こんにちは。左之助です。
前回は運命的な出会いを果たした2人でしたがお互い緊張でろくに話も出来なかったようです。
自分も初恋相手と話す時は緊張で手汗びっしょりでしたよ笑
みなさんは初恋相手とどのような思い出がありますか?
では3話目です。どうぞ。
「お待たせしました。これ、よかったらどうぞ。」
「私に?い、いや!悪いですよ!」
「気にせず受け取ってください。せっかく買ったんっすもん。それに、俺1人じゃ2つも飲めないっす。」
「ほんとに?じゃあ、いただきます。・・・ん、美味しい!」
「ほんとですか!よかったです!迷ったかいがありました。」
そうして再び沈黙が訪れる。
話したいことが無いわけじゃない。
むしろ話したいことが山ほどあるんだ。
なにから話したらいいか分からないほどに。
「え、えっと、きょ、今日は天気いいっすね!」
「そ、そうですね!すごく綺麗に月が見えます!」
「なっ!そ、それって・・・」
「え?、、、は!あ、あの!えっと、そういう事じゃなくって!」
みるみるうちに彼女の顔が赤く染る。
”月が綺麗です” それは ”あなたを愛しています”
デートの終わり際、ロマンチックな告白方法としてとても有名だ。
ただ、普通の意味合いだと分かっていながら何故か反応してしまった。
「、、、ぷっ、ふふふ・・・」
「あはははははは・・・」
「会話下手すぎでしょ!三葉さん!」
「あー!失礼な人やな!瀧さんだって、会話の振り方下手やん!」
「そ、そうか?す、すまん。」
「んーん。気にしてないよ。それから、三葉、三葉でええよ。」
「わかった。三葉、三葉ね。うん。なんかこっちの方がしっくりくるよ。」
「ずっとぎこちなかったもんね。、、、私も、瀧くんって呼んでいい?」
「ん?いいぞ?好きに呼んで。」
「ほ、ほんとに!?、、、瀧くん、瀧くん!ふふ。」
「そういえばさ。三葉はここら辺に住んでるのか?」
「え?いや?仕事先がここの近くなの。なんでそないこときくん?」
「あー。俺、ここら辺に住んでるんだよ。もしかしたら近くなのかなってな。」
「そういう事!なんかごめんね?期待に添えなくて。」
「いいや。別に気にしてない。ただ、近かったら会いやすいしなって思ってな。」
「あ、会いやすい!?」
「ん?会わないのか?」
「あ、会う!会いたい!あ、でも、私仕事終わった後とかなら会えるよ?」
「じゃあそうするか。俺も基本的に残業とかなかったらこの時間帯になると思うから。あ、それから、はい。」
「え?」
「連絡先。交換してなかっただろ?連絡手段あった方が楽だしな。嫌か?」
「いや、嫌じゃない!交換する!ありがと。」
「三葉って、ことある事に嬉しそうにするよな。なんつーか、その、可愛いらしいな。」
「え?ふふ。なんてなんて?」
「い、いや。なんにもない。」
「えぇー?聞こえなかったからもう1回言って欲しいな。」
「だからなんにもないって!」
「ほんとに?なんかすっごく嬉しいこと言ってくれた気がするんやけど。」
「だぁーもう!時間もいい時間だしそろそろ帰るぞ!」
「えぇー?もう1回言ってくれないと帰らない!」
「聞こえてるじゃねぇか!ほら、立って。」
「仕方ないなぁ。ほんと、この男は。」
◆◇◆◇◆◇
「それじゃあ、また。三葉。」
「うん。ありがとね。駅まで送ってもらって。」
「全然。こんな時間に女ひとり歩かせる訳にもいかねぇだろ。」
「なっ!お、女誑し!」
「なにがだよ!、、、ほら。電車来たぞ。」
「うん。じゃあね。瀧くん。」
「おう。また。」
俺はそう言い改札から背を向け歩き出す。
「瀧くーん!今日はありがとー!また明日ー!」
大声で俺に向かって言う。
遅い時間帯だから混んではいないが少なからず人はいる。
正直、少し恥ずかしい。
でも、
「あんな顔されちゃぁな。」
正直言うと三葉は多分美人だ。
少なくとも俺はそれ以上の人は奥寺先輩以外知らない。
そんな顔であんな満面の笑みされては敵わない。
「今日ですごい仲良くなったな。三葉、三葉。うん。忘れてない。」
俺はスマホに映し出された彼女の名前を眺めながら言う。
2人の間に結ばれていた繋がりがより強く、より硬く結ばれたように感じた。
◆◇◆◇◆◇
『立花瀧』
スマホに映し出されたその名前を眺める。
「瀧くん、瀧くん。ふふ。瀧くん。」
私は彼の名前を何度も呼ぶ。
それだけで満たされるような感覚に陥り幸せな気分になる。
『今日はありがとう!また明日ね!瀧くん。』
私は彼とのトークルームに1番初めのメッセージを送った。
すぐさま彼が見たという証、既読がつく。
彼も私とのトークルームを開いていたということにさらに嬉しい気持ちになる。
『こちらこそありがとう。また明日、終わったら連絡するよ。おやすみ。三葉。』
瀧くんからのメッセージがきた。
トークルームを開きっぱなしにしていたので既読をつけてしまった。
「な、なんか変に思われたりしてないよね?」
既読を早くつけてしまったことに少し恥ずかしさを感じながら自宅に到着した。
「ただいまぁ。」
「おかえり!お姉ちゃん!」
私の帰宅に元気よく迎えてくれたのはかわいらしいツインテールをした華奢な女の子、四葉だった。
「ただいま。四葉。」
「ご飯用意しとるよ!食べる?」
「先お風呂入ってくる。」
「わかった!温めて待っておくね!」
「ありがとうね。四葉。」
そう言って私は四葉の頭を撫でる。
しっかりと手入れされた艶のある髪の毛。
「もうっ!やめてよ!お姉ちゃん!もう高校生なんだよ私!」
四葉は恥ずかしがって手を払い除ける。
「何歳になっても四葉は私の妹だよ?じゃあお風呂入ってくるからご飯よろしくね。」
「はーい!」
ほんと、何歳になっても可愛い妹だ。
◆◇◆◇◆◇
シャワーヘッドから出たお湯が私の身体を伝い床に滴る。
今日一日の疲れを洗い流すかのように丁寧に身体を洗う。
洗い流した身体を鏡越しに眺める。
「んー、瀧くんのタイプってどんな人なんやろ?」
多分だけど私は美人だと思う。
ただ、私に見合わないほど彼は優しく、強く、かっこいい。
「あー!また瀧くんの事を、、、」
今朝からずっと瀧くんのことを考えてる。
「ほんとにどうしちゃったんだろ。私。」
私は湯船に浸かりながらそうつぶやく。
「ふぅ。あがったよー四葉。」
「おかえりー!ちょうどご飯用意できたとこ!」
「ありがとう。じゃあいただきます!」
「はい!どーぞ!」
「ん、美味しい!」
「ほんとに!?」
「ほんとほんと。四葉はきっと良いお嫁さんになるね。」
「いい人がいないんだけどねー逆にお姉ちゃんは?いい人見つけた?」
「いい人?うーん、」
瀧くんがまず思い浮かんだが流石にまだ好きにはなっていないと思う。多分。
「んー、いないかなぁ?」
「嘘!今日のお姉ちゃん、なんか元気いーよ?」
「ほんとに?いつもと変わらんけどなぁ。あ、でも、今日ある人と会ったよ。」
「ある人?も、もしかして男!?」
「え?うん。」
「お、お姉ちゃんに春が!」
「べ、別にそんなんやないよ!ちょっと考えちゃうだけ。」
「それって好きってことじゃん!」
「え、えぇ!?す、好きなんかなぁ。」
「お姉ちゃんはほんとに年齢とは思えないほどピュアだよね。」
「そんなことないよ!私だって恋愛くらいしたことあるし!」
「へぇーどんな人やったん?」
「えっと、どんな人?・・・あれ?どんな人、やっけ。えっと、たしか糸守にいた時、わざわざ会いに来てくれて、あれ?」
「お姉ちゃん!?どうしたん?」
「え?」
「お姉ちゃん、泣いてる。」
「あ、あれ?なんでだろ。なにか忘れてしまったような、、」
「お姉ちゃん、なんか今日変やよ?疲れてるやない?」
「そんなことないと思うんやけどなぁ。」
「今日は早く寝ない?後片付け私がやっとくから。」
「うん。じゃあお言葉に甘えて、おやすみ。四葉。」
「おやすみ。お姉ちゃん!しっかり休むんやよ。」
「うん。ありがとね。」
私は寝室に入りベッドに寝転んだ。
「はぁ。どうしちゃったんだろ。私。」
今日一日、様々な事を体験した。
悩んでいたなにかがどこかに行ってしまったり、彼の様々な事を知れたし、
昔、好きだった人を忘れてしまったり。
「瀧くん。わ・・・たし。」
そこで私は深い眠りに入った。
と、言うわけで3話目でした。
2人は自分の気持ちに気づいていないみたいです。
次回に持ち越しになりそうです。新海誠監督の他作の描写。
次回予告です。2人はある夢を見ます。その夢のおかげで2人の距離は・・・
そんなことを書くつもりです。お楽しみに。