We are…Lethal Protector !!   作:ヌルノルヌール

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お気に入り増えすぎててビックリしました…登録してくれた方達本当にありがとうございます
文才ないしお話作るのも上手では無いのでなにか引っかかるところがあってもどうかお許しください


#5 SHADOWS HUNT

「ま、毎度毎度生きた心地しねぇ…!!」

 

深夜のルミナスクエアの路地裏、そこで壁にもたれかかりながら頭を抱えるエドワード、そしてそんなエドワードを見て目を細めるヴェノムがいた

 

「まだそんなこと言ってるのかエディ!いい加減慣れろ!!」

 

「慣れろだって!?じゃあ白昼堂々ポートエルピスにカモメ食いに行ったり、ホロウに設置された機械からデータ引っこ抜いたり、治安官に手を出したりするなよ!!心臓がいくつあっても足りねぇんだこっちは!!」

 

彼らが出会って既に2ヶ月が経とうとしていた。しかし、ルールは破ってはいないものの度重なるヴェノムの派手な行動によりエドワードは胃を痛めていた

 

「カモメ食うのはまぁ100歩、いや1000歩譲っていいとしよう!でもな!!データ抜いたり、ホロウ調査員と治安官に手を出すのはやばいんだよ!!」

 

「何がやばいんだ?データを抜かなきゃオレ達はホロウを自由に動き回れない。それにあの治安官2人組はオレ達に襲いかかってきたんだ。正当防衛ってヤツだろ?」

 

「襲いかかったのはお前だろーがぁ…!」

 

「オマエみたいなやつの事を"胆小如鼠(たんしょうじょそ)"って言うんだ。最も、お前はネズミ以下のビビりっぷりだがな」

 

頭の中でヴェノムがニヤニヤと笑いながら馬鹿にして来ていることに腹を立たせながらエドワードは黙々と夜の街を歩いていた

 

「それとお前はもっと鍛えた方がいい。20後半にもなるってのにガリガリ、ヒョロヒョロ…風に吹かれてりゃ飛ばされちまいそうだ」

 

「努力しますよ…!!それよりほら『141(わんふぉーわん)』いくぞ。取り置きしてもらってるとはいえ、あの量のチョコを店に置いとくのも申し訳ない。オマケにいっつも夜だし」

 

「おぉ、そうだった!今日のチョコレートは一体何だ?」

 

「ふっふっふ…ポテトチップスにチョコがコーティングされたヤツだ」

 

「ほぉう!そりゃあ楽しみだ」

 

 

場所は変わって夜の"六分街"、治安も比較的安定している住みやすいことで有名なレトロな雰囲気が漂う下町。エドワードはここにある雑貨店『141』に定期的にチョコレート商品を大量に購入していた

 

「オツリ、頼んでた商品を受け取りに来たんだけど、今大丈夫か?」

 

「ンナッ!ンナナ〜!(いらっしゃいませ〜!今持ってきますね!)」

 

「いつも悪いな、ありがとう」

 

「ンナ!ナナンナナ?(毎度ありがとうございます!いつも思ってるんですが台車等の貸出もしてますよ?)」

 

「えっ、あぁ…俺は力持ちだから平気だよ。このくらいへっちゃらさ」

 

エドワードは重ねられたダンボール4つを軽々と持ち上げ、オツリに頭を下げて六分街を歩き始めた

 

「力持ちなのは誰のおかげだ?」

 

「ヴェノムくんのおかげですよー。これが2、3日で無くなるんだから困ったもんだよ全く…」

 

「悪党どもは意外と金持ちだ。アイツらの装備品から何から郊外で売ればそれなりの値がつく、なにより治安局どもにもバレにくい」

 

「郊外まで行く手間とか考えてる?俺の就活の時間ゴリッゴリ減ってるの分かってる!?」

 

「シューカツ?死ぬ時でいいだろ」

 

「漢字が違うだろそれ。ほら、透明化してさっさと帰ろ…うおっ!?」

 

路地裏へ入り、"ヴェノム"へ変身しようとすると突然ドンッ!とエドワードの背中に衝撃が走り、持っていたダンボールが宙に舞った

 

「あっ!オレのチョコレート!!」

 

転びそうになった体を腹から現れた触手が支え、宙を舞うダンボールを背中から現れた触手で全て掴み取り、ヴェノムはホッとため息を着いていた

 

「っ!!バカッ!!こんなとこで触手出したら……!!」

 

「いたた、ごめん。ちょっと追われてて」

 

慌てて振り向くとそこにはパーカーのフードを目深に被っていた少女が尻もちを着いていた。反応からして触手を見られていないことにエドワードはホッと一息ついて、少女に手を伸ばした

 

「…いや、大丈夫だよ。それより追われてるって一体…」

 

「見つけたぞ!テメェ!!」

 

少女が立ち上がると同時に路地裏にヘルメットをつけ、鉄パイプを持った男が息を切らしながら現れた

 

「クソな依頼寄越しやがって!お前のせいで仲間が3人パクられたんだぞ!」

 

「最初に説明したでしょ、治安局がよく通るルートで危険だけどその分依頼主は報酬を弾んでくれるって。それを了承したのはあんた達だよ。それに治安局の設置した機械にベタベタ触るから…」

 

「うっせぇ!!お前、パクられた3人分、迷惑料として払って…」

 

どんどんヒートアップしていく男を見て流石にまずいと思ったエドワードは二人の間に割って入る

 

「おいおい、落ち着けよ。今夜中だぜ?騒いでたらそれこそ治安官がすっ飛んで…」

 

「あ?なんだ?関係ねぇヤツは引っ込んでろ!!!」

 

だが、男はエドワードの持っていたダンボールを鉄パイプでたたき落とし、あまつさえ蹴り飛ばしてしまった

 

「あっ…おい、やめろ。落ち着けって」

 

「落ち着けだぁ?てめぇ誰に向かって」

 

「違うお前じゃない!!というかお前はさっさと逃げろ!!早く!!」

 

エドワードの焦りように一瞬動揺していた男だがすぐさまエドワードに詰め寄り、鉄パイプを振り上げ威嚇する

 

「はぁ?なに言ってんだテメェは!意味わかんねーこと言ってんじゃねぇぞ!!」

 

「今必死に抑えてるんだよ!でももう無理そうなんだ…!!なぁ頼むよ、相棒。ここは冷静…」

 

「よくもオレ達のチョコを蹴り飛ばしたな!!」

 

エドワードの説得も虚しく、六分街の路地裏に怒り心頭の"ヴェノム"が現れた

 

『あぁ、もうほんと最高……ハァ…』

 

「ひ、ひぃい!?」

 

「えっ……!?」

 

怯える男を一瞥し、ヴェノムは男を路地裏の壁に押し付ける

 

「うぎゃあっ!!」

 

「自分たちの落ち度を女に八つ当たりして、オレ達の大切なチョコレートを蹴り飛ばす!!しかもただのチョコレートじゃない、ポテトもセットのヤツだ!」

 

ヴェノムの低い声が路地裏に響く。男の顔は引き攣り、全身から汗が吹き出していた

 

「さっきまでの威勢はどうした?女と木偶の坊相手にしか威張れないのか?ン?」

 

男の体がゆっくりと地面から離れていき、息苦しさと恐怖で手に持っていたパイプを落とし、自身の首を掴む大きな手に必死にしがみついていた

 

「いいか、オレ達のことを誰かに話してみろ。地の果てだろうとホロウの最深部だろうと地獄だろうと!!オマエを追い詰めて、腕と足引きちぎって、皮引っぺがしてポートエルピスの魚とカモメの餌にしてやる!!」

 

そして悪魔のような笑みを浮かべて男の顔を長い舌でなぞる

 

「目玉はカモメ、手足の肉と皮は魚に……残った体は治安局にでも届けてやるさ。留置所に仲間がいるんだろ?まぁ、お前が誰かはわからんだろうがな」

 

ヴェノムは男の首から手を離し、尻もちを着いて後ずさる男の目線に合わせるよう近づいて囁くように言い放った

 

「わかったんなら……とっとと失せろ」

 

「ひぃぁああああああああ!!!」

 

男は顔を涙と鼻水でぐちゃぐちゃにしながら転がるように路地裏から逃げ出していった。そんな様子をヴェノムはゆっくり立ち上がり、鼻を鳴らして見ていた

 

「フン、バカめ」

 

「バカはお前だ!!拳だけ変身とか他になんかあっただろ!!」

 

その瞬間、ヴェノムの顔半分がズルリと割れて中から怒っているエドワードの顔が現れた。半ばシンビオートに包まれたままの彼は、今にも噛みつきそうな勢いでヴェノムを怒鳴りつける

 

しかし負けじとヴェノムもエドワードに反論し始めた

 

「いいやダメだ!!アイツはオレのチョコを叩き落としただけでなく、蹴り飛ばしやがった!!だがオレは大人だからな、パンチ1発で済ませてやった」

 

ぎゃあぎゃあ、と言い争いをしている2人に少女は少したじろぎながらも勇気を出して話しかけた

 

「えっと、君もしかしなくても、噂の怪物?」

 

ピタリと2人は言い争いをやめて少女の方へと向きを変える

 

「そうだ、成り行きとはいえ、助けてやったことには変わりない。この事は誰にも言うなよ?」

 

「あ、俺からも頼むよ。こっちから正体バラしておいて申し訳ないんだけどね、いやマジで」

 

「…ふふ、なんか意外」

 

そんな2人を見て少女は思わず口元をほころばせた

 

「何が意外だ?言ってみろ幸せ頭」

 

「インターノットに出回ってる情報や動画なんか見てたら、君…たち?はすごく恐ろしいって話だったからね。それに、人を食べてるって話もあったからチョコが好きなのにもびっくり」

 

少女は2人に頭を下げて、礼を告げた

 

「改めてありがとう、助かったよ」

 

「どういたしまして、ところでなんで追われてたんだ?」

 

変身を解除し、エドワードの身体から顔と触手を出して地面に落ちたチョコレートをひしゃげたダンボールに詰め直すヴェノム、そんな様子を見てため息を吐きながらもエドワードは男に追いかけられていたレインに事情を聞き出していた

 

「私、インターノットで依頼を受けてそれをホロウレイダーに紹介する所謂ブローカーをしたり、あとはデバイスから情報抜いたりするハッカーをしてるんだけど…」

 

「極悪人じゃねぇか」

 

「コイツの頭食ってもいいか?」

 

チョコレートを拾い終わったヴェノムはそのままレインの目と鼻の先まで近づき睨みつけていた。だがレインは顔色を変えずにヴェノムを押しのけて話し始める

 

「まぁ、最後まで聞いてよ。人殺しに関する依頼は受けたりした事ないし、これから先も受けるつもりはない。ハッカーに関してもホロウ内で動いてるセンサーの解除や悪い事してる会社の情報抜く感じ、今のところはね」

 

少し訝しんでいたヴェノムだが、しばらくレインの目を見つめるとエドワードの元へと戻っていった

 

「…よし、信じてやろう。だが何かしたらオレ達が飛んでいくぞ」

 

「わかったよ、胸に刻んどく。ねぇ、自己紹介しない?私は…レイン。君らは?」

 

「俺達は…ヴェ「オレ達はヴェノムだ!」ノム…」

 

クールに決めようとしたエドワードだがヴェノムと息が合わず思いっきり決めゼリフがズレてしまい、そんな2人の様子をみてレインは再び笑みを零した

 

「……練習しなきゃな」

 

「中の君もヴェノムなんだ?」

 

「違うけど…まぁ内緒ということで頼むよ」

 

「ふーん…あ、そうだ。携帯持ってる?チョコレートの代金弁償するからインターノットのアカウント教えて欲しくて」

 

「えっ?いいのか?」

 

「助けてもらったんだし、そのくらいしなきゃ」

 

「オマエ、いい女だな。エディ、携帯出せ」

 

「あぁ、はい…おい名前言ってんじゃねぇか」

 

「じゃあエディ、これ。足りる?」

 

「あぁもう普通に呼んじゃ…って多いな!?桁間違えてるぞ!?」

 

「おー、太っ腹だな」

 

「ハ、ハッカーってすごいな……」

 

「私はまだまだだよ。でも、これからでかくなっていくつもり。困ったことがあったら連絡してね。依頼料少し割り引いてあげる」

 

「割引きかぁ。まぁ、未来のスーパーハッカー様とツテが出来ただけ良しとしますか」

 

「何言ってんだ、エディ。レインがオレ達とツテができたことを感謝すべきだ。レイン、オマエは最強のカード(ジョーカー)を手に入れたと思えよ。何かあったら駆けつけてやる」

 

「ふふっ、君の言う通りだ。またね、ヴェノム、エディ」

 

そう言ってレインは路地裏から小走りで去っていった

 

「はぁ、最後がいちばん疲れたよ。ったく」

 

「だが良かったじゃないか、協力者ができた。シューカツもしなくていいかもしれないぞ?」

 

「……えっ?なんで?」

 

「最悪の場合、レインから依頼を貰えばオレ達は稼げるだろ?」

 

「……一瞬、確かにそれでいいかもって思っちまった俺が情けねぇ」

 

へにゃへにゃと全身から力が抜け落ち、今度は六分街の路地裏の壁にもたれ掛かり大きなため息を着くエドワードだった




ヴェノムってデータ抜けるの?って思う方山ほどいらっしゃると思うんですけど2作目でカーネイジがパソコンハックしてたアレを元ネタで組み込みました。最初はスパイダーセンスっぽいものにしようかなぁと思ったんですけどゼンレスゾーンゼロの世界ならこっちのがいいかなと思って…
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