Dクラス:第2前線部隊隊長
越前 康介
「谷、生きてるか?」
「ああ……なんとかな!!」
離れた所にいる仲間の安否を、声量を上げて確認する。
「上から来るぞぉ! 気を付けろぉ!」
部隊の隊長になった俺は、配属されたDクラスの仲間全員に聞こえるように叫んだ。
Fクラスの連中、やけにあっさり引いたと思ったら、4階を迂回して挟み撃ちか!!
奇襲と、挟み撃ちという混乱で何人かが討ち死(補習)となった。
「こっちだぁ、越前」
Fクラスの連中を縫って味方と合流する。
「どうするんだ、越前」
「一か八か、消耗の多い連中を中心に円陣、Fクラス方向に突っ込む!」
「塚本と交代しないのか?」
確かに奇襲部隊は前線部隊にくらべ人数も少なく、点数も低い者が多い。
しかし、奇襲という手段を取って来た連中だ、背後を塞ぐ奇襲部隊を突破した所で待ち伏せ部隊がいれば意味がない。
部隊のモチベーションも大きく下がるだろう。
「ああ! 向こうの裏をかいてる事を祈れ!」
中堅部隊に聞こえる事を願って、わざと大きい声で叫び、あわよくば交代部隊である塚本等が前進する事で戦線を維持する事を促す。
Fクラスの方も、正面から戦えば勝ち目が無いことを解ってるのか、Fクラス方面の陣が弛んだ。
その間に円を組むと、じわじわとFクラスににじりよる。
向こうが宣言しなければ、無理に此方から試獣召喚する必要はない。
何せ、何名か消耗したとは言え、部隊の殆どが一カ所にいるのだ、ここで召喚を仕掛けても多数対多、混戦に持ち込めば点数では此方に有利だ。
ーーこの事態は双方にとって予想外であった。
Fクラス、代表である坂本はもとより、奇襲部隊を捨て石に、前線を混乱させ。
より多くの時間を稼ぐのが目的であり。後方の手薄な箇所も、意図的にそこを突破させる隙であった、ゆえに前線部隊は戸惑い、陣形が崩れたーー
こちらの突撃に陣形が崩れたFクラスだが、それでも一撃を喰らわせんと仕掛ける連中は出てくる、様々な声が飛び交う中、必要な情報を聞き逃さぬように必死だ。
「内側の連中と交換する暇を与えるな!」「グゥレイトォ!! 数だけは多いぜ!」「どけぇ!」「捕虜は補習だー!」「げえっ 鉄人!」「はいだらー!!」「おーのー」「なんとぉ!!」
現状、点数の多い連中を外周においた分、奇襲を受けたとは言え互角だ。
……いや、元々の点数からみれば此方が有利なのだから若干此方が不利、か。
「なんだぁ!? この階段わぁ!!」
部隊の誰かが声を上げる。
ようやく、旧校舎側の階段の階段にたどり着いたようだ。
戦いながらであるため随分時間がかかってしまった。
「待ち伏せされてんじゃ無いのか!?」
部隊の中からは否定な意見もあがる。
俺は待ち伏せは無いと確証があった。しかし、今は説明する余裕は無い
「とにかく入ってみようぜぇ!」
強引に意見を押し切ると、階段を駆け下りた。
☆ ☆ ☆
Fクラス:前線部隊隊長
木下 秀吉
「Dクラスの連中に突破されちまったぞ!」
「今は無視じゃ、奇襲部隊と計って前線を維持するのが先じゃ」
こちらに向かって突進するとは思わなかったが、充分時間は稼げた。
「「「イエス、マム!」」」
満場一致であった
「なぜそこでマムなのじゃ!?」
部隊全員からの扱いに思わず声を荒げるが…………
「「「いや、だって秀吉だし」」」
現実は非情である。やはり、満場一致であった。
「木下、そっちはどう?」
文句の一つも言おうとした所に、奇襲部隊を率いていた島田女史に声をかけられて中断されざるをえなくなった。
「大丈夫だ、問題ない。 と言いたいところじゃが、ふらふらじゃの。まさか、後退ではなく一点突破を狙うとは思わんかった」
「そうね、そのおかげでこっちのはみんなピンピンしてるわ」
「予定と異なるが、わし等が下がるべきじゃな」
「大丈夫かしら、作戦と違うけど」
「やむを得ぬな、このままわしが残ってもやられるだけじゃ」
「そうね、じゃあ。早いとこ補充して来て」
「任されよう」
作戦計画とは逆転したが、わしが奇襲部隊の中で消耗の激しい者を引き連れ、変わりに部隊から消耗を受けなかった者を置いて行く。
Dクラスの交代部隊が来るまで、島田女史がまごつきながらも指示を飛ばして再編成するのを背中にFクラスの教室まで後退した。
感想等にも有りましたが、一話一話が短いのは勘弁してください。
雑誌の四コマ漫画のように短い話がたくさん繋がってるくらいで考えて下さい。
というか、端末との相性が悪いのか、五分に一回位でブラウザが死ぬ。
書き上げたと思ったら3回位パーになって泣きそうになった。