We are…Lethal Protector !!   作:ヌルノルヌール

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アメコミタイトル風考えるのきついけどポイのできるとふふんてなる


#1 THE VENOMOUS ENCOUNTER

腐臭の混じる空気が漂う下水道

 

数日前、治安局の前に全身傷だらけで裸にされた武装集団"黒狼組(こくろうぐみ)"のボスと構成員が山積みにされていた

 

誰一人として話を聞ける状況ではなく、黒狼組のボスが唯一話した「ルミナスクエア…下水道で…怪物に……!!」という言葉を頼りに治安局は捜査を開始し、現在に至る

 

「ここが彼らが襲われた場所…」

 

最初に黒狼組のボスが襲われた場所を見つけたのは朱鳶。

 

新エリー都治安局の特務捜査班の班長。所謂、治安官の中でも選りすぐりのエリートだ

 

彼女が静かに膝をつき、凹んだ壁面と鋭利なもので引っかいたような痕に指を添える

 

獣の爪痕…いや、それ以上の「何か」の存在を物語っているその痕跡をみて彼女は息を飲む

 

「なんて力なの…一体ここで何が」

 

その時、不意に頭上から響く低い声が耳をつんざく

 

「何かお探しかな? 優秀な治安官さん」

 

朱鳶が見上げると、壁にへばりつくように逆さまになった“怪物”が、ゆっくりと姿を現していく

 

黒くぬめりのある巨体

 

裂けたような口にびっしりと並ぶ牙

 

白濁とした目が、闇の中でぎらりと光を放っていた

 

その存在感は圧倒的で、彼女が過去に対峙してきたどのエーテリアスとも、暴漢たちとも違う何かが現れた

 

「……貴方が黒狼組を壊滅させた“犯人”ですね」

 

朱鳶は静かに立ち上がり、まっすぐ怪物を見据えた

 

「黒狼……あぁ、あの愚か者共か。礼は要らん。新エリー都の市民として当然のことをしたまでだ」

 

どこか愉快そうに語る怪物は、地面に降り立つとその巨体がより明確になる

 

背を丸めていても、朱鳶の頭ひとつ分は上回る

 

彼女の喉元を、冷たい緊張が這った

 

「貴方は何者です? なぜ彼らを襲ったのですか」

 

「オレ達は“ヴェノム”。ヤツらは…悪党だろ?だからオレ達が懲らしめてやった」

 

「そうですか」

 

一拍の沈黙の後、朱鳶の目が鋭く細められた

 

「あなたを逮捕します」

 

「……理由を聞いても?」

 

「被疑者たちへの私刑の実行、および過剰な暴行の容疑です」

 

「はっ、ヤツらは人殺しだったぞ? オレ達は我慢して殺さずに届けたんだ」

 

「……感情に任せた行動が、正義になることはありません。全ては法のもとに裁かれるべきです」

 

「なるほど……真っ当な治安官だな、嫌いじゃない」

 

その瞬間、ヴェノムの舌が蛇のように揺れ動き、勢いよく拳を振り下ろす

 

「だがそのせいでお前は痛い目に遭うことになる!」

 

だが朱鳶は、その動きを読んでいた

 

一歩踏み込み、ヴェノムの腕の内側をすり抜け、逆足でヴェノムの顔面にカウンターの蹴りを叩き込む

 

「いい蹴りだ、治安官……!」

 

ヴェノムは舌なめずりをしながら後方に跳び、朱鳶から距離をとる。

彼の背から伸びた黒い触手が、無数のムチのように朱鳶へと襲いかかる。

 

「厄介ね……!」

 

朱鳶は身を翻し、回転しながら二本の触手を蹴り払い、サプレッサーK22をヴェノムに向けて撃つ

 

「ほう?変形する玩具(おもちゃ)で遊ぶか?」

 

戦いは完全に拮抗している。しかし、朱鳶はまだ知らなかった

 

ヴェノムの本当の“戦い”が、これからだということを

 

「それなら…こっちも本気で楽しませてもらおう!」

 

ヴェノムの咆哮が響いた直後

 

「やれやれ、騒々しいことよのう」

 

しんと静まり返った空間に、穏やかでありながら通る声が響く

 

灯りの無い下水道の奥から現れたのは小柄な治安官

 

足には継ぎ目があり、深い緑色のツインテールが特徴的で、その手には三節棍が握られていた

 

「ガキ…?いや、治安官か?」

 

「青衣先輩……!」

 

「ふむ、朱鳶。無事で何より。だがまぁ、物騒な客人が来ておるではないか」

 

青衣は目を細め、ヴェノムを見据えた

 

「……なるほどな、お前からは肉の匂いがしない。機械人だな?」

 

ヴェノムは舌なめずりしながら呟く

 

「ほう、随分と鼻が利くようだな」

 

青衣は三節棍を構え、舞台の花道に立つかのように、一歩、前へ出た

 

「で、お前もオレ達と遊んでくれるのか?」

 

「主が望むのであれば」

 

電撃の帯びた三節棍が風を斬る

 

「ハァッ!」

 

刹那、雷光が弾ける音とともに地面が爆ぜた

 

青衣の放った棍は、まるで舞のような動きで宙を駆け、ヴェノムの足元を打ち抜いた

 

「電撃か、お前がショートしないことに驚きだ」

 

青衣はくるりと身を翻し、次なる一撃を叩き込む

 

動きは緩やか。だがそれは緩慢ではなく、むしろ一つ一つがしなやかで確実にヴェノムの芯をとらえていた

 

「口は災いの元と申すぞ? 今しばらく、我の“舞”に付き合ってもらおうか」

 

雷と鉄の音が下水道に響きわたり、朱鳶も再び構えを取る

 

まだまだやる気に満ち溢れている二人を見て、ヴェノムの笑いが下水道に響いた

 

「面白い!オマエら、良いぞ!だったらオレも…もっと楽しく“踊らせて”もらおう!」

 

黒い触手が、雷光の奔る三節棍と交差する

 

青衣とヴェノムの激しい戦いが繰り広げられる中、朱鳶は冷静にその動きを見守っていた。

 

そして、彼女の目が一瞬で鋭くなり、再び動き出す

 

「今!」

 

朱鳥は瞬時に間合いを詰め、再びヴェノムの隙を突こうとした

 

黒い触手が一度に何本も伸び、青衣に迫る中、朱鳶はその中をすり抜けてヴェノムの懐へと入り込み、横っ腹へと弾丸を撃ち込んだ

 

「よしっ…!」

 

勝利を確信したその時、ヴェノムが全身から触手を伸ばし青衣と朱鳶を瞬時に拘束した

 

「なっ!?」

 

「しまった…!」

 

ヴェノムは朱鳶を自身の顔の近くへ強引に引き寄せ、青衣を壁に押し付ける

 

「善良な市民の横っ腹に銃をぶっ放すなんてオマエは悪いヤツだな。腹も減ったしお前をここで…」

 

ヴェノムがゆっくりと口を開き、長い舌で朱鳶の顔を舐めようとするがピタリ、と動きが止まりどこか嫌そうな顔をして大きくため息をついた

 

「ハァ、ヤメだ。オレ達はヒーローだ。無闇に人を食わない。食わない…ハァ」

 

ヴェノムはそう言うと朱鳶と青衣を解放した

 

青衣は三節棍を拾い上げ、ヴェノムを鋭い目で睨みつける

 

「そう睨むな、今回は…そうだな、オレ達が悪かった。お互い新エリー都を守るもの同士、争うのは間違ってる。そうだろう?」

 

ヴェノムはその言葉を残し、徐々に透明になって消えていった

 

「ま、待ちなさい!!」

 

朱鳶が銃を構えて声を上げるが、その声が下水道に反響するだけだった

 

静寂が訪れた下水道の中で朱鳶は構えた銃を降ろし、深呼吸をしてゆっくりと壁にもたれかかった

 

「……逃がしてしまいました」

 

朱鳶が静かに言うと、青衣は三節棍を軽く振りながら、穏やかな表情で答える

 

「ふむ、無理もない。あれほどの力を持つ相手に多少の隙を見せることは避けられぬ」

 

「ですがこのままでは被害が…」

 

朱鳶は少し眉を寄せながらも、冷静に続ける。彼女の言葉には力強さはなく、心配がにじんでいた

 

青衣は軽く肩をすくめ、三節棍を肩に担いで言った

 

「次の動きを待つのも戦術の一つ。焦ることはない」

 

その言葉には、戦いに対する深い理解が含まれている

 

「それにしても彼奴、終始手を抜いておったな。我らを傷つけるつもりなど毛頭なかった…そう思いたいものだが…」

 

「……青衣先輩、ありがとうございます」

 

朱鳶は静かに頷き、少し肩の力を抜く

 

「次こそ、確実に捕らえます」

 

朱鳶は静かに頷き、二人は再び前に向かって歩き始めた

 

ヴェノムの痕跡を追いながら、次の戦いへと備えて

 

 

 

「おまっ、治安官に喧嘩ふっかけるとかマジでふざけんなよ!!」

 

「今日は運動をしてなかっただろう!!それに悪いのはアイツらなのにお前がうるさいから謝ったんだ!!なのになんでまだ怒ってる!!」

 

「そりゃ怒るだろ!!あぁ…この世界に神様なんていないんだ!そうじゃなきゃこんな不運が続くなんて有り得ねぇええ!!」

 

「あぁそうさ。神たちは数十億年前に皆死んだ」

 

「え、神様ってホントにいたの?」




小説書くのむずーい言語化できなぁあい

黒狼組はオリです噛ませ組です
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