ポケットモンスター LEGENDS ライジングサン 作:仮面大佐
フリードという男に連れられ、ブレイブアサギ号という飛行船に着いたユウトとリコ。
だが、フリード達が言うエクスプローラーズの追撃に遭い、ウィングデッキに乗られてしまった。
ユウトは、リコを守る為に、エクスプローラーズに立ち向かうのだった。
ユウトはポッチャマを連れて、エクスプローラーズと対峙する。
「お前!あの変な玉を投げたクソガキ!」
「クソガキって言うなよ。正当防衛だ」
筋肉質な男は、ユウトに粘り玉をぶつけられた事を気にしていたのか、そんな風に言う。
ユウトがそう返答し、その男が口を開こうとした瞬間、リーダー格の青年が口を開く。
「ジル、下がっていろ」
「っ!しかし………」
「ジル」
「……はっ」
『あの男はジルっていうのか』
その少年がそう言うと、ジルという男は引き下がった。
ユウトがそう思う中、その少年は口を開く。
「御託はいい。お前に用はない。あの少女をどこにやった?」
「何?何でリコまで!?お前らの狙いは、リコのペンダントだけじゃなかったのか!?」
その少年がそう言うと、ユウトはそう叫ぶ。
学校にいた時には、ペンダントのみを求めていたのだが、何故か、リコまで求めていたのだ。
ユウトがそう聞くと、少年が答える。
「………最初はペンダントだけが目的だった。だが、どうやらあのペンダントには秘密があるようだ。そして、その秘密には、彼女と関係がある。予定を変更して彼女にも来てもらうことにした」
「…………なら、ますますお前らに渡すわけにはいかないな。お前らの様な、誘拐を目論む奴らには」
その少年はそう答える。
どうやら、セキエイ学園にて、ペンダントの力が発動したのを見て、リコと関係があると判断したようだ。
それを聞いたユウトは、そんな風に言う。
「ほう…………ならば、ポケモンバトルで決着をつけよう。もっとも、お前のポッチャマでは、俺のソウブレイズには勝てないと思うが」
「………………」
それを聞いた少年は、そんな風に言う。
それに対して、ユウトは口を開かなかった。
ユウト自身、分かっていたのだ。
いくら、父であるコクヨウにさまざまな技術を教えられたと言っても、まだ初心者に毛が生えた程度の実力しかなく、ポッチャマのレベルも、ソウブレイズと比べると、かなり下であると。
すると。
「待て!待て待て待て!」
そんな声と共に、リザードンがウィングデッキに入る。
そこには、フリードの姿があった。
「フリード!」
「モリーはポケモン達とあの子を!」
「すまない!」
いつの間にかウィングデッキに来ていたモリーがそう言うと、フリードはそう言い、モリーは展望台の方へと向かう。
「フリード……………」
「おい、無茶すんなって言っただろ?」
「すいません…………あいつ、リコも連れて行くって言ってたので」
「何!?」
ユウトがそう呟く中、フリードがそう言うと、ユウトはそう言う。
それを聞いたフリードは驚きつつも、ゴーグルを上に上げて、少年に話しかける。
「お前らが、悪名高きエクスプローラーズのお仲間だったとはな」
「…………アメジオだ」
「俺はフリード。ライジングボルテッカーズのリーダーだ」
『ライジングボルテッカーズ…………?』
フリードがそう話しかけると、その少年…………アメジオはそう名乗り、フリードも名乗る。
組織名を聞いて、ユウトがそう考えていると、アメジオが口を開く。
「嵐に飛び込むなんて、無謀な連中だな」
「無断乗船してきた奴に言われたくないね」
「目的が終われば、すぐに出て行く」
「おっと…………そいつは無理な相談だ」
フリードとアメジオは、お互いに憎まれ口を叩いて行く。
アメジオの言葉に対して、フリードはそう言う。
「では、先ほどの続きでもやるか?」
「待った。俺の事を忘れないでもらえます?最初に喧嘩を売っておいて、無視は良くないんじゃないですか?」
「待て!お前には無理だ!俺に任せろ!」
アメジオがそう言う中、少しでも意識をリコから逸らそうと、ユウトはそう言う。
フリードがそう言う中、ユウトは口を開く。
「ほっとけないだろ!友達が狙われてるんだ!」
「……………ほう。その心意気はいい。いいだろう。二対一でも構わない。それくらいのハンデはあってもいいだろう」
ユウトはそう叫ぶ。
それを聞いたアメジオは、そんな風に答える。
一方、フリードは。
「全く…………いいぜ。戻れ、リザードン」
フリードは頭を掻きむしると、リザードンをモンスターボールに戻す。
「どういうつもりだ?」
「決まってんだろ。行くぜ、キャップ!」
「ピカチュウ!ピカピカ!」
アメジオがそう聞くと、フリードは肩に乗せていたピカチュウを繰り出す。
それを見ていたユウトとアメジオは。
「…………あのピカチュウ、強い」
「ピカチュウ?舐められた物だな。そこのそいつのポッチャマはともかくな」
「それはこっちのセリフだ」
「行くぞ、ポッチャマ!」
「ポッチャ!」
ユウトがそう呟く中、アメジオはそう言う。
フリードがアメジオの言葉にそう答える中、ユウトもポッチャマを繰り出す。
そして、アメジオもソウブレイズを繰り出す。
「ブレッ!」
「では、手加減なしだ」
「見せてやろうぜ!キャップ!かみなりパンチ!」
「ポッチャマ!素早くみずでっぽう!」
アメジオがソウブレイズを出しつつそう言うと、フリードとユウトはそう指示を出す。
「ピカ!ピカチュウ〜!ピッカ!」
「ポッチャマ〜!」
キャップがかみなりパンチを発動する中、ユウトは早業のみずでっぽうを発動する。
キャップのかみなりパンチよりも先に、ソウブレイズに着弾して、キャップのかみなりパンチが当たる。
すると、ソウブレイズは少しだけ下がる。
「何?」
「ピカチュウは電気タイプで、素早いからな。みずでっぽうと合わせて、更にダメージを与えたんだ。水は電気を通しやすいからな」
「やるじゃねぇか…………!かげぶんしん!」
アメジオが眉をぴくりと動かすと、ユウトはそう言う。
何の考えもなしに、早業のみずでっぽうを撃ったわけじゃないのだ。
それを聞いたフリードは感心しつつも、キャップにかげぶんしんを指示する。
キャップはかげぶんしんをすると、ソウブレイズに向かって行く。
「ソウブレイズ、サイコカッター!」
「ブレイズ!」
アメジオがそう指示を出すと、サイコカッターを発動して、キャップの分身達を薙ぎ払う。
分身達が消える中、ソウブレイズの背後にキャップが現れる。
「いつの間に!?」
「かみなりパンチ!」
「ピッカ!ピカチュウ〜!」
「むねんのつるぎ!」
キャップがいつの間にか、ソウブレイズの背後に現れるのを見て、ユウトが驚く中、フリードはそう指示を出す。
キャップのかみなりパンチが当たる直前、アメジオはそう指示を出し、ソウブレイズはキャップを斬る。
だが、それも分身だったのだ。
アメジオとソウブレイズが驚く中。
「今だ!みずでっぽう!」
「ポッチャマ〜!」
「甘い!むねんのつるぎ!」
ユウトがその隙をついて、ポッチャマにみずでっぽうを指示する。
だが、アメジオはそう叫ぶと、ソウブレイズに指示を出す。
ソウブレイズはみずでっぽうを斬る。
「くっ…………!」
「お前如きの攻撃が効くか。それよりも、あのピカチュウは…………!?」
「ふっ!時間稼ぎ、サンキュー!」
ユウトが歯軋りをして、アメジオはキャップを探す。
すると、キャップは展望台の上にいた。
「ピィ〜カ!」
キャップがそう言うと、キャップに向かって、雷が落ちてくる。
だが、ダメージを受けた様子はなく、電気を体に纏わせていた。
「あのピカチュウの特性は『ひらいしん』か!」
「その通りだ!いいぞ、キャップ!行け!ボルテッカー!」
「ピカ!ピカピカピカピカ!ピッカ〜!」
それを見たユウトはそう叫ぶ。
ひらいしんとは、ポケモンの特性のうちの一つであり、電気技の対象を自分に変えて、その電気技を無力化して、自分の力に変える物だ。
フリードが肯定すると、ボルテッカーを指示して、キャップはソウブレイズに突撃して行く。
そのボルテッカーの威力は凄まじく、ソウブレイズがバリアにぶつかる。
「まだだ!ソウブレイズ!サイコカッター!」
「ブレ!」
アメジオはソウブレイズにそう指示を出すと、キャップを逸らしつつ、サイコカッターを放つ。
キャップは躱したが、サイコカッターは展望台の方に向かう。
「まずい!ポッチャマ!みずでっぽう!」
「ポッチャマ!」
それを見たユウトは、すぐにポッチャマにそう指示を出して、サイコカッターを撃ち落とす。
だが、バリアの付近でぶつかり合った為か、バリアが揺らぐ。
展望台の方に流れ弾が飛んで、爆発の煙が展望台の中に入る。
展望台の中にいたリコは。
『このままじゃ…………!』
リコはそんな風に思う。
すると。
「もうやめて!」
「ちょっ!?リコ!?あんた、なにして!?」
リコはそう叫ぶと、展望台から外に出る。
モリーが止めようとしたが、間に合わなかったのだ。
「リコ?」
「これ以上…………ユウトとポッチャマ…………皆さんに迷惑をかけたくないです…………」
「えっ?」
「は?何言ってんだ…………?」
リコが出てきた事にユウトが困惑する中、リコはそう言う。
これ以上、自分の為に他の人たちが巻き込まれるのに、リコは心を痛めていたのだ。
ユウトとフリードがそう聞くと。
「これ以上、皆に傷ついてほしくないです………」
「聞いたか?余計な手出しは無用だそうだ」
リコはそう言うと、アメジオはそう言う。
アメジオがそう言う中、リコはニャオハの頭を撫でながら口を開く。
「ニャオハだって………きっと…………」
「ニャア!」
リコがそう言う中、ニャオハはリコの腕から離れる。
「ニャオ!ニャオニャオ」
『なになに?どうしたの?ニャオハ、何をそんなに………』
ニャオハはリコの方を向くと、何かを伝えようとするかのようにそう言う。
それに、リコが困惑していると。
「…………きっと、ニャオハは分かってるんじゃないかな。リコの本当の気持ちに」
「えっ…………?」
それを見たユウトは、そんな風に言う。
リコがユウトの方を見ると、ユウトは口を開く。
「自分の気持ちに正直になってもいいと思うよ。フリード達は自分からこの一件に首を突っ込んだわけだし、俺だって、リコが困ってるのなら助けたいしね。友達なんだから。それに、俺は正直、そんな形で助けてもらっても、ちっとも嬉しくないよ。友達を犠牲にするなんてな」
「ユウト…………『そっか…………私が自分の気持ちに嘘をついてるって、ニャオハは気づいてたんだ』」
ユウトはそんな風に語る。
実際、リコは皆を巻き込んだと思っているが、フリード達は自分から首を突っ込んできたのであり、リコが巻き込んだと言えるのは、ユウトだけなのだ。
ユウトとしても、友達が困っているのなら助けたいと思っている為、気にしていなかった。
ニャオハとユウトによって、リコは自分の気持ちに蓋をしていた事に気付いた。
「…………リコ。お前の気持ちはどうなんだ?」
「…………うん!ありがとう」
ユウトがリコにそう問いかけると、リコはそう言って立ち上がり、アメジオと対峙する。
「行くよ、ニャオハ!」
「ニャー!」
「…………素直になったな」
リコがそう言うと、アメジオと対峙して、ユウトはそう呟く。
リコは大きく息を吸い込むと、叫んだ。
「このは〜!」
「ニャアアアア!」
リコがそう叫ぶと、ニャオハはこのはを発動する。
その威力は凄まじく、ウィングデッキ全体を包み込まんとするばかりだった。
「なにっ!」
「ソウ!」
それには、アメジオも驚く。
すると、ソウブレイズが咄嗟にアメジオを守るために両腕の剣をクロスさせ、アメジオの前に出る。
それを見たユウトは。
「今だ!力強くみずでっぽう!」
「ポッチャマ〜!」
「ブレ!?」
「くっ!?」
ユウトはすぐに、ポッチャマに力業のみずでっぽうを指示する。
大量のこのはによって、視界が遮られていた結果、みずでっぽうに気づけずに、ソウブレイズは直に受けてしまう。
だが、アメジオ達の攻撃や、サイコカッターの流れ弾、このはによって、バリアが消失してしまった。
「しまった!?」
「きゃっ!?」
「くっ!?」
バリアが消えた事で、突風が入り込んできて、バランスを崩してしまう。
フリードとユウトがリコを支えながら踏ん張る。
ポッチャマは、ユウトがキャッチしていた。
ユウトはニャオハに向かって足を伸ばす。
だが、わずかに届かなかった。
「くそっ!?」
「しまっ!?」
「ニャオハ!」
「ミャア!?」
ユウトとフリードがそう呟く中、リコはそう叫ぶ。
3人の声も虚しく、ニャオハは落ちて行く。
だが、アーマーガアがニャオハをキャッチしているのが目に入った。
アメジオがアーマーガアに飛び移り、ジルともう1人の女性がエアームドに乗っていた。
ジルの方のエアームドは、ソウブレイズを抱えていた。
「アメジオ様!」
「このままでは、嵐に飲み込まれます」
「……………ユウトだったな。この借りは必ず返す。撤退する!」
その2人がそう聞くと、先ほどの力業のみずでっぽうを撃ったユウトに対して、そんな風に呟くと、撤退して行く。
「ニャオハ!ニャオハ~~~~!」
リコはそんな風に叫ぶ。
それを、ユウトも歯痒い表情を浮かべながら見ていた。
アメジオ達を撤退に追い込む事に成功したが、ニャオハを人質ならぬポケ質にされてしまったのだった。
今回はここまでです。
今回は、ニャオハがポケ質として、連れ攫われる所までです。
ユウトの実力は、本人も自覚している通り、初心者に毛が生えた程度です。
その為、アメジオやフリードと言った実力者には、敵いません。
力業のみずでっぽうを当てることが出来ましたが、このはによって視界が遮られていたのも大きいですからね。
次回は、『ニャオハとなら、きっと』の内容に入ります。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今日はアニポケはお休みですが、来週はナンジャモが登場するようなので、楽しみです。
ゆずさんのGET BACKが配信されましたが、いい曲ですね。
フルで聞くと、リコとロイだけでなく、ドットの要素も入っているので。
今後の展開などでリクエストがあれば、活動報告から承っております。
ユウトのご先祖様に、色違いのギラティナを連れたトレーナーと、シェイミを連れたトレーナーを出す予定ですが、どんな感じに出して欲しいというのがあれば、受け付けています。