ユミアのアトリエ―導きの錬金術師と異界の狩人 作:サバ缶みそ味
モンハン界のモンスターはフィジカルマジカル
「2人とも、魔物の動きをよく見て対処するんだ!」
ヴィクトルはパイルバンカーが内蔵された盾を、アイラは槍を、ユミアは杖銃を構え戦闘態勢に移る。相手は見たことのない鳥の魔物。どう動くかわからない故に油断したら大怪我になりかねない。
「クルルォォッ!!」
鳥の魔物が片足で立ち、右翼を地面掠る勢いでフルスイングしてきた。鳥の魔物がいきなり力技をしてきたことにぎょっとしながら3人は避ける。
「危なっ!?細身のくせにパワフルじゃん!?」
「しゃべる暇は無い!アイラ、もう一撃来るぞ!」
ヴィクトルが注意した通り、鳥の魔物が続けて左翼で同じようにフルスイングする。
「うわっ!?このっ……危ないってば!!」
アイラは鳥の魔物の攻撃を避けて槍を振るう。脚を狙うつもりだったが頑丈なのか『ガキンッ』と堅い音を響かせ弾かれてしまう。
「か、堅っ!?」
「クルォォッ」
鳥の魔物が隙を晒したアイラを狙って頭突きを振り下ろそうとした。
「させないっ!」
ユミアは杖銃で狙いを定めて銃弾を放つ。狙いは鳥の魔物の頭部。頭部に当たりはしたものの、『カキンッ』と堅い音を響かせ銃が弾かれる。
「は、弾かれた!?」
鳥の魔物の頭部がやや左に反れてアイラへの頭突きを遮らせることができたが鳥の魔物はギロリと睨み標的をユミアへと切り替えた。
「っ!!」
ユミアは臆せず鳥の魔物へと撃ち続けた。しかし鳥の魔物が翼で防ぎ、何度も銃弾は弾かれる。
「ヴィクトルさんっ!!」
「おおおおっ!!」
ユミアが撃ち続けることで鳥の魔物の動きを足止めし、その隙にヴィクトルがリロードされたパイルバンカーで鳥の魔物の頭部に一撃をぶつける。
「クルルォッ!?」
『ゴスンッ!』と鈍い音を立て鳥の魔物が怯んでよろめく。しかし手応えは浅く、鳥の魔物はすぐに体勢を立て直すと嘴から炎が溢れ出した。
「グルォッ!」
首を振るわせ口から火球を数発吐き出し、火球はバウンドしながらヴィクトル達に向かっていく。鳥の魔物が火の玉を吐いたことに焦り、ヴィクトルは盾で防ぎユミアとアイラは迫りくる火の玉を躱す。
「くっ…!跳ねた跡の炎にも気をつけるんだ!」
「うわっとと!!鳥なのになんで火の玉を吐いてくるの!?」
「というか見た目からして鳥なのか疑わしいよ!」
鳥だけにトリッキーな動きをするだけでなく自分達の攻撃が効いているのかわからないのが3人に焦りを募らせていた。
唯一いけそうなのが手応えが浅いがパイルバンカーによる頭部への一撃。もう一度鳥の魔物の足止めをしようとユミアは杖銃で魔物の頭部を撃ち続けた。
「クルルッ、クルルッ!」
だが鳥の魔物は鳴き声と共に尾をこちらに向けてステップを踏んで銃弾を躱してユミアに迫るとムーンサルトキックを放った。
「ぐっ…!?」
危険を察し防御をしたのが幸いか、体に蹴りをくらうことはなかったが衝撃を受け止めきれず吹っ飛ばされてしまった。受け身を取り、杖銃が壊れてないか確かめる。
「よ、よかった。壊れてな……痛っ」
衝撃が強かったか腕にズキリと痛みが走る。動きが鈍ったユミアを狙って鳥の魔物の嘴から炎を溢れ出す。
「また火の玉を吐くつもり!?」
「そうはさせるものかっ!!」
ヴィクトルが鳥の魔物が火の玉を吐く前にパイルバンカーによるアッパーブローを放つ。
顎に一撃をくらった鳥の魔物は怯んで頭を仰け反らせ火の玉を吐くのを止めた。するとギロリと睨み、鶏冠を傘のよう広げヴィクトルに向けて勢いよく頭突きを振り下ろす。
『これを防がなければヤバイ』。頭に過ぎり咄嗟に盾で防ぐが大きな鈍い音を響かせ、腕から全身にかけて強い衝撃が一気に駆け巡る。衝撃と激痛を受け止めきれずヴィクトルは大きく吹っ飛ばされてしまう。
「ぐあぁっ!?」
「お兄ちゃんっ!?このっ……!!」
キッと睨んだアイラが鳥の魔物に向けて槍を振るう。槍の連撃が魔物の胴体に当たりはしたが手応えが薄い。
「アイラ危ないっ!」
ユミアが叫び気づき距離を取ろうとしたが時は既に遅し。鳥の魔物の翼によるフルスイングが襲いかかる。
「しまっ……うぐっ!?」
範囲が広い薙ぎ払いが横腹に当たり吹っ飛ばされる。鳥の魔物は続けざまに追い打ちをかけようとアイラに襲いかかろうてした。
「やらせない……っ!」
腕の痛みに耐えながらユミアが杖銃を撃つ。何度も頭に当たり、鳥の魔物は苛ついたのか標的をユミアに変えると鶏冠を傘のように広げ、前方へ突き出してジグザグに蛇行しながら突進してきた。
「……っ!?」
ふらついたような突進だが狙いは明らかに自分。迫る魔物の突進をギリギリのところで回避する。
しかしホッとしたのもつかの間、魔物はUターンしてユミアめがけて突進をした。
「――――あっ……」
避けられない。迫る魔物の突進に動けずにいたユミアに冷たく黒い予感が過った。
―――まだ、まだ何も進んでないのに。こんな、こんなところでやられるわけには―――
「うおおおっだらぁああああっ!!」
その時、岩場を飛び越えレクスが飛び出すと、飛ぶように跳んでユミアを抱えて転がり鳥の魔物の突進を躱した。
「ま、間に合った……怪我してないか!?」
「れ、レクスさん!!」
レクスはユミアを起こし、突進して滑るようにこけた魔物を見据える。
「まさか『傘鳥』アケノシルムがいるなんてな……」
「アケノシルム……レクスさん、あの魔物を知ってるんですか?」
「知ってるもなにも、俺のいた世界に生息する『鳥竜種』だ」
「鳥竜種……って、あれドラゴンの一種!?いやそれよりもアイラとヴィクトルさんが!!」
「怪我してるのか?それなら……」
レクスは腰の後ろにつけていた緑色の液体が入った小瓶を3つユミアに渡す。
「応急薬を取られなくてよかった。ちょっと苦いけどこれを飲ませてあげて」
魔物がこけている隙にユミアは急いで倒れているアイラの下へ走る。
「アイラ、これを」
「うう……に、苦っ……え?い、痛みが無くなった!?」
「私の腕の痛みも……どういう仕組みなのこれ?」
飲むと少し苦いがユミアの腕の痛みとアイラの横腹についた傷が無くなったことに2人は驚く。
「き、傷まで治ってる……こ、これって何?」
「レクスさんが持ってた応急薬だよ。ヴィクトルさんにも飲ませないと」
続いて倒れているヴィクトルを起こして応急薬を飲ませると、腕の痛みが治ったことにヴィクトルも同じように驚愕する。
「い、痛みが消えた……あの道具は一体……」
「3人とも、本当にすまない!!」
レクスが頭を深く下げて謝る。
「俺を探していたのに、アケノシルムに襲われて怪我を負わせてしまった……本当に迷惑をかけてしまった」
「レクス……いや、君はすぐに駆けつけて僕達を助けてくれた。それだけで十分だ」
「さっきの応急薬とか詳しく聞きたいけど……アケノシルムだっけ?知ってるってことは対策もできるってことだよね?」
「もちろん。アケノシルムなら動きもだいたいわかる。気を付けて立ち回れば………」
レクスは背中に手をやるが何かを掴もうとする手は空を切った。
「………あっ!!太刀がないのすっかり忘れてた!!」
ユミア達はずっこけそうなった。レクスの言う太刀とやらは今は団長が預かっている。
「そのレクスさんがいう太刀ってやつがあればいいのね?」
「ああ、それさえあればどうにかなる」
起き上がった鳥の魔物こと、アケノシルムはレクスに狙いをつけて跳ねると頭突きを振り下ろす。レクスは振り下ろされる頭突きを前転して躱す。
「っと!嘴や蹴りもやっかいだが、何よりもこいつの頭突きはかなり痛いぞ!」
「それを早く聞きたかった。ユミア、アイラ、2人はすぐに団長に伝え、彼の太刀を持ってきてくれ!」
「わかりました!レクスさん、待っててください!」
「あれ重たいけど……急いで取ってくるからね!」
ユミアとアイラはが急ぎ拠点へと走り出す。そんな2人をアケノシルムは目で追い、逃さまいと追いかけようとした。
「そっちへ行かせるかっ!」
レクスはアケノシルムの前に立ちはだかり、身を低くしながらアケノシルムの攻撃を避けて落ちている石ころを拾う。
「スリンガーがあるのが幸いだな……!」
左腕に装着されている弩を展開し石ころを装填。狙いをアケノシルムの頭部に定めて発射する。
「クルルルッ!!」
アケノシルムは石ころが頭に直撃して苛立ったようで標的はユミア達からレクスへと切り替えた。
「ヴィクトル、さん…でしたっけ?貴方も早く安全な場所へ」
「ヴィクトルで構わない。僕はユーステラ騎士団の一員……騎士として君を置いていくわけにはいかない。できることをやらせてくれ」
「……わかった。あいつの頭突きには注意して」
______
「だ、団長さぁぁぁんっ!!」
2人は猛ダッシュで拠点へと戻った。息を荒げながら戻ってきた2人に団員達は何ごとかとざわつくが、ユミアがレクスを連て帰らずに戻ってきたことに髭の調査団幹部の男性は厳しい目つきでユミアを睨む。
「どういうことだ。あの男を連れ戻せと言ったはずだが?」
「待て……ユミア、ヴィクトルも戻ってねぇしその慌て様から何かあったんだな?」
エアハルトが髭の幹部を諌めて尋ねるとユミアは息を整えて口を開く。
「レクスさんを追っている最中に『一本足の白い魔物』に遭遇。ヴィクトルさんと駆けつけてきてくれたレクスさんが戦っています」
未確認の魔物に遭遇し応戦していると報告を聞いて調査団全員が更にざわつく。
「レクスさんが言うにはその魔物は『傘鳥』、『アケノシルム』という名が。そのアケノシルムと戦うには彼の太刀が必要なんです!団長、彼にその太刀を使わせる許可をください!」
団長に頭を下げるユミアの話に眉唾物かとデタラメではないかとレクスとかいう怪しい男に加担してるのではとざわつかせながら団員達は疑いの眼差しを向ける。
「団長、ユミアの言うことは本当です!それにレクスさんは私達を助けてくれました。今もお兄ちゃんと一緒に戦ってます……団長、信じてください!」
アイラも続けて頭を下げる。そんな2人をエアハルトは沈黙したまま腕を組みじっと見つめる。
「…………おし、わかった。男手でも運ぶのに苦労した大きな太刀だ。気を付けて持っていけよ?」
団長の言葉に2人は顔を上げ、エアハルトは苦笑いして頷いた。
「そのかわり、レクスにはちゃんと戻って説明するようにと伝えるんだぞ?」
「あ、ありがとうございます!」
「ユミア、せーので運ぶよ!」
2人は重たい太刀をレクスの下へと急ぎ運んでいく。エアハルトはそんな2人を見守りなが腕を組み頷く。
「団長、あのレクスとかいう男を信じてよろしいのですか?それに一本足の白い魔物1頭程度、数で押せばいけるはずかと……」
「………信じるさ」
髭の幹部の質問にエアハルトは一言だけ返し、ユミア達とレクスが戻っくるのを待った。
________
「クルルォォッ!」
アケノシルムが右の翼を力強くフルスイングをする。
「よっ!」
「くっ!」
レクスは前転して躱し、ヴィクトルは盾でアケノシルムの攻撃を受け流した。
「それでレクス!何か相手にダメージを与える手はあるのか!」
「環境生物とか、落石とかがあればいいんだが……」
レクスにとってここは見知らぬ世界で見知らぬ場所。戦闘に使える環境生物も無ければ落石ダメージを狙える場所も知らない。
「……他に手はある!」
レクスは石ころを沢山拾ってスリンガーに押し込める。左腕を軽く振るうとスリンガーからクローが展開された。
「なんだ太刀以外に近接武器があるじゃないか」
「これはクラッチクロー。武器にはならないし普段は滅多に使わないが……!」
レクスはアケノシルムの頭突き攻撃を躱すとクラッチクローからワイヤーが伸びてアケノシルムの頭部に引っかかるとワイヤーに引っ張られるようにレクスはアケノシルムの頭部に接近した。
「からの……ていっ!!」
「クルルッ!?」
クラッチクローで引っ掻き、アケノシルムは怯んで90°向きが変わる。
「石ころの全弾発射だ!くらいやがれっ!!」
レクスはスリンガーに沢山装填した石ころをアケノシルムの顔面に全弾一気に発射した。全弾放たれた衝撃に押されてアケノシルムはあらぬ方向に走り出され、岩壁に衝突しダウンした。
「ククォォォッ!!?」
「おっし、ダウンとったり!」
「効いている……!レクス、これならやれる!!」
「あー……しばらくぶっ飛ばしは無理だ」
アケノシルムは起き上がるとギロリと睨み鶏冠を傘のように広げ、嘴から炎が溢れ出す。
「クルルォォォォォッ!!」
「あれやると確実に怒り状態になるし、怒ってる間は危ないからぶっ飛ばしはできない」
「どういう仕組みなんだそれは!?」
ツッコミを入れたいがアケノシルムが首を上げ、横に振りながら火の玉を連続で吐いた。
「気をつけて!あの火の玉はカーブするぞ!」
レクスの忠告通り、放たれた火の玉はカーブを描き跳ねながらふりかかる。レクスは慌てることなく躱し、ヴィクトルも彼を続けて火の玉の軌道を見ながら躱す。
「怒り状態が収まるまで僕がヘイトを稼ぐ!レクスは先程の攻撃をもう一度頼む!」
「すまない、太刀が戻るまでの辛抱だ!」
太刀が戻るまで、クラッチクローによるぶっ飛ばしでダメージを与えるしか手はない。
「れ、レクスさーん!!」
レクスは声がする方へと振り向く。ユミアとアイラが急ぎレクスの太刀を持って来ているのが見えた。
「お、お待たせ!太刀を持ってきましたよ!」
「すっごく重たかったぁ……変な所に筋肉がつきそう……」
「おぉっ!まさしく俺の太刀、『破邪之太刀イチモンジ』。ありがとう助かる!」
レクスは太刀を片手で持ち太刀を背中に背負ってアケノシルムへと駆ける。二人がかりでも重たかった太刀を軽々と持ち、苦にもならずに走れるレクスにユミアとアイラはぎょっとする。
「か、片手で……?ユミア、本当にレクスさんて、人間?」
「ち、力持ちなんだと思うよ……たぶん」
「ヴィクトル、援護ありがとう!後は任せてくれ!」
「あぁ!頼んだぞ!」
ヴィクトルは下がりると、アケノシルムが鶏冠を前に出してまっすぐレクスに向かって突進をしま。レクスは動かないまま、太刀を居合の構えて迎え撃つ。
直撃する寸前、レクスは躱して力強く太刀を抜刀する。
「そりゃあっ!!」
横薙ぎの一閃。強い斬撃がアケノシルムに一撃を与え、アケノシルムは怯むと自慢の鶏冠が破けた。
「一撃が効いている!」
「あれが……レクスさんの太刀……」
白鞘から抜かれた刀身は蝶の紋様が描かれた淡い青紫色の美しい刃。よく見ると刀身に白いオーラが纏っている。
「よいしょっ!」
続けて太刀で踏み込んで斬りかかる。自分達の武器では手応えが浅かったがレクスの太刀による攻撃は手応えが深くアケノシルムにダメージが入っているように見える。
「クルルォッ!」
「見切った!」
アケノシルムによる翼の薙ぎ払いが迫るとレクスは横に弧を描くように回って攻撃を躱し、カウンターで横一文字で斬りかかる。
「もういっちょここで気刃大回転斬り!」
更に回転して横に一閃。アケノシルムは怯み、太刀の刀身に黄色のオーラが纏った。
一方的にくらっているアケノシルムは怒りを覚えたか、ステップを踏みながら迫り円月蹴りを放つ。
「ぬっ!!」
当たるまいとレクスは躱すとアケノシルムに隙ができている間にゆっくりと間合いを取りながら太刀を円月を描くように構えて力を溜める。
「こぉぉぉ………ここだっ!」
力を最大に溜めた回転斬りをアケノシルムの翼に放った。すると太刀の刀身が真っ赤なオーラに包まれた。
「クルルォォッ!」
力強い頭突きを放ちレクスに襲いかかるがレクスは軽く躱すと同時に太刀の一撃を与える。バキリと音を響かせ翼に傷が入りアケノシルムは怯む。
「ふっ!!」
もう一撃回転斬りを放ち、半回転して再び回転斬りをしてダメージを与える。アケノシルムが後ろに下がり距離を取ると鶏冠を広げた状態で前に突き出しレクスめがけて蛇行しながら突進をした。
「よっと!」
レクスはアケノシルムの突進を躱し、Uターンして再び攻めかかるアケノシルムに対して居合の構えを取る。
「だりゃあっ!!」
アケノシルムの突進をいなして抜刀居合気刃斬りの一閃を放つ。一撃をくらったアケノシルムは大きく怯んだ。
「今だっ!」
刀身を纏う赤いオーラが光り、レクスは突きを放つ。突きをくらうもアケノシルムは翼で薙ぎ払いレクスを吹っ飛ばそうと振るう。
「クルルォッ!」
「よっ!」
アケノシルムの胴体を土台にして高く蹴り上がり翼の一撃を躱す。
「こいつをくらえぇっ!!」
縦に力強く振り下ろす、気刃兜割りを放った。強烈な赤い一閃が迸るとアケノシルムの身体に連続した斬撃が刻まれた。
「ふんふんっ!!」
レクスの攻撃は止まない。左右に力強く振ると無数の斬撃が刻まれ……
「せいやぁっ!!」
後ろに回転しながら斬り下がり、背中に背負い直した鞘に戻すと同時に強烈な連続した斬撃がアケノシルム身体に刻まれる。
「グルォッ!?ククオォォ……」
大きく怯るんだアケノシルムがよろめき、力弱く鳴いて大きな音を立てて倒れて事切れた。
「………討伐完了。よし、もう大丈夫だ」
戦闘を終えて安全が確認されるとレクスは一息ついて自分の戦いを見てくれていたユミア達の方へと視線を向ける。
ユミア達はレクスの戦い方を見て驚きのあまり言葉を出せないでいた。
「これが、レクスさんの世界での戦い方……」
「………な、なんというか気迫迫るものがあったな」
「というか刀にオーラが纏ってたし!?魔法か何かなの!?」
自分達ではどうすることもできなかったアケノシルム相手にダメージを与え、倒した。想像を超える『狩人』とは一体何かユミアは気になってたまらない。彼女は真剣な眼差しでレクスを見つめる。
「レクスさん、急ぎたい気持ちはわかります。だけどこのままだと調査団の人達は貴方に強い不信感を抱いてしまう。どうか拠点に一度戻って団長達に説明してくれませんか…?」
レクスはどうしようか悩んでいたが、同じように頷くアイラ、そうした方がいいと目で答えるヴィクトルを見て深く頷いた。
「そうだよな……これ以上迷惑をかけるわけにはいかない。わかった。拠点に戻ろう。それからちゃんと説明しよう、『狩人』とは何かを」
破邪之太刀イチモンジ……火属性は低いけど珠でカスタムできるし、見た目がかっこいいのでこれにしました。
戦闘が少しゴリ押し感が……これからユミア達の武器も強化、できたらいいなぁ……