UR、1000突破ありがとうございます!!
読んでくれる方に楽しんでもらえるように頑張ります
三ヶ月近く放置してすみません!
「ちょっと! 何がどうなってるの!?」
やってきたシャーレ付近の外郭地区は爆発音と銃撃の入り乱れる戦場と呼ぶに相応しい絵面が広がっていた。
軽自動車の後ろにヘルメットをかぶった不良が4名、トラックの後ろにも数名が隠れているのを『気配感知』で見抜きながら周囲に気を配りながら進む。
「なんで私たちが不良たちと戦わなきゃいけないの!!」
「サンクトゥムタワーの制御権を取り戻すためにも、シャーレの部室の奪還は必要なのですから、しょうがないですよ」
「それはわかるけど!私これでも私の学校では生徒会に所属していて、それなりにいい立場なんだけど! なんで私が……」
現状を嘆くユウカをチナツが宥める。その声を塗り潰すように銃撃の音が聞こえて、弾丸がユウカに向かって飛んでいった。
「ふっ!」
それを人間を遥かに凌駕する視力で捉えて、それより早く地に手で触れ大地を操作し、ユウカより前の地面をせり上げさせる。せり上がった岩石に弾丸が突き刺さる、しかしエルキドゥと同等の神秘で強化された岩石を貫くには至らず弾丸は岩石に弾かれて落下する。
「うん、ウルクにいた時と変わらず使えるね」
『
それは、エルキドゥが通常攻撃に用いる力である。大地そのものを自在に変形させ操ることで、その時代の人類が作り出せる武具や道具を自在に製造可能。地面から剣や槍や何も無い空間から鎖や武器を射出するように攻撃するなど、多彩な攻撃を行うことができる。それが問題なく使えることを確認しエルキドゥは手を翳す。
「はぁぁ!」
翳す手とエルキドゥの背後の虚空から勢いよく大気を切り裂くように鏃のついた無数の鎖が放たれる。そして、車の背後に隠れる不良達の銃のみを正確に貫く。
「うぉ!! な、なんだこれ!」
「く、鎖!?」
いきなり銃を鎖で貫かれた不良たちが驚いて声上げるのと同時に貫かれた銃が爆発する。不良たちは「うぁぁぁぁ!?」と悲鳴をあげてひっくりかえって気絶する。
「な、なにこれ!?」
突如現れた岩や鎖にユウカが尻もちをついて目を白黒させる。おっと、まだワタシの力について説明していなかったね。ハスミ達も驚きで目を見開いていた。
『先生、今の現象はなんですか?一旦物陰に隠れて説明をお願いします』
外郭地区にたどり着く前に別れたリンが渡してきた通信機から問い詰めてくる。ユウカ達も同意見だと目で語りながらこちらを見てくる。
「すまない、驚かせてしまったね」
みんなの視線に目尻を下げながら、物陰に移動しどのように説明したものか考えを巡らす。
「うん、そうだね。まず、魔術という物を知っているかい?」
「魔術なんて、科学的に有り得ません!フィクションの中だけの荒唐無稽な代物です!」
手始めにと切り出した質問にユウカが、声を上げる。なるほどここは神代のウルクと同じくらい神秘を感じていたから、こうした事象は身近なものだと思ったけど、違うようだね。
「なら、そのフィクションが現実になったと考えるのが、簡単かな。厳密には違うけど、そこは君たちには関係ないからね。魔力が続く限り人類が作り上げてきた道具ならいくらでも作り出すことができるんだ」
ユウカ達が渋い顔をして沈黙する。
「申し訳ないけど、僕の持つ知識ではこれ以上簡潔には説明できないかな・・難しいだろうけど呑み込んでくれるかな?それに時間もないからここからは僕一人でやらせてもらうよ」
納得は難しいといった表情を浮かべていたユウカ達は付け加えられたような最後のワタシの言葉に「え?」と声を漏らす。それを横目にしながら、ワタシはすぐさま物陰から飛び出した。すぐに背後から、「せ、先生!?」と彼女達の声が聞こえる。申し訳ないが、仮にも『先生』に、導くものになったのなら子供に戦わせるような真似はできない。彼もきっとそんなことはしない、彼は暴君だけど、子供には優しかったから。
「な、なんだあいつ!?」
「ヘイローもないのに突っ込んでくる!?」
向かってくるワタシに不良達が咄嗟に銃を構える。しかし、一瞬撃つのを躊躇う。その隙をついて不良達の足元から鎖を出現させる。出現した鎖が伸び上がり、鎖の鏃が銃を貫く。銃を貫かれた不良達が「うぁぁぁぁ!?」という悲鳴をあげながら吹き飛んでいく。
「うおおぉぉ!くたばりやがれーー!」
左のビルの路地から不良が銃を構えて飛び出してくる。無論、『気配感知』で察していたワタシはすぐさま鎖で迎え討とうするが、
「させない!!」
「ぎゃゃゃぁぁぁ!?」
ワタシが迎え撃つより、先にワタシの来た方向からの銃撃が不良を捉えて不良が倒れ込む。銃撃の方を見れば、
「先生!!、一人で行くなんて無茶ですよ!ここは私たちに任せてください!!」
プンスカと音が聞こえそうな様子で怒っているユウカが、こちらに駆け寄ってくる。次の瞬間凶弾がユウカの胸を捉えて、彼女がふらっと倒れ込む。反射的に彼女の元に駆け寄ろうとするが、
「痛っ〜〜たぁ〜〜!、あいつら違法なJHP弾使ってるじゃない!!!」
「!、なんともないのかい!?」
駆け寄るより早く何事もなかったかのように起き上がるユウカを見て思わず目を丸くしてしまう。知識によれば『銃』から放たれる『弾丸』は一つでも当たれば、当たりどころによっては命を簡単に奪ってしまうものだと認識していた。無論大した神秘を感じない弾丸では、ワタシを傷つけられないが。普段出さないような声が出て、困惑するワタシにリンが『先生』と通信で呼びかけてくる。
『お伝えしていませんでしたね。私たちの頭上にある光る輪は『ヘイロー』といって、これが破壊されない限り私たちは命に別状はありません。さらに『ヘイロー』のおかげで私達の体は銃弾などでは、傷一つつかないほど頑丈になっています。よって私達が銃で死ぬことはほとんど有り得ません』
『それは、それとして、先生。先ほどの一人で行くということについて。私は賛同しかねます』
「そうですよ!先生!私達のことを心配してくれるのはありがたいですけど。先生は銃弾一発で命が危ないんですから、もっと自分の身を大事にしてください!!」
「ユウカさんの言うとおりです。先ほどの動きは見事でしたが、私達には先生の安全を守る義務があります。どうかご一緒させてください」
「みんな・・・」
リンの通信に続くようにユウカやハスミが意思を表明する。その目には決して譲る気はないという思いが感じられた。スズミとチナツも目線で意思を表明していた。
「・・・・わかったよ。でも君たちだけに任せきりには出来ない。僕も行かせてもらうよ」
引き下がったワタシにユウカ達は、胸を撫で落とす。
「じゃあ、行こうか」
ワタシはみんなに頷きかけ、共に戦場に駆け出した。
…………………………
魔力を込め、無数の鎖を形造り、ヘルメットを被った不良たちの持つマシンガンに向けて放つ。
「「うひひゃァァァ」」
「スズミ!残った子たちに閃光弾を!」
「はい!」
ワタシの指示にスズミが素早く応じて、閃光弾が不良たちに投じられる。
「ぎゃゃゃぁぁ!!目がぁ!?」
閃光弾の光に怯んだところをユウカとハスミが連携して不良たちを追撃する。ユウカが薙ぎ払うように銃を放ち、生き延びた数名をハスミが的確に弾を当て倒す。
「ユウカ、もっと下がって。左から射線が通ってる」
「はい!先生」
「スズミ、あの車の後ろにも不良が隠れているよ。もう一度閃光弾をお見舞いしてあげるといい」
「了解です。それ!」
車の後ろに閃光弾が投げ入れられて不良の悲鳴が聞こえて来る。思わず車の影から、出てきた不良にエルキドゥは肉薄し、右の手の平を光る剣に変化させ、彼女らの持つ銃を一撃で輪切りにする。
武器を失った不良達が固まる隙に、その首に手刀を叩き込む。
手刀入れられた不良が沈み込むように倒れていく。
「な、なんなんだこいつら!?」
「か、勝てるわけねぇ!!」
次々倒れる仲間を見て残った不良達が逃げていく。一部がまだ向かってくるが、次々とエルキドゥに薙ぎ倒されていく。エルキドゥの背後をとって隙をつこうとしてもユウカ達がすぐにカバーに回ってそれを防ぐ。
そして向かってきた最後の不良が倒れたとき、エルキドゥたちの勝利が確定した。
エルキドゥ以外のfateのキャラを出して欲しいですか? *ただしアンケートの結果がどちらかに偏ってもその通りの展開になるかは、保証できません。
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はい
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いいえ