星歴3202年3月―。
アシラーユ大陸の東方にある島国・ハルナ王国
と
ハルナ王国の西にあるシラネ帝国
を隔てる海の上空を、3機の
《これより、敵の勢力圏内に入る。
各機、警戒を怠るな。〉
と、長機のサリナ・タナ
「了解!!」
と答えるナナミ・ハナ
《了解!!〉
と、カリン・サメ
カリンはナナミと同郷にして、幼馴染だ。
《ねぇ、ナナミ。
何か見えた?〉
と訊いてくるカリン。
「何も…。」
と答えるナナミ。
だが…
《来たわ!!
2時方向!!
カリン!!
どこを見ていたの!?〉
と、サリナからの通信が入った。
《す…すみません!!〉
と謝るカリン。
カリン機は、サリナ機の右後方に位置している。
ナナミも
小さな、黒い影が多数見える。
(来た…!!)
と、自然と膝が震えるのを感じるナナミ。
《これより、戦闘を開始する!!
ナナミ!!
カリン!!
しっかりついてきて!!〉
と、サリナからの通信が入る。
その直後…
多数の火の玉
が飛んできた―!!
飛んできた火の玉…
それは
ドラゴニア星人が口から放った3000度の火球
だった。
いかに
幸い、火球のスピードはそれほどでもない。
だから、回避するのは簡単だ。
しかし、油断は禁物だ。
すでにサリナ機、ナナミ機、カリン機の周囲は、多数のドラゴニア星人に包囲されていた。
その数は、20人くらいだろうか?
対する、こちらは3人だけ…。
圧倒的に不利な状況だが…
サリナ機は、果敢にドラゴニア星人の集団に突撃していく―!!
◇
たった1機だけで突撃してくるサリナ機を見たドラゴニア星人達は火球を放つが…
「遅い!!」
と、サリナ機はドラゴニア星人Aが放った火球を回避すると、右手を腰の後ろにまわし、魔法石でできた長剣を手にする。
魔法石は、
サリナ機は、一気に間合いを詰めると、右手に持った、エメラルドグリーンの刀身の長剣で、ドラゴニア星人Aの左の脇腹を斬り裂いた。
すると
斬られた傷口の周囲が黒く変色
していき
「ぐえぇえぇ…ッ!!」
と、左脇腹を斬られたドラゴニア星人Aは、悲鳴をあげて絶命した…。
たかだか、脇腹を斬られたくらいで、なぜ、ドラゴニア星人が死亡したのか―?
じつは、ドラゴニア星人は、その強大な攻撃力とは裏腹に、防御面に関しては非常に脆かったのだ。
たとえば、口から放たれる3000度の火球。
それを防ぐ手立ては無いが、しかし
連射できない
という、致命的な弱点があった。
1発撃つと、次の発射まで1〜2分かかる。
その間、ドラゴニア星人は、まったくの無防備となる。
そして、最大の弱点は
魔法石の魔力に弱い
ことだった。
魔法石の魔力が、ドラゴニア星人の肉体組織を崩壊させる
のだ。
魔法石でできた剣でドラゴニア星人の体を斬れば、たちまち、傷口周辺の細胞が壊死していくのだ。
最低でも、かすり傷でも、ドラゴニア星人に致命傷をあたえることができるのだ―。
ドラゴニア星人Bがサリナ機に攻撃をしかけるも、サリナ機はなんなく回避し、逆に間合いを詰め、ドラゴニア星人Bの脇腹を長剣で斬り裂いた。
脇腹を斬られたドラゴニア星人Bは、傷口周辺の細胞が壊死していき、傷口周辺が黒く変色し、悲鳴をあげて死亡した。
さらに、ドラゴニア星人Cがサリナ機に攻撃をしかけるも、サリナ機はなんなく回避し、逆に間合いを詰め、ドラゴニア星人Cの顔を長剣で斬り裂いた。
顔を斬られたドラゴニア星人Cは、傷口周辺の細胞が壊死していき、傷口周辺が黒く変色し、悲鳴をあげて死亡した。
サリナ機は長剣1本で、立て続けに3人のドラゴニア星人を倒した―。
◆
一方で、ドラゴニア星人側は、仲間を立て続けに3人も殺されて、驚愕していた…。
「何グズグズしてんだッ!!
相手は1人なんだぞッ!!」
と怒鳴る、リーダー格と思われるドラゴニア星人。
「そんなこと言われたって…
アイツ、メチャクチャ強ぇよッ★」
と、泣き言を言う、リーダー格の右隣にいるドラゴニア星人。
「みんな、バラバラに攻撃するからダメなんだッ!!
2人1組で攻撃するんだッ!!」
と叫ぶ、リーダー格のドラゴニア星人。
「「おぅッ!!」」
と、2人のドラゴニア星人が、サリナ機に挑む―。
「死ねぇッ!!」
と、まず、ドラゴニア星人Dが火球を放つ。
その攻撃をサリナ機が回避したところを、ドラゴニア星人Eが火球を放つ。
だが、その攻撃も回避されてしまった。
逆に、突進してきたサリナ機の長剣で、ドラゴニア星人Eは喉を斬られた。
「グゥウゥ…ッ!!」
と、喉を斬られたドラゴニア星人Eの傷口周辺の細胞が壊死していき、傷口周辺が黒く変色し、ドラゴニア星人BE死亡した。
その時、ドラゴニア星人Fが、サリナに気づかれないよう、背後に回り込もうとしていた。
「クソがぁッ!!」
と、火球を放つドラゴニア星人D。
もちろん、サリナ機は回避したのだが…
なんと!!
サリナ機が回避した、ドラゴニア星人Dが放った火球は…
サリナに気づかれないよう、背後に回り込んだドラゴニア星人Fに当たってしまった…!!
この世界に、3000度の熱に耐えられる物質など存在しない。
それは、ドラゴニア星人の肉体も例外ではない。
「ギヤアァアァ…ッ!!」
と、ドラゴニア星人Dが放った火球が当たってしまったドラゴニア星人Fの体は燃えつきて、灰と化した…。
◇
(いつの間に後ろに…!?)
と驚くサリナ。
運良く、同士討ちしてくれたからよかったものの、もし、背後に回り込んでいたドラゴニア星人Fに撃たれていたら、サリナは間違いなく死んでいた…。
しかし、なぜサリナは、ドラゴニア星人Fが背後に回り込んでいたことに気づかなかったのか?
じつは
なぜなら
ドラゴニア星人は生身なので、レーダーに反応しない
からだ…。
「これで…!!」
と、ドラゴニア星人Dに斬りかかるサリナ機。
「う…うわあぁあぁ…ッ!!」
と、ドラゴニア星人Dはなすすべなく、サリナ機の長剣で体を袈裟斬りにされた。
サリナ機に斬られたドラゴニア星人Dの傷口周辺の細胞が壊死していき、傷口周辺が黒く変色し、ドラゴニア星人Aは死亡した…。
・
(す…すごい…!!)
と、たった1人で6人のドラゴニア星人を殺害したサリナの強さに驚嘆するナナミ。
そんなナナミ機に、2人のドラゴニア星人が迫ってきた。
(負けるもんか…!!)
と、迫りくる2人のドラゴニア星人を睨みつけるナナミ。
「いくよ!!
カリン!!
援護して!!」
と、迫りくる2人のドラゴニア星人に立ち向かうナナミ機。
まず、前を行くドラゴニア星人Gが火球を放つ。
その攻撃を、ナナミ機はなんなくかわしたが…
ドラゴニア星人Gの後ろにいたドラゴニア星人Hが火球を撃ってきた。
おそらく、時間差攻撃のつもりだったのかもしれないが、ナナミ機は、その攻撃も回避する。
ドラゴニア星人GとHがナナミ機を攻撃している隙をついて、カリン機が右手に持つマシンガンでドラゴニア星人Gを撃つ。
そのため、カリン機に撃たれて被弾したドラゴニア星人Gの傷口の周囲の細胞が壊死して、黒く変色していく。
そして、ナナミ機が長剣で首を斬り落とした。
ドラゴニア星人Gが殺されたのを見たドラゴニア星人Hは逃亡した…。
「カリン、ありがとう☆」
と、援護してくれたカリンに礼を言うナナミ。
《どういたしまして☆〉
と答えるカリン。
「隊長の援護に行くよ!!」
《うん!!〉
と、ナナミ機とカリン機は、サリナ機の援護に向かった―。
◆
「そ…そんな…
そんなバカなッ!?
オレ達の方が、数が多いのに…ッ!?」
と、たった3機の
「逃げましょうッ!!」
と進言する部下に
「逃げるだとッ!?
ふざけるなッ!!
オレは誇り高きドラゴニアの戦士だッ!!
逃げたりなんてするもんかッ!!」
と、リーダー格のドラゴニア星人は叫んだ…。
◇
サリナ機に迫る、3人のドラゴニア星人―。
そこに、ナナミ機とカリン機が合流した。
《いくわよ!!
ナナミ!!
カリン!!〉
「はいっ!!」
《はいっ!!〉
サリナ機
ナナミ機
カリン機
が、迫り来る3人のドラゴニア星人に立ち向かう―!!
3人のドラゴニア星人が、一斉に火球を撃ってきた。
サリナ機は上方
ナナミ機は左
カリン機は右
に分かれて、ドラゴニア星人が放った火球を回避する。
そして、ナナミ機が、右手に持つマシンガンを撃つ。
ナナミ機のマシンガンで撃たれたドラゴニア星人Iは、傷口の周囲の細胞が壊死して黒く変色し、悲鳴をあげて死亡した…。
サリナ機は、長剣でドラゴニア星人Jに斬りかかる。
「はぁッ!!」
と、長剣を振り下ろすサリナ機。
サリナ機が振り下ろした長剣が、ドラゴニア星人Jの首をはねた―。
「えぇいっ!!」
と、ドラゴニア星人Kにマシンガンを撃つカリン機。
「とどめだっ!!」
と、カリン機は長剣で、被弾したドラゴニア星人Kの体を突き刺した―。
「に…逃げろぉ〜★」
と、生き残ったドラゴニア星人達が逃亡する。
「おいッ!?
お前らッ!!
逃げてんじゃねぇよッ!!」
と、リーダー格のドラゴニア星人が逃亡する部下達を呼び止めるが、誰一人、とどまる者はいなかった…。
「ちくしょうッ!!
オレは誇り高きドラゴニアの戦士だッ!!
逃げたりなんてするもんかァッ!!」
と、リーダー格のドラゴニア星人は叫んで、サリナ機に突進する。
リーダー格のドラゴニア星人は、サリナ機の手前まで来ると、体を180度横回転させて、尻尾を叩きつけようとした。
火球も脅威だが、尻尾による攻撃も、侮れない威力をほこる。
だが、サリナは慌てない。
サリナ機は長剣を振り下ろし、リーダー格のドラゴニア星人の尻尾を斬り落とした―!!
「ギヤアァアァ…ッ!!」
と、尻尾を斬り落とされた痛みと、細胞が壊死していく痛みで、リーダー格のドラゴニア星人は悲鳴をあげる。
さらに、ナナミ機とカリン機からもマシンガンを撃たれる。
とどめをさそうと、長剣を振りかざすサリナ機。
「や…やめろ…ッ!!
やめてくれッ!!
殺さないでくれッ!!
助けてくれぇえぇッ!!」
と、見苦しく命乞いをするリーダー格のドラゴニア星人に、サリナ機は容赦なく、長剣を振り下ろした―!!
「ぃぎゃあぁあぁ…ッ!!」
という悲鳴をあげて…
リーダー格のドラゴニア星人の頭は真っ二つになった…。