丁寧に丁寧に描くと〜
そう言えば言ってなかったのですか、2話目を投稿する時に物語の大まかな終わりまで想像しているので後は自分がどれだけ文字を書く気力があるかの戦いです。と言っても想像はブリテンの終わりまでだけどね。
それではどうぞ。
私は裏世界の魔術工房で魔術道具を強化していた。
その改造している道具は、かのマーリンを捕らえ、魔術を発動させずに無力化した鎖だ。
一応、マーリンは世間で王を導いた偉大な魔術師とか言われている。
それなので魔法など相当に凄いと思われる。多分。見た事ないけど。
正直、覗き見しかされてないので実感がないのだが、そのマーリンを無力化出来たと言うなら文句のつけようのない代物になっていると言う事だ。
そして今、その鎖を強化している。
防衛戦の最後に撃たれた剣に含まれた神秘の動きを見る事が出来たので、今まで止まっていた神秘に関する事を触れる様になったのだ。
マーリンの種族特性のよく分からない神秘だけでは、サンプルとして足りなかったのだ。
あくまであれは溢れた神秘を種族特性で魔力に変換して花にしていただけなのだから。
だか今は違う。
よく分からん、種族特性とか関係なしに神秘の動かし方、使い方を見れたからだ。
なので、とりあえず手始めに神秘に対する特攻として鎖に神秘を吸収する概念を付与してみた。
そして、あの爆破を参考にその吸収した神秘を爆破させれるように色々と試行錯誤していた。
今までは、分解して得られるエネルギーが余りにもデカく不安定だったから困っていたが、謎の襲撃者が剣に神秘の概念を付与していたのを見てやっと答えに辿り付けたのだ。
神秘に概念という方向性を付与することで安定すると言う事が。
なので漂っている神秘に含まれている概念などを丁寧に分解して、一度まっさらにしたものに新しい概念を書き込む作業をしていた。
そして、これが更に面白い。
神秘に概念を書き込めば書き込むほど安定するのだ。
そして、その付与した効果の概念を何処までも書き込む事が出来れば、どこまでも強化出来るのだ。
逆に言えば、その概念をほどく事によって不安定にさせ、不安定なエネルギーとして爆破をさせる事が出来る。
まさに魔法だ。
なので、今私はよくわからない襲撃者に感謝をしていた。
貴方のお陰で神秘を弄ることができる様になったよ。
だから、お返しに行くから待っていてね。っと。
そんな感じに意気揚々と弄り倒していたが、少し疲れたので他に製作している魔術道具を触る事にした。
その道具の名前は魔術電動卓上計算道具。
略して電卓だ。
正直言って前世に使っていた電卓と同じだ。
ケイやアグラヴェインから偶に書類を奪い処理しているときに思ったのだ。
計算する時が怠いという事に。
だって考えても欲しい。
書かれている数字が基本間違っているのだ。
間違っていたらどれぐらいの差があるかも書かないといかない。
その度に思ったのだ。
計算機が欲しいと。
だか残念ながらこの世界はファンタジーな世界。
電卓などと言うものはない。
ならば1から作るしか無いと思い、かなりの日数を掛けて作ったのだ。
それが今完成しようとしている。
内側の金属板に刻まれた数字を演算する魔術刻印。
魔力を貯蔵する魔力電池。
魔力吸収の鎖を活かして作った持つだけで充電できる棒。
そして金属板に書かれた数字。
これだけの物を作るのに本当に時間が掛かった。
具体的に嫁いで一年ぐらいと言っても良い。
そして、やっとその集大成が完成しようとしていた。
最後に蓋を閉めて完成したそれは何よりも輝いて見えた。
後はこれを私が作った形状記憶合金の魔術水銀に突っ込んで記憶させ、必要な材料をぶち込むことで生成して増やす。
「ふふっ。やっと完成しました。これがあればあの苦しい書類から解放されます」
私は何処か遠い目をしながら思う。
早くケイに持っていて自慢して使って貰おうと。
驚く顔が楽しみですね。
私は裏世界から表世界に転移し、寝室から出ると執務室に向かって歩き出す。
そして、執務室に着くと勢いよく扉を開けると大声で喋る。
「テッテレテッテッテー。魔術電動卓上計算道具〜略して電卓です」
楽しそうに言う私に対してケイは頭に手をやりながら頭痛を堪える様に言う。
「うるさい。いま仕事をしているのが見えんのか」
「本当にそんな事言っていいんですか?その仕事を楽にする魔術道具を作ってきたんですよ!!」
「な、なんだと!?それは本当か?」
「本当ですよーまずはこれを見てください」
私はそう言うと電卓見せて説明をする。
そして、その説明にいちいち驚くケイを見ながら私は満足する。
これが見たかったのだと。
そんな感じに説明が終わった後、ケイはぶつぶつと頭の中の計算板を叩いていた。
「数字だけではあるが、これがあればかなり早く計算する事が出来る。なんていう便利さだ。ギネヴィアお前は天才だ!!」
あの皮肉しか言わないケイに褒め言葉を言わせる事が出来た私は大満足だ。
「そ、そんな、褒められると照れます///」
私が照れた様な顔をしてるのを見ると急にストンと落ち着いて一言。
「その表情をやめろ」
「えっ?」
酷い。
「それはそうとして、これは良いな。早速使ってみたい」
「そうでしょう。そうでしょう。ちなみに計算だけではつまらないので火を付ける機能や押すと爆発して自爆する機能も付けていますよーしかもビームも撃てる」
「今すぐ外せ!!間違えて押して書類が燃えたら如何する!?と言うか爆発機能は、いらんだろ!!」
「自爆スイッチは男のロマンじゃ無いんですか!?」
「誰だ!!その様な事を言ったのは」
「私は嬉しいですよ!!」
「ああもう。良いから外せ。分かったな」
「分かりました。外せばいいんでしょう!!」
私はプンプンとしながら仕方なく外す。
「これで、火を付ける機能や爆発する機能など無くなりましたよ」
「よし、これでひと安心だ。と言うか他に変な機能をつけてないよな?」
「つけてないですよ。まったく疑い深い人ですね。それじゃあ、また後で使い心地を聞かせてくださいねー」
そう言って出ていく私にケイは言葉を返す。
「ああ。分かった」と。
ーーーーー
自室に戻り鎖をイジイジとしていたら、急に扉が開き慌てたアルが入ってきた。
「ケイが壊れました!!」
「ん?如何言う事ですか?」
「勢いよく訓練所の壁を壊したので怒られる覚悟でケイに言いに行ったら、なんか笑顔でよく分からない板に頬擦りしてたんです」
「うむうむ続けて」
「恐る恐る壊した事を言ったらなんと!!にこやかな顔で気にするなとか言ってきたんですよ!!あの皮肉屋な義兄がそう言うなんてありえません。きっと何かが化けている筈です。それか魔術で洗脳されているに違いません!!ヴィ助けてください!!」
そう言うアルに連れられて執務室に向かうと執務室の扉の前に円卓の騎士達が恐る恐る覗いていた。
「王よ。ケイ卿が壊れました。あれを見てください」
そう言って指された先には楽しそうに電卓を叩き書類仕事をするケイが映っていた。
「あの、いつも顔に皺を付けては皮肉など言っていたあのケイが楽しく書類仕事をする筈がありません。あれは偽者に違いません。討伐の許可を」
「早とちりはよせアグラヴェイン。本物だったら如何する?それに、あの手に持っている物が原因では無いか?あのケイ卿が頬擦りしているんだぞ。魅了とか掛かっているに違いない」
「あれが偽者だったら如何するつもりだランスロット。いま国の情報が筒抜けになっているんだぞ」
そんな感じに言い合いになっているのを横で見ると私が言う。
「ああ。あれ私が作った魔術道具ですね」
「なに!?どう言う事だ?」
そう言うアグラヴェインにこれまでの詳しい説明をする。
「なるほどな。それにしては人が変わり過ぎではないか?実は危ない物ではないのか?」
「大丈夫ですよ。ケイ様が外せと言うので自爆スイッチは外しましたし。それはそうと丁度良かったです。今さっき執務室に行った時にいなかったので渡せなかったんでここで渡しておきます」
「これが例のやつか…」
「使い方はケイ様にでも聞いてくださいね。それでは」
私がそう言い去ると集まっていた騎士達もそれぞれ帰っていったのであった。
後日、あのアグラヴェインが厳しい顔でニヒルに笑いながら電卓を磨いていたのを見たランスロットがキモイと言ってアグラヴェインと喧嘩していたのと。
電卓を凄い素早さで扱いこなすケイの姿を恐れた騎士達がケイのことを電卓の騎士と呼んだのであった。
ちなみに補足を入れておくと主人公ちゃんがやっている神秘の取り扱いは多分間違えているので危険です。
こやつ、何故か神秘を濾過して、神秘を濃くしてることに気づいてない。
そりゃ、余りにもエネルギーが膨大で操ること出来ないよねと。
そして、そのあと間違った扱い方を教えた何処ぞの抑止力くんには呆れだね。
ちなみに、神秘は濃くなると強く考えたことを起こします。
昔に行けばいくほど。奇跡が安売りしているのはきっとそのせいです。
これに器を用意して概念を搭載して進み方を決めれば聖杯になるんじゃないかな?
まぁ、適当に考えているから合ってるか分からんけどね。