カムりたい   作:カカシ先生は俺の青春

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第一話

チャクラとは...生物の持つ細胞一つ一つから練り出す「身体エネルギー」と、脳が生み出す「精神エネルギー」である。

NARUTOの世界ではこのチャクラを印で結ぶことによって解放して、忍術を使っている。

 

幸いにも最初からチャクラを練り上げる事が出来ていた俺は、父さんや周りの人達からバレずに忍術の修行に励むことが出来た。

 

現段階で俺に出来る事は、木登り、水面立ち、瞬身の術、影分身位の忍術しか使えてない。千鳥は何度か習得しようと頑張っているが、チャクラの練り上げが甘いのか微量の電気が纏う程度しか出来ていない。後は嬉しい事に何故か俺の両目に写輪眼が宿っていた。開眼したばかりの写輪眼の瞳力は弱く、勾玉模様が1つしかない。

 

「これから本格的に忍術の修行に加えて、写輪眼を上手く扱えるようにしなくちゃな...」

 

「忍術がどうしたんですか?」

 

これからの修行内容をどうして行くか悩んでいた俺の元に姫島がやってきた。

 

「さっきからブツブツ言いながら歩いてますけど何かありました?」

 

「いや、別に...なんでもない」

 

「怪しいですわ」

 

「男には色々あるの、俺の事より姫島の親衛隊みたいな奴らの所に行かなくていいのか?」

 

姫島に関わり始めてからろくな事しか起きない。

あいつは兎に角、同学年、上級生からモテる...姫島が俺の所へ来ると誰かしら俺の元にやって来ては姫島を賭けた勝負を仕掛けてくる。

 

「下心丸見えの殿方と付き合うつもりはありませんわ。何処かの誰かさんみたいな扱いの方が好ましいんです」

 

「お前...Мだったのか?」

 

「ぶっ飛ばしますよ?」

 

「おおー、怖い怖い。それじゃあ、俺の教室はあっちだから」

 

「あ、ちょっと!」

 

風穴でも空けに来てるのかって位の男子達の視線から逃げるように姫島から離れて自分の教室へと向かう。

 

──────────────────────────

 

放課後になり、さっさと帰って修行を始めたかった俺は帰り支度を素早く済ませて教室を出て下駄箱に向かった。

 

「待っていましたわカカシくん」

 

「何で待ち伏せてんの?」

 

姫島に捕まらないように移動していたつもりなんだが、何故か先回りされて下駄箱で待ち伏せされていた。

 

「ここ最近...一緒に帰れてませんわ。それに私の事避けられてますよね」

 

「いや、別に避けてるつもりは無いんだが」

 

忍術の修行を始めてから姫島との下校頻度(姫島が勝手に着いてくる)が減っていた。俺の修行場所が駒王町にある廃教会の近くでしているから、姫島と真反対の道になるから暫く帰ってなかった。

 

「もしかして私のせいで嫌な思いをされて嫌いになりました?」

 

「嫌いなら話さないし、こうして一緒に帰らないだろ」

 

面倒だとは思っているが嫌いとは思っていない。

何だかんだで毎日が賑やかだし、姫島と関わってから退屈な1日を過ごす日々が無くなっている。

 

「最近始めた事があってそれを優先してた。今日はそれが休みだから一緒に帰るよ」

 

「はい!」

 

ただまぁ...姫島って何なんだろう?

写輪眼を開眼してから分かった事なんだが、一般の人間には無い力が姫島に流れている。チャクラとは違うし、この世界の裏側には何があるのか興味が湧いてくる。

 

「何してるんですか!早く行きましょうカカシくん!」

 

「はいはい」

 

とりあえず、今は姫島に付き合おう...何か考えながらだと、女の勘ってヤツが働いてぶつくさ文句言われるからな。

 

──────────────────────────

 

暫く帰ってなかった反動なのか、いつも以上に色々と話してくる。男子がああだった、女子間であれが流行ってるとか色んな話をしてくる姫島にただただ相槌を打っていた。

 

「今更なんですけど、何故カカシくんは何時も顔を隠してるんですか?この間、クラスメイトの女子とその話になって気になってたんです」

 

「別に深い意味は無いけど、こうしてると落ち着くから」

 

カカシ先生のマネをしてるなんて口が裂けても言えん。

そもそもこの世界にNARUTOは無いし、カカシ先生誰?ってなるだろうしこの世界には無い人物の話だから口が裂けても言わん。

 

「あっ...もう着いてしまいましたね」

 

「本堂まで送ってく...」

 

姫島神社に続く階段前で別れようと思ったが、姫島の寂しそうな顔を見て本堂まで送っていくことにした。階段を一段一段登っていたら、何か嫌な空気を感じた。

 

「どうかしました?」

 

「嫌な予感がする」

 

俺は姫島を置いて階段を一気に駆け上がった。

鳥居をくぐって神社内に入ると、姫島の母親が傷つきながら地面に倒れていて、その周りを五人の男達が囲んでいた。

 

「お母様!?」

 

「ちょ!待て姫島!」

 

傷つき倒れている母親の姿を見た姫島が俺の静止を聞かずに飛び出して、母親の元へ駆けつけた。

 

──────────────────────────

 

楽しかった時間が一瞬で終わった。

お母様が傷つき倒れ、その周りにはお母様を傷つけたであろう姫島家の人間が囲んでいた。私は居てもたってもいれず、お母様の元へ駆けつけてお母様を抱きしめた。

お母様は酷く弱っているが、自分の事より私に逃げなさいと言ってくれた。

 

「忌み子が帰ってきたか」

 

「どうしてお母様を傷つけるんですか!私たちは何も「お前達の存在が邪魔なんだ」!?」

 

「お前の様な忌み子も他種族とまぐわった穢れた女は姫島家にとって最大の汚点。早々に排除せねばならない、恨むなら自分の血とそこの女を恨むんだな」

 

私達にそう言葉を浴びせた男が懐から銃を取り出して、銃口をこちらへ向けてきた。銃口が向けられ今日で死ぬんだと悟った...カカシくんともっとお話したい、一緒にお勉強したりしてもっと色んな事をいっぱいして思い出を作りたかった。

 

男が引き金に指を掛けた瞬間、私は覚悟を決めてお母様と最後の時を共にしようと覚悟した。

 

「全く、無作為に突っ込むなよ姫島」

 

「え...」

 

カカシくんの声が聞こえ、怖くて閉じていた目を開けると私とお母様はカカシに抱えられ鳥居の前に移動していた。

 

「人の静止を聞かずに飛び出して殺されそうになるなよ」

 

「カ、カカシくん」

 

「俺が話してくるから此処で待ってろ」

 

カカシくんは私とお母様をゆっくり地面に下ろして、一人で姫島家の人間の元へ行ってしまった。カカシくんを一人で行かせたくないのに、殺されかけた事がきっかけで私の足は動かそうにも震えて動かない。

どんどん遠ざかるカカシくんの背中を見ている事しか出来ない。

 

──────────────────────────

 

「小僧、何者だ?」

 

「俺は畑カカシ、あそこにいる小さい姫島の同級生だよ。それより、何故二人を殺そうとした?」

 

「お前の様な小僧には分かるまい...姫島家にとっての汚点を作り、異形の者と作った混血の忌み子。それらを排除せねばならない。今、大人しく帰るのであればお前を見逃そう」

 

 

忌み子か...確かに姫島の中に人とは違う力が流れているが、俺にとって姫島は自他共に認める美少女で寂しがり屋なのに強がる女の子にしか思っていない。姫島が例え何らかしらのバケモノだろうが、俺の大事な友達だ。

 

「あんたらの言い分は分かった、だが友達を見捨てる程人間腐ってないんで殺させる訳にはいかない」

 

「それがお前の答えなら、母子諸共殺してくれる!!」

 

リーダー格の男が手を上げると、取り巻きたちが懐から札を取りだし地面に投げた。地面に投げられ札が光り始め、和紙で出来ていた札が狛犬のような獣の姿へと変貌した。

 

「ゆけ!式神達よ!」

 

男の命令に狛犬達が一斉に向かってくる。

チャクラを体中に流して身体能力強化を行い、狛犬達を迎え撃とうと前に出た。俺が前に出ると同時に二匹の狛犬が俺の横を通り抜けて姫島達の元へ行こうとしていた。

 

「チッ!最初からこれ狙いか」

 

「お前が前に出れば後ろを守る者は居なくなる、ガラ空きになった所を攻めるのは戦いにおいて常識」

 

姫島達の元へ引き返したいが狛犬三匹が妨害をする。

瞬身で駆けつけようと試みるが、三匹の連携のお陰で足止めをくらい姫島達の元に狛犬達の牙が迫っていた。

狛犬が姫島へ噛み付こうと大口を開けた時、白い膜のようなものが姫島を包み込んで狛犬の牙から守った。

 

「はぁ...はぁ...二人とも私のせいでごめんなさい」

 

「お母様!」

 

姫島を包んでいる白い膜のようなものは簡易結界らしく、一度の攻撃には耐えられるらしいが二、三回攻撃がくれば崩壊するらしい。突然展開された簡易結界に狛犬が動揺した隙に瞬身で姫島達の所へ移動して、蹴り飛ばして姫島達の側から引き離した。

 

「大丈夫ですか姫島さん」

 

「ごめんなさいカカシくん。関係の無い貴方を巻き込んでしまって...」

 

「気にしないでください。俺には戦える力があったからこうして巻き込まれに来たんですから、俺がこの場を何とかするので姫島を守ってくれませんか?」

 

「私は良いから朱乃を連れて逃げて!これ以上巻き込みたくないのよ」

 

「大丈夫です、この場で友達もその母親も死なせませんから」

 

──────────────────────────

 

優しい声色で私たちを守ると言ったカカシくんの言葉に妙な説得力があった。

 

「成功してくれよ──────千鳥!!」

 

カカシくんが霊力とは違う力を右手へ収束したと思ったら、右手へ収束した力が雷に変わった。カカシくんが右手に纏わせている雷はまるで鳥の鳴き声のような音を発していた。

 

「姫島を頼みます」

 

「カカシくん目が...」

 

黒かったはずのカカシくんの瞳が赤く変わり、瞳の中に勾玉の様な模様が三つ浮かび上がっていた。

私が一瞬瞬きをした間にカカシくんの姿は目の前から消え、気がついた時には式神達を一瞬で倒し、幼い男の子に自分達の式神を倒されるとは思ってもみなかった姫島家の者たちに動揺が走っていた。

 

「この二人に金輪際近づいてみろ...お前らの命は無いからな」

 

雷を纏った拳を主犯格の男にカカシくんが叩き込み、鼻が折れ歯を数本折られ気を失った。カカシくんの赤い瞳が取り巻き達を睨みつけると、主犯格を抱え逃げる様に走り去って行った。




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