ユミアのアトリエ―導きの錬金術師と異界の狩人   作:サバ缶みそ味

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アトリエ初心者です

 至らぬところがありますがご容赦ください


0話 開かれし扉

「―――やっと辿り着いた……」

 

 

 そこは古代文明の時代が存在していた証とされた遺跡。遺跡の先に見える天に貫くほどの高さがある古塔を眺めて男は呟く。

 

 その男は黒と褐色の色合いの騎士のような兜と甲冑を纏い、背中に白と薄紫色の鮮やかな鞘に収まっている大太刀を背負っていた。男は腰のポーチから地図を取り出し何度も視線の先にある遺跡と塔を見ながら確かめる。

 

 

「探索すべき場所はあの先か……よし、もうひと頑張りだぞ」

 

 

 男は振り向き、長年連れ添っている相棒であるオトモに声をかけた。

 

「えー、もうそろそろ日が暮れそうだしここでキャンプを建てて休もうよー」

 

 長い事歩いてきたし日が暮れると夜行性の大型モンスターに出くわすかもしれない。キャンプで休んで探索は明日にしないかとオトモは提案するが男は首を横に振る。

 

「今は休む暇はない。いち早くこの異変の真相を解明しなければ」

 

 

 この大自然に起きている異変、このまま放っておくと全ての自然の生態系の崩壊になりかねない。

 この異変の真相を探るため、唯一の手がかりとされる古文書こと『赤衣の男の手記』を頼りに長い旅路を経てこの秘境へと辿り着いた。

 

「気持ちはわかるけど、休むのも大事だよ。あとお腹空いたしね!」

 

「まったく、お前は気楽だなぁ……わかったわかった、テントは建てる。ちょこっと探索してすぐに休もう」

 

「やったー!」

 

 オトモは嬉しそうにはしゃぎ、男と一緒にテントを建てた。急拵えであるが居心地はかなり良い。

 

「アイテムBOX、装備箱を置いてと……よし、ちょこっと探索するぞ」

 

「その後はちゃんとご飯作ってよ?いつも忘れて寝ちゃうんだから」

 

 オトモと共に携帯食料を食べながら長い旅路に付き合っているもう一匹の相棒である『セクレト』に乗り塔の秘境へと進む。

 

 風化し荒廃した遺跡は静寂に包まれていた。何か書かれていないか、何か変わったものが置かれていないか、何か潜んでいないか、慎重に辺りを見回しながら歩みを進めているが壁画もなければレリーフらしきものもなく、生物の気配すらなくいい収穫がなかった。

 

 

「やっぱりあそこかぁ……」

 

 視線の先は天に貫く高さのある古塔。手がかりはあそこへ行けばあるかもしれない。

 更に奥へと進まなければならないためオトモは拗ねてしまうだろう。だがモドリ玉があるので何とかなる。ジト目で見つめるオトモに気づかないフリをして奥へと進むことにした。

 

 古塔を目指す道中、広い場所へと辿り着いく。円の形になるように建物に囲まれ、色褪せた鉱石のようなものがついた石造りの照明台、中央には太陽のような模様が描かれた石床があった。

 

「ここは……円形広場か何か儀式でも行なわれた場所だろうか」

 

 先程まで何も無い殺風景だったのが不思議な雰囲気を漂わす空気を察知し満遍なく調べることにした。

 

「むむっ、壁に何か描かれてるな?ふむふむ……やはりここで何かしらの儀式が行なわれたのかもな……」

 

 詳しく調べればきっと手がかりを得られるに違いない。壁画の文字とノートに写した古文書を見比べながら解読に集中した。

 

「なになに………『禁忌』………『龍の力』………『光』………『新たなる』『扉』?」

 

 ある程度は解読ができるのだが今わかった部分だけでは理解不能であった。

 

「だーめだ、さっぱりわからん」

 

 重要な手がかりかもしれないがやはり疲れているのだろうか集中力に欠けている。

 

「仕方ない、場所はわかったことだし一先ず今日の探索はここまで。キャンプへ帰ろう」

 

 一度体を休ませて解読は明日にまわそう。オトモと共に美味しい料理を食べようと決めたその時であった。

 

「だ、旦那さん!何か飛んでくるよ!!」

 

 オトモが何かの存在に気付き声をかけてきた。いつでも太刀を構えることができるよう身構えて空を見上げる。

 

 上空にいた何かが急降下し大きな風圧を巻き上げて着地する。吹き飛ばされないよう耐えて降りてきた『ソレ』の姿に目を丸くする。

 

 『ソレ』は剣にも盾にもなる強靭の白銀の翼、槍にもなる鋭さを持つ先端が三叉に分かれた靭尾、白銀の騎士のような風貌のある龍だ。

 

 

 

キュララララララッ!!

 

 

 

「嘘だろ……!?」

 

 

 男は驚きを隠せず動揺する。目の前に現れた『ソレ』の存在を知っている。『ソレ』自ら縄張りから離れてこのような場所にやってくるような習性はないはず。

 何故このような辺鄙な場所に現れたのか理由を考えていると『ソレ』は両翼を前に構えて空中で回転しながら突進してきた。

 

 

「危ないっ!!」

 

 男とオトモは慌てて突進を回避。戦闘態勢に入るが『ソレ』はこちらに構うことなく両翼で建造物を破壊し始めた。突然始めた破壊行動に男は驚く。

 

「なっ……寄生されて凶暴化してる訳でもなく、他者との無用な争いを好まないはずなのに、何故破壊行動を……!?」

 

「旦那さんっ!どうするの!?」

 

 

 何故このような行動をしているのか気になるが、このまま破壊しつくされてしまうと折角の手がかりが得られなくなってしまう。

 

「止むを得ない、ここは撃退させるぞ!」

 

 背負っている太刀を手に取り刃を引き抜く。こちらの戦意を察知したのか『ソレ』は建造物の破壊を止めてギロリと赤い眼光を光らせて睨んだ。

 

キュラルルルル……!!

 

「邪魔をするなら容赦しないってところか……生憎こっちも同じなんでな」

 

 建造物を破壊させないためにも囮となって場所を変えなくては。『ソレ』はどう動くか、相手の動きをよく見て立ち回らなければいけないかなり手強い相手だ。

 

『ソレ』が動き襲いかかろうとした瞬間、突如『ソレ』は動きを止めて空を見上げた。何かと思い続けて見上げると黒くでかい何かがこちらめがけて急降下してきた。

 

 慌ててその場を離れた直後、大きな地響きを立てて『ソイツ』は降り立った。

 

「おいおいおい……マジかよ」

 

 

 男は『ソイツ』の姿を見て驚愕する。『ソイツ』は黒く強靭な腕と翼、全身に刺し貫く鋭い金剛色の棘、強大な両角を持つ、『古龍を喰らう』凶暴と破壊、再生の龍。

 

 

 

グルオオオォッ!!

 

 

 『ソイツ』は大地を揺らすような咆哮を上げ、ギロリと『ソレ』と男とついでにオトモを睨む。

 

「ちょっとこの2体同時はキツイって!!」

「でもやるしかないよ旦那さん!」

 

 

 相手の動きを伺い両者譲らない龍2頭。その龍2頭の間に挟まれ2頭同時撃退をしなければならない窮地。キツイと愚痴をこぼすも男は逃げることはしない。

 

「ちくしょう、やってやらぁ!!」

 

 

 2頭の動きを見るためゆっくりと広場の中央へと動く。まずは閃光玉で1頭のどちらかの動きを止めて対応すべきかと判断した男は後退りしながら腕のスリンガーに閃光玉を装填しようとポーチから閃光玉を取り出そうとした。

 

 

 

ガコンッ

 

 

 

「へっ?」

 

 

 広場の中央、太陽が描かれた石床の真ん中に足を踏み入れたら何かが動きだした音がした。

 

 すると石床の隙間が光り、その光りは伝うように広がっていくと照明台についている色褪せた鉱石が白い光を灯す。一箇所だけでなく同じような照明台も次々広場を囲うように白い光を灯していく。

 

 

「だ、旦那さん何したの!?」

「お、俺にもわからんっ!!」

 

 次第に灯された光が強くなっていき、雷が落ちたかのような轟音を上げて空に向けて白い光が放たれた。

 

 

「うおっ!?な、なんだ!?」

「だ、旦那さん!空を見て!!」

 

 また何か降り立ってくるのかと見上げると白い光が放たれた先に空が割れたかのような白い光の割れ目が顕になっていた。

 

「な、なんだあれは……ま、まさか壁に書かれてた『扉』とかいうやつか!?」

 

 ギリギリ解読できた『扉』という単語が脳裏を過る。

 

 

キュララララッ!!

 

グルオオオッ!!

 

 

 突然、2頭の龍が咆哮を上げると翼を広げ飛び立ち、白い光の割れ目へと突入していった。突然の行動に唖然とするが自分の身体がふわりと軽くなっているのに気づく。

 

「……あれ!?うそ、浮いてる!?」

 

 自分が宙に浮いてだんだんと上へ、割れ目へと吸い込まれるように引き寄せられていた。しかも自分だけでなくオトモもセクレトも宙に浮き、割れ目へと吸い込まていた。

 

「ウニャァァァ!?だ、旦那さーん!!」

 

 何とかして助けようとするが、オトモは男より軽いせいか男よりも先に光の中へと吸い込まれてしまった。

 

「く、くそっ!!一体なんなんだこれは!?」

 

 

 どうすることもできないまま、男は白い光の中へ。身体が軽くなるような感覚に包まれて、男は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 




 ワイルズ楽しいー!!

 アトリエをプレイしつつやっていこうと思います

 更新は遅くなると思うのでご迷惑をおかけします。
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