えー史実のアーサー王物語を調べても詳しく流れが出てこないので捏造します。
それでは続きをどうぞ
何か最近物騒な話をよく聞くと思ったら、どうやら最近、蛮族が活気付いて村々を襲っているらしい。
このままではブリテンの秩序が乱れるということで、アルが騎士達を引き連れ本格的に討伐しに行くことになった。
「それでは、行ってきます。留守の間は頼みましたよヴィ」
「お任せください。アル様も無事に帰ってきてくださいね」
そう言って城から出て行った我が夫のお見送りをして数日が経過した。
その数日間、私は中庭で剣を振ったり新しい魔術を組んでみたりと暇を潰していた。
そして今は執務室で書類仕事をしている。
だって暇なのだ。仕方ないよね。
本来、書類仕事なんかをしなくても良い立場なのかも知れないが戦場に立たない自分としてはこれぐらいしかやる事が無いのだ。
仕事が減ってればケイやアグラヴェインも喜ぶ事でしょうし。
私だって仕事が減っていれば嬉しいし、こういう時は待ちつ持たれつですね。
それにしても、蛮族が急に活気付くとは何か怪しさを感じますね。
そう考えながらも数字が違う所を見つけては書類に書き込んでいく。
と言うか、間違いが多すぎませんか?
良くここまでやって来れたと言うぐらい間違いが多い。
視察の報告書は何かよく分からん武勇伝になっていますし、巡回の報告書は浮気現場24時間密着みたいな事になってるし、突っ込みどころが多過ぎます。
まず、村の視察の報告書として自分の頑張りを書くのは良いのですが、魔獣に襲われた村の状況を書きましょう。
畑が潰れたのならご飯を送りますし。
建物が倒壊しているなら人員を送ります。
逆に巡回の報告書は純粋に仕事してください。
誰が他人の家の浮気現場を調べろと言いったんですが?
貴方の仕事は浮気現場の巡回じゃないと思います。
そして何が騎士として認める事が出来ないからとか言って突貫してるんですか。
あまつさえ、貴方がその浮気してる妻を寝とりの寝取りして最終的に夫と対決とはどういう事でしょうか?
この人は後日ケイに報告させて貰いますね。
多分、罰則で済むと思いますが降格処分は免れないと思ってください。
それにしても、何故こうも皆様方はあと先を考えないのでしょうか?
ケイが言っていた頭筋肉共の対応が疲れるとの事がよくわかる言葉ですね。
所々、ツッコミどころが多過ぎて疲れてしまいます。
「まったく、状況さえ分かれば適切な対応が取れるというのに、コレだから頭が筋肉に汚染されている奴らは困る」
何処からケイの幻聴が聞こえてきた様な気がしますが、気の所為でしょう。
思考がケイに汚染されてきた様な気がしますが気のせいとして仕事を進めていくと突如執務室の扉が開かれた。
「姫様!!ここに居たんですね。蛮族共が山の向こうに現れました!!こちらに向かって行進をしております。早くお逃げください!!私達が少しでも時間を稼ぎます!!」
慌てた様に話す兵士に落ち着かせる様にゆったり喋る。
「落ちついてください。今、このキャメロットの留守を任せられてるのは私です。私が指揮を取ります。それに私が逃げたら誰が民達を導くのですか?」
こんな所で逃げる奴についてくる民達はいない。
王の妻として堂々としないといけないのだ。
そんな風に覚悟を決めながらふと思う。
ん?途中の村が攻め込まれたという話を聞いてない。
と言うことは上手いこと迂回してアル達の進路に入らなかったと言うことですか。
多分こちらに来た奴らは誘導で城が襲われてるのに気付き戻れば、そこを挟んで本体が後ろから攻撃という事ですか。
もし、戻らなくても、そのまま城を攻撃すれば良い。
なんか蛮族の癖に頭が良くありませんか?
それに比べてあなた方は慌て過ぎじゃありませんか。
蛮族を見習ってください。蛮族の方が頭を使っているとはどういう事でしょうか?
そう思いながらも適切に指示を飛ばし対処をしていく。
「とりあえず臨時として円卓会議を行います。今、城にいる騎士達に連絡をしてを集めてください」
「「ハッ」」
そう騎士達が了解の言葉を返すと伝達しに散っていく。
さてと。私も出来る限りの事をやりますか。
まずは魔術パスを使いアルに話しかける。
『アル様。今お時間大丈夫でしょうか?』
突如の連絡でも直ぐに反応があった。
『ヴィ。魔術連絡をするとは何かありましたか?』
『どうやら、アル様達が討伐しに行った隙を突かれまして、蛮族達がキャメロットに侵攻してきました。つきましては私が指揮を取り防衛戦を行います』
『ヴィ大丈夫ですか?直ぐにでも引き返します。民達を連れて逃げてもらっても大丈夫ですよ』
ここで戻って来られたら奴等の思うつぼだ。
『いえ。大丈夫です。アル様は気にせずにそのまま進軍してください。私も王の妻です。ここで逃げてしまったら、留守を任された貴女様に顔向け出来ません』
『で、でも貴方に何かあれば落ち着いてはいれません!!』
『アル様。王として弱くなりましたね。私に会う前の貴女なら割り切れた筈です』
まぁ逆を言えばそれだけ私が愛されていると言う事なのかも知れませんが。
それでも心配そうにしているアルを落ち着かせる為に言葉を紡ぐ。
『それにきちんと対策もあるので安心してください。魔術師にとって防衛戦とは花形みたいな所もありますし、貴女が妻として選んだ私を信じてください。つまり私に策ありという事です』
『ヴィ…分かりました。改めてキャメロットは貴方に任します』
『はい。任されました。アル様もお気をつけて』
そう言ってアルとの会話を終わらせる。
まぁ、本当にどうしようもなくなったら魔術パスを使ってアル様を召喚すればいいし方法は幾らでもある。
それにしても蛮族共が山向こうにいるとは、此処に来るまでどれぐらい掛かるのでしょうか?
少なくとも足並みを揃えて行進しないといけないので2日、3日ぐらいの猶予はあるはずだと思うのですが…
それだけあれば色々と準備が出来ますね。
ふふっ。ここはドカンと1発いきたい物です。
そう思いながら戦の準備をしていくのであった。
ーーーーー
あれから数日が経ち、キャメロットの下街から大体1キロぐらい先の所に陣を取った蛮族がいよいよと言った感じに攻め込もうと隊列を組んでいた。
「これは予想通り今日の昼が山場ですかね」
私は街の城壁から遠見魔術を使い遠距離から相手の動きを確認していた。
そこに伝令役の騎士が来る。
「姫様。言われた通り準備してきました。今、各騎士達が街の広場でお待ちしております」
「それでは行きましょうか」
私はそう言うと騎士をお供に城壁から降り、街の広場に向かう。
いつもよりピリピリしている街並みはとても静かだ。
民達も言われた通りに家に引きこもっている。
変に慌てている感じもしませんしこれなら大丈夫でしょう。
私は街の真ん中の広場に着くと、広場の真ん中に用意されている台の上に上がっていく。
台に上がり周りを見渡すと凄い数の兵達がいた。
これは中々壮観ですね。
ざわざわとしている中、私は軽く手を上げ静かにさせると高らかに演説を始める。
「今日の昼、蛮族共が攻めてきます」
その一言に騎士達はざわめく。
それを気にすることなく私は言葉を紡ぐ。
「奴等は卑怯にも王達の留守を狙い来ています。確かにアーサー王、円卓の騎士達は今この場に居ません」
私は奴等の卑怯さを謳う。
「ですが安心して下さい。私が居ます。貴方たちが居ます。確かに相手の兵の数はこちらの倍。苦しい戦いになる事でしょう。ですが諦めてはいけません」
そして騎士達に思い出させる。
自分だけではない、仲間がいることを。
「諦めたら我が王達…いや友たちの帰る場所がなくなります。そしてその友たちの家族、友人も民達も無事ではすみません!!」
そう。諦めたら自分1人の犠牲では済まないことを。
そして私達だけではない。
遠い地で戦っている仲間の事を。
「そして普段、気がついてないだけで私達の隣には皆んながいる筈です。辛く苦しい戦いになるかも知れません。ですがその度に思い出してください。共に戦っている仲間がいる事を!!」
私は皆を鼓舞する様に高らかに声を上げる。
「そして今日、蛮族共に思い知らせてやりましょう。円卓の騎士達だけが脅威ではないことを!!」
私が剣を上げると騎士達も剣を上げ、大声を出す。
余りの声量に広場が震える。
「それでは各人、所定の配置に着いてください!!目にもの見せてやりましょう!!」
ーーーーー
そして私は再び城壁の上に来ていた。
「それでは予定通り1発でかいのをかまします」
私は周りにいる兵達に告げると迫り来る軍勢を前に揚々と魔術を展開する。
そうすると蛮族達の上からポツポツと雨が降ってきた。
だか、それはただの雨ではない。
鈍く銀色に輝くそれは水銀だった。
蛮族共がそれに気付き上を向いた先には、山を飲み込めるほどのデカい水銀の玉が形成されていた。
それは行き良いよく落ちると蛮族側に津波となって襲いかかる。
それだけで過半数が戦闘不能になった。
それもそうだろう。津波に押し潰されたら苦しくて口が開く。
口が開いてしまえば当然、行き良いよく水銀が入ってくることになる。
溺れて水銀を飲み込んだらその末路も察しの事だろう。
それでも一部蛮族達は気にする事なく向かってきた。
「こう言う所は蛮族なのですね」
私は、わんちゃんこれで決まらないかなと思ったがそうは行かない様だ。
「それでは投石機の準備をして下さい」
指示を受けとり伝令役の兵達が走り回る。
その指示を受けた兵達はいつでも発射出来るように準備をする。
「姫様!!大分近づいて来ています」
「もう少し引きつけなさい!!」
戦さで浮ついているのか兵達は今か今かと待っている。
私は出来るだけ引きつけて最大火力が出る瞬間を見計らう。
「そう今です!!」
私の声と共に等間隔に設置した兵達が大声を出す。
「「総員!!うてぇぇえ!!」」
城壁に用意されたアホみたいな数の投石機から発射されたそれは蛮族共を吹っ飛ばす。
何故こんなにあるかと言われると畑作るときに抜いた木々を一部兵器として運用したのだ。
その兵器に兵達は石乗せて次々と発射していく。
「準備していれば憂いなしとはこの事ですね」
私は投石によって吹っ飛ばされている敵を見ながら思った。
それにしても大分数が減りましたね。
本来ならここで突撃しても良いのですか…
わざわざ城から出るのも愚策ですしね。
そう考えていると隣の兵が進言してきた。
「姫様。突撃の許可を」
周りの騎士達も今か今かと待っていた。
んー。演説で鼓舞し過ぎてしまいましたか。
これは失敗でしたね。
此処で我慢をさせると後々に響きますし仕方ありませんね。
次があったら上手くやりますか。
私は大きく息を吸うと大声を出した。
「それでは。総員突撃!!」
その言葉と共に門が開かれ騎士達が走り出す。
本来ならわざわざ追撃をかける必要もないのですが…
まぁ、蛮族達も大分疲弊していますし遅れを取る事はないでしょう。
そんな事を考えながら見ていると突如として飛来した何かが私を貫く。
「ぐっ…何が…これは剣?」
神秘が籠ったそれは突如として大きくなり爆発する。
ギネヴィアの周りに居た兵達は丁度、伝令の為に離れていたのもあり無事だったが。
爆発した所にいた本人は跡形もなかった。
「ひ、姫様!!」
「今すぐ狙撃者を探し出せ!!」
ーーーーー
いや。死んでないんだけどね。
意識を移していた水銀で作られた義体が壊され、寝室に寝転んでいた本体の体に戻ってきた私は身体を伸ばしながらベッドに寝転んでいた。
「それにしても、最後の最後でやられるとは思いませんでしたが何事も準備しておくことですね」
今すぐ戻ったらまた狙われるだろうしこのまま此処にいようかな。
そう思い遠見魔術を使い戦場を見ているとまだ私がやられた事が伝わってないのか張り切って蛮族に追撃をかけていた。
これ、このまま行くと負傷者がいても死者数ゼロじゃないか?
うーん。それにしても私を狙った以降、狙撃が無いのが不自然ですね。
魔術感知の外から狙撃出来るなら一方的に殴れるだろうし、しかも追加で爆発させれるならこの戦況を覆す事も出来ると思うんですが…
まぁ、良いですか。
私は戦況が終わるまでゆっくりしていたのであった。
書き方がちょいちょい変わるのは色々試しているのとその時の気分なので許して。
それでは今度こそ間が開く筈なので気長にお待ちください。