この小説の前回を投稿して
早2週間、皆様大変お待たせしました。
九校戦ですよ!ちなみに作者は
既にモチベーションがありません。
アニメを見て満足しやがりました。
これではマダオになってしまう!
さて、中間試験は相も変わらず77点を取りながら
別の記載されない評価点で総合7位になった訳だが
何故か、雫から説教されてるのだよ…
「トュール、何で九校戦に出れる実力があるのに誘いを断って出ないの?」
「いや、あの、俺は普通に留学生な訳でして、皆さん日本人が活躍した方が…「それで第一高校が負けたらどうするの?」…そのぉ〜…先輩方が何とかすると思いまして」
「確かに、先輩方は強いよ、でもトュールはどんな競技でも新人戦なら1位争いができるのに出ないのはおかしい、だから出て」
「あの、でm「出て、じゃないと、この前、ワイン飲んでた事をバラす」…はい…分かりました…雫様のご指示に従います…」
「よろしい。」
雫さん…つおい…負けたわ、普通に口論で負けたわ
ワイン飲んでたのは誰も居ない空き教室で
持ってきたチーズとパンで飲んでた時なんだが
何故か雫に見つかってさ…口止めしてもらったけど
まさか、こんな事になるとは…
え?何で神聖な学び舎で酒飲んでんだって?
しょうがねぇだろ!両親から送られてきて
ウキウキ過ぎて夜までに我慢出来なかったんだよ!
あ、勿論、美味かったよ…シャトー リサック
そうして時間は流れ昼休みとなった為
生徒会室に達也共々呼ばれた事もあり
バジルとトマトにカマンベールチーズ
そこに香草で焼いたチキンを挟んだ
バゲットサンドイッチとブドウジュースを持ち
生徒会室まで来た訳だな
フランス人ってか俺の家は特にかな?
昼はバゲットサンドが多いな
そうして、達也の隣で話を聞きながら
手刀でバゲットを切っては1口サイズにした
バゲットサンドを食うを繰り返し
時たまブドウジュースを飲んでいる…
ワインが飲みたい!ビールが飲みたい!
アァァァァァアアッ!(突然の発狂)
あ、九校戦の話になった(スンッ)
「全国で9つある、魔法大学付属高校にとって九校戦は一大イベントなの」
「秋の論文コンペティションは学術研究で、夏の九校戦はスポーツタイプの魔法競技で学校毎に競い合う、当然、学校の面子がかかっているから選手は能力優先で選ばれるは!」
「だから、生徒会が主体となって準備しているんですね。」
「選手の方は十文字君が担当してくれたからなんとかなったんだけど…」
あ、分かったぞ、エンジニア問題だな
昨今では魔工技師が少ないんだよな
特に第一高校から排出される技師が
少ないって話題になってたし
「選手が少ないのもあるんだけど、問題なのはエンジニア…技術スタッフよ」
「まだ数が揃わないのか?」
「えぇ…特に3年生は実技方面に人材が偏っちゃって…でも2年生はまだ、あーちゃんとか五十里くんとかが居るんだけど」
「五十里啓か…彼奴はどちらかと言うと純理論畑で調整はあまり得意ではなかったよな」
「はぁ…せめて摩利が自分でCAD位、調整出来る様になってくれれば楽なんだけど…」
「…いや、深刻な問題だな(目逸らし)」
おう、目を逸らすな渡辺摩利!
才能が無い俺でも出来るんだ!
やれば誰でも出来る!
諦めんなよォ!
おや?達也が深雪に対して目配せをしているが…
深雪さんは〜…その意図を察せてなさそう…
この子、ブラコン拗らせすぎてるからしゃーないね
「ねぇリンちゃん。やっぱりエンジニアやってくれない?」
「無理です、私の技能では中条さん達の足を引っ張るだけかと」
あ、コレは不味い、俺は達也に目配せをして
机下に隠した左手で逃げるぞと合図を出した
俺や達也はCAD調整が出来る=仕事が増える!
つまり…過労死する!
達也からも目配せで了承が出た為
2人揃って立ち上がる。
「では、俺達はコレで…」
「失礼します」
そそくさと俺達は退散する様に扉に向かうが
それを止めたのは中条先輩だった…
ま、不味いぞ!俺は達也に右手のジェスチャーで
どうする?と問いかけると達也は首を"横"に振った
つまり、逃走は諦めようとの事だ…
「あの!だったら司波くんが良いんじゃないですか?深雪さんのCADは司波くんが調整しているそうですし!」
「うぇ?あ…」
そうして、俺と達也を七草先輩が見渡すと
突然机を叩いて立ち上がってから
「そうよ!盲点だったわ!」
「そうか…アタシとした事がウッカリしていた!」
「そうですね、司波君は深雪さんのCADの調整をしてるらしいですし」
その光景に俺は苦笑いをし、達也が話し始めた
「1年が技術スタッフになった例は過去に無いのでは?」
「何でも最初は初めてよ!」
「前例は覆す為にあるんだ!」
「…進歩的なお2人は、そうお考えかもしれませんが、1年生のそれも二科生…しかも俺は、色々と悪目立ちしていますし」
「それは…」
「CADの調整はユーザーとの信頼関係が重要です、選手の反発を買うような人選はどうかと思いますが」
よし!逃げれる!達也ァ!逃げるゾォ!
俺はそう目配せをすると達也も頷こうとしたが
そこを我らが深雪さまぁ〜に止められました
「私は、九校戦でもお兄様にCADを調整していただきたいのですが…駄目でしょうか?」
「そうよね!信頼出来るエンジニアが居ると心強いわよね!深雪さん!」
「はい!」
「じゃあ!放課後に準備会議があるから、そこでしましょ!」
俺は達也の肩を叩き、ドンマイ、俺も何とか手伝うよっと
言葉にしないエールを送ると次は俺の話題になった
なんでやぁ!しかもまた中条センパィ!
「あの〜…そう言えば会長、レイくんもCAD調整が出来るっと渡辺先輩にお聞きしたのですが〜…」
次は俺に達也以外の全員の視線が…っ!
どうする!どうやって逃げる!?
い、嫌じゃ!俺は働きとうない!
「そうよ!トュールくんも居るじゃない!盲点だったわ!」
「そう言えば、実戦能力が高過ぎて忘れていたが、自身のCAD調整も出来ている…トュール、お前は他のCAD調整もできるのか?」
「確か、レイさんは中間試験の成績でもCAD調整理論も模範以上の回答を取りながら7位に入っていましたね。」
「いえ、理論は書けますが流石に実物の調整は難しi
「それに、トュールさんは、確か雫のCADを調整してましたよね?」
…そうだな、確かに一度だけ調整はしたが…俺も達也と同様、一科二科上級生、OB問わずに検挙して回ってましたから、達也以上に悪目立ちしています、CADの調整はユーザーとの信頼関係が重要です、選手の反発を買うような人選はどうかと思いますが」
「うっ…痛い所ね…どうしましょう」
「だが真由美、彼が選手としてもスタッフとしても居ない…つまりは補欠として居ないよりはマシだぞ?」
「それもそうよね…よし!なら、トュールくんは選手として出場しながら、技術スタッフの補欠要員と言う事で!」
「…あの?七草生徒会長?俺は確か選手として出場していない筈ですが…」
「あら?朝の段階で同じクラスの北山 雫さんが十文字くんに直訴した結果、男子新人生のアイス・ピラーズ・ブレイクとクラウドボールに出場決定しているわよ?」
「そんな…馬鹿な…!?お、俺は了承していませんが!?」
「でも、決まっちゃった物は覆せないから、頑張ってね!」
「お、俺の…俺の悠々自適な日本観光が…消えた…!?」
俺はその場で崩れ落ち…達也は溜息を吐いた
そうして、各々がやる事をやっている最中
達也は新調したホルスターにシルバーホーンを
差し込み馴染ませている
その隣で俺は新調したCADの中身を弄っていた
今までは旧式の汎用型で、最大でも20種類しか
登録が出来ない代わりに展開速度が汎用型の癖に
速いのが特徴だったが、その速さを備えながら
最大で60種類を登録できる新型を送られてきたからな
こっちをメインにしながら両手に持つ事にしている。
すると何かの課題をやっていた中条先輩が立ち上がり
達也の方に近寄って行った
「今日はシルバーホーンを持ってきてるんですね!」
「えぇ、ホルスターを新調したので馴染ませようと思いまして」
「あぁ!見せてもらっても良いですか!?」
「…構いませんよ。」
そう言うと、達也はホルスターを取り外し
中条先輩に渡した
「どうぞ」
「うわぁ〜!シルバーモデルの純正品だ〜!良いな〜!この格好!抜き出しやすい絶妙なカーブ!高い技術力に溺れない、ユーザリビティへの配慮!はぁ〜…憧れのシルバー様ぁ〜…!」
「…ガタッ」ビーーー
おや?深雪が失敗している、どした〜?
「深雪さんがミスするなんて珍しいですね〜」
「たまたまでしょう」
そうして達也は中条先輩からホルスターを受け取り
服に付けてから着直している横で俺は出力調整をしていた
今回の議題は足裏から光エネルギーを放出して
自身を強制的にロケットの様に発射しながら
硬化魔法により身体全体を保護しながら
前方から来る圧力をベクトル変換により
身体に当たる前に外側に受け流す機構を取り入れ
着地時には硬化魔法により本体ダメージを無くす
改良型南斗人間砲弾だ、俺…これが完成したら…
大亜細亜連合に撃ち込むんだ…俺を…
それで太陽光爆発で全てを消し飛ばす!
「トーラスシルバーってどんな人なんでしょう?」
「気になりますか?」
「ふぇ?それは気になりますよ!だって、あのトーラスシルバーですよ!?ループキャストの実用化を初めとして僅か1年の間に特化型CADのソフトウェアを10年は進歩させたと言われている天才技術者ですよ!?」
「!?…認識不足でした、それ程、高い評価を得ているとは」
「司波くんはトーラスシルバーってどんな人だと思いますか?」
「そうですね…意外と俺達と同じ日本の青少年かもしれません」
「…ゴトッ」ビービービービー!!!
「…日本人ですか?」
「彼は日本企業のFLT専属ですから」
「所であーちゃん「はい!」お昼休みの内に課題を終わらせておくんじゃなかったの?」
「はっ!会長〜!(泣)」
「少しくらいなら手伝ってあげるから(苦笑)」
「本当ですかぁ〜!」
「それで、課題は一体なんなの?」
「実は、加重系魔法の『技術的3大難問』に関するレポートなんです。重力制御型熱核融合炉の実現と慣性無限大化による擬似無限機関の実現はわかったんですけど、汎用的飛行魔法が何故、実現出来ないのか上手く説明できなくて…」
「魔法で飛行するには加速、減速、上昇、下降をする度に新しい魔法を作動中の魔法に重ねがけしなければならない、必要になる事象改変力はその度に増大して行くので、重ねがけはせいぜい10回が限度、その為、飛行魔法は現実的に不可能である…重ねがけが必要なら作動中の魔法をキャンセルしてから新しい魔法を発動すれば良いと思うんですけど…」
「でも、その程度の事だったら既に誰かが試している筈よね、自己的に領域干渉を展開する様な物なんだし…」
「一昨年にイギリスで会長が仰ったコンセプトの実験が行われていますが、結果は失敗です」
「理由はなんですか?」
「…ココには書かれていないですね。」
「ん〜、達也くんはどう思う?」
「その実験は基本的な考え方が間違っています。「え?」魔法式は魔法式に作用できません、それは領域干渉であっても同じです。魔法式を直接消し去る術式でない限り、対抗魔法であってもこの原則の例外ではありません」
「つまり、余分な魔法をかけちゃってるという事?」
「えぇ、実験を企画したイギリスの学者は対抗魔法の性質を錯覚していたのでしょう」
「成程…それじゃあ、トュールくんはどう思う?」
「まぁ、人間を空に飛ばす…と言う行為をするだけならば足裏から持続するエネルギー噴射をするだけのロケット法がありますが、アレは現実的ではありませんね。圧倒的な想子量が無ければ10分飛べるだけでも御の字でしょうし、飛んでいる最中にかかる圧力は常人では耐えられない…硬化魔法やベクトル変換をしなければマトモに飛べないでしょう。そこから派生したのが、この飛行魔法ですが…まぁ達也の言う通りですね、魔法式は魔法式に作用できない…コレは変わりようが無い事実ですから。」
「自論ですが、飛行魔法を作るとなるならば、重力制御が極短時間…まぁ目測ですが0.5秒間に作用する魔法を連続で発動しながら消える仕組みを作るならばタイムレコーダー機能とループキャストの併用が必須でしょうね。現段階でループキャストを実用出来る技術者はトーラスだけでしょうし、その発動間隔等の設計から市販品への実用化は非現実的でしょうね。でもまぁ、ループ・キャスト・システムの生みの親であるトーラスシルバーの健闘に期待しましょう」
そうして、長ったらしい説明を終えると
キーンカーンコーンっと昼休みの終わりを告げる
鐘の音が聴こえた為、CADを腕に戻し
ゴミを持ちながら扉に向かう
「っ!うわぁ!?」
後ろで中条先輩の悲鳴が聴こえたが無視だ無視
決まったもんは仕方が無いって事で
何とか頑張るとしますか〜…星辰光って使っても
大丈夫よなぁ?
ーーー放課後の第一高校部活連本部ーーー
「これより九校戦でのエンジニア不足をどうするか、その会議を始めます」
その七草先輩の言葉と共に正式に達也を
九校戦のエンジニア担当として決定させるため
生徒会・風紀委員・九校戦選手を集めて会議が開かれた
俺は達也の隣で腕を組みながら目を閉じて待つ
「会長、エンジニアが決まったのですか?」
「生徒会は、技術スタッフとして、1年E組の司波達也くんを推薦します。」
その言葉と共に事情を知らない生徒が一気にざわつく
七草先輩が推薦したのがまさかの二科生だったからだ
ここで当然のごとく否定的な声が上がる
「二科生が!?」
「だが、風紀委員なんだろ?」
「CADの調整なんか出来るのか?」
「…達也さんの実力も知らないのに」
「うん…私も達也さん担当してもらいたいな…」
「納得がいかない者が居るようだが…司波の技能を実際に確かめてみるのが1番だろう」
「具体的にはどうする?」
「実際にCADの調整をやらせてみればいい、何なら俺が実験台になるが…」
「危険です!下手なチューニングをされたら、怪我だけでは済みません!」
十文字先輩の言葉と共に、とある生徒が辞めさせるが
それを七草先輩が代わりにと言うと
また別の誰かが、それを止めた
「では、彼を推薦した私ですから、その役目は私がやります。」
「いえ、その役目…俺にやらせてください、司波達也の戦闘面は知っていますが技術面は知りません」
「桐原か…司波、どうだ」
「問題ありません何時でも行けます。」
「よし、では移動する。七草」
「ええ。じゃあ行きましょうか」
そう言ったのは桐原先輩だった
そうして達也が桐原先輩のCADを調整する為
CADの調整設備が実験棟に向かう事になった
ーーー移動中ーーー
「課題は、競技用のCADに桐原先輩のCADの設定をコピーして即時使用可能な状態にする、ただし、起動式そのものには手を加えない、で、間違いありませんか?」
「えぇ、それでお願い…?どうしたの?」
「…スペックの違うCADの設定をコピーするのは、あまりオススメ出来ないんですが、仕方ありませんね、安全第一で行きましょう。」
その言葉と共に、CADからCADへのコピー&調整が開始された
桐原先輩のスキャニングが完了したと同時に達也は
高速でキーボードで打ち始めた…つまり完全なマニュアル派か
するといくつもの小さいウィンドウが開かれては閉じ
開かれては閉じというのを繰り返している…早いな
それにそろそろ中盤は終わりか
それを覗いた中条先輩は困惑し、大多数の生徒は
文句を言っているが…何故、技術者の端くれである君達が
達也がやっている事に気付かんのだ…
「え?」
「何やってんだ彼奴」
「今どき、キーボードオンリーなんて古すぎるよ」
「へぇ〜完全マニュアル調整か」
「ねぇ、啓、それって凄いの?」
「うん、ただ彼がやっている事がなんなのか、分からない人の方が多いみたいだ」
そうして数分もすれば達也は調整を終わらせた…
うん、早い、早すぎる程だな
こりゃ技師ならA以上は取れんだろ。
「…終了しました」
CADの調整を終わらせた達也は競技用CADを
桐原先輩に渡してから離れた
桐原は若干緊張していたが得意魔法である
『高周波ブレード』を発動すると
その表情が一変し、驚いたものになる。
「桐原。感触はどうだ?」
「問題ありませんね。全く違和感がありません。」
「…一応の技術はあるようですけど」
「あまり良い手際とは思えないね」
「やり方が変則的過ぎる」
貴様ら真面目に技師の端くれなんか?
思考回路が凝り固まり過ぎだろ!
「私は!司波くんのチーム入りを強く支持します!「「「「!?」」」」彼が見せてくれた技術は!とても高度な物です!全てマニュアルで調整するなんて私には真似出来ません!」
「確かに高度な技術かもしれないけど、出来上がりが平凡なら意味が無いよ」
そうして、中条先輩のフォローを殺そうとする
技術スタッフの声を止めたのは
我らが生徒会副会長の服部刑部少丞範蔵先輩…
通称、服部先輩だった、ちなみに良く俺は先輩と
飯を食う仲になっている。言わゆる話仲間だ!
「…桐原個人のCADは競技用の物より、ハイスペックな機種です、使用者にその違いを感じさせなかった技術は高く評価されるべきだと思いますが…」
「まぁ…そう言えなくもないが…」
「会長、私は司波のエンジニア入りを支持します。「ハンゾーくん?」九校戦は当校の威信をかけた大会です、1年生とか前例が無いとか、そんなことに拘っている場合ではありません…!」
「服部の指摘は最もな物だと俺も思う、司波は我が校の代表メンバーに相応しい技量を示した…俺も司波のチーム入りを支持する」
その言葉で、皆、納得して終わる感じの流れだったが
十文字先輩の話しは終わらなかった
「男子新人戦の追加メンバーとして、1年A組風紀委員のトュール・レイを、アイス・ピラーズ・ブレイクとクラウドボール入りを部活連会頭として強く推薦する」
「それと、同じくトュール・レイくんを生徒会と風紀委員は補欠技術スタッフとして、推薦します。」
「な!?技術スタッフも!?」
「そんな無茶な!」
「会長!選手をしながらスタッフなんて無理難題は!」
「ですが、彼の技術力を使わなければならない状態なのは事実です…トュールくん、やれますか?」
「…はぁ…分かりました、ここまで皆さんに知れ渡ってしまったならばやりましょう。ですが飽くまで俺は技術スタッフの補欠であり、本職は選手です。それはお忘れなく。」
「えぇ、それでは会議をコレで終わります。皆さん、各自で解散してください」
その言葉と共に全員が解散していく中
俺は達也に呼び止められた
「トュール、少し良いか?」
「なんだ?達也…いや、その目はそういう事か、そうだな…少し離れた実験棟に向かおう」
俺は達也と共に人が居ない実験棟に向かった
そうして中に誰も居ない事を確認してから
達也と話し始めた
「それで?話ってのは?」
「あぁ、トュールはトーラス・シルバーの事を知っているのか?」
「いや、知らんが?ただまぁ、只者では無いと言うことは気付いているし、達也、お前がその事業に噛んでいる事は知っている程度だ」
「成程な…待て、俺が噛んでいるのは何故、分かった?」
「普通にトーラスモデルを使いながら存在を知っていそうな言動をしてんだろ。それで分かる…あと、トーラスの話題で深雪がミスをしていたからな、そこからの判断だ」
「成程な…「あぁ、あと達也、コレは憶測なんだが」何だ?」
「今回も大亜細亜連合の一派がチャチャ入れをして来そうだ、それと電子金蚕という電子機器を無力化するSB魔法には気を付けろ、アレはCADを無効化する作用がある。良く見て判断しろ、でないと深雪もだが全生徒が危険に晒される「あぁ…分かった、肝に銘じておく」…それと予想では一高が狙われている可能性が高い」
「…それは何故だ?」
達也は訝しげに俺を見るが
俺は目を鋭くして答えた
「九校戦は裏で賭博に使われていてな、優勝する高校にオッズを付けて稼ぐ手法がある…第一高校は2連覇済みなんだ、つまり」
「…優勝候補でオッズ変動が少ない一高が勝たれた場合の損害がマズいと…」
「そうだ、そして、賭博の元締は
「…トュール、やめてくれ…俺の胃が死ぬ」
「俺もやらんよ…だが祖国に楯突くならば俺は問答無用で消し去るつもりだ、それは覚えておけ、達也」
「あぁ、分かったよ、トュール」
「あ、それと…飛行魔法式の完成、祈っとくぜ達也」
「!?おい!トュール!何処でその情報を手に入れた!おい!待て!」
「待たねぇよ〜!あんだけ分かりやすい説明してんなら、気付くっての〜!」
そうして、達也との密会を終わらせた為
全力で達也から逃げながら走って家に戻った
〜西暦2095年7月22日〜
あれかれ2週間がたった、ちなみに、達也には捕まったし
こってり締め上げられたぜ!まぁ達也も反省してたけどな
一高では九校戦の選手とエンジニアの発足式が
行われようとしているのだが
この2週間で俺はアイス・ピラーズ・ブレイクより
クラウドボールの方に力を入れていた
何故かって?アイス・ピラーズ・ブレイクとか
全力星辰光で蒸発させて終了だからだよ馬鹿野郎!
クラウドボールは抜刀術と身体能力…そして身体強化だけで
全てを弾き飛ばしていたのだが…
「こんなんで勝てんのか?」
「…いきなりどうしたトュール」
「いや、何、クラウドボールでかてんのかな〜って思ってな…これならモノリスの方が良かったんじゃね?って思う程に…」
「トュールくんは七草先輩に勝っていたじゃないか、それで何が不満なんだい?」
「いやまぁ…殴り合いが無くて、少し不満」
「やめろ…お前がモノリス・コードで殴り合いをしたら死人が出る」
「そうなんだが…まぁ…決まったものは仕方がないか…」
「あはは…まぁ頑張ろうね…」
俺と達也は隣に立ちながら達也と話していた
え?あと一人は誰なんだって?
技術スタッフの
顔立ちから女の子っぽい感じだが男である。
そうして、達也が深雪からバッジを付けられている
横を見ると…深雪…お前…なんつう顔してんだ…
実の兄に向ける顔じゃねぇ!乙女の顔だよそれェ!
「最後に、1年A組 トュール・レイくん」
おっと、呼ばれたか…俺は前に出て
深雪から、バッジを付けられた
「頑張ってくださいね!」
「技術スタッフとして達也が居るから負けないだろうが…俺も頑張るさ」
「はい!」
そうして全員のバッジ付与が終わった為
拍手が起こった
「それでは!一高の精鋭達に暖かい拍手をお願いします!」
その言葉と共に溢れんばかりの盛大な拍手が起こり
第一高校九校戦発足式が終わり、それぞれの教室に向かったが
俺は上着を着る時に置いてきたアダマンタイト製の刀を取りに
風紀委員会の男子ロッカールームまで来た
「はぁ…それにしても、留学生である俺が九校戦に出るとはな…人生、何があるか分からんものよ」
そうして、2本を帯刀してからロッカールームを出て
教室まで向かって歩き出した所、何故か前から雫が来た
「おや、雫、皆と一緒に教室に向かったんじゃないのか?」
「うん、向かってたんだけど、達也さんからトュールを呼んできてって言われたから、それで男子の教室にも居ないから探してた」
「それは済まない事をしたな、上着を着る為に刀をロッカールームに置いていてな、それを取りに来たのだが…そう言えば何故、俺の場所が分かったんだ?」
「何となく、こっちに居るかなって思ったから、それじゃあ行こう」
「…ふむ…そういうものか、了解した」
そうして、俺は雫と共に教室に向かったが
何故か雫は俺の手を握っている…迷子防止?
〜少年少女移動中〜
雫に手を引かれ教室に入ると
いきなり達也が話し始めた
「来たか、トュール、みんな、紹介しよう、俺の補助件新人戦の選手であるトュール・レイだ」
「ふむ、補助の件は知らんが、紹介されたならば返そう、先程、達也から紹介されたフランス留学生、1年A組のトュール・レイだ、選手以外にも技術スタッフの補欠となっている。飽くまで補助で補欠だから、大体は達也に頼む。」
「よろしくね〜!トュール!」
「よろしくお願いします!トュールさん!」
「トュール、よろしく」
「という事だ、トュール、戻っていいぞ」
「達也、貴様は鬼か?この程度ならば後でも良かっただろうに…はぁ、まぁいいか…ではな」
俺は男子の教室に向かい
ずっと森崎と話していたな
〜そこから9日後の8月1日〜
九校戦への出発日となった本日、快晴である
俺と達也は炎天下の中、2人揃って横並びになりながら
バスに乗る最後の生徒を待っている
「暑いな、達也」
「そうだな、どうにか出来ないか?」
「…太陽光を屈折させて熱を遮断出来るがやるか?」
「是非やってくれ」
「了解っと」
そうして、光を屈折させ熱を逃がし
快適な温度にしながら達也と話し何分間か待っていると
渡辺先輩が灼熱の太陽の下にバスから降りてきた
先輩を見て不思議そうな視線を向けた
多分、達也も向けている
「やぁ達也君に、トュール君」
「渡辺先輩、どうなされましたか?」
「いやなに。真由美がなかなかこないからな」
「渡辺先輩はバスに戻っては?真夏の直射日光の下に淑女が肌を晒すものではありませんよ」
「安心しろ。日傘を持ってきた」
「はぁ……」 「デケェな…」
こんな調子で3人が話していると、
サンダルをぺたぺた鳴らしながら1人の女生徒…
おそらく女生徒が走ってきた。
それは大きめな帽子に女子の制服と同じようなデザイン入りの
サマードレスを着た七草先輩だった。
俺はそれを見て真顔になり、達也は顔を変化させず
出席簿のパネルにある七草先輩の場所をタップする
渡辺先輩は呆れた様子で七草先輩を見る。
俺は技術スタッフの方の車両に乗ろうと歩き出すが
達也に止められた…道ずれかよ
「ごめんなさ〜い!」
「遅いぞ、真由美!1時間半の遅刻だ」
「ごめんね、達也くんにトュールくん、私一人のせいで随分待たせちゃって」
「いえ、事情はお聞きしていますので大丈夫ですよ。時間的には問題ありませんから」
「突然の予定ならば仕方ないと思われますよ。ハイ」
「所で達也くんにトュールくん、これ、どうかな?」
「とても良くお似合いです。」
「そうですね。お似合いだと思います。」
「そう?有難う!も〜ちょっと照れながら褒めてくれると…2人とも言う事無かったんだけど?」
「…ストレスが溜まっているんですね。」
「えぇ?」
「十師族…それも七草家の仕事であれば気苦労も多いでしょう…さっ出発しましょう。バスの中で少しは休めると思います。それとトュール」
「了解、どうぞ生徒会長、ストレス軽減の効果が期待出来るアイスハーブティーです。水分を取りながら熱中症にお気を付けを…では、失礼します。」
「あ、ちょっと!?達也くんにトュールくん!?…何か勘違いしてない?」
そうして、達也と俺は出席簿を持ちながら
技術スタッフ専用車両に戻って行った
「餌食にならんくて良かったな、達也」
「お互い様だろうトュール…」
「まぁ達也が餌食になっていたら、今頃バスの中は氷河期が到来していただろうな」
「何故だ?」
「深雪が嫉妬する」
「…成程…それもそうだな」
そうして、発進した車両の中で
俺は持ち寄った小説を五十里先輩と達也に貸して
3人で読みながら旅?を楽しんだ
え?会話?ねぇよそんなもん、何なら
五十里先輩は山に入ってから暫くして寝たわ
俺と達也は小説に集中してるし
《トュールside終》
《選手バスside》
「んもう…達也くんもトュールくんも、私をなんだと思ってるのかしら!席を隣に誘おうと思ったのに!」
「的確な判断です。「え?」会長の餌食になるのを回避するのは的確な判断だと申しましたが「ちょっ!酷〜い!」もっとも司波くんは相手の魔法を無効化する事が出来るとか…会長の魔眼も彼には通用しないかもしれませんね」
「!んもぅ、知らない!」
「…会長・・・やはりご気分が悪いのですか?先程から落ち着いておられないようですが…」
「ハンゾーくん!え〜っと、そういう訳じゃ…」
「我々に心配させたくないという会長のお心遣いは尊重すべきとは存じましたが…ここで無理をされてますま…す、体調を崩…されて…は…ト、コ…」
「服部副会長、何処を見ているんですか?」
「!?わ、私は別に何も…その!会長にブランケットでもと思いまして…」
「えぇ…?」
「では、どうぞ」
「ぐぁ!?あ、あの、その…カケテ…」
「??…何をしているんだアイツら…」
「はぁ…」
「ん?花音。「はいぃ…」宿舎に着くまでせいぜい2時間だろう、なんでそれくらい待てないんだ??」
「あっ、それ酷いです!そのくらい待てますよ!でもでも!今日は啓とバス旅行が出来るんだ〜!って楽しみにしてたんです!「ハイハイ…」それに、許嫁と一緒に居たいって思うのは当然じゃないですか!だいたい!なんで技術スタッフは別の車なんですか!このバスだってまだまだ乗れるし…分ける必要なんて無いじゃないですかァ!」
「花音、いい加減にしろ」
「でもでもォ〜!!!」
「はぁ…」
「えっと、深雪?お茶でもどう?」
「…有難うほのか、でもごめんなさい、まだそんなに喉は乾いてないの…私はお兄様やトュールさんの様に、この炎天下に態々、外に立たされていた訳じゃないから」
「あ、うん…そうね…」
「…お兄さんの事を思い出させてどうするの!(小声)」
「今のは不可抗力だよぉ〜!(小声)」
「態々、外で待つ必要なんてないはずなのに…何故、お兄様がそんなお辛い思いを…!」
「でも深雪、そこがお兄さんの立派な所だと思うよ、バスの中で待っていても誰も文句は言わないのに、出欠確認というつまらない仕事でも手を抜かず当たり前の様にやり遂げるなんて、なかなか出来ないよ」
「えぇ…そうね」
「深雪のお兄さんって本当に素敵な人だね」
「そうね、本当にお兄様って変な所でお人好しなんだから…ウフフフフ」
「よし!」 「うん」
「…でも、私もトュールと一緒に乗りたかった…」
「雫も!?」
そうして、各々がバス旅を満喫?していると
突然、花音が叫んだ為、皆が外を見る
「あ!危ない!」
反対車線で一台の車がガードレールにぶつかっている。
まだそれだけならよかったのだが
車はガードレールにぶつかった後
その勢いなのかこちらの車線に飛び込んで来た。
そしてあろう事か車は炎上して逆さまになり
屋根がギャリギャリ音を立ててバス集団に突っ込んでくる。
運転手はブレーキを踏み、車体を横にしてバスを止めた。
「!?」
「消えろぉ!」
「止まって!」
「吹き飛べ!」
「馬鹿!やめろォ!!」
「みんな!落ち着いて!」
「魔法をキャンセルするんだ!」
花音と森崎、雫は車を止めようとしたが
それを渡辺と七草が止めた
その後、十文字に渡辺が尋ねる
「十文字、押し切れるか?」
「防御だけなら可能だが、想子の嵐が酷すぎる…消化までは無理だ」
「私が火を!」
「頼むぞ…!」
そう言った瞬間、バスの上から黒い影と共に
何かが飛び出し、バスの前に陣取った
「な!?」 「誰だ!」 「…!?まさか!」
「トュール!?」
そう、トュール・レイ、その人だった
《選手バスside終》
《トュール・レイside》
成程…このやり方は…大亜細亜連合の無頭龍めぇ…ッ!!!!!
俺はすぐ様、隣の達也のみに聞こえる声で尋ねた
「達也…想子の嵐を消しされるか?」
「可能だ…車体は止めれるか?」
「あぁ、無傷で停めてやろう、火はどうする?」
「深雪が止める「了解した」なら行動開始だ」
俺は、まだ止まりきっていない車両の扉を開き
外に飛び出してからすぐ様、バスを飛び越え
燃え盛る車が向かってくる方向に前に立つ
【創世せよ、天に描いた星辰を───我らは煌めく流れ星】
【太陽を受け継ぐ勝利の剣、悉く打ち砕く雷神の槌】
【民衆が求める限り、悪による恐怖から民を解放せよ】
【勝利の光で天地を照らし続けよ、光と共に、新たなる希望が訪れるのだ】
【終末を司る大蛇よ、汝を運命の輪から解き放とう】
【勝利を告げる太陽ソールよ、我が手に光を宿すがいい】
【全てを消し去る悪を───偉大な聖火で焼き尽くさん】
【決戦は此処に在り。さあ傑物よ、この足跡へと続くのだ。】
【約束された栄光を、新世界にて齎もたらそう】
【
俺はその詠唱と共に、達也が想子の嵐を消した後
予想では深雪が、火を止めた為
「フゥッ!ハァ!」
車の前面を脚で停めた、同等の威力で相殺したのだ
俺はすぐ様、中の存在を確認しに行くが…
「事切れている…か、だが確実に分かった…コレは無頭竜だな」
俺はそう言いながら、後ろから来る達也の方を向く
「達也…やはり無頭竜だ」
「そうか…分かった、コレからは」
「あぁ、俺達に手を出したのだ…殺るしかあるまい」
そう言いながら、起きてきた五十里先輩が来た為
達也と五十里先輩の3人で交通整理をしたり
車から死体を引きずり出したり
状況証拠を撮りながら警察を待っていた
〜そうして1時間程度経つ〜
事故後に俺達一同はホテルに到着し
荷物を持ってそれぞれの部屋に入っていく
その中でも深雪は最後まで残り、
エンジニア組の到着を待っていた様だ
達也と俺は警察への引渡しとかをしていたが
そんな遅くはなく選手のバスが到着して
5分ほど遅れてホテルに到着した為
俺と達也と五十里先輩の3人で機材を運んでいる
深雪は機材を運んでいる達也の所に向かったな
《服部刑部少丞範蔵side》
「どうした、服部 「いや…別に」 少なくとも好調って顔はしてないぜ」
「ちょっと…自信を無くしてな…」
「おいおい、明後日から競技だぜ?こんな時に自身、喪失かよ」
「さっきの事故の時 「あぁ、ありゃ危なかったな」 あの時、俺は結局、何も出来なかった…」
「手出をしないだけ、マトモな判断力を残してたと思うぜ?」
「だが、司波さんは正しく対処してみせた、多分、単純な力比べでは、俺は司波さんには勝てないだろう…だが、魔法師としての優劣は魔法力の強さだけで決まる物では無い!しかし…魔法の才能どころか魔法師としての資質まで年下の女の子に負けたとなっては自信を失わずには居られんよ…」
「あぁ、そう言うのは場数だからな〜、その点、あの兄妹は特別だと思うぜ?兄貴の方は多分…ありゃ"殺ってる"な」
「やってる?実戦経験があると言いたいのか?」
「雰囲気がなぁ…4月の事件、覚えてるだろう?「あぁ」俺はあの時、現場に居た、司波の兄弟もな「本当か!」事実だぜ…兄貴の方、ありゃヤバいな、海軍に居た親父の戦友達と同じ…いや、何倍も濃密な殺気をまるでコートでも着込む様に纏っていやがった「…司波さんもか?」直接、見た訳じゃねぇけどよ、ただの女の子の筈ねぇよ。しかし魔法師としての優劣は魔法力の強さだけで決まる物では無いっか…」
「何が言いたい!」
「そのセリフがお前の口から飛び出したと会長が聞いたら、大喜びするんじゃねぇの?…ブルームだウィードだなんて、たかが実技試験の結果じゃないか現に二科生の中にだって出来る奴は少なくない、特に今年の1年生は、な…それと、トュール・レイ、あっちが1番やべぇ」
「…あのトュールか?」
「あぁ、そうだ、アイツも4月の現場に居たんだが、殺気を完全に消しながら動いてやがったし、殺す事に躊躇いが無さすぎる、余りにも慣れすぎてやがる…まるで何度も大戦争を生き延びた奴を見てる感じだぜ?」
「…そうなのか…だが!俺はトュールとは友だ、そんな簡単に仲は裂けない…」
「そうだな、だが、車を止めたあの蹴りは恐ろしいものだぜ?鍛え上げた魔法師でも一撃で死ぬな」
「…あぁ、だけどトュールは一科生の中でも常識人だ、そんな事はしないさ」
「魔法師の検査が厳しい国外への留学をしに来た変な奴だからな、そんなことをする奴ではないな」
《トュールside》
そうして達也達と機材を運んでいると
我らが達也の妹様〜深雪が来た
「お兄様!トュールさん!」
「深雪、待っていてくれたのか?」
「おや?深雪か、お兄様待ちかい?」
「はい!お兄様を置いて先に入れませんよ」
「そうか」
「ところで深雪、火を止めたのは君だろう?」
「はい!そうですよ!それにしても…蹴りで止めるなんて…脚を痛めたり等は?」
「特に無いよ、至って健康さ…達也」
「あぁ、深雪。言っておくがあれは事故ではない」
「え?では人為的な・・・」
「そうだ。あれはわざと起こしたのだろう」
「まぁ犯行者は検討が着いているがな」
先程の事故、達也曰く、あの事故の時吹き飛んできた車に
魔法がかかっており、タイヤをパンクさせる魔法
車体を回転させる魔法、車体に斜め上の力を加えて
ガードレールをジャンプ台として飛び上がらせた魔法
この3つの魔法が全て車内から放たれていたという
俺は見れんから分からんがね?
つまり魔法を使ったのは魔法師である運転手自身なのだ。
ちなみにその運転手は焼死体になっていたが
一応病院にまわしておいた。
「魔法を使ったのは…」
「運転手…つまり、自爆攻撃だ」
「卑劣な…!」
「もとより犯罪者やテロリストと言うのは卑劣なものだ、命じた側が命をかける事例など稀さ」
「それに、テロリストはまだしも、犯罪者は命欲しさが多いからな、この様な犠牲覚悟の突撃など早々起きんよ。」
「はい!分かりました!」
そうして俺と達也と深雪の3人は機材を運びながら
ホテルの中に入っていったが、そこで達也は
ここに居ないはずの人から声がかかる。
その人はバカンスにでも行くのか?
というくらいラフな格好でロビーの椅子に座っていた。
「やっほー。達也君」
「エリカ?」
「エリカ。なぜここに?」
「1週間ぶり!元気してた?「エリカ、貴方、何故ここに?」勿論、応援だけど?」
「深雪、先に行ってるぞ、エリカ、また後で」
「ではな、エリカ、また会おう」
そうして、俺と達也は先輩方が待つ部屋に向かった
そう言えば、エリカの他にも居るのか?
まぁいいか…
《深雪side》
「え、えぇ」
「う、うん、またね〜…って挨拶くらいさせてくれても…」
「スタッフの先輩方が待ってくださってるから…」
「それで、何故、2日も早く…」
「エリカちゃん!お部屋のキーって…深雪さん!」
「美月!あなたも来ていたの?」
受付からもう1人の女子が小走りでこっちに向かってくる。
それはエリカに連れてこられた美月だった。
「深雪さん?どうしたんですか?」
「…派手ね」
「そうでしょうか?エリカちゃんに堅苦しいのは良くないって言われたものですから…」
「そう…美月…悪い事は言わないから早めに着替えた方が良いわ、似合っていて可愛いけどTPOに合っていないと思うから…」
「やっぱり!?」
「あぁ〜そうかな〜?」
「所でやっぱり、ここに泊まるの?」
「はい!」
「このホテルって軍の施設でしょ?」
「そこはコネよ!」
「流石は千葉家ね、でもいいの?エリカは御実家の後ろ楯を使うのが嫌いだと思っていたのだけど」
「嫌いなのは千葉家の娘だからって色眼鏡で見られること、コネは利用する為にあるんだから〜使わなきゃ損よ」
「そうね、でも、試合が始まるのは明後日よ?」
「今晩、懇親会でしょ!?」
「関係者以外は参加出来ないわよ」
「あ〜、それは大丈夫!」
「?」
「あたし達〝関係者〟だから」
《深雪side終》
《トュールside》
俺と達也は技術スタッフの先輩方に挨拶をしてから
1人で車両に戻り機材の点検などをしていた
あと今回は遠征という事で刀は全て持ってきている。
もしアダマンタイトの刀が誰も居ない家から盗まれたりしたら
激怒して日本を地図から消し去ってしまうかもしれんからな!
それにアイス・ピラーズ・ブレイクは服装自由との事なのでな
久々にアドラーの制服が着れるというものよ!
俺は
偶には着て外に出たいものよ!
そうして、刀を持ってきた俺は待っていた達也と
部屋に向かっている最中だが目的は情報交換だ
「達也、先程の会話通り無頭龍の情報を話していく、1度しか言わんから脳に叩き込んでくれ」
「あぁ、分かっている。頼んだ」
「了解だ、ではまず無頭龍は香港を拠点とする国際犯罪シンジケート集団の事だ、名称理由は首脳が姿を表さない事から敵対組織が名付けた事が始まりだろう…まぁどうでもいい、次に単なる犯罪シンジケートではなく、魔法を悪用する犯罪組織で、幹部として取り立てられる為には、魔法師であることが条件になっているって所か、つまりは大体が魔法師だ」
「成程…だからこそ、あの自爆テロを引き起こせたのか」
「そうだ、魔法師としての練度が高い連中は多いんだが、ジェネレーターという非人道的な処置による強化人間を使う位にはだいぶ頭が弱いようでな、組織としては首脳が分からないだけしか取り柄が無い単純な感情に突き動かされる集団だ」
「そうなのか…なんと言うか、トュール、お前が言うと本当にそう思えてくるな…」
「いや、コレマジな、フランスにも進出してきたと思ったら、俺が手を加える前に違法賭博で軍隊に捕まってたからな。」
「…何だか警戒する事に損を感じてきたんだが…」
「だが、行動力だけはピカイチだからな、少しでも尾を出したらぶん殴りに行った方がいい、一高メンバー全員の命に関わるからな」
「あぁ、分かっている、「あぁ、後、首脳の名前も分かっているぞ」…表に出ないから分からないんじゃないのか?」
「表に出てなくても俺の情報網ならば名前程度なら分かる、表の名前は孫公明、本名はリチャード=孫、多分、香港とかに居るから気が向いたら一緒に乗り込んで殺しに行くか?」
「いや、辞めておこう…ろくな事にならなさそうだからな」
「違いないな…そうそう、奴らの日本支部活動拠点は横浜繁華街にある横浜グランドホテルだから、殺しに行くなら行ってらっしゃいな〜」
「そこまで丸裸状態にされるなんて…流石の俺でも同情する…いやしないな」
「せやろ?」
俺と達也は部屋に行きましたとさ、個人部屋だがなぁ!
あ、その後?懇親会まで身体を動かす為に外を走ってたわ
最近は肉体を動かさないで勉学に励んでたからな〜
久々の疾走は楽しいゾい!
懇親会になりましたが、俺は参加しない事にした
理由?んなもん1つだよ、大嫌いな爺さんが居る
な〜にが、魔法師は兵器じゃないだ!
大いなる力には大いなる責任が伴うのだ!
ならば、職務に殉じなければならんだろう!
魔法師を人間として扱いたいなら
全人類に魔法を扱える才能を与えろやぁ!って事になる
人間より上位の能力を扱える奴をこれ以上、優遇したら
どうなるかなど分かるだろうに…っ!
魔法師は兵器である今が1番、安泰であり安静なのだ
イキナリの革新は総ての魔法を扱えない人間を殺す位しか
人権を獲得する手段なぞ無いのだ
「まぁ、そんな事を思っている俺が1番、異端なんだがな…」
そうだ、星辰奏者なんて魔法師より上位存在なんだよ
能力によるが戦略級魔法師なんて普通に現れるのだ
そんな技術体型の粋をつめこんだ化け物が俺だ
真面目に魂を知覚した瞬間に極晃星になるからな〜
どんな能力が発現するか分からんが
ロクなことにならんのは間違いねぇや
それじゃなくても太陽の具現を出来てしまうんだ
次は何だ?事象でも改変してても不思議じゃねぇよ!
「それに、俺の星辰奏者としての能力は未だに達也以外には話していない、原理すら知らないならば、それを解明しようとするのが魔法師共って奴なんだ、負ける気はしないが流石に世界中が敵になったら勝てるかどうか怪しいぞ」
そうして俺は、ホテルの屋上に無断で忍び込み
持ち込んだ安いスパークリングワインを
ラッパ飲みしながら、日本の綺麗な夜景を楽しんだ
あとがき
思えば国籍がフランスであり
何百年程度は続いている貴族の次期当主が
他国の優秀な魔法師の為だけに
日本に帰属するか?って言われたらしねぇんだよな〜…
真面目にヒロインどうしよ?
このままだと全員、叶わぬ恋を追い求める子達になるぞ