レイ・ヴァレンシュタイン、転生特典【ガチャ】呪い【超不運】   作:寝心地

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第16話

「お兄ちゃんお兄ちゃん♪、お話しして」

 

どうも、レイ・ヴァレンシュタインです、数日前まで警戒されてた妹に何故か突然懐かれました

 

そうだな、どんな話をしようか

 

「英雄のお話し!!」

 

英雄………………英雄か…………じゃあ12の試練を乗り越え神になった英雄の話をしようか

 

そう言って俺はギリシャ神話のヘラクレスの物語を妹に聞かせた

 

「あらあら、いつの間にかお兄ちゃんにベッタリね」

 

「兄妹仲が良いのは良いことじゃないか、しかし」

 

そうして英雄は金の毛皮を持つ獅子の革を剥ぎ見事な鎧を作り上げました

 

「聞いたことの無い英雄譚だな」

 

「きっとオラリオで流行ってるのよ」

 

「そうだな、しかし獅子を素手で引き裂く男か、居るんだなそんな豪傑が」

 

違います、半分神様だから出来るんです、純粋な人間には多分無理……………………いや、冒険者なら出来るかな?

 

その後も俺は妹にヘラクレスの伝説を聞かせた、牛小屋を掃除したりアルテミスの馬車を引く動物を捕まえたり地獄の番犬を冥界神から借りてきたり妻のミスで死んで神になり星座になったり

 

こうして英雄は試練を乗り越え神となり星座となったのでした おしまい

 

「…………………………」

 

あら、ご機嫌斜めだな

 

「英雄…………可哀想」

 

そうだな、でもそのお陰で神様になったんだ、悪いことばかりじゃないさ

 

「でも、折角頑張ったのに」

 

…………………………そうだな、でもこの話はここで終わらないんだ

 

「え?」

 

その姿を受けたまた別の男がその魂を受け継ぐ、名はテセウス

 

「テセウス………………」

 

まぁこの話はまた次回だな

 

「え~⁉」

 

ハッハッハ!!、話が聞きたいなら今度はお前がオラリオに来るんだな、その時にまだ話の続きが聞きたかったら話してやるよ

 

ポンポンと頭を叩き立ち上がると同時に突然轟音と大地震が起きる

 

10~20秒と揺れが続きやがて収まり外に出ると獄炎が広がっていた

 

何が起こった⁉、何だこれ

 

「ギュアアアアアアアアアアアアア!!」

 

振り替えると漆黒の体を持つ巨大な怪物がいた

 

何だこいつ⁉

 

漆黒の体躯には殆ど傷はなく唯一の傷と言って良い目には縦に大きく線が走っている

 

まさか、せ 隻眼の黒竜⁉

 

「ギュアアアアアアアアアアアアア!!」

 

黒竜は炎と巨体で建物を次々と破壊していく

 

「レイ!!、アイズを連れて逃げろ!!」

 

なっ⁉、馬鹿言うな!!、俺が時間を稼ぐからそっちこそ逃げろ!!

 

「レイ駄目よ、私達の言うことを聞きなさい」

 

「お兄ちゃん…………」

 

妹が俺の服の裾をギュッと握りガタガタと震えている

 

…………………………

 

「ギュアアアアアアアアアアアアア!!」

 

「レイ!!アイズ!!」

 

ドンッ!!と不意に押し退けられる衝撃が走る、見れば父が此方に手を突き出し母が涙を流していた

 

突然の事にまともに反応出来ずグラリと体が揺れるが問題ない、直ぐに体勢を立て直し2人の元へ向かおうと地に足を付けるがそれより早く不自然な突風が吹き荒れ俺達を崖まで運ぶ程の強風に変わる、にも関わらず両親は風に耐える様な素振りもなく俺とアイズの周りにだけ風が吹いていると気付いた

 

クソ!!、何だよこれ!!

 

「レイ!!、アイズを頼んだぞ!!」

 

父のそんな言葉を最後に俺とアイズは谷底にある川に落ちた、これが【超不運】では片付けられない、俺の人生で五指に入る最悪な日だ

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