レイ・ヴァレンシュタイン、転生特典【ガチャ】呪い【超不運】 作:寝心地
【ロキ・ファミリア】本拠地 黄昏の館
そこで黙々と絵を描く金髪金目の少女、アイズ・ヴァレンシュタイン。その背後から近付く影に気付かず絵に差し込む影に気付き漸く相手の接近に気付く
「ッ!!」
慌てて傍らに置いてあった剣を取り、振り向きながら引き抜こうとするが、その手を止められ、目の前には1輪の花が咲いていた
その出所を辿っていくと、自身と同じ金髪金目の男が立っており、アイズは眼を輝かせた
「お兄ちゃん!!」
剣を放り捨てレイに抱き付き、レイは優しく受け止める
元気にしてたか?
「うん!!」
少し大きくなったな、何を描いてた?
「お兄ちゃん!!」
そう言ってアイズの広げる紙には、レイが敵を倒す姿が描かれていた
「レイ、来ていたのか」
そこに通り掛かったリヴェリアがレイに声をかける
ああ、アイズ、少し待っててくれ
「ん、分かった」
アイズはそう言うとトテトテとテーブルに戻り絵の続きを描く
アイズの調子はどうだ?
少し離れたベンチに2人で座り、アイズを見ながら訪ねる
「正直、困った子だ。ダンジョンの勉強をさせようとすれば嫌がり逃げ出す。お前の戦闘スタイルを真似したがって基本を疎かにする。才能がある分質が悪い。この前も貴様が着けていたアサシンブレードとか言う装備を欲しがって私達が必死に止めた」
その方が良い。俺は指がこんなだから問題ないが、普通の奴が着けると最悪指を捨てることになる
「それ程危険な代物なのか?」
昔、これを使っていた暗殺者達はこの装備を使うために自ら指を切り落としていたなんて話もあるくらいだ
「それはなんとしてもアイズに使わせない様にさせねば。その為にも早く新しい装備を使ってくれ」
生憎だが、俺はこいつを気に入ってる。使えなくなるまでは使い続けるつもりだ。代わりにこいつをアイズに渡す
そう言って俺は雑嚢から1本の
「それは?」
【■■】と言う魔法の
「それは何と言うか、凄まじいな」
俺が持つ中でも最高の雷魔法が封じられた
俺は立ち上がるとアイズの前に行き
アイズ、これをお前に
「???、これなぁに?」
魔法が込められた巻物だ。危険に陥ったらこの紐をほどいてこう言うんだ『■■■■■■■』
「???、分かった」
アイズはそう言うとレイから巻物を受け取る
それと、リヴェリアさん達の言うことは聞かないと駄目だぞ。好き嫌いしないこと、良いな?
「……………………分かった」
若干不服そうにしながらも肯定を示し、レイは優しくポンポンとアイズの頭を撫でるとリヴェリアに会釈をし、その場を後にした
玄関ではアリーゼ達が待っておりその表情は険しい
「もう良いの?」
アリーゼの言葉に頷き【アストレア・ファミリア】のパーティの最後尾を歩く
「それじゃあ!!、行くわよ!!」
アリーゼの号令と共に俺は戦闘服に身を包む。普段剣を持つ手には鍋が持たれ、その中には良い匂いのスープが並々と入っている
他のメンバーも普段は杖や剣を握る手には、皿やお椀が持たれそれを市民に渡す
冒険者ってこんな事までやるんだな
子供達に食べ物を渡しながら俺はそう呟いた