ユミアのアトリエ―導きの錬金術師と異界の狩人 作:サバ缶みそ味
わりぃ、ソロはやっぱつれぇわ
追記:一部変更を行いました。申し訳ありません
(サポハン呼んで次はクリアしました。尚辛勝)
「ナルガ……なんだって?」
「ナルガクルガね。どんなモンスターなの?」
「ナルガクルガは飛竜種の一種だが陸上樹上生活に適応した体型をしているため瞬発力や俊敏性が特に長けているんだ。樹海や密林に生息していて、獲物を狙う際は茂みから気配を消すように移動し一気に跳躍して刃翼という刃物のように鋭い翼で狩る捕食者、なんだが……」
少し曖昧気味にしつつ疑問が残るように首を傾げるレクスにユミアは気になった。
「だが?何か気になることがあるんですか?」
「……ナルガクルガは縄張り意識が強く、テリトリー内のみを巡回するように移動をする。だから無闇矢鱈に縄張りの外へ出て集落を襲撃するようなモンスターじゃない」
「だったらそいつは縄張り争いに負けた個体じゃねぇのか?」
ルトガーがぶっきらぼうに言い放つがレクスは更に深く唸りながら首を傾げる。
「ナルガクルガは危険度の高いモンスターだ。縄張り争いに敗れたとなると……より凶暴な同種か、あるいはそれ以上に危険度の高いモンスターが樹海にいることになる」
「樹海で何か起きているのかもしれませんね……」
「レクス、ここはひとつアルバーの集落へ行って状況を確かめてみてはどうだ?」
ヴィクトルの提案にレクスは頷き、屈んでアルバーに頼み込んだ。
「現地の状況を見れば何かわかるかもしれない。すまないが集落まで案内してくれないか?」
「まかせてー!」
「よしユミア、ヴィクトル、アイラ。レクスと共にナルガクルガの対処を。また集落の状況がひどい場合は手助けを頼んだぞ」
「団長、任せてください」
「こんなかわいいアルバーを怖がらせるなんて許せない!レクスさん、私も手伝うからね!」
「危険度が高いモンスターだ。僕達も気を引き締めてかかろう」
アルバーの集落があるマルゴー樹海へと赴く準備に取り掛かるユミア達をルトガーは面倒くさそうに眺めていた。
「やれやれ、儲けにもならねぇこったっていうのにやる気があるなぁ……」
「ほらあんたも一緒に行くの!ぼーっとしてないて手伝いなさいよ!」
「あだだだっ!?そんな力いっぱいに引っ張んじゃねえって!」
プンスカと怒るアイラに引っ張られながらも振払うことなくついていくルトガーを見たレクスはすぐに打ち解けてアイラと仲良くなったと微笑んで頷いた。
____
「………なあ、この鳥なのかよく分からねぇやつも連れてく必要あるのか?」
マルゴー樹海の中を進み、アルバーの集落に向かう最中にルトガーはアルバーを乗せて先頭を進むセクレトのセセリに対してぶっきらぼうにレクスに尋ねた。
「いち早く向かわなきゃいけないからね。それにセセリは樹が大きければ樹上も移動できるし、スピードもあるし、そして何よりも滑空もできる!」
ドヤ顔をするレクスにルトガーは呆れながらため息をこぼす。
「いや滑空はいらねーだろ」
「まあそこまで言うなルトガー。不測の事態だ、急いで現地に向かわねばならいんだ」
「もうすぐ着くよー」
高台へと進むとようやく開けた場所が見えてきた。アルバーの集落にたどり着くと現地は想像以上に荒らされていた。
柵は突き破られたように砕け、アルバーが居住していたであろう建物は全て硬い何かで叩きつけられたかあるいは薙ぎ払われたかのように倒壊し、中には鋭利な刃物で斬りつけたかのような跡がついていたりと被害は深刻であった。
あまりにも酷すぎる惨状にヴィクトルとルトガーは目を見開き、アイラとユミアは絶句していた。
「ひどい……ひどすぎるよ……!」
「ほ、他のアルバー達は無事なの?」
ユミアが尋ねた直後、岩場からひょっこりと沢山のアルバー達が覗かせるとわらわらとレクス達のもとへと集まってきた。
「のっぽさん達だー!」
「のっぽさーん!こんにちはー!」
「よかった。アルバー達は無事のようだな」
「うん!昔、ボク達のお友達が作ってくれた隠れ家に隠れてたのー」
「おもてなししたいけど、おうちがメチャクチャなのー……」
「『アワアワのバシャバシャ』がお魚を独り占めしてお魚が取れなくなったところ『真っ黒のギラギラ』が暴れてボク達の食べ物を食い荒されちゃった……」
アルバーの話を聞きながら周囲を見渡していたレクスは深刻そうに息を漏らす。
「まずいな……ナルガクルガがここを縄張りにし始めたか」
「この集落をですか!?」
「あの刃翼による傷と尻尾にある尾棘を地面に突き刺しているのは所謂マーキングだ」
「マーキングつーことはそいつはまたここに戻ってくるってことか……次暴れられたらアルバー達はひとたまりもねぇな」
「呑気にそんなこと言わないでよ!レクスさん、何とかならないの?」
焦るアイラにレクスはしばらく考え込む。
「うーん……ナルガクルガが集落を襲撃し縄張りを作ったのは何か理由があるはず。『アワアワのバシャバシャ』以外にこの辺りで何か変わったことはなかったかい?」
アルバー達は互いに顔を見合わせガヤガヤと話し始める。ああでもないこうでもないと話が盛り上がり、一斉にレクスの方へ向く。
「『メラメラのバサバサ』と『メラメラのスパスパ』が喧嘩して荒らしてたよー」
「うわっ、何か色々出てきたな……」
「レクス、心当たりはあるか?」
「うーむだいたいは……特徴がつかめている。他には?」
「『真っ白のジャラジャラ』がうろうろしてた頃に暴れ始めたよー」
「「!?」」
『真っ白のジャラジャラ』と聞いてレクスとブランは驚き顔を見合わせて確かめあった。
「旦那さん、もしかして……」
「いやまさか……その『真っ白のジャラジャラ』ってこう翼にジャラジャラがついてなかったかい?」
「そうだよー!ガシャガシャののっぽさんの知り合いなの?」
アルバーが陽気にぴょんぴょんしている中、レクスは驚きを隠せないでいた。
「なんだ?もしかしてその『真っ白のジャラジャラ』が原因なのか?」
「その可能性がある……だがそいつは俺とブランのいた世界では絶滅した竜種なんだ」
「絶滅…!?ど、どういうことですか?」
「強いて言えば近年原種返りをして個体数を増えしているばかりだ。それ以前の個体、原種は絶滅している……だからアルバー達が見た個体はおそらく―――」
グルァガオオオッ!!
突然、大樹の奥から獣のような咆哮が響いた。何事かとユミア達がハッとし、咆哮を聞いたアルバー達が怯え始めた。
「『真っ黒のギラギラ』だ!」
「ナルガクルガってヤローが戻って来やがったか!」
「アルバー達は急いで避難して!」
アルバー達はわらわらと走り出して隠れ家である岩場に掘られていた穴へと逃げ込んだ。アルバー全員が避難し、レクス達は武器を構えて待ち構えた。
「ルトガーの武器は面白い仕組みがされてるんだな」
レクスはもの珍しそうにルトガーの武器を見つめる。背負っていた銃口が大きな剣銃かと思っていたら柄が長く展開し大鎌へと変わっていた。
「そういうてめぇも変わった武器を持ってんな。剣なのか斧なのか分からねぇな」
レクスは鋭利な刃が付いた装飾部位が緑の蛍光色で光る斧のような部位を構えていた。
「これは『ハイ=ライエムロード』という名のスラッシュアックス。斧の形態と剣の形態がある武器なんだ」
ガシャガシャと音を響かせながら剣の形態へと変えて見せるとルトガーは目を輝かせた。
「なんだそれ!?かっこいいじゃねぇか!!てかどういう仕組みしてんだ!?」
「ちょっとルトガー!ナルガクルガが迫ってきてるんだから集中しなさいよ!」
隣でアイラがプンスカと注意し、ユミアは苦笑いをする。
「まったくもう……気を引き締めないと。ね、ヴィクトルさん?」
一方のヴィクトルはレクスのスラッシュアックスを凝視し微動だにしなかった。
「……ヴィクトルさん?」
「……ん?あっ……ご、ごほん!ルトガー、かっこいいのはわかるが戦いに集中だ。かっこいいのはわかるが」
「……ヴィクトルさんもスラッシュアックスが気になるんですね……」
「みんな気を付けて!ナルガクルガが来るよ!」
ブランが声をかけたと同時に大樹を飛び越えてモンスターが降り立った。黒い毛に覆われ、翼の部位には鋭利な刃がついており、なによりも体長よりも長くムチのようにしなる尻尾が目立っていた。
「あれがナルガクルガか……!」
「本当になげー尻尾がついてんのか!」
着地したナルガクルガは武器を構えているユミア達の存在に気づくとしなる尻尾を地面に叩きながらギロリと睨み唸り声を上げる。
「グルルルルッ!!」
「か、かなり怒ってるみたい…!」
「レクス、どうする……」
「ここでの戦闘は避けたい。まずはナルガクルガをこちらに集中させて戦える場所へ……ん?」
突如ナルガクルガが後方の空の方へと顔を向けた。こちらは臨戦態勢なのだが気にもしなくなってしまったようだ。
「ど、どうしたんでしょうか……?」
「上空に何かいるのか…」
レクスはナルガクルガが向いている空の先を凝らすて見ると、赤い玉みたいなものがこちらに向かって飛んできていた。あれは何かとよく見るとメラメラと燃える火球だった。
「まずい、火球だ!下がれっ!」
レクスがすかさず叫びユミア達は急ぎ下がる。火球はナルガクルガめがけて迫っており、ナルガクルガは跳んで避けると火球は地面に直撃して爆発をする。ヴィクトル達は爆風に煽られるも防御して持ちこたえた。
「みんな無事か!」
「は、はい!大丈夫です!」
「か、火球って……な、何が起こったの!?」
「てゆうかこんな樹海で火球ぶっ放すやつがいるか!?」
「あの火球……まさか」
レクスがもしやと再び火球が飛んできた上空を見上げる。空を切る音とバサバサと羽ばたく音が聞こえ、赤い翼に赤い甲殻をした飛竜が見えた。
「グルオオオォォッ!!」
「あれは……『火竜』リオレウス!!」
「はあっ!?別のやろーもいたのか!?」
口から炎を漏れ出しながらリオレウスは翼を羽ばたかせて迫ってきた。
「口から炎が……アルバーの言ってた『メラメラのバサバサ』はリオレウスというモンスターのことだったんですね!」
「だがナルガクルガと同時に相手することになるとしたら苦戦を強いられるぞ…」
ヴィクトルの一言でユミア達は不安が過ぎる。戦い慣れているレクスなら問題ないかもしれないが2頭同時に相手するのは厳しいかもしれない。
しかし、リオレウスはユミア達に気にもくれず真っ先にナルガクルガに襲い掛かった。ナルガクルガはリオレウスの急襲を避け、ギロリと睨み唸り声をあげて威嚇する。
「どういうこと?こっちに襲い掛かってこないの?」
「寧ろ互いを敵視しているような……」
「これはもしかして……縄張り争いか!」
「グルオオォォッ!!」
「グルガァァァッ!!」
睨み合った2頭は同時に咆哮をし縄張り争いが始まった。リオレウスが先手を取り火球ブレスを吐く。ナルガクルガはひらりとかわし、対するリオレウスは避け続けるナルガクルガを狙って火球ブレスを吐き続けて襲い掛かる。
「気を付けて!巻き込まれるぞ!」
ナルガクルガが避けるたびに火球ブレスは瓦礫や地面に直撃して爆発する。
「アイラ!後ろに隠れろ!」
「う、うん!」
火球の爆発と爆風から逃れながらアイラはヴィクトルの後ろに隠れ、ヴィクトルは盾で防ぐ。
「ユミア、こっちだ!」
「は、はい!」
ユミアは飛び火する火球をかわしながら縄張り争いの一部始終を見つめるレクスのあとに続く。
「おーい!?オレはどうすればいいんだよっ!?」
「当たらないようひたすら走って!」
ルトガーは巻き込まれないようひたすらブランと一緒に逃げ回った。
火球を吐き続けるリオレウスの猛攻をかわすナルガクルガはリオレウスが火球を吐く一呼吸の隙をついて勢いよく跳んでとびかかった。
「グギュオォッ!?」
翼の根元を噛みつかれ、羽ばたくことを封じられたリオレウスはナルガクルガと取っ組み合いになり高所から落ちていった。
「あっちか!俺達も向かおう!」
「はい!追いかけましょう!」
レクスがすかさず2頭が落下した場所へと急ぎ向かい、ユミアも続いて追う。
「僕達も急ごう!」
「ったく、また走るのかよ……」
「文句言ってないでついてくの!」
ヴィクトル達も続いて追いかける。樹海の広い場所に2頭は落ちたが未だに縄張り争いが続いていた。
取っ組み合いになっていたがリオレウスが尻尾を振り回して追い払い再び飛ぶ。翼を羽ばたかせながら口から炎が漏れ出しているリオレウスが大きく息を吸う。
「グルオオッ!!」
咆哮と共に炎のブレスで薙ぎ払う。危険を察知したナルガクルガは後ろに跳んでかわした。
「グルルルルルッ!!」
ナルガクルガは素早い動きでリオレウスの吐く炎ブレスをかわし、横へ跳んで刃翼で斬りかかろうと跳ぶ。リオレウスは高く飛び上がり躱すと脚の蹴爪で引っ掻こうと急降下をした。
だがリオレウスの攻撃よりも早くナルガクルガは跳んで躱すと体を翻し、尻尾を大きく振って勢いよく尻尾を叩きつけた。
「グルオオォッ!?」
尻尾叩きつけをくらったリオレウスが悲鳴をあげて倒れた。ナルガクルガはダウンしたリオレウスに襲い掛かり喉に噛みつこうとするがリオレウスはすかさず蹴爪で蹴ってナルガクルガを追い払うと羽ばたいて飛び上がる。
「グオオオォォッ!!」
縄張り争いはナルガクルガに軍配が上がったようで、リオレウスが咆哮をあげて飛び去っていった。するとリオレウスが飛んでいった方角に気付いたヴィクトルは血相を変えた。
「まずい…!あの方角、あの先には調査拠点が…!」
このままだとリオレウスが調査拠点を襲撃するかもしれない。急ぎリオレウスの後を追おうとしたがナルガクルガが回り込むように跳んで行く手を阻む。
「グルルルッ!!」
「くっ!今度は僕達が標的か!」
「ちっ、どうすんだ!ナルガクルガを相手しねぇといけねぇし、リオレウスが拠点を襲うかもしれねぇぞ!」
ルトガーは声を荒らげてナルガクルガを睨見つける。ナルガクルガの対処とリオレウスの追跡、2つの事態をこなさなければならなくなり、どうするべきかレクスは考えを張り巡らせていると樹上に朽ちた巨木があるのが見えた。
「考えがある!」
レクスは足元にある石ころをスリンガーに装填して走り出した。ユミア達から離れて走るレクスに気付いたナルガクルガにすかさず石ころを射出。石ころが頭に当たったナルガクルガはレクスを標的に定め追いかけた。
「グルガガガッ!!」
「そうだ!こっちにこいっ!!」
ナルガクルガが大きく跳んでレクスにとびかかるが、そのタイミングを狙っていたレクスは緊急回避をして躱す。
そして起き上がりと同時にスリンガーのクローをナルガクルガの真上にある朽ちた巨木に向けて放つ。クローが巨木に引っかかるとレクスは思い切り引っ張った。
「当たれっ!」
ミシミシと崩れる音を響かせて巨木が落下し、ナルガクルガに直撃した。
「ギュガォォォッ!?」
ナルガクルガは悲鳴をあげてダウンをした。その間にレクスは指笛を吹くと、セセリが駆けつけてきた。セセリはユミア達のもとに近づくと低く屈んだ。
「ヴィクトル!ナルガクルガはこっちで抑える!その間にセセリに乗って駆ければ間に合うはずだ!」
「レクス…!わかった!」
「ヴィクトルさん、私も行きます!」
ヴィクトルとユミアはセセリに乗り、ヴィクトルが手綱を低くとセセリはすぐに立ち上がった。2人が乗ってもへっちゃらなセセリの力強さに2人は驚く。
「ルトガー、アイラ、2人はどうするんだ?」
「へっ、オレはレクスの世界の化け物がどれくらい強いのか知りてぇ。ジジイの助けはてめぇらに任せた」
「私はレクスさんを手助けする!お兄ちゃんとユミアはみんなのもとへ行って!」
「ブラン、ユミア達のサポートを頼む」
「わかった!サポートはボクに任せて!」
ブランはセセリの尻尾にしがみつき、準備はできた。
「ナルガクルガの対処ができたらすぐに向かう!リオレウスの炎のブレスと蹴爪には気を付けるんだ!」
「わかりました。レクスさんも気を付けて!」
「よし、急いで向かおう!」
ヴィクトルが再び手綱を引き、セセリは一気に駆け出して調査拠点がある方角へと飛んでいったリオレウスを追った。
「それでレクス、あのナルガクルガはどう対処するんだ?」
朽ち砕けた巨木を払い、起き上がったナルガクルガはギロリと赤い眼光を光らせてレクス達を睨見つけていた。
「力を見せつけて強引にアルバーの集落の縄張りから追い出す。撃退させるぞ」
ランスと笛のサポハン呼んでひたすら粉塵撒いて必死にネルスキュラクローンしばいて何とか……強いけど楽しい。零式は鬼畜
え?冬のアプデにゴグマジオス?
爆発範囲が鬼畜なビーム、当たらない巨龍砲、迫るタイムリミット……ワイルズ古龍筆頭がおまえかよ……(絶望