「ところで吉井くん、お昼はどうだい?」
ひとしきり笑った後、利光君が昼食の誘いがかかった。
「あ、そういえばそんな時間か。今日って学食やってたっけ?」
すっかり頭から飛んでいたけど、時間はそろそろお昼だ。
「今日は学期の初日だからやってなかったと思うけど……」
「あちゃー、今日は弁当つくれなかったからなー」
小分けにして冷凍したご飯が結構あったから。今朝はレンジで解凍、ご飯を炊かなかったんだよね。
「作って、って。弁当を自分で作って入るのかい?吉井くん」
「一人暮らしだからね、自炊ぐらい出来ないと。
“作れるものが麺類限定、最低ランクがカップにお湯をそそぐ、最高ランクがパスタを茹でる。”
なんて、言ってられないから」
「え!? ご両親はどうしたんだい?」
「仕事で海外にいるんだよ…………(もっとも、そうじゃなくても僕が作ってただろうけど)」
最後の方は殆ど聞こえないような小さい声で呟いた、ちょっぴりトラウマが蘇って涙目になりそうになったのは内緒だ。
「ふむ、君も色々大変なんだね」
僕の心境を知ってか知らずか、曖昧に頷く利光君
「仕方ない、売店で何か買うか」
確か今日からでもやってた筈、そう思って席から立ち上がり、売店に向かって歩き始めた。
☆ ☆ ☆
売店でクッキーじみたカロリーブロックとスポーツ飲料を購入すると、教室に戻ってきた。
下手な場所よりここの方が寛げるからだ。
「そういえば、Fクラスが早速召喚戦争を仕掛けたみたいだね」
ブロックをぼそぼそとかじりながら、さっき売店に行く途中に聞いた事を話した。
「Fクラスが、かい? 相手は?」
「D、一つ上のEならともかく、いきなり初日から始めるあたり、やっぱり雄二にとって
「…………聞かせて、詳しく」
「 フォンドゥヴァオゥ! だ、代表!?」
いつの間に現れたのか、気づけば霧島代表が真横にたっていた、無表情のままなのに物凄い気迫を感じる。
「え、Fクラスが姫路さんを主力にDクラスに宣戦布告したんだよ!」
その気迫に気圧されて思わず、白状する。
「ありがとう。」
それを聞くと踵を返し、どこかに歩き去って行く霧島代表。
「な、何だったんだろうね」
利光君が若干震えた声で聞いてくる。
知るか、そんなこと。
ちなみに、モノを見るような目で吉井をみていた生徒は「戦闘力5か。 ゴミめ」
とかつぶやいていたとか