ポケットモンスター LEGENDS ライジングサン   作:仮面大佐

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第7話 ニャオハ奪還作戦(後編)

 アメジオの部下の1人を見つけたリコとユウトとフリード。

 三人は、ある倉庫へと辿り着いていた。

 

「……………よし!」

「ちょっ!待てって!」

「おい!待て待て!」

 

 倉庫街に着くと、リコはすぐに中に入ろうとする。

 すると、ユウトとフリードに止められる。

 

「聞け!ここからは危険だ!」

「気持ちは分かるけど、冷静になれ!」

「分かってます!でも、ニャオハは私のポケモンです!きっと…………今も1人で心細いはず…………!私が行ってあげなきゃ…………!だって…………私…………ニャオハの…………!はっ…………!ニャオハのトレーナーなんだ!」

 

 ユウトとフリードの2人は、リコに待ってる様に言う。

 すると、リコはそんな風に言う。

 それを見たユウトは。

 

「……………分かった。俺がリコを護衛する。それで良いですね?」

「おいおい⁉︎分かったよ……………ああ〜…………そしたら、これでどうだ?」

 

 ユウトは、リコの真っ直ぐな目を見て、フリードにそう話しかける。

 それを聞いたフリードは、頭を悩ませつつも、ある事を思いつき、2人に伝える。

 

「………………どうだ?出来るか?」

「はい!」

「ええ」

「それと…………危険になったらすぐに逃げろ」

「分かりました!」

「うん」

「よし!いっちょ助けに行くぞ!」

「「はい!」」

 

 フリードがそう聞くと、2人はそう頷く。

 そこから、ニャオハ奪還作戦を開始する事に。

 ユウト達は、ある倉庫の中へと入る。

 ある程度奥に進むと、倉庫の奥には、アメジオの姿があった。

 

「出たな……………アメジオ」

「……………ペンダントは持っているか?」

 

 明かりがついて、フリードがそう言うと、アメジオはそう問いかける。

 それに対して、リコはペンダントを取り出す。

 

「これをあげれば…………ニャオハを返してくれるの⁉︎」

「………………」

「どうやら、そう簡単にはいかないか」

 

 ペンダントを取り出して、リコはアメジオにそう問いかける。

 それに対して、アメジオは特に何も答えなかった。

 ユウトとしては、そうなる事は分かり切っていたのだ。

 実際、ユウトはアメジオがペンダントだけでなく、ペンダントの鍵となるリコも狙っている事を分かっていたのだ。

 すると、フリードが声を出す。

 

「まあ、三人とも落ち着け。提案なんだが…………ポケモンバトルで決めるのはどうだ?この間の決着がまだだったろう?それとも……………負けるのが怖いか?」

「ピカピカ!」

 

 フリードは三人を落ち着かせつつ、そんな風に提案をする。

 ついでに、アメジオに挑発をした。

 それを聞いたアメジオは、苛立ちの声を出す。

 

「ふざけるな!」

「俺が勝ったら、ニャオハを返してもらう」

「ならば、俺が勝てば、ペンダントと一緒に来てもらおう!」

「決まりだ。バトルに巻き込まれる。離れていろ」

「はい」

「ああ」

 

 アメジオがそう言うと、フリードはそう言う。

 それを聞いたアメジオは、リコを指差しつつそう言う。

 フリードは2人を下がらせつつ、ウィンクをする。

 それを見た2人は、イワンコと共に移動する。

 

「キャップ!行くぞ!」

「ピカチュウ〜!」

「出てこい!ソウブレイズ!」

 

 アメジオとフリードは、お互いにソウブレイズとキャップを繰り出す。

 すると、先に動いたのはフリードだった。

 

「キャップ!影分身!」

「ピッカ!ピカ!ピカ!」

 

 フリードはそう指示を出すと、キャップはジャンプしつつ、船長帽を脱ぎ、影分身を行い、無数のキャップが出来る。

 

「辻斬り!」

「ブッ!ブッ!ブレイ!」

 

 アメジオがソウブレイズにそう指示すると、ソウブレイズはジャンプして、キャップを切っていく。

 だが、全て分身であり、消えていく。

 

「今だ!かみなりパンチ!」

「ピカっ!ピカチュウ〜!」

 

 フリードはそう指示を出すと、ソウブレイズの背後から、かみなりパンチを叩き込もうとする。

 すると。

 

「同じ手は食わん!ゴーストダイブ!」

「ピカ〜!ピカッ⁉︎」

 

 アメジオは、ソウブレイズにゴーストダイブを指示する。

 すると、ソウブレイズは影に潜り、キャップのかみなりパンチは不発に終わる。

 

「キャップ!後ろだ!」

「ブレイ!」

「ピカッ⁉︎」

「大丈夫か⁉︎キャップ!」

「ピカ!」

 

 フリードはそう叫ぶ。

 だが、空中で身動きが取れないキャップに回避は出来ず、そのまま喰らってしまう。

 フリードがそう聞くと、キャップはそう答える。

 

「アメジオ…………言うだけの事はあるな」

 

 フリードはそう言うが、アメジオは何も答えなかった。

 その近くを、リコとユウトの2人が通る。

 リコとユウトは、イワンコが辿るニャオハの匂いをもとに、ニャオハを捜索する。

 

「どこ!ニャオハ!」

「こっちだ!」

 

 リコがそう叫ぶ中、ユウトはイワンコの向かった方へと向かう。

 2人は、とある部屋の前に着くと。

 

「ワン!ワンワン!」

「ニャオハ!ニャオハ、いる⁉︎」

「ニャ?ニャ〜!」

「居た!……………なんか、大丈夫そうだな」

「待ってて!今、開けるから!」

 

 イワンコがそう吠えて、リコがそう言うと、中のニャオハも気づいたのか、そんな風に反応する。

 ユウトは、ニャオハの周囲のおもちゃや、ポケモンフーズが入っていたであろう餌の皿が置いてあるのを見て、そう呟く。

 リコはそう言って、ドアを開けようとするが、鍵がかかっており、開けられなかった。

 体当たりをしても、開ける事ができなかった。

 すると。

 

「リコ、俺に任せろ。ニャオハもドアから離れてくれ!頼むぞ、ポッチャマ!」

「ポッチャ!」

 

 ユウトはそう言うと、ポッチャマを出す。

 そんな中、フリードとアメジオは、倉庫の中から、倉庫の屋根にバトルフィールドを変えていた。

 煙が上がる中、煙からソウブレイズが出てくる。

 

「かみなりパンチだ!」

「ピカ!ピカチュウ〜!」

 

 フリードがそう指示すると、キャップはかみなりパンチを発動して、アメジオのソウブレイズの辻斬りとぶつかり合う。

 爆発が起こる中、キャップとソウブレイズは距離を取る。

 すると、フリードが口を開く。

 

「なあ、アメジオ。あのお宝渡すから、見逃してくれって言ったらどうする?」

「お宝だけでは意味がないのだろう?」

「…………やっぱり、お前もそう思うか?」

「…………ソウブレイズ!サイコカッター!」

 

 フリードは、そんな風に問いかける。

 その問いに対して、アメジオがそう言うと、フリードはそう言い、アメジオはそう指示をする。

 一方、ユウト達の方は。

 

「ポッチャマ!力強くみずでっぽう!」

「ポッチャ!ポッチャマ〜‼︎」

 

 ユウトはそう指示を出すと、ポッチャマは力業のみずでっぽうを発動する。

 すると、ドアの鍵を破壊して、ドアが開く。

 

「ニャ〜!」

「あっ!ニャオハ、怪我は?」

「ニャ〜!ニャオハ〜!」

「ニャオハ…………!良かった……………!」

 

 リコはニャオハの元に駆け寄り、そう聞くと、ニャオハはリコに頬擦りをする。

 それを見て、リコは涙ぐみながらそう言うと。

 

「感動の再会は後にしてくれ!今は脱出するぞ!」

「ポッチャ!」

「ワン!ワンワン!」

「ニャオハ、一緒に行こう!」

 

 ユウトはリコにそう言って、脱出を促す。

 それを聞いたリコは、ニャオハにそう言う。

 ユウトとリコは建物から出る。

 すると。

 

「あっ!」

「アメジオの部下か…………!」

「私の可愛いニャオハちゃんを連れ去ろうなんて……………イケない子達ね」

「何が私のだよ。ニャオハはリコのポケモンだ!人のポケモンを勝手に奪ったら泥棒だって言うだろ!」

 

 2人の目の前に、コニアが現れる。

 コニアの言葉に、ユウトはそう突っ込む。

 すると。

 

「ニャオハちゃ〜ん!こっちにおいで〜!美味しいご飯もあるわよ〜!」

「「……………えっ?」」

 

 コニアは目をハートにして、そんな風に声を出す。

 それを聞いて、ユウトとリコは顔を見合わせつつ、呆気に取られる。

 一方、当のニャオハは。

 

「ニャ〜…………?ニャ」

「えぇぇぇぇ⁉︎」

 

 ニャオハは首を傾げると、そんな風にそっぽを向く。

 それを見て、コニアがショックを受ける。

 

「あなたとあんな事や……………こんな事…………これから、たくさん愛を育む筈だったのに…………!よくも私の純情を弄んだな〜!」

「……………この人、案外面白いな」

「ちょっと!」

「エアームド!」

「エアー!」

 

 コニアはそんな風に叫ぶ。

 それを見て、ユウトが笑いを堪えつつそう言うと、リコはそう突っ込む。

 すると、コニアはエアームドを繰り出す。

 

「草タイプのニャオハが、エアームドに勝てる筈ない。謝るなら今だけど?」

「来るか…………!」

 

 コニアはそんな風に言う。

 ユウトが身構えると、リコが口を開く。

 

「……………ニャオハ、学校の時を思い出すね。一緒に逃げて、あいつらが追いかけてきて…………」

「ニャ!」

「リコ…………」

「それに、ユウトには助けられてばっかりで…………今度は負けないし、私がユウトを助ける!切り抜けよう!私たちの技で!」

「ニャ!」

 

 リコはそんなふうに言う。

 すると、リコとニャオハは前に出る。

 

「ニャオハ、このは!」

「ニャオハ〜!」

 

 リコはそう指示をすると、ニャオハはこのはを大量に出して、コニアとエアームドの視界を塞ぐ。

 

「なるほどな…………」

「行こう」

「ああ」

「言った筈よ!このはなんて、エアームドには痛くも痒くもない……………くっ!にしても、なんて量よ…………!」

 

 それを見て、ユウトがそう呟くと、2人は小声でそう話して、移動する。

 コニアはそう言う中、このはが消えていく。

 すると。

 

「あっ!やられた…………!って、何よこれ⁉︎」

 

 コニアはそう呟く。

 コニアの視界には、リコとユウトとポケモン達の姿が無かったのだ。

 つまり、このはで目眩しをして、撤退したのだ。

 そして、足元が粘ついている事に気付いた。

 実は、ユウトが逃げる直前。

 

「悪く思わないでくれよ」

 

 ユウトはそう小声で呟きつつ、コニアに粘り玉を足元にぶつけていたのだ。

 追撃を防ぐ為に。

 コニアはこのはに気を取られていた為、粘り玉に気づかなかったのだ。

 このはを発動する直前、フリードは屋根の端の方に追い詰められていた。

 ソウブレイズが剣を向けると、アメジオが口を開く。

 

「ここまでの様だな」

「それはどうかな?」

 

 アメジオがそんな風に言うと、フリードは不敵に笑いつつ、そう言う。

 すると、このはがフリードの背後から出てくる。

 

「何だ…………⁉︎っ!そうか…………!逃げ出すまでの時間稼ぎという事か…………!フリード!お前の作戦だな⁉︎」

「ピッカ!」

「俺はちょっとアドバイスしただけさ」

 

 アメジオは突如現れたこのはに驚くと、ある事に気づく。

 それは、リコとユウトがニャオハとポッチャマとイワンコを連れて、倉庫街から離れていく様子だった。

 それを見て、フリードの作戦を察する。

 アメジオの問いに、フリードはキャップを左肩に乗せながらそう言うと、屋根から飛び降りる。

 

「あっ⁉︎」

 

 それを見て、アメジオは驚く。

 すると、リザードンに乗ったフリードの姿が見えてくる。

 

「またやろうぜ!」

「ぐぁぁぁぁ!」

 

 フリードはそう言うと、リザードンに乗って飛び去っていく。

 アメジオは、それを見送る事しか出来なかった。

 その後の夕方、ブレイブアサギ号は出発した。

 展望台には、リコとニャオハの姿があった。

 

「冒険…………しちゃったね」

「ニャ」

 

 リコとニャオハは、展望台で夕陽を見ながらそう話す。

 すると。

 

「ここに居たのか」

「ポッチャ!」

「ユウト…………ポッチャマ…………」

「隣、良いか?」

「う、うん…………!」

 

 そこに、ユウトとポッチャマがやってくる。

 ユウトはそう言うと、リコの隣に座る。 

 リコは顔を赤くしつつも、ユウトに問いかける。

 

「ユウトは、この船の人たちをどう思う?」

「そうだな…………信じても良いとは思う。悪い人じゃないしな。リコは?」

「私は…………私も、信じてもいいと思えた。これより…………私の気持ちや、ニャオハを優先してくれたもん。きっと…………いい人達だよ」

「そうだな」

 

 リコがそう問いかけると、ユウトはそう答える。

 ユウトもそう聞くと、リコはペンダントを取り出しながらそう言う。

 お互いに、フリード達を信じる事にしたのだ。

 すると、リコが口を開く。

 

「私ね…………ニャオハと出会って離れて…………気付いた事があったの。私も、ポケモントレーナーなんだって!」

「ニャ?」

「怖いのは最初の一歩だけ。ポケモンが一緒なら大丈夫。お婆ちゃんが言ってた意味…………やっと分かったよ。何度も一歩を踏み出して、ニャオハとだから…………動き出せた。見つけた。新しい景色!ユウトも、ありがとうね」

「いや、その一歩を踏み出せたのはリコ自身だからな」

 

 リコはそんな風に語っていく。

 リコがユウトにお礼を言うと、ユウトはそう答える。

 その後、下の方に向かうと。

 

「やっぱ、お前の鼻はピカイチだな!ふふっ!あははは!」

「ああ!大手柄だ!」

 

 マードックは、パートナーのイワンコをそんな感じに褒める。

 フリードがそう言うと、ユウトとリコが出てくる。

 

「おお〜………!リコ、ユウト!」

 

 リコとユウトが出てきたのを見て、オリオがそう言い、ニャオハとポッチャマがホゲータと話をする中、リコは口を開く。

 

「あの…………!こんな事を言うのも今更なんですけど……………私、皆さんを信じてみようかなって…………」

「何だ?疑っていたのか?」

「そりゃあそうですよ。普通は疑いますって。行き先を告げずにほぼ誘拐みたいな形で連れて来られたら」

「だって!何の説明もないし……その………正直、見た目も怪しいので…………」

 

 リコがそう言うと、フリードはそう聞く。

 それに対して、ユウトとリコはそう言う。

 実際、フリードは2人をセキエイ学園から連れ出す際、行き先を言わなかったのだ。

 すると、リコは口を開く。

 

「私に何が起きてるのか分からないけど………ペンダントの事とか、なぜあの人たちに狙われるのか。それを知りたい…………!だから、だから…………もう少しだけ私に付き合ってください!」

「ふっ」

 

 リコはそんな風に語る。

 それが、リコの正直な気持ちだ。

 すると。

 

「うん…………どうする?キャップ」

「ピカチュウ!」

「キャップがそう言うのなら。それと、ユウトはどうする?」

 

 それを聞いたフリードがキャップにそう聞くと、キャップは笑いながらそう言う。

 フリードがそう言って床に降りると、フリードはユウトにそう聞く。

 それを聞いたユウトは。

 

「……………俺も同行させて下さい」

「良いのか?エクスプローラーズとやり合う事になるかもしれないんだぞ?」

「それは百も承知です。それに…………実践経験を重ねて、強くなりたい。俺はアメジオって奴には、不意の一撃しか叩き込む事が出来なかった。それに…………ペンダントの事も気になりますし」

 

 ユウトはそんな風に頼み込む。

 それを聞いたフリードがそう聞くと、ユウトはそう答える。

 自分の強さが身に沁みた事もあり、強くなろうと誓ったのだ。 

 ユウトの言葉を聞いたフリードは。

 

「分かった。よろしくな、ユウト。そして、リコ。改めて引き受けよう」

「良いんですか⁉︎」

「どの道、俺たちは最初からそのつもりだしな。それに…………ユウトの言う通り、ペンダントの謎は俺たちだって知りたい。俺たちの使命は、ポケモンの謎、世界の謎を解き明かすこと!人呼んで≪ライジングボルッテカーズ≫だ!」

「ぐぁぁぁぁ!」

 

 ユウトの覚悟を決めた目を見て、フリードはユウトにそう言いつつ、リコにもそう言う。

 そこから、オリオ達もフリードの側により、フリードがそう言うと、リザードンが雄叫びを上げる。

 すると。

 

「そういう人たちだったんですか?」

「あれ?言ってなかったか?」

「聞いてません」

「そういう事は早く言って下さい」

「おいおい…………」

「本当に何も説明してない…………」

「そりゃ、私達やばい集団じゃん」

 

 リコがそう言うと、フリードはそんな風に問いかける。

 リコがそう言うのと同時に、ユウト、マードック、モリー、オリオはそう言う。

 すると、フリードは口を開く。

 

「悪い…………まあ、それは置いといて」

『また置いとかれた…………』

「何はともあれ、よろしくな。リコ、ユウト」

 

 フリードはそう言うと、手をグーにして、2人に向ける。

 その場にいたマードック、オリオ、モリーもそれに続く。 

 それを見て、2人は。

 

「「よろしくお願いします!」」

 

 2人はそう言うと、2人も手を差し出す。

 すると、グータッチ後に手を上下にさせる。

 これは、ライジングボルテッカーズの仲間の証のハンドサインであり、ユウトとリコが仲間に加わった瞬間だった。

 離れた場所にいたランドウというお爺さんも手をあげていた。

 すると、マードックが口を開く。

 

「嫌いな食べ物やアレルギーはあるか?」

「何でも食べられます!」

「俺も特に大丈夫です」

「了解!」

「メカニックのオリオ!」

「リコ、ユウト。改めてよろしく!」

「ピカピカ!」

「皆さん…………よろしくお願いします!」

 

 マードックがそう聞くと、2人はそう答える。

 そこから、オリオとモリーがそう言う。

 すると、フリードが口を開く。

 

「それじゃあ、目指すはパルデア地方、リコの家!ヨーソロー!依頼主のリコのお母さんに、ボディーガード代を貰いに行こう!」

「台無しだな!しっかり決めてよ!」

「お金が無ければ冒険もできん」

「それは確かに」

 

 フリードはそんなふうに言う。

 その発言には、オリオが呆れながらそう言うと、フリードはそう言い、ユウトも納得する。

 その後、リコとユウトはそれぞれに当てがわれた自室に戻り、それぞれの相手と連絡をしていた。 

 ユウトの連絡相手は、ハルキだった。

 

『そっか…………!お前、冒険に出るんだな!』

「ああ。授業が始まったら、リモートで受ける。まあ、しばらくは会えないけどな」

『まあ、そりゃそうだが。テレビ電話で繋がれるんだ!大丈夫だ。頑張れよ!強くなってこい!』

「ああ!頑張るよ。ポッチャマと一緒にな!」

「ポッチャマ!」

 

 ハルキとユウトはそんな風に話をする。

 その話を終えると、通話を切る。

 そして……………。

 

「という訳で…………リモートになるけど、ちゃんと授業は受ける。だから…………お願いします」

『……………』

 

 次の電話の相手は、父であるコクヨウだった。

 ユウトは律儀に、自分がライジングボルテッカーズの一員となり、リモートで授業を受けつつも、旅に出る事を話したのだ。

 コクヨウは無言でいた。

 その横には、母のスズネと兄のソウスケが居た。

 

『私は構わないけど…………』

『俺も良いぞ。様々な刺激を得られるだろうからな。だけど……………』

 

 スズネとソウスケはそんな風に言う。

 すると、コクヨウは口を開く。

 

『…………先ほど、ライジングボルテッカーズのフリード博士から連絡が来た。私の息子を預かる旨をな』

「うん」

 

 コクヨウはそんな風に口を開き、ユウトは頷く。

 実は、フリードは、流石に親御さんには伝えるべきと判断して、ユウトから連絡先を教えてもらったのだ。

 

『…………正直、リモートとやらで授業を受けられるのは分かるが、学校にはきちんと通うべきだ』

「……………うん」

『…………だが、お前の意思で、ライジングボルテッカーズの一員になると決めたのだろう?』

「うん。リコのペンダントの謎も気になるし、強くなりたいんだ」

『そのペンダントとやらの事はともかく、強くなる事は、セキエイ学園でもできる筈だが?』

 

 コクヨウは目を細めながら、そんな風に言う。

 まるで、ユウトの言葉…………本心を引き出そうとするかのように。

 

「確かに…………セキエイ学園でも強くなる事は出来ると思う。でも、セキエイ学園だけじゃなく、色んな場所でバトルの経験を積みたい。それが、世界を知る事にも繋がるんだと思う。だから……………お願いします!」

 

 ユウトはそんな風に語る。

 ハルキだけでなく、フリードにアメジオ。

 その三人が、ユウトに刺激を与えた。

 セキエイ学園に留まるだけでなく、様々な経験や刺激を得る為に、旅をしたいのだと語る。

 それを聞いたコクヨウは。

 

『…………そうか。お前が決めたのなら、何も言うまい。しっかりと世界を知り、強くなれ!私からはそれを伝えたい』

「ありがとう…………父さん!」

 

 コクヨウは、ユウトの意思を見て、ライジングボルテッカーズの一員として、旅に出る事を了承する。

 すると。

 

『ところで…………ねぇ、そのユウトと一緒に乗るリコって子とは、どんな関係なの?』

『いきなり何を聞くんだ、スズネ』

『だって、気になるじゃない!』

「いや、普通に友達だよ」

 

 スズネはニヤニヤしながらそんな風に聞く。

 コクヨウが宥めようとするも、スズネはそんな風に言う。

 それを聞いたユウトがそう言うと。

 

『ふ〜ん…………もし、シンオウに来る事があったら、紹介してね!』

「ちょっと…………まずはパルデア地方に行くから」

 

 スズネはニヤニヤとした笑みを隠そうとせずにそう言う。

 それに対して、ユウトはそう言う。

 一方、とある島では。

 

「よっ!爺ちゃん、おはよう!」

「おはよう、ロイ!今日は早いな!」

「うん!だって、嵐の後だからさ!」

 

 とある建物から、1人の少年が出てくる。

 その少年…………ロイはお爺ちゃんにそう話しかけると、海のほうに向かう。

 ロイは海に向かうと、近くに転がっていた石を拾い上げる。

 

「ふっ!…………よし!ゲ〜ット!」

 

 ロイはその石を拾い上げ、石を浮きに当てる。

 浮きに石が当たると、ロイは嬉しそうにそう言う。

 すると、あるものに気づく。

 

「うん?……………あははは!嵐の後は、お宝がやってくる!」

 

 ロイはそう言うと、ある物を拾い上げる。

 それは、ブレイブアサギ号に付いていたライジングボルテッカーズの旗だった。

 ユウト達とロイという少年の出会いは、もうすぐだった。




今回はここまでです。
今回は、『ニャオハとならきっと』の後半部分です。
リコとユウトは、お互いに助け合う関係になっています。
ユウトがリコの為にニャオハを助けて、リコはユウトを助ける。
そんな関係性となっています。
そして、ユウトは改めて、父であるコクヨウから、旅に出る事を許される。
そんな中、ロイも登場する。
次回は、ロイが住んでいる島での話になります。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
当初、メガカイリューはユウトのカイリューがなる予定でしたが、ウルトが使う可能性が高いので、ユウトのメガシンカは、メガガブリアスに変更します。
その為、ミニリュウを入れる予定でしたが、フカマルに変更します。
今後の展開などでリクエストがあれば、活動報告から承っております。
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