我は魔王。受付嬢である   作:丸焼きどらごん

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28話 「我は魔王。恋のさや当てにて一計を案じる

 必死な声と共に力強く抱き寄せられた後、珍しく見上げる形でユアンの夕日色の瞳を眺めた。

 それはユアンが宝物でも守るように、我の頭を胸に抱え込んでいるからである。

 ふむ。もとの我の体では誰かに抱え込まれることなど巨体故にほぼ不可能であるため、なかなかに新鮮であるな。

 

 更には威嚇するようにエルンストを睨みつけているユアンを見て、わずかに我の口端が持ち上がった。

 

 …………ほほう? なかなか、良い表情をするようになったではないか。

 何か? 今の会話を聞いて我が他の男に取られると焦ったのか? 冒険者ギルドでいくら我がモテても直接的に割って入ってくることなどなかったのに?

 ほほ~う?

 

「ユアン、いきなり失礼ですよ」

 

 とりあえず面白そうであるから、少し突き放すように諫めてみた。

 途端に叱られた仔犬のような、情けない表情になる小僧が見ものである。

 

「……ッ! でもっ」

「おや。でもでもだって、ですか? まだまだ子供ですね、君は」

 

 そう言うとますますもって傷ついた表情となり、しょげかえるユアン。

 尻尾でもあれば情けなく垂れているに違いない。

 

 

 

 …………。

 

 ふふ。

 ふふふふふ。

 …………ふははははは!

 

 気分が良い! 我は今、気分が良いぞ!

 

 

 

(ふむ、しかしこの程度にしておくか)

 

 内心の愉快さが表に出ぬよう、こらえるのはなかなか至難の業だ。

 いかん、鼻から空気が「ふすー」などと妙な音と共に出て行く。魔王ともあろう者がみっともない。

 

 だが思わぬところで食事を断られ続けたり、我の言う事に従わずパーティーを組まない事などに対する留飲が下がった。

 このところ地味に鬱憤が溜まっていたのだ。

 ……よもやこの魔王が、このような不快さを味わわされるとはな。

 

 ククククク。しかし、今ので小僧が我の事をますます好きになっている様子が手に取るように分かり気分が良いわ。

 恋愛とは惚れた方が負けだと先輩も言っておった。

 ユアンよ。お前は我の手のひらの上で踊る事こそ相応しい。我をないがしろにするとは、思い上がりも甚だしいわ。

 せいぜい反省するがよい。

 

 

 

 ともあれ、気分も良いし話を進めるか。

 ユアンが来たことはこの面倒くさい状況を打開するにあたって、渡りに船なのだから。

 

「……エルンストさん。わたしの婚約者が突然割り込んで、失礼をいたしました。まあ見ての通り、わたしのことが大好きなようなので……。どうか、ご勘弁願えますか?」

「大っ、好ッ、て!!え、エリーデル!!」

 

 しょげた様子から一転。今度は顔を真っ赤に染めて焦るユアン。

 我の言葉一つで表情や顔色がころころ変わる様が実に愉快である。

 

「婚約者……? その子が?」

 

 乱入してきたユアンに少々の驚きを見せたものの、たいして気にしていない様子だった小童……エルンストが、我の言葉でわずかに目を見開く。

 横目に見ていたが、ユアンに対してエルンストのパーティーこと護衛連中が動こうとしていたのを軽く目で制していた。

 その余裕が現在、我の言葉から生じた疑問でやや揺らぐ。

 

「ええ。ですから、先ほどの話はお受けできません」

 

 はっきりと告げる我と、我を抱きすくめるユアンを値踏みするように眺めるエルンスト。

 

「……子供のままごと遊びに付き合っているのかと思ったが、どうも違うようだ。君も冒険者か」

「ま、ままごとって! 俺は、真剣に……!」

「ああ、失礼。先ほど会った時は気づかなかったが、その年でなかなかの手練れのようだ。……そうなるまでに苦労も多かっただろう。侮った事を謝罪する」

「え、あ、はい……。???」

(ほう)

 

 幼いユアンをただの子供と一蹴せず観察し、実力を見抜くとは慧眼である。

 (ステラ)の称号はただ強さのみを示す物ではない、ということか。

 律儀に謝罪まで挟むあたり、クソ真面目すぎる気もするが。

 

 ……それにしても。

 

「ふたりはお知り合いだったのですか?」

「知り合い、というほどでもないが。私の連れが彼と縁があるようで、先ほど声をかけられた」

 

 そう言いながら自らのパーティーを一瞥するエルンスト。

 視線の先には妙に存在感があるくせに、空気に溶け込むように控えている赤髪の魔法使いが居た。

 ふむ。効果はそう強いものではなさそうだが、人からの認識を反らす魔法か魔道具を使っているな。

 一度認識してしまえばその存在感は無視できないが、初見では容易に気づくことは困難だろう。

 

 ユアンとはクエスト先で知り合ったか、あるいは……。

 いや、今は置いておくとするか。

 

 

 

 未だ我をぎゅうぎゅうと胸に押し付けるように抱き込んでいるユアンは、エルンストの対応が予想外だったからか、気まずそうに視線をうろうろさせておる。

 動き辛いためそろそろ放してもらいたいが……まあ良いだろう。

 

「……その、割って入って、ごめ、すみません。それと、(ステラ)の冒険者であるあなたからそんなふうに言ってもらえて、嬉しい、です」

「律儀だな。さっきの噛みつかんばかりの勢いはおしまいか?」

「それは! ……ああもう! それはそれ、これはこれですよ! あの、どういう経緯かは知りませんけど! エリーデルは俺のです! ちょっかい出さないでください!!」

 

 律儀さでは小童も似たようなものではないかと思いつつ聞いていると、ユアンが安い煽りにキャンキャン鳴き散らす。少し落ち着け。

 エルンストはその様子をどこか微笑ましそうに眺めると、艶やかな金髪をわずかにかきあげた。

 

「……まいったな。エリーデルほど魅力的な女性なら恋人くらい居ても不思議でないとは思ったが、まさかこんな愛らしい仔犬が番犬とは」

「誰が仔犬だですか!!」

 

 どうやらユアンを犬のようだと思ったのは我だけではないらしい。

 うむうむ、分かるぞ。

 

「ユアン、吠えるのか敬うのかどちらかにしたらどうです? なんですか、「だですか」って。混ざっていますよ」

「エリーデルまで犬扱いしないでよ!! 吠えてないよ!! あと自分でも思ってたから丁寧に指摘しなくていいから!!」

 

 現在進行形で吠えているであろうが。

 面白いのでこのまま弄り倒しても良いが、意趣返しは先ほどできたからな。

 話も進まぬし、ほどほどにしておいてやろう。

 

「よーしよし」

「今は撫でないで……」

 

 犬扱いついでに頭を撫でてやったが、どうも不満らしい。贅沢な奴め。

 ユアンは疲れたのかやや肩を落としつつ、再度エルンストに目を向けた。

 

「そもそも、なんでいきなり求婚なんか。今日アルニラムに来たばかりですよね? …………一目惚れ、とか? エリーデルは綺麗だし、可愛いし、気持ちは分かりますけど」

「もっと褒めてくれていいのですよ?」

「エリーデル、今はそういうのいいから」

 

 なに? 最初に褒めたのはお前であろうが。責任を持って我を更に褒め称えよ。

 

「ははは! 仲がいいのだな。姉弟のようだ」

「恋人!! です!! こ・い・び・と!!」

 

 エルンストめ。こ奴もユアンをからかうのに楽しみを見出し始めておらぬか?

 打てば響く反応は確かに愉快であるが。

 

 ……さて。

 

「彼がわたしに求婚した理由、でしたね。どうも彼には、私の血筋が必要らしいですよ」

「血筋?」

 

 ユアンは(エリーデル)が記憶喪失だと知っている。そのためまず出自が分かったかのような言葉に首を傾げたが、はっと何かに気付いたように目を見開いた。

 

「待って。詳しい事はあとで聞くけど、それってエリーデル本人が好きじゃないのに結婚を申し込んだってこと!?」

「……確かに、私が彼女に求婚したのは祖国のためだ」

「祖国? いや、事情なんてどうだっていい。エリーデルが好きだってわけじゃないなら、余計に渡せない! ……どんな理由でも、譲るつもりなんてないけど!」

 

 相手を格上の冒険者と知りながらユアンは、揺るぎない意志でもって睨みつけた。

 

 ……ユアンのこういった所は無謀と紙一重ともいえる。だがこの気概が無ければ、けして勇者になどなれぬであろう。

 無謀と勇気。それもまた、表裏一体なのだから。

 

 我は魔王迷宮にて我の本体を目の前にしながらも、自らの師を背負って動いてみせたユアンを思い出しほくそ笑む。

 こ奴は自分に自信がないくせに、その体奥底には確かに我が可能性を感じる資質を備えておるのだ。

 我自ら育て始めたという理由もあるが、どうも期待せずにはいられない。

 

 

 

 さあ、早く育て。

 そして勇者と成り、我の華々しい最期を飾りに来るがよい。

 

 

 

(…………む? そうだ。これはユアンに仲間ではなく、"例のもの"を作る、よい機会なのではないか……?)

 

 ふと、ある話を思い出す。

 それはなかなかよい思い付きのように思えて、そのまま一計を案じるため思考を巡らせた。

 

「良い心意気だが、私にも譲れぬものがある。……それに、彼女本人に好意が無いとも言っていない」

「!」

 

 我が思案している間に、エルンストが何やら熱のこもった意味深な視線を向けて来た。

 

「彼女は自分の出自を知っても、驚くほどに冷静だった。過去の記憶がないならば、自分が何者であるか気にならないはずがないだろうに。……私にはその様子が、これまで彼女が自分の力で作り上げて来た人生が揺るぎなく、誇れるものである証左に感じられたよ。……強い女性(ひと)だと思った」

 

 あの短いやり取りの中でそんな事を考えておったのかこ奴。

 全て噓だというのに、おめでたい奴め。……というよりも、無駄に思考力が早くて無駄に深読みしすぎるのだろうな。

 

「そして私の見た目や立場に一切惑わされず、きっぱりと求婚を断って自らの婚約者に愛を証明した。……魅力的な女性だと好意を抱くには、十分だと思うが?」

 

 とってつけた感もぬぐえないが、どうもこ奴は引き下がるつもりはないらしい。

 ククク。先ほどまでは面倒だと考えていた我だったが、今となっては都合が良いな。せいぜい利用させてもらおうとしよう。

 

「それは……。いや、だからどんな理由があっても譲るつもりはないってば! エリーデルは俺の……」

「"魔王を倒したら結婚する約束をしている"婚約者ですもんね」

 

 計を巡らせ終えた我は、そこで会話に自らの言葉をねじ込ませた。

 やや不自然だったやもしれぬが、些末なことよ。

 

 案の定、我に魔王を倒すつもりであると口にしたエルンストが反応する。

 ……これまで受付嬢として多くの冒険者を見てきたが、魔王討伐(それ)を口にする者はなかなか居ないのだ。

 

「魔王を……?」

「ええ。このユアンが勇者となって、魔王を倒したら結婚するという約束をしています」

 

 我はにっこりと、本心からの笑顔で口にした。

 

 

 

 ククククク……! これは、面白くなるぞ。

 

 以前、我に"終活"という概念を授けた食堂の主。

 そして更に彼女へその教えを授けた者こと近所のじいさんに、我は話を聞きに行ったことがあるのだ。

 より豊かに我の終活を彩るには他にどんな考えがあるのかと、興味があったからな。

 そして爺さんとの会話の中で興味深いものがあったことを、つい先ほど思い出した。

 

 

 

『今でこそ終活なんぞして落ち着いとるが、わしもこれで昔はなかなかいい男じゃった。しかしな、お嬢さん。成長するには欠かせないものがあると、わしは考えちょる。…………一生をかけて競い合う、好敵手(ライヴァル)じゃ!』

 

『好敵手……』

 

『じゃからな、お嬢さん。終活なんぞ考える前に、今を一生懸命生きなされ。きっとその中で「こいつには負けたくない」という相手に出会うはずじゃて。その者と切磋琢磨し、愛する者と出会い、時にはその愛する者を好敵手と奪い合って……生きて生きて生きて、満足しきってからが終活のはじまりじゃよ。ふぉーっふぉっふぉ。何を隠そう、うちのばあさんはわしの好敵手(ライヴァル)たる幼馴染と奪い合っ』

 

『何をお若い人に昔の恥ずかしい話をしとるんだいじいさんや!』

 

 

 

 …………などと、あの近所のじいさんは言っていた。

 

 魔王たる我には我と比肩しうる存在などいないため好敵手など、それこそ今後勇者くらいしか望めぬが……こちらは好敵手と言うよりも宿敵であろうな。

 ともあれ我には好敵手など持てようはずもない。

 

 だが、ユアンは違う。

 

 どうも一人の女を取り合う時、人間は成長を見せるらしい。

 更にはこ奴ら、魔王()を倒すという大目的も共通しておる。

 勇者育成ゲームに勤しむ我にとって、この状況は使わぬ手はない。

 

「ああ、そうそう。ユアン……このエルンストさんも、"魔王を倒して国を復興させたらわたしを妻に"したいのだそうです。……さて、どちらが先に魔王を倒してくれるのでしょうね?」

 

 我ながらあからさますぎる気もするが、これくらい分かり易い方が双方理解するだろうと述べた。

 

 

 そして顔を見合わせた小僧と小童が口を開こうとした時だ。

 

 

「そ」

「はあ? その小汚いガキがエルンスト様を差し置いて魔王を倒せるとでも?」

「…………は?」

 

 内心笑みを深くしていると、口を開きかけた二人の声を遮るものが居た。

 先ほど存在を横に置いておいた、赤髪の魔法使いである。

 

「いいですか、貴女。今あなたは生まれ持った血筋という自らの努力とは何も関係のない運という要素だけで高貴な相手から求婚されているのですよ。それがどれほどの幸運か、お分かりで? いえ、お分かりでないのでしょう。そのような見るからに薄弱で分不相応な大望を抱くみすぼらしい子供を持ち出して婚約者が居るから受けられないなどと無礼極まりないことを口にするのですから。しかも聞いていれば二人を競わせようとしていますね? 自分のために魔王を倒せと? はあぁ~ん? 舐めるのもいい加減にしていただきたいですねぇ。こちらは子供のままごと遊びに付き合っていられるほど、暇ではないのです。それにその条件なら我が主が完遂するのでどちらにしろあなた方は結ばれることなどありませんよ。わかったらさっさと至上なる光栄ですと感極まり跪いて我が主を仰ぎ拝み受け入れなさい。図々しくも愚鈍な女ですね。さっきから見ていてイライラしていたんですよ」

 

 

 

 

 …………。

 

 ……………………。

 

 …………………………………………。

 

 ふうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。

 

 

 

 

 

 危なかった。

 受付嬢としては必要なスキルであると、怒りを鎮める術を先輩から学んでいなければこの場にいる人間ごと全て諸共に燃やし尽くすところであったわ。

 いや、寛大な我がそんなことをするはずがないのだがな?

 魔王たる我が人間の魔法使いごときの言葉で、心を揺らがせるなどあるはずもない。

 ああ、そうとも。我がそのような小物臭い……。

 

(しかし、何かが聞き捨てならなかったことも事実、か。我はいったい、今の言葉の何がひっかかった……?)

 

 立て板に水のごとく述べられた魔法使いの言葉を咀嚼し、そして……。

 

 

 

「うちのユアンが薄弱で分不相応な大望を抱くみすぼらしい子供と言いましたか? 今」

「おや、自分より婚約者かっこ笑いを貶されて怒るとは、愛ですねぇかっこ笑い」

「なんですかっこ笑いって。馬鹿にしてるんですか」

「ええ、してますけど? それが何か」

 

 その瞬間、魔法使いと我との間で「カァンッ」と何か鐘の生るような音が聞こえた気がした。

 我はユアンの腕から抜け出すと、人間の中では背が高いであろう魔法使いの前に立った。

 更にはその胸倉を掴み引き寄せる。我を見下ろすとは頭が高い。

 

「ユアンはわたしが適切に成長するに相応しいクエストを斡旋した上でその先でさらなる試練に逢いながらも毎回着実に成長をして帰ってくる将来有望な冒険者なのですが?」

「おや、将来ですか。有望になるのはいったい何年後です? うちのエルンスト様はこのご年齢ですでに世界に何人もいない(ステラ)の称号をお持ちの方ですよ? パーティーランクでなく個人の階級ですよ個人の。はっ。比べる事すら烏滸がましい」

「烏滸がましい? まさか。ユアンこそまだ冒険者になりたての十歳という年齢ですよ。それがもうすぐ花弁(ペタル)に届くほどの実力を有しているのです。それを見た目だけで侮るなど、すいぶんと貧相な眼をお持ちのようですね。あなたの主は適切にユアンの力を見抜いていたというのに」

「ああ、いるんですよねぇ。ビギナーズラックを喜んじゃう人って。大抵最初に大きく成長する手合いは途中で大きな壁にぶつかるのですよ。そこから燻る者の多い事、多い事。……あ、ちなみにエルンスト様は階級(クラス)(シード)だったことなど一度もありません。最初から実力を考慮されて花弁(ペタル)からでした。で、なんでしたっけ? "もうすぐ"花弁(ペタル)でしたっけ? そうですか。もうすぐ。へぇ」

「~~~~~~!!」

「おや? おやおやおやぁ? もう言い返せないんですかぁ? ずいぶんとお可愛らしい。后となるのならば口が悪くては相応しくありませんし、良いことですけれどね。手癖は悪いようですが」

 

 そう言って魔法使いは我が胸倉を掴んでいた手を払い落す。

 

「……まあ言い返せないのも、さもありなん。事実とは残酷なものですからねぇ。あっはっは」

 

 くっ! この魔王自ら育てている勇者候補たる雛をずいぶんと侮ってくれるな……!

 だがこれまで魔王たる我をここまで軽んじるものなどおらず、先輩たちとの会話で身に着けた口の達者さもこう言った場面ではいまいち効果を発揮できない。

 

 この我が、魔王が、口で負ける……だと?

 

「あの……少し落ち着いて……」

「その、今は私達が話をしていてだな……」

 

 遠慮がちに声をかけて来たのは当事者二人。

 

 我はユアンの肩を掴むと、ぐいっと前に押し出した。

 なんだ、この煮えたぎり湧き上がる気持ちは。

 ここで引いてはならぬという、妙な意地が我を突き動かす。

 

 

「うちの、ユアンが。エルンストさんより、先に。魔王を、倒します。わたしが、この手で、導きます!」

 

 ひとことひとこと区切りながら、力強く述べる。

 それに対抗するように魔法使いがエルンストの肩を抱き、眼鏡の蔓を指でもちあげ鼻で笑った。

 

「だから烏滸がましいというのですよ。魔王を倒し勇者となるのは、我が弟子でもあるうちのエルンスト様です!」

 

 

 

 

 

 

 この日、ユアンと我に好敵手(ライバル)宿敵(ライバル)が出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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