゃあ、ニャオハ、ポッチャマ。2人の事を頼んだよ」

「ポッチャ!」

「ニャン」

「楽しんでこいよ!」

 

 アンはそう言うと、ハルキと一緒にバスの方へと向かう。

 

「……………俺たちも準備をするか」

「そ、そうだね…………」

 

 ユウトがそう言うと、リコは若干、顔を赤くしながらそう言う。

 2人は準備をする為に、それぞれの部屋へと戻る事に。

 寮の入り口に入ると。

 

「ちょっと待ってて下さいね…………あ、リコさん。お客さんですよ」

 

 1人の男が寮母の人と話しており、リコが入ってくるのに気づいて、そう話しかける。

 その男は右側が黒、左側が白のツートンカラーの髪の人物だった。

 

「……………初めまして。リコさんですね?」

「は、はい……………どちら様ですか?」

 

 その人物がリコに気づくと、そんな風に話しかける。

 リコがそう聞く中、ユウトは。

 

『……………なんか、怪しいな』

 

 その少年を見て、そんな風に感じ取っていた。

 ユウトの実家は職業柄、木彫りのガチグマなどの工芸品の転売を目的にした人や、怪しい組織が良質な漢方薬を求めて接触してくるのが度々あり、ユウトは人を見る目が鍛えられたのだ。

 その為、目の前の少年を怪しいと思っていたのだ。

 ユウトがそう考える中、その少年は口を開く。

 

「お婆様の代理人です。手紙を預かってきました」

「手紙…………?『え?お婆ちゃんの手紙って何…………?ていうか…………この人………?』」

 

 その少年はそう言うと、手紙をリコに渡す。

 それを受け取って、リコは内心、首を傾げていた。

 すると、リコはその少年に話しかける。

 

「あの…………これは一体…………?」

「事情は後ほど。大切なペンダントを、くれぐれも忘れずに持ってきてほしいとの事です」

「ニャーッ!」

 

 リコがそう聞くと、その少年はそんな風に言う。

 すると、ニャオハはその少年に向かって威嚇をする。

 

「ニャオハ!失礼よ。準備してきます。ここで待っててください」

「リコ。また後で会おう」

「うん」

 

 リコはニャオハを宥めると、そう言って部屋に向かう。

 ユウトも、自分の部屋へと向かっていった。

 

「……………さて、何か変な展開になってきそうだから、さっさと済まそう」

 

 ユウトはそう呟くと、手早く荷物の支度を整える。

 着替えに食料、地図、漢方薬などをリュックに詰め込んだ。

 

「…………まさか、これを使うかもしれなくなるとはな」

 

 ユウトはそう呟く。

 ユウトの視線の先には、何かの玉が色々と置かれていた。

 ユウトがそれをリュックに入れると、スマホロトムに連絡が入る。

 

「リコか?」

『ユウト、どうしよう!なんか、変な人が来て…………』

「分かってる。取り敢えず、どこかで合流しよう。窓から外に出るんだ」

『分かった…………!』

 

 ユウトがそう聞くと、リコのそんな声が聞こえてくる。

 ユウトはそんな風に言うと、一旦、通話が切れる。

 

「行くぞ、ポッチャマ!」

「ポチャ!」

 

 ユウトがそう言うと、ポッチャマはユウトの肩に乗り、ユウトは窓から外に出る。

 そんな中、リコが外に出て、屋根の上に乗ると、その少年が部屋の中に入る。

 

「……………大人しくついてくれば良いものを…………!逃げた。周辺を固めろ」

 

 少年がそう呟くと、スマホロトムを使って、誰かに連絡を取る。

 そんな中、ユウトは。

 

「リコはどこに…………!?」

 

 ユウトはリコを探していた。

 すると。

 

「っ!いました!」

「や、やばっ!」

「あそこか」

 

 リコと別の女性の声が聞こえてくる。

 それを聞いて、ユウトはその声のした方へと向かう。

 すると、リコが丁度、屋根から降りて尻餅をついていた。

 

「大丈夫か?」

「ユウト!」

「そこか!いけ!サイドン!」

 

 ユウトがそう話しかけると、リコは安堵した表情を浮かべる。

 すると、黒スーツを着たトサカのような髪の男性がやってきて、男はリコを見つけると、モンスターボールを取り出して、サイドンを繰り出してくる。

 

「サイドン!?」

「ニャア!」

「ポッチャ!」

 

 その男がサイドンを繰り出すと、リコは驚いた声を出す。

 すると、ニャオハとポッチャマは戦闘態勢を取る。

 

「……………リコ、やるぞ」

「…………うん!」

 

 ユウトがそう言うと、リコはそう答える。

 

「ニャオハ!このは!」

「ポッチャマ!みずでっぽう!」

「ニャ〜!」

「ポッチャマ〜!」

 

 2人はそう指示を出すと、サイドンに攻撃をする。

 だが、ポッチャマとニャオハの攻撃を受けて、サイドンは耐え切った。

 

「ハハハ!そんな出来損ないのこのはとみずでっぽうで倒せるものか!」

 

 その男は余裕そうにそう言う。

 それを見たユウトは。

 

「…………だろうな。タイプ相性的にはこっちが有利だが、レベルが違うからな。だったら…………!リコ!」

「うん!ニャオハ!このは!」

「ニャ!ニャオハ!」

 

 そんな風に考えた。

 タイプ相性的には、ユウト達が有利だが、レベルはサイドンの方が上だった。

 それを見たユウトはそう言うと、リコはニャオハにこのはを指示する。

 すると。

 

「さ、サイ…………!?」

「ユウト、お願い!」

「ああ!ポッチャマ!力強くみずでっぽう!」

「ポッチャマ〜!」

「サイ!?」

 

 放たれたニャオハのこのはは、サイドンの両眼を塞ぐ。

 サイドンの視界が封じられると同時に、ユウトは力業のみずでっぽうを指示する。

 すると、ニャオハのこのはに気を取られて、先ほどよりも威力が上がったみずでっぽうを受けて、サイドンは倒れる。

 

「サイドン!?そんな……バカな…………!?」

「やった!ニャオハ!」

「喜んでいる暇があるなら、逃げるぞ!」

「そ、そうだった!」

 

 ジルがサイドンを倒されたことに驚き、リコがそう喜ぶ中、ユウトはそう叫ぶ。

 その男は、サイドンの方に気を取られており、ニャオハが既に屋根に登っている中、ユウトはポッチャマを回収して、先にポッチャマを屋根に登らせて、ユウトも上がる。

 

「掴め!」

「あ、ありがとう!」

 

 ユウトが手を差し伸ばすと、リコはユウトの手を掴み、ユウトはリコを引っ張り上げる。

 そのまま、屋根伝いを移動していく。

 

『あいつ…………さっきの少年の仲間か?』

『何々、この状況…………ていうか、襲ってきた!…………って言えるかどうか…………何?何が起こってるの?もう〜!?』

 

 ユウトが冷静にそう考える中、リコはかなりテンパっていた。

 すると、サイドンの男の元に、女性とユウト達と接触した少年が着く。

 男はサイドンを戻す中、少年が尋ねる。

 

「どこに行った?」

「上に逃げました…………」

 

 少年がそう聞くと、男はそう答える。

 2人が屋根の上を走る中、行き止まりにぶつかってしまった。

 

「行き止まりか…………」

「待て!」

 

 ユウトがそう呟くと、そんな風に声をかけられる。

 ユウトがリコを庇う様に立つ中、先ほどの3人も屋根の上についていた。

 

「大人しくペンダントを渡せば、手荒な事はしない」

「そんな事言われても、説得力ないぞ。そこの男が襲ってきたんだ。なんでリコのペンダントを狙うんだ?」

「お前には関係ない。大人しく渡すのなら、お前も見逃してやろう」

 

 その少年がそう言うと、ユウトはそう言う。

 ユウトの問いに対して、少年はユウトの事を見下すかの様にそう言う。

 ユウトは、チラリとリコを見て、話しかける。

 

「…………そのペンダントがリコのお婆ちゃんから貰ったやつか?」

「うん。お婆ちゃんから貰ったお守り。大事なものなの」

「そうか…………なら、渡すわけにはいかないな。お前らの様な物騒な連中に」

「…………後悔するなよ」

 

 ユウトがそう聞くと、リコはペンダントを握りしめてそう言う。

 ユウトは、リコのペンダントの事を聞いていたのだ。

 実物を見るのは初めてだったが。

 リコの答えに対して、ユウトは毅然とそう言い、その少年はモンスターボールを構える。

 すると。

 

みぃーーつけた!!

 

 そんな叫び声と共に、空から何かがユウト達と少年たちの間に降り立つ。

 降り立ったのはリザードンで、リザードンの背中には、誰かが乗っていた。

 

『…………次から次へと…………誰だ?』

『はぁ!何?また増えた!』

 

 突如として現れたリザードンを連れた闖入者に、ユウトとリコは困惑する。

 果たして、その男の正体とは…………?




今回はここまでです。
今回は、フリードが現れるまでです。
さらっと、リコを誘ったユウト。
リコはデートと思っていました。
そんな中、メガボルテージでは消息不明のアメジオが登場。
ユウトとリコは、連携してジルのサイドンを撃破しました。
アメジオに追い詰められる中、颯爽と現れるフリード。
次回は、ブレイブアサギ号での戦闘になる予定です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
ウルトは女の子に慣れていない事が判明しましたね。
そして、ハンベルはジルとコニアにジガルデキューブを託す。
果たして、アメジオの消息は。
今後の展開などでリクエストがあれば、活動報告から受け付けています。
ユウトとリコはくっつく予定ですが、タイミングはテラスタルデビューの頃にする予定です。
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