レイ・ヴァレンシュタイン、転生特典【ガチャ】呪い【超不運】 作:寝心地
【グオオオオオオオオオオオオオ!!!!】
大地を揺るがす咆哮を上げ怪物が姿を現す
その咆哮に先程まで目を回していたアイズも正気を取り戻す
「破壊に苦しむダンジョンの慟哭。そして、
声が聞こえ振り返るとそこにはいつの間にかエレボスが立っていた
「邪悪の胎動、最悪の根源、原初の幽冥の名の元に、契約をここに果たす。さぁ、【終焉】を連れてきてやったぞ」
その全容が姿を表し漆黒の体躯に翼を持っている。その体を引きずりノロノロと歩く
「神の力によって引き寄せられ、37階層より生まれた黒き異形。名をつけるとするなら、そうだな、『
エレボスの演説中でもデルピュネはエレボスを狙いエッチラオッチラと体を引き摺る。手足が無いため蛇の様に体をくねられ進むしかない様だが、その度に何かしらを破壊している
「ほう、期待していた以上に良いものを連れてきた。計画を聞いた時は眉唾物だったが、私も見たことの無い化物。やはりダンジョンの『未知』は限りないか」
【グオオオオオオオオオオオオオ!!】
無茶苦茶やってやがるぞこいつ!!アイズ、離れるなよ………………アイズ?
「フゥー フゥー、あれは…………あれは…………」
ヤベッ!!アイズの
「いやああああああああああああああ!!!!」
「っ!!アイズ!!」
リヴェリア!!アイズを頼む
踞るリヴェリアにアイズを預け青薔薇の剣を抜く
「あ」
走り出そうとする俺の背をアイズは掴み無理矢理引き止める
「行かないで」
震える声でそう言い、リヴェリアがその手を離させようとするも一向に剥がれる気配はない
大丈夫だ、アイズ。俺はお前を1人にしない。だが奴を止めなければお前が危険になってしまう。だからお前を守るために、今は行かせてくれ
「でも…………」
「大丈夫だアイズ。お前の兄はお前を裏切ったりしない。そうだろう?」
「…………………………うん」
少しずつ力が弱まりアイズの手が離れる
アリーゼ、俺はあの化物をやる。文句はないな?
「ええ、此方は私達で何とかするわ!!」
頼んだ
奴の周りを駆け回り巻物を取り出す。紐を解き巻物は灰となり崩れ、氷の鎖がデルピュネを縛り上げるが、未だに少しずつ動いている。そこで更にもう1巻き
薔薇の香りが充満し動きを封じるが、長くは保たないだろう。だが青薔薇の剣の拘束はただの拘束じゃない。更に
リヴェリア!!魔法撃てるか⁉
「っ!!それは可能だが」
やれ!!策を思い付いた
「ならばその作戦に答えよう【終末の前触れよ、白き雪よ。黄昏の前に風を巻け。閉ざされる光、凍てつく大地。吹雪け三度の厳冬__我が名はアールヴ】【ウィン・フィンブルヴェトル】!!!!」
激しい吹雪が凍り付くデルピュネを襲う。しかしそれだけで終わりな訳がない。直ぐに拘束に亀裂が生じ、奴はあっさりと抜け出した。だが想定内だ
ちょっと失礼
リヴェリアの隣に立ち肩に触れる。本来エルフは他種族に触られるのを好まないがここは我慢して貰おう
今のもう一回いけるか?
「それはいけるが、何を」
良いから、頼むぞ
「あ、ああ。【終末の前触れよ、白き雪よ。黄昏の前に風を巻け。閉ざされる光、凍てつく大地。吹雪け三度の厳冬__我が名はアールヴ】!!」
【汝に敵わぬこの速さ】【汝に敵わぬこの強さ】【汝に敵わぬ特別をそれでも汝に届かせよう】
『【ウィン・フィンブルヴェトル】!!!!』
三重×2、六重の吹雪がデルピュネの体を蝕む
そこに青薔薇の剣を突き刺す。魔石が何処にあるのか分からない故に届く事はないが、こうなってしまえば気にする事はない
内側から拘束を仕掛け氷が奴の体内を縛り続ける
【グオオオオオオオオオオオオオ!!!!】
ウオオオオオオオオオオオ!!!!
バキン!!
石が砕かれる音が響きデルピュネは苦しそうに崩れさった