ギネヴィア転生物語   作:妖月くぅちゃん

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前の話が吹き飛ばない様に願いながら…

それでは続きをどうぞ。



魔術師と作戦

 

ベッドの上で目を覚ました私は何故かアルに抱きつかれていた。

 

まるで絶対に離しませんと言った感じで凄い鬼気迫る焦燥だ。

 

「アル様?一体どうしたのですか?」

 

私はそう言い周りを見渡すと途轍もない惨状になっていた。

 

「えっと?これは?」

 

「ヴィ。気にしないでください。覚えてないなら良いんです」

 

何処か寛容的でありながらも何かに怒っている表情をしているアルトリアにギネヴィアは疑問に思いつつもとりあえず甘える事にしたのであった。

 

ーーーーー

 

そして時は少し経ち。

円卓会議が始まった。

各々所定の位置に着き始まったそれはいつも通りに進んでいた。

ただ一つ一点を除いて。

そして、終わり間近になってアルトリアに向かって質問がされた。

 

「あの王よ。その膝に乗せているのは?」

 

恐る恐るランスロットがアルトリアに声を掛ける。

それに対してアルトリアは心底不思議と言わんばかりに首を傾げる。

 

「?何ってヴィを乗せているのですか?何か?」

 

アルトリアは膝に乗せているヴィをむぎゅむぎゅとしながら会議に参加していたのである。

 

それをまるで素知らぬ顔でやっていたのだ。

 

それに対して流石に王が規則を守らないのはどうかとランスロットが口を開く。

 

「いや。王よ今この場所は円卓会議上です。特殊な例を除かなければ円卓の騎士以外は参加してはいけないのですよ?」

 

ランスロットが忠義の騎士と言った感じに王を諌めようとする。

それに対してアルトリアはうむうむと頷きある事を思いついたと言わんばかりに口に出す。

 

「それなら。ヴィも円卓の騎士にしましょう!!」

 

その一言で円卓内に電流が走る。

いや、駄目だろと。

そして、すかさずアグラヴェインが口を開く。

 

「王よ駄目です。此処にいる面子は納得するかも知れませんが、他の騎士達が黙って見ておりません!!」

 

「ヴィの功績を考えれば他の騎士達も黙りますよ」

 

いや、そうじゃないんだと円卓の騎士が心を一つにする。

そんなアルトリアにケイが進言する。

 

「アーサー王よ。騎士にすると言う事は前線に立たせると言う事になってしまいますよ。それでも良いのですか?」

 

「駄目に決まってますよ!?そんな危ない事をさせられません!!」

 

「なら、やめるべきです」

 

「くっ。なら円卓のマスコットならどうでしょう!!」

 

コイツ諦めが悪いぞ。あの冷酷な無慈悲な判断をしていた王は何処にいったんだ?と騎士達の心が思う。

確かにあの頃と比べれば王もだいぶ人らしくなられたがそれとこれは別人では無いか?

 

そう思いつつ他の騎士達に目配せをして何故こうなったかを聞き出す事にした。

 

ガウェインはボケッとしていて聞いてなさそうなので騎士達は戦力に数えない事にした。

 

そして、詳しく話を聞いてみると王妃が薬を盛られた事に対して過剰な心配心を発したアルトリアが常にギネヴィアを抱き上げて移動していると言う事だ。

ある意味、ギネヴィアを拘束しているとも言わんばかりの事にトリスタンが口を挟む。

 

「王よ。あなたはギネヴィア妃の心を分かってない…」

 

「待て。言い過ぎだ。トリスタン。あんな事があれば誰だってこうなる」

 

素早くトリスタンを嗜めるランスロット。

それに対してアグラヴェインが口を開く。

 

「そう言うお前はあの時、王妃を寝室にぶち込んだ後、トチ狂った様に暴れたじゃないか?止めるまでにどれだけ苦労した事やら」

 

その事にランスロットは思った。

ぐっ。あれは…余りにも扇状的な表情をするから…

今すぐ襲ってしまいたいのを我慢して運んだと言うのに…

その余りにも可愛いのを我慢した結果、自我が暴走しただけなのだ。

そうと言ったらそうなのだ。と言わんばかりにランスロットは思うとアグラヴェインに言葉を返す。

 

「あれはお前の母が策略した物だ。本来、お前がどうにかするのか正しいのでは?アグラヴェイン」

 

マーリンから聞いた情報を使ってアグラヴェインに喧嘩を売り始めるランスロット。

お互いに喧嘩が始まりそうになるのを止めるケイ。

それに対してアルトリアは諦めた表情をすると話し始める。

 

「仕方ありません。円卓の騎士にするのは諦めます。その代わり暫くヴィを側に置いても良いですか?」

 

その一言に、騎士達はそれならと納得する事にする。

確かに王妃が薬を盛られたのだ。

王として心配になって側に置きたいのも分かる。

 

「いや。皆様が納得していますけど私としてはそろそろ離して貰えると助かります」

 

それに対してアルトリアは悲壮な顔をする。

 

「ヴィ!?駄目です」

 

それに対してギネヴィアは優しく言葉を言う。

 

「それにアル様気づいていない様ですが、子供が出来ましたよ?余りお腹を圧迫する様な事はやめた方が宜しいかと」

 

その一言が円卓に大きく響く。

子供が出来たのか!?その情報に騎士達は喜ぶ。

 

「王よこれはめでたい事です!!今すぐ王妃の懐妊を国民に発表するべきです」

 

「駄目だ。最近、薬を盛られたばっかりなのだ此処は秘匿するべきだ」

 

とりあえず話は転がり秘匿する方向になる。

 

そんな中、唖然としたアルトリアが自分のお腹を触る。

ギネヴィアとの子供は嬉しいがお腹が大きくなれば私が女性だと言う事がバレてしまう。

その事を考えたアルトリアは焦り始める。

 

「ヴィ。どうしましょう!?このままでは「大丈夫です。私に策があります」」

 

その事に慌てるアルトリアに優しく言葉を被せお腹を触る。

 

「だから安心してくださいね」

 

そう言うギネヴィアはアルトリアに対して優しい顔をしていたのであった。

 

ーーーーー

 

場所が変わり自分の寝室に来ていた私はアルを部屋に入れる。

そして、何故か当然と言わんばかりに着いてきた覗き魔マーリンも素知らぬ顔で入ってきた。

 

「あのマーリン様?」

 

私がそう言うと覗き魔が喋りだす。

 

「それでどうするんだい?このままいくとアルトリアが女性だって言う事がバレてしまうよ」

 

「はぁ。まあいいでしょう。説明するので協力してくださいね」

 

と言って虚空から水銀で作った義体を取り出す。

それはアルトリアと瓜二つのレベルで出来上がっていた。

私はそれを取り出すと話始める。

 

「アル様。こんなこともあろうかと作っておきましたよ。防衛戦の時に私が使っていたのをアル様用にしておきました」

 

私はもしアルに子供が出来た時を考えて密かに製作していたのだ。

これにアルの意識を飛ばして遠隔操作すればやり過ごす事が出来る。

私はその事をアルに説明するとアルはやっと落ち着いた様だった。

 

「おろさなくてもいいのですね。ヴィありがとうございます。これで心置きなく産む事が出来そうです」

 

それに対して納得したと言わんばかり顔をするマーリン。

 

「なるほどね。確かにこれならバレずに済みそうだ」

 

そう言って聞きたい事を聞けたと言わんばかりに外のドアに向かうマーリンを鎖で捕まえる。

 

「此処まで聞いておいて手伝わないと言う事はないですよね?マーリン様?」

 

「ははっ。手伝わないと言ったらどうするつもりだい?」

 

「この首輪を嵌めます」

 

私はそう言うと水銀で作った首輪を見せる。

それを見たマーリンは大人しく協力を申し出た。

 

「オーケー分かったよ。手伝うよ。だからその首輪をしまっておくれ」

 

「拒否したら問答無用でつけましたのに…」

 

その返事に私はガッカリする。

この首輪は常に居場所を製作者に送るのと少しでも反逆の意思を見せたら首を絞めるように作ったものだ。

はぁ。勿体ない。

 

「それでどう言う作戦で行くんだい?」

 

「至ってシンプルです。アル様には基本此処で暮らして貰い、最終的に産んで貰います。義体に意識を飛ばしている間は私がアル様の本体を守るのでマーリン様は義体に入っているアル様を補助してください」

 

「なるほど。理にかなっているね」

 

「それに私が懐妊したと言う事で、この前みたいに襲われない様に寝室に引き篭もると言うことにしておけば他の騎士達も納得する筈ですし問題ありません」

 

「もし、騎士達が状態を確認したいと言われたら?」

 

「服の下にでも水銀を仕込んで誤魔化します」

 

「なるほど完璧な作戦だね。やっぱり僕はいらないんじゃないかな?」

 

マーリンがそう言うと私はスッと首輪を取り出す。

 

「いやいや。有り難く手伝わせて貰うよ。アルトリアには色々と思う所はあったしね」

 

何処か意味深にそう言うとやっと協力的になったマーリン。

 

「それでは一年近くになりますがよろしくお願いします」

 

私はそう言うとアルトリアの近くに行ってお腹を撫でるのであった。

 





世界の裏側でひそひそしていれば襲われる事は無いよね。

想像出来ていた読者も沢山いると思いますが、実はこの為に水銀の義体を防衛戦で出しました。
そこからの伏線になります。

それでは続きが出るまでお待ちください。
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