ユミアのアトリエ―導きの錬金術師と異界の狩人   作:サバ缶みそ味

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 本編よりちょっとマイルド

 アトリエ初心者ですけど……調査団の人達、ユミアの錬金術に対して圧強くない?

 まああの事故見たら……し、仕方ないのか……?

あと最初の選択肢の選択後、ひねくれてるよぉ……




6話 グリムビーバーの討伐、見つけた痕跡

「一先ず……うん、一先ずはヨシとしよう」

 

「お兄ちゃんがあそこまで悩むの初めて見た……」

 

 ヴィクトルはレクスのレンキンスタイルとやらは今も理解が追いついていないのだがとりあえずヨシと自分に言い聞かせた。

 

「じゃあ2人の錬金術は見たことだし、団員達の手伝いにいこっか!」

 

 調査団達はここ最近調査拠点付近を彷徨きだしたグリムビーバーの群れの対処をしている。団員達の力になれるとレクスとブランは張り切りだす。

 

「よーし、モンスターの撃退なら任せとけー!」

「ボクらにお任せ!」

 

「レクス、討伐したあのアケノシルムだが……君のいた世界のモンスターについて調査団全員に知ってもらいたいと思う。今後の調査のために調査団が回収してもいいだろうか?」

 

 名前は知ったが『一本足の白い魔物』という曖昧な認識のため未だに信じきれていない団員もいる。レクスの世界にいてこのアラディスの大地に根付いたモンスターの存在を知るためにもいい機会ではないか、とヴィクトルは話した。レクスとブランは顔を見合わせしばらく悩んだが首を縦に振る。

 

「狩猟したモンスターは数回剥ぎ取りをしてから残りは大地に還す。まあ調査や研究のために回収し、その後は大地に還したりしてるから調査団もそうしてくれるなら問題はないよ」

 

「すまない、感謝する。それじゃ行こう」

「たぶん皆ビックリするだろうなぁ……」

 

 グリムビーバーの対処の指揮をとっている調査団幹部のいる調査拠点へヴィクトルとアイラが先導し、レクスとブランが大張り切りであとに続く。無邪気に張り切りるレクスとブランを見てユミアはクスっと笑いアトリエをあとにしようとした。

 

 

―――へ――

 

「っ!?」

 

 突然誰かの声が頭の中に響いた瞬間、激しい頭痛が起きて思わず座り込んでしまった。ユミアは痛みに耐えながらふらつきながら辺りを見回すが誰もいない。頭痛は消えたがそれでも尚、誰かの声が頭に響く。

 

――帝――した――この――眠――ナ――

 

 

 そして頭に過る謎の声は聞こえなくなった。ユミアは注意しながら再び見回す。

 

「フラミィ、今なにかあった……?」

 

『微小なマナの揺らぎは感知しましたがそれ以上の情報は得られていません』

 

「……それだけ?」

 

 

 確かに聞こえた謎の声。自分だけしか聞こえなかったのかと疑問に思った。

 

『フラミィの持つ機能はユミアが調整したものであり、その上限はユミアの錬金術の実力に依存します』

 

「えぇ……レクスさんとブランちゃんの言葉は翻訳できたくせに。なんでこんな生意気になっちゃったんだか……」

 

 もう少し融通が利くよう調整すべきかとユミアは悩む。

 

「ユミア、頭痛そうにしてたが大丈夫か……?」

 

 ふと気づくと入口の隅でレクスとブランが心配そうにひょっこりと顔を覗かせていた。

 

「さっきの錬金術って体力いるの?ちょっと休憩する?」

 

「あわわ……だ、大丈夫だよ!ちょっとマナの揺らぎを感じ取っただけだから!」

 

「……回復薬いる?いや疲れなら元気ドリンコか……いる?」

 

「も、もう大丈夫です!さあヴィクトルさんとアイラを待たせちゃってるから張り切って行こー!」

 

まさか一部始終見ていたのか、健気な2人には申し訳なさ半分気まずさ半分のユミアであった。

 

___

 

 調査拠点へ戻り調査団幹部の下へ向かう最中、レクスは団員男女数名がユミアを見てひそひそと話しているのを見つけた。

 

「……あれがうわさの」

 

「そうそう、例の錬金術士だよ。団長が呼んだっていう……確かあの子母親も錬金術士なんだってさ。よりにもよって、なんで親子2代で……」

 

「気になるなら直接聞いてみたらどうだ?」

 

 びくびくしながら話す女性の団員に男性の団員が茶化すと女性は慌てて首を横に振る。

 

「ほ、本気!?相手は禁術の使い手だよ?万一怒らせて、呪われたらどうすんのさ!?」

 

「何か、困りごとですか?」

 

「「どひゃぁっ!?」」

 

 ひそひそと話す2人が気になってしまいレクスがひょっこりと話しに割って入る。いきなりレクスが乱入してきたことに2人の団員はビクリと驚いた。

 

「は、は、ハンターのレクス……さ、さんでしたっけ?」

 

「はいどうも。俺達を見て話しをなさっるので何か困ってるのかなーって、よろしければ力になりますよ?力持ちなんで!」

 

「あ、いえ、な、なんでもないですーっ!!」

 

 2人の団員はあたふたとその場を離れていった。1人取り残されたレクスはきょとんとして首を傾げた。

 

「……あれぇ?」

 

「『あれぇ?』、じゃないでしょ旦那さん。いきなり話しかけられたらビックリするよ」

 

「もーレクスさん、すぐ離れたらダメじゃないですか」

 

 ユミアが肩を竦めてレクスを注意する。

 

「いやーすまない、つい気になってしまって……俺の悪いクセだ」

 

「まったく……でも、ありがとうございます」

 

 優しく微笑むユミアにレクスはハテナと首を傾げ、そんなレクスにブランはジト目で見つめため息をこぼした。

 これ以上道草を食うわけにはいかないので急ぎ幹部の下へ。そこにはレクスとユミアに厳しい視線を向ける髭の男性幹部と幹部補佐の女性が待っていた。

 

「ようやく来たか。お前の相棒とやらは……って何だそのでかい猫は!?いや、猫が相棒だったのか!?」

 

「猫じゃなくてアイルーだよ!はじめまして、ボクは旦那さんの相棒のブランっていいます!」

 

「喋った!?で、でも…かわいいっ!」

 

 髭の男性幹部はブランにぎょっとし、幹部補佐の女性は撫で撫でしたい気分になった。

 

「ま、まあ構わん……いや構ったほうがいいのか……と、兎に角!グリムビーバーの群れが拠点周辺に縄張りを作り出した。中には拠点を襲撃した個体もいる。団長の指示でこの集中的に近辺のグリムビーバーを討伐することになった」

 

「襲撃されて怪我を負った団員もいて、怪我人の救護も手伝ってほしいの」

 

 どちらも重要な任務になる。ヴィクトルはどちらの任務を選ぶかヴィクトルは考えたが、今は人数(ブランも含めるべきか悩んだが)はいる。

 

 

「わかりました…ここは二手に分かれよう。レクス、ユミア、2人は僕と討伐任務を。アイラはブランと共に怪我人の救護を頼む」

 

「わかった!ブランちゃん、手伝ってくれる?」

「手当てなら任せて!得意なんだ!」

 

「お、おい……猫に任せていいのか?」

「大丈夫です。ブランは俺の窮地を何度も救ってくれた。頼もしいオトモですよ」

 

 不安気がる髭の男性幹部にレクスはえっへんと胸を張る。どこからそんな自信が湧くのか髭の男性幹部は頭を抱えた。

 

「『一本足の魔物』とやらを討伐した実力を見せてもらおう……さて、ユミア」

 

 髭の男性幹部の厳しい視線が急にユミアに向けられユミアはビクっとアホ毛が立つほど驚く。

 

「え、わ、私ですか?」

 

「いいか、君は言われた通りに任務をこなしていればいい。余計なことは考えるな、するな。自分の立場をわきまえて行動すればいいんだ」

 

「ちょっと……!」

 

 言い過ぎだと幹部補佐の女性は止めようとするが髭の男性幹部は話を続ける。

 

「私はそもそも認めていないからな。禁忌に頼らねばならないなど、ユーステラの恥だ」

 

「…………」

 

 尚も向けられる視線にユミアは俯き了承した。あまり信頼されていない、ヴィクトルとアイラもその空気は感じた。

 

「大丈夫です!ユミアも頼もしいと思いますよ!こうパァーってやって!フワワワワーっでキラキラー!ってな感じですごかったんですから!」 

 

 ユミアの錬金術を見て感動していたレクスが自信満々に声をでかくして語る。安心してほしい一心に迫るレクスに髭の男性幹部は調子が狂う。

 

「いや、ちょ、せ、迫るな!!お、お前もただ課せられた任務をこなせ!!ヴィ、ヴィクトル!このバカもユミアと同じく余計なことをさせないようにな!」

 

「わ、わかりました。ほらレクス行くぞ。幹部の方をあまり困らせるな……」

 

 ヴィクトルに止められレクスはハテナと首を傾げながら討伐任務の場所へと向かった。

 

「うーん……もっとわかってほしいのになぁ」

 

「厳格な人なんだ。錬金術に抵抗がある人もいる」

 

「レクスさんの気持ちはわかります。でも、ずっと『禁忌』とされてますから抵抗があるんです……だから役に、立たないと……」

 

 ユミアの強く固い意志を感じたレクスは頷いてユミアの頭を撫でた。

 

「焦らなくて大丈夫。少しずつ、少しずつでいい」

 

「れ、レクスさん…?」

 

「………はっ!?す、すまん!ビックリさせてしまったか!?」

 

 あたふたするレクスにユミアはジト目で見つめる。

 

「……レクスさんって、空気読めないって言われてません?」

 

「2人共、戦闘準備できたか?」

 

 

 ヴィクトルは既に武器を構えて戦闘態勢に入っていた。着いた河原にはグリムビーバーが3〜4匹程の群れのグループを幾つか形成して縄張りを作ろうとしており、中には討伐任務に当たっている団員達と戦闘している群れもいた。

 

ギギィッ!!

 

 近づくヴィクトルの存在に気づいたグリムビーバーの群れが襲いかかってきた。

 

「来るぞっ!」

 

 ヴィクトルは噛みつこうとしたグリムビーバーの攻撃をいなしてパイルバンカーの一撃を与える。

 

「凶暴になったブンブジナみたいだな…よし、やるか!」

 

 レクスにも襲いかかるグリムビーバーの攻撃を軽々と避けたレクスは背負っている太刀を抜刀して踏み込み斬りを放つ。

 

ギッ!?

 

 一刀両断。太刀の一刀でレクスに襲いかかったグリムビーバーは斬り伏せらた。太刀の切れ味の良さにヴィクトルとユミアは息を飲む。

 

「かなり切れ味がいいな…!」

 

「自慢の太刀からね!」

 

「私も…!ヴィクトルさん、レクスさん、援護します!」

 

 ユミアも遅れてならぬと杖銃を構えて2人に襲いかかるグリムビーバー達に向けて銃弾を撃ち牽制する。

 

「ユミア、いい援護だ!」

「ナイスショット!」

 

 怯んだグリムビーバー達にヴィクトルは一撃を打込み、レクスは一刀を振るう。2人が快進撃する最中に、一匹のグリムビーバーがユミアに襲いかかろうとした。

 

「ユミア、気をつけろ!一匹そっちにくるぞ!」

 

 ヴィクトルの掛け声で襲いかかるグリムビーバーの存在に気づいたユミアはグリムビーバーの噛みつきを躱した。

 

「当たるものか…!」

 

 ユミアのヒールの赤い試験管のような部分が赤く光ると同時に、ユミアがグリムビーバーに向けて回し蹴りをいれ、怯んだグリムビーバーに円月蹴りを放ち杖銃を思い切り振ってグリムビーバーを倒す。

 

「わあ…カッコイイー……」

 

 ユミアが近接の格闘ができることにレクスは驚きとかっこよさにポカンとする。

 

「魔物相手なら大丈夫。アケノシルムの時は…私の攻撃が効くかどうかわからなかったから……実際、私の銃弾は弾かれてたし」

 

「いい動きだぞ、ユミア!その調子だ」

 

 順調に討伐が進んでいると他の群れと戦っている調査団員達がこちらに気づく。

 

「ヴィクトルかっ!こっちも手伝ってくれ!」

 

 群れの攻撃に苦戦しているようで、ヴィクトルは団員の援護に向かう。

 

「あの、ヴィクトルさん!これを使ってください!」

 

 ユミアはヴィクトルに錬金術で作ってみせた魔物退治の道具『ルフト』を渡す。

 

「これは……」

「あの群れはかたまって動いているようなので、これを使えば敵全体にダメージを与えることができるはずです」

 

 果たして使っても大丈夫なのかと一時不安になったがユミアの真剣な眼差しを見てヴィクトルは頷いた。

 

「わかった……どう使えばいいんだ?」

「錬金術で作った魔物退治の道具には近距離と遠距離と切り替えて使うことができます。遠距離ですので、ルフトをかざしてください」

 

 ユミアの言われた通りにルフトをかざす。するとルフトが緑色の風を纏って回転し、団員達に襲いかかるグリムビーバーの群れに緑色の風の刃が刻まれた。

 

ギギギィッ!?

 

 いきなり現れた風の刃に刻まれグリムビーバーの群れが怯み攻撃が止む。

 

「レクスさん、今です!」

 

「よーし!任せとけ!!」

 

 レクスは団員達の助太刀に入り、グリムビーバーを一匹ずつ斬り伏せていく。

 レクスの気迫とユミアの作ったルフトによる風の刃に恐れた他のグリムビーバーの群れは上流の方へと逃げだしていった。

 

 

「この道具は……こんな力が秘められているのか」

 

「はい、これは『風』、『炎』、『雷』、『氷』の属性を持つマナの力を用いて引き起こす特殊な現象です。まあ風や火を起こす自然現象の延長なんですけど……」

 

「へー……カッコイイなぁ!」

 

 

「い、今の風……錬金術によるものなのか?」

 

 ヴィクトルが使ったルフトを見て団員の1人が恐る恐る尋ねる。

 

「大丈夫なのかよ?こんなわからん物を使って……ヴィクトル、身体が変になってないか?」

「い、いえ……今はなんとも。問題はないかと」

 

「すごくカッコイイよな!!風がブワァーってなってズバババってなって!!皆を助けて便利だと思うぞ!!」

 

「それよりもあんたの武器とそれを軽々と扱うあんたの方がすごいと思うが……」

 

 バッサバッサと斬り伏せていったレクスの力に若干引き気味の調査団員達であった。

 

「それにしても……かなり気が立っていたなあのグリムビーバーの群れ達は」

 

「……?何か気になることがあるんです?」

 

 レクスの問いに調査団員の1人が頷く。

 

「本来、あのグリムビーバー達にはちゃんとした生息地があってリーダー格のグリムビーバーが群れを統率しているんだ。だがリーダー格無しに群れを作り、縄張りを広げようとするなんて……」

 

「なるほど……調べる必要があるかも。ヴィクトル、調査をしてもいいかな?」

「確かに原因を突き止めた方が対策も立てることができる……少し調べてみます」

 

 ヴィクトル達はグリムビーバーの群れが逃げていった上流、本来のグリムビーバーの生息地へと向かった。

 

____

 

「この先がグリムビーバー達の生息地らしいが……」

「ずいぶん荒らされてるな……」

 

 ヴィクトル達が見たグリムビーバーの生息地はかなり荒らさていた。本来の住処であろう大きな巣は破壊されおり、散り散りに数匹程度の群れを作り、巣は大小様々だが造りは雑で荒らさた形跡も多々見られ中には破壊された巣の中に死骸も紛れていた。

 

「ひどい……」

「これは生息地を離れ拠点付近に縄張りを作るはずだ」

 

「リーダー格の個体は……やはり、やられていたか」

 

 岸辺に一回り大きなグリムビーバーの死骸が転がっていた。喰われた跡があり骨が剥き出しになっており既に腐敗している。

 

「……アイラに討伐任務を任せなくてよかった」

「リーダー格の個体がやられて、群れの統率ができなくなったんだ……でも、どうやって?」

 

 この大きな個体をどうやって、または誰が仕留めたのか、ユミアとヴィクトルは疑問に思った。

 

「かなり大きな……いや、1頭だけじゃないな」

 

 レクスの腰につけているカンテラのような物から導蟲が緑色の光を灯しながら痕跡に群がる。リーダー格の死骸の回りに幾つもの大きな足跡が露わになる。

 

「こ、こんなに…!?」

「群れで襲ったのか……レクス、心当たりはあるのか?」

 

「ちょっと待ってて……あった」

 

 レクスが痕跡を採取しながら導蟲の光を辿ると、岩場に大きな爪跡と濃い赤茶色の毛が落ちているのを見つけた。

 

「これは……『牙獣種』だな」

 

「『牙獣種』……レクスさんの世界にいるモンスターの種類ですね?」

 

「ああ、猿型や熊型等といった獣のモンスターの種類を総称して『牙獣種』と呼ぶんだ」

 

「その『牙獣種』の中でどのモンスターの仕業か分かるのか?」

 

 爪跡の痕跡と毛の痕跡を採取して導蟲にニオイを覚えさせたレクスは頷いた。

 

 

「あぁ、この爪跡と毛からして……『闢獣』、『ドシャグマ』の仕業だ」

 

 




 お試しプレイ前……ドシャグマかぁ、どうせアオアシラ並だろ!

 お試しプレイ後……攻撃強すぎぃ!?動きわからん!!お前、アンジャナフ枠かよ
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