聖龍隊が友枝美術館でパンサークローを討伐した事がマスコミに取り上げられて修司が通っているツバメ小学校でクラスメイトやアッコと色々会話しながら、英雄と日常の間(はざま)でどう生活していくか苦悩する話です。
誰もが、英雄ってどう日常で生活していくのか、という疑問を執筆してみました。
[活動翌日のツバメ小学校]
聖龍隊としての活動翌日。やはり修司の通うツバメ小でも聖龍使いに付いての話題でみんなが盛り上がっていた。
そして、修司のいるクラス5年2組では市長である修司がクラスのみんなから質問攻めにあっていた。
「おい修司! お前いつの間に聖龍使いやメタルバード、それに美人のヒロインのお姉さん達と知り合ったんだ!?」
「もう大将、そんな事よりも修司はどうやって英雄達を集めて聖龍隊を結成させたの?」
「い、いや……そもそも俺が最初に認めていたのは聖龍使いとメタルバードの二人の英雄だけだったんだよ。だけどよ、聖龍使いが他の英雄達も一緒に組ませて戦わせて欲しいって言うからよ、試しに組ませて事件現場に行かせてみたらこんなにも上手く行っちゃったんだよな」
大将やモコの質問攻めに草臥れた様子で答える修司。
「そ、それにしても凄いですね」
「ああ、全くだ。聖龍使いとメタルバードのコンビだけでも強いのに、他のヒーロー達も一緒に戦って事件を解決しちゃうんだからなぁ」
「ああ、これからもっと聖龍隊は活躍していくだろうな。この俺も認めちゃっている訳だし」
ギョロやゴマが学校に持ち込んだ新聞を読みながら聖龍隊を賞賛するのを、修司は無粋な顔で返していた。
修司達が楽しく会話していた時、アッコは教室の片隅で無言のまま一人取り残されていた。。
「……なぁモコ。アッコの奴どうしたんだ?」
「さ、さぁ……ただここ最近なんかアッコの様子がいつもと違うのよね……」
「おいっ修司! ま、まさかお前、またアッコに何か変な事言ったんじゃないんだろうな!?」
「ばっ、バカ言え! お、俺はここ数日忙しくてアッコとまともに話してもいないんだぞ! へ、変な事なんか口にしてねえよ……」
大将と言い合う修司の台詞を聞いて、モコが感付いた。
「……ねえ修司? もしかしてアッコの様子がおかしいのは修司が話を……アッコに構ってあげていないからじゃないの?」
「へっ? お、俺が……アッコに……?」
「そうよ! 最近修司は何かに付けて『忙しい忙しい』って私達が遊びに誘っても断ってばっかりだったじゃない。当然アッコに構ってあげる時間も無かったし……」
「し、しかし……それは俺が市長としてい、色々とやるべき仕事とかあった訳で……」
「だったら! せめて学校に居る間ぐらいはアッコと話してあげてよ! ……アッコ、本当に寂しそうにしているんだから……」
「あ、ああ……わ、解った……」
モコの説得に修司も根負けしてしまう。
そして、修司は学校の休み時間にアッコと二人っきりで話をした。
「な、なぁ。あ、アッコ……そ、その……は、話がしたいんだが……」
「…………………………………………………」
アッコは無言のまま、何も話そうとしない。
「……なぁアッコ、怒っているのか。さ、最近……話もしなかったからって……」
修司はビクビクしながらアッコに訊ねると、彼女は重い口を開いた。
「……修司は……」
「へっ、な、何て言った? よ、良く聞こえない……」
「……修司は忙しいのよね。この街の市長として、この街の治安を護る大事な人として、いつも忙しいのよね」
「あ、ああ……す、すまない……」
「……謝る事ないわ。修司が忙しくて私達と一緒に居られる時間が無いのも仕方ないと思うわ。だ、だけどね……」
「あ、ああ……」
「わ、私……わ、ワガママなんて言いたくないんだけど、せ、せめてもう少しだけ一緒に居られる時間がね。ほ、欲しいなぁって……」
「あ、アッコ……」
修司は何も言い返せなかった。市長としてはもちろん、聖龍使いとしての活動や他のヒーローの情報収集にばかり気が行っていて、アッコとまともに話す事も無かった。
「……アッコ」
「…なに、修司…」
「お、俺……な、何とかもう少しお、お前と一緒に居られる時間を作ってみるよ……」
「……修司、別に無理しなくても良いわよ。修司はただでさえ忙しい身の上なんだし、無理やり私と一緒に居る時間作らなくても……」
「い、いや……お、お前は俺に最初に声を掛けて来てくれただけじゃない! お、俺の苦しみをちゃんと理解して、そして受け入れてくれた最初の人間だ! そ、そんなお前を放っておいてしまったじ、自分が情けない……!」
「し、修司……」
「だ、だからアッコ! せ、責めて笑っていてくれよ! お、俺……本当にお前の笑顔が好きなんだよ!!」
「!!」
修司の《好き》というフレーズに、思わずアッコはトキメイた。
「し、修司……」「あ、アッコ……」
二人はそのまま、しばらく見つめ合っていた。
しかし学校から帰る途中、修司は悩んでしまう。
(う~ん、アッコにはああ言ったけど、市長の仕事はウッズ任せだし、本当の理由は聖龍使いとしての活動や英雄達の調査とかで最近構ってあげられなかったんだよなぁ。でも英雄の活動止める訳にはいかないだろうし……果て、どうしたものか……今度みんなに聞いてみるかな)
[英雄たちへの質問]
後日、修司は仲間である聖龍隊員達を家に呼び出して[英雄としての活動と日常生活の狭間]について色々と聞いてみる事にした。
「ふ~、修司くん何事? いきなり呼び出したりして……」
「い、いやな……ちょ、ちょっと聞いて欲しい事があってな。ま、まぁ……今回は個人的な話だから1階の大広間で放そうと思うんだが、い、良いか?」
「……まぁ、別に構わないけど……」
「す、すまない! 他の連中も呼びだしているから先に広間で寛いで居てくれよ!」
「解ったわ……」
修司の説得にハニーは大人しく一階で皆を待つ事に。
その後、次々と隊士達がやって来た。
「いや~皆さん。良くぞ来てくれました。こ、今回はちょっとした事でご相談が……」
「な~に? わざわざみんなを呼び出して」「いったい今度は何なのよ?」
「まぁ、一応は同じ聖龍隊って仲間だから来てあげたけどね」
「ははは、でも私は全然構わないけどね。何てったって修司君家ではお菓子出てくるもん」
「……うさぎは相変わらず食い気優先か……」
「……何か深刻そうな顔してるわね……」
「よ、良くぞ聞いてくれました亜美様!!」
応対する修司にレイや美奈子にまことが呆れる中、食欲優先のうさぎにレイが更に呆れていると、亜美が修司の深刻そうな顔を見て彼の心境を察する。
更に続いてナースエンジェル組にキャプター組が続いて来た。
「ふぅ、何で急に呼ばれたんだろうね?」
「ええ、この前みんなとの共戦が終わったばかりなのに……」
さくらとりりかが不思議がる中、知世やデューイ達が話し出す。
「ふふふ、でもまた皆さんに会えるなんて嬉しいですわ」
「まったく、人の都合を考えないというかなんというか……」
皆と再会できたのを喜ぶ知世に対して、修司の身勝手な招集に呆れるデューイ。
「まったくですね、こっちもこっちで色々とあるのに……」
「まぁ、此処は息抜きできる所としては最高だからな」
「へへっ、私は小狼と一緒に居られるなら何処でも良いわよ♡」
「ふっふ、またウッズはんの菓子が食えると思うと嬉しくてしゃあないわ~」
多忙だと述べる小狼に息抜きが出来ると喜ぶ星夜、そして小狼と行動できると舞い上がる苺鈴にお菓子が食べられると嬉しがるケルベロス。
そんな一行を修司が出迎える。
「い、いや~みんな。よく来てくれたなぁ。さあさあ、今日は奥の大広間で茶会があるから遠慮なく寛(くつろ)いでくれたまえ!」
「……まさか、お茶会に誘うためだけに僕等を呼び出した訳じゃないだろうね?」
デューイの指摘に修司は戸惑いながらも返事する。
「い、いや……ちょ、ちょっとみんなで相談し合おうと呼んだだけで。ちゃ、茶会は話を効率的にするために行うだけで……」
「まっ、ワイはお茶会だけでも嬉しいさかい。また美味しいケーキとか出るんやろ?」
「おおっ、また食えるのか。美味しいデザートやその他もろもろ……」
「……二人とも食い気の方が優先なんだな……」
「ケ、ケロちゃん……」「せ、星夜ったら……」
ケルベロスと星夜の言動に、小狼もさくらもりりかも呆れてしまう。
「フフ、結構似てますわね。あの二人」
「ふ、二人って、一匹は一応人じゃないけどね……」
知世も苺鈴も、修司に招かれて一階の大広間へと通される。
続いて、しんせん組の面々がやって来た。
「こんにちは~、修司さん遊びに来ましたよ~」
「修司さ~ん、こんにちはー!」
「トシ、そんなに大声出さなくても聞こえているよ」
「修司お兄さ~ん、遊びに来たよっ」
「いやっ、君達も良く来たな! さあさあ、他のみんなは既に集まっている。奥の大広間で菓子が出ているから寛ぎながら話をしようじゃないか!」
イサミにトシ、ソウシやケイも手厚く招く修司。
「いやっほ~、またお菓子が食い放題だぜ!」「トシ、意地汚いわよ」
「まったく、トシは」「兄ちゃん、僕もお菓子食べたいよ」
「ははっ、安心しろ。いっぱいあるからな、た~んと食え」
四人も大広間へと遠した修司は、大広間で仲間と会話を始めた。
「うわ~、大広間、いいえリビングも結構広いのね~」
「ほんと、正しく豪邸って感じがするわ」
「もぐもぐ、ホントに修司君が仲間になってくれて嬉しいわ♪」
「ホントホント、色々とサポートしてくれるって言うし、何よりお菓子は御馳走してくれるし」
「ああっ、姉ちゃん達! ワイが狙ってた菓子を横から取らないでくれな!」
イサミやハニーが家の大きさを見渡す中、うさぎが手を伸ばす菓子を狙ってたケルベロスが文句を言う。
「あっ、その菓子は俺が最初に手を伸ばしたんだぞ!」
「ウ、ウルセエッ! お前はさっきから食い過ぎなんだよ!」
「ちょ、ちょっと二人とも」「ケンカは止めようよ~」
菓子の取り合いを始めるトシと星夜を見て、りりかとさくらが慌てて制止する。
「みんなっ、ケンカしてまでガッつかないの!」
「ちょっと、うさぎに美奈子。もう少しは控えようって思わない訳?」
「やらせておきなよ、言ったって耳にしないさ」
うさぎや美奈子の食べっぷりを見て注意するレイだが、デューイは傍観しては放置していた。
「ふふふ、以前と変わらずとっても騒がしいですわね♡」
「と、知世ちゃん。呑気にカメラなんか撮ってていいの……?」
「ねえ小狼君、君等の所はいつもこんな感じなの……?」
「いいえ、今日もこの前同様、更に喧しいのが混ざっていますから、いつも以上に騒々しいです……」
カメラで皆の日常を撮影する知世を見て、まこと亜美が小狼に訊ねると彼はいつも以上に騒がしいと素直に述べる。
「ホント、いつも以上に喧しい……」「猫ちゃん達の所も大変ね」
「あ~あ、セーラー戦士達に騒がしいのが余計プラスされたから耳が痛い……」
「まったく、お姉さま方の前でガメツいなぁ……」
ルナの台詞に苺鈴が苦労を理解するも、アルテミスが呆れる最中、ソウシはトシ達のがめつさに愛想を付かしていた。
そんな好き勝手にお喋りしている仲間に、修司が問い掛ける。
「え~~、み、皆さま……ちょっとだけ御耳を貸してもらえませんかね……」
「ほえっ?」「うん?」
「なあに、修司君」「何か、伝えたい用件でも……?」
反応するうさぎと美奈子に続き、ハニーとイサミが訊ねると修司は改まって訊き返す。
「い、いや……ちょ、ちょっとヒーローである皆様方にお聞きしたい事がありまして……」
「な~に? 聞きたい事って?」
「それにしても、今日はやけに腰の低い喋り口調だな。以前とは大違いだ」
「なにか、あったんですか?」「何か問題でも?」
さくらが訊ね、デューイが修司の態度の違いを指摘し、りりかと亜美が訊ねると修司は胸の内を明かした。
「いや……俺が聖龍使いに、英雄になってからまだ日が浅いのはみんな知っているよな」
「確かに」「そう言えば、聖龍使いって最近になってから出てきたのよね」
レイやまことが思い出す中、修司は改まって皆に訊ねる。
「そ、そうなんだよ。そ、そこで英雄としての先輩方である皆様に聞きたい事がありまして……」
「な~に、聞きたい事って?」「私たちで良ければ聞きますよ」
ハニーやりりかは優しく応対すると、修司は自分の悩みを打ち明ける。
「……そのな、最近学校の知り合いと関わる時間がなくってな……これから更に聖龍使いや聖龍隊としての活動も重なる訳だから、そ、その……どうしたら日常の生活と英雄としての活動を共に行動できるのか、聞きたくてな……」
「……なるほど。つまり簡単にまとめると日常の生活とヒーローしての活動を両立できる生活の仕方が知りたい訳ね」
「は、はい……その通りです。レイお姉さま」
「なるほど、自分だけじゃ答えが見つからないから私達を呼んだのね」
「はい、はい……」
ハニーからの問い掛けに、修司は素直に認める。
「何か今までの修司君じゃないわね」
「確かに。こんなに思いつめているなんて……」
「もしかして、何か学校であったんですか?」
「あ、ああ……ちょっとな」
思い詰めている修司を見て、うさぎとりりかとさくらが心配する。
そんな思いつめている修司にハニーとレイが告げた。
「……修司君、もしかして女の子から何か言われたのかしら?」
「ギクッ……な、なんでそんな事を……」
「顔に書いてあるわよっ、何か言われてしまって困っていますって」
「お、俺の顔ってそんなこと思っている風に見えちまっている訳?」
「お前、自分の顔に正直に思った事が出やすいの気づいてない訳?」
ハニーとレイに指摘されていると、何処からともなく変身怪獣が現れた。
「う、うわっ、へ、変身怪獣。いつの間に……」
「いっ、いきなり出て来たわ……」
一驚する修司にまこと達に、変身怪獣は述べた
「オイオイ、オレ様ならさっきから居たぜ。忘れちまったのかい、オレには透明になる能力があるのを」
「えっ」「そ、そう言えば……最初に会った時もいきなりエレベーターの前に……」
うさぎと星夜が思い出す中、レイは話を戻す。
「話は戻るけど、修司君。アナタはあのアッコちゃんの事を気にしている訳?」
「ああ、あの加賀美あつこちゃんの事ね」
「えっ、え……い、いや……べ、別に……」
レイやハニーに指摘された修司の顔は、少しずつ赤くなっていた。
「な~んか顔が赤くなっていない?」「そう言えば……♪」
「…………………」
美奈子やうさぎが笑顔で問い詰めると、修司は赤面のまま黙り込んでしまう。
「……その加賀美って」「修司さんの知り合いなの?」
「ぐっふふ、シュウ君の彼女よカ・ノ・ジョ♡」
さくらとりりかの疑問に、うさぎが答えてしまう。
「ほ、ほええ~っ」「へえ~、修司さんってもう彼女居るんだ」
「ち、違う! そ、その……か、彼女って訳じゃなく……」
一驚するさくらに続き、驚くトシの台詞に修司が否定するもハニーが笑顔で語る。
「へえ~……彼女でもないのにウチの学園祭に連れてきたり、誕生日にはその子の誕生花を模ったブローチプレゼントするんだ♪」
「へぇ~、誕生花を模ったブローチかぁ」「何だかロマンチックね」
「修司さんがそんな誕生日プレゼントを女の子に送るなんてね」
アッコへの対応にイサミもさくらもりりかも修司のセンスを見直した。
「そうそう、この前会ったときにも付けていたわよね」
「ええ、彼女本当に嬉しそうでしたわ」
「素敵ですぅ♡」「うわあ、誕生花のプレゼントなんてシャレてる~」
まことと亜美も当時のアッコの様子を語ると、それを聞いた知世と苺鈴が羨ましがる。
「だっ、だから彼女とかじゃなくてな、そ、その……あ、あの……」
「……凄いテンパっているな、修司さん」「ああ」
「そっか、修司さんにはもう恋人ができているんだな(あ~あ、俺の気持ちも早くりりかに伝わってほしいのに……)」
激しく動揺する修司を前に唖然とする小狼にデューイ、そして羨ましがる星夜。
「だ、だから……恋人とかじゃなくてな。そ、それよりも英雄としての活動と日常の生活、それらを両立するにはどうしたら良いかをみんなに聞いているんだよ! み、みんなはどうしているんだ!?」
修司は動揺しながらも話題を元に戻した。
「う~ん、そう言われてもね」「私達も常に同じ悩みを抱えているからね」
「ええ。私の方はいつも周りに感づかれないよう注意しながら戦っているけど」
「わ、私はいつも学校とかそれ以外の時間にクロウ・カードの存在を感知して向かっているから大丈夫だけど……」
「わ、私も学校とか終わってから黒天狗党の事調べたりしているから今のところは大丈夫だけど……」
「私たちは何とか勉強の合間に戦闘している状況よ」
「私なんか、いつも寮を抜けださなくちゃいけないから教師であるミハル先生に目を付けられているし……正直私たちにもどうして良いか解らないわ」
レイにハニー、りりかやさくらにイサミ、そして亜美の説明を聞いて、最終的にはハニーが自分達も模索中と返した。
「そ、そうか……う~む。それが俺たちの今後の課題だなぁ」
「修司さん、そんなに気にする事ないんじゃないっすか?」
「そうそう、何とかなりますって」
「うんうん、私も聖夜君とトシ君の意見にさんせ~い。考えたって何にも始まらないもん♪」
「そうね♪考えても答えが見つからないのに無理やり答え探す必要なんてないわよ」
苦悩する修司に星夜もトシもうさぎも美奈子も呑気そうに返す。
「あ、あなた達……」「いっつも呑気なんだから……」
「まったく、呑気な女たちだ」「もう……トシは」
「呑気なお姉様も面白味があって、僕は嫌いじゃありませんよ☆」
「……もう、言葉を失うよ……」
「お前も大変な連中を仲間に組み込んじまったな……」
四人の言動に呆れるルナやアルテミスとデューイ、だがそんな女性も魅力的と断言するソウシ達を前に呆れて物も言えなくなる修司に変身怪獣が苦労を察する。
とその時、ウェルズがリビングに飛び込んできた。
「たっ、大変だぞお前等! アニメタウン中央銀行に強盗事件が! そ、それにすぐ近場ではマモノが出現しやがったぞ!!」
「な、何!」「オイオイ、同じ地区で一気に事件が二件も……!」
ウェルズからの報告に一驚する修司と変身怪獣。
「ええっ!」「そ、そんな一度に2か所も……」
「どっ、どうしよう……」「そ、そんな~」
「み、みんなそれぞれの事件に出向かないといけないんじゃ……」
「お、俺は行くぞ! この前だって勇敢に戦えたんだし、今回だってみんなと一緒なら……」
戸惑うイサミにさくら、そしてりりかだったが星夜は出動する気満々だった。
「で、でも2カ所だと……」「う、うん……みんな二手に分かれることに」
「どっ、どちらにしろ聖龍隊出動だ! イサミに星夜は前回に続き、装備服を着用して準備しろ!」
困惑するレイと美奈子に、修司は迷わず指示を飛ばす。
「「は、はいっ!」」
星夜とイサミは威勢よく返答してると、知世が修司にお願いする。
「……ねえ、修司さん」「ん? 何だ知世?」
「今回はさくらちゃんや小狼くんに苺鈴ちゃんも同行させてくれませんか?」
知世のこの台詞に、さくらも小狼も苺鈴も愕然とする。
「ほ、ほええ!」「と、知世! 何を言うんだ」「わ、私達が戦える訳……」
動揺する三人に、知世は笑顔で説いた。
「ふふふ、さくらちゃんには封印したクロウ・カードを召喚して戦えば良いですし、小狼くんに苺鈴ちゃんはカンフーで十分戦えるじゃありませんか」
「そ、それは……」
「た、確かに一通りのカンフーはできるが……」
「わ、私達も……ねぇ」
三人が戸惑う中、修司は三人の衣装も準備させようとウッズに声を掛けようとするも。
「そ、それじゃあウッズに戦闘服の準備を……」
「あらっ、それならもう用意してますわ。この前から自室で三人のコスチュームを作ったんですの♡」
「えっ、ええ!」
「ちょ、ちょっと待て! 俺たちの分もか?」
「な、なんでまた……?」
さくら達の分の衣装を作ったという知世は笑顔で述べる。
「ふふふ、だってみんなも活躍している映像を撮りたいんですもの。だから真っ黒い服装ではなく可愛いコスチュームを新しく作ってみたんですのよ。もちろん、顔が見えない様にそれに似合うマスクも作ってみましたわ♡」
この知世の話を聞いた修司は、知世の案を採用する。
「よしっ、三人はその知世作のコスチュームを着て現場に急行! それに知世、後でウッズとメインルームで相談してくれ! コスチュームの事で話してもらいたい」
「え? 私のコスチュームでは何か問題でも?」
「いや、やはり戦闘用のコスチュームにしたいから、せめて服の素材をもっと強い物に変えておきたいんだ。お前にはウッズと共にコスチュームのデザインを検討してくれ! それと、他の連中のコスチュームも調べておきたいから全員基地に帰還後、メインフロアで精密検査してくれ」
この修司の勧告に、美奈子やレイが不満を零す。
「えーー、わ、私達のコスチュームも調べるの~?」
「ちょ、ちょっとそれは行き過ぎなんじゃ……」
「バカ! 頑丈な服でなかったら余計戦闘に支障が出るだろうが! 全員ちゃんと精密検査するように。以上!」
そう言い残すと修司は先に現場に向かってしまった。
「……何だか、さっきとはずいぶん雰囲気が違うわね」
亜美「え、ええ…」トシ「こ、これが小田原修司なの…か?」
まことに亜美、トシが唖然としてるとウッズと変身怪獣が話した。
「これぐらいで驚いていたら身が持ちませんよ?」
「そうそう、アイツほどコロッコロと性格の変わる人間はそうそう居ねえよ」
『………………』
「まっ、取りあえず一番近い銀行に行こうぜ」
取りあえず聖龍隊は事件現場へと出向した。
[強盗とマモノ]
銀行では強盗5人組が銃を乱射して暴れていた。
「おりゃーー、金を出しやがれ!」
「殺されたくなかったら素直に言う事を聞く事だな」
「ひっ、ヒィーー、わ、解りましたから命だけは……」
と、そのとき一足早く現場に駆け付けた聖龍使いに強盗団は気付いた。
「んっ? あっ、アニキ! あ、あれ…」「ん? なんだ突然……あっ、アレは!!」
強盗たちの目の前に聖龍使いが立ち塞がる。
「ふはは、我は御存じ聖龍使い。主等、これ以上の悪事は止めなされ」
「ど、どうしますアニキ?」
「あ、アイツは以前、あの有名な犯罪組織パンサークローを倒した聖龍使い……」
「う、うろたえるなー! よ、良く見たら今日は一人だけじゃないか……み、みんな一斉に撃てーー!」
弾丸の雨が聖龍使いに直撃するも、銃弾は鎧に弾かれて聖龍使いは何ともありませんでした。
「ふははは、拙者の鎧にそのような鉛玉は効かんわ」
「ひっ、ど、どうしますかアニキ?」
「だ、だから慌てるなって! こ、こっちには…そ、そう! お、おい聖龍使い! これが見えねえか、少しでも動いてみたらこの銀行員撃ち殺すぞ!!」
「ひ、ヒィ……た、助けて…」「ううむ……」
人質の存在に聖龍使いが怯んでしまっているそのとき。
「ウォーティ!!」
「うっ、うわっ!う、ウプ」突如として強盗たちに大量の水が襲ったのだった。
「ひええ~」「ふ、服がビジョビジョ……」
「ふ、服だけじゃない。じ、銃も水浸しで使えねえ……」
「う、うむ? だ、誰なのじゃ。今の技は?」
聖龍使いが後ろを振り向くと、ピンク系のコスチュームに赤味のマスクをしたさくらと、緑のチャイナ服の小狼、薄いピンク系のチャイナ服の苺鈴が立っていた。
「おおっ、主等も来てくれたのか!」
「な、何もなんだ? あのガキどもは!?」
「うむ! 知らぬなら! 教えてしんぜよう! この者らも、我等聖龍隊の同士! キャプターガールにキャプターボーイ、そしてチャイナガールなの~じゃ!!」
「か、勝手に名前付けられちゃっている……」「……あ~あ、もう引き返せない」
「わ、私なんかまんまの名前じゃないの!」
聖龍使いに勝手に名前を当てられ、さくらも小狼も苺鈴も困惑する。
「お、お前等、そ、そこを動くなよ! ま、まだこっちには人質が……」
するとそのとき、強盗たちの背後から見えない何者かが強盗一味を縛り上げた。
「う、うわっ」「う、動けねえ…」
すると見えない何かが現れた。メタルバードだった。
「よしっ、聖龍使い! コイツ等は俺が締め上げて置くからお前たちはマモノの出現ポイントに出向いてくれ! 他の連中が此処に来る途中で出くわしちまって足止めされているんだよ!」
「うむ!承知いたした! 主はその罪人たちをそのまま警察に引き渡したら合流しておくれ!! それでは御三人、拙者等もマモノ討伐に向かうでござるぞよ!!」
「「「お、おう……」」」
メタルバードの了承を得た聖龍使いは、さくらと小狼と苺鈴が戸惑う中、彼らと共に次なる事件現場へと急行する。
一方のマモノ出現ポイント
「グワーー!!」
「うう……い、意外と手強いわね。このマモノ」
「わ、私達の攻撃にも耐えているなんて…」
「い、息が上がっちゃう……」
マモノの脅威に苦戦するジュピターにキューティーハニーそしてヴィーナスは疲労困憊の様子。
「ぜぇ、ぜぇ……も、もう限界……」
「セ、セーラームーン……し、しっかりしなさいよ…」
「で、でもこのままじゃ」「え、ええ。やられちゃうわ……」
息を切らすセーラームーンにマーズが喝を入れるも、戦力差でやられるのは時間の問題だと説くマーキュリーもナースエンジェルも懸念を募らせる。
「く、くそ……ち、近づく事もできやしねえ……」「はぁ……もうダメ」
「グワワーーー!!!」
星夜とイサミが弱音を吐く一方、マモノは容赦なく弱った聖龍隊に襲いかかった。
「う、うわぁ!」「あっ、いけない! マーズが!」「マーズ!!」
退避しようと駆け出すマーズが転倒してしまいキューティーハニーが反応するも間に合わず、ヴィーナスが叫んだその時。
「ウインディ!」
マモノがさくらのカードの効果で空中に浮かびあがった。
「ええ!?」「す、凄い。マモノがあんな高く」
「こ、これがクロウ・カードの……」「ち、力……!」
「す、すげえ」「う、うん……」
「みんなっ、ボサッとするな! ストーム!!」
さくらのカードの威力にジュピターやマーキュリー、キューティーハニーとイサミに星夜やセーラームーンが見取れる一方で、小狼もマモノに自身のカードを封印解除(レリーズ)。
すると竜巻が発生しマモノはその中心に巻き込まれ、最終的には建物の壁やコンクリートの地面に何度も叩き付けられる。
「ギャッ!!」
叩き付けられて悲痛な叫びをあげるマモノはもがき苦しむ。
「今じゃあ!! 落雷斬!!」
倒れこんでいるマモノに、ビルの上から聖龍使いが飛び降りながら雷と共に落下し地面に横になっているマモノに止めを刺した。
「シャアアアア………」
マモノが消えた後はまるで雷が落ちたような黒焦げが残っていた。
「う、うわ……」「す、凄いわ……」「は、ははは……」
「わ、私の雷より凄いかも……」「う、うん……そうかも」
「わ~……く、黒焦げだ」
セーラームーンにキューティーハニー、ヴィーナスは落雷斬の威力に驚き、ジュピターやマーキュリーは威力の高さに目を丸くし、マーズは黒焦げになった地面に衝撃を受ける。
「す、凄い衝撃……」「ひ、ひええ~……」「す……スッゴーイ!」
「へ? マ、マモノが……」「き、消えちゃった……」「ほ、ほえ……」
「ウハハハ、これで今回の事件は無事に片が着いたわ! 皆の集! いざ帰還致そうぞ!!」
驚愕するナースエンジェルに星夜にイサミ、小狼に苺鈴にさくらを前に聖龍使いは高笑いする。
こうして一行は強盗事件にマモノ討伐と、一日に二件の事件を片付けたのであった。
[帰る際に起きてしまった誤解]
基地に帰還後、コスチュームを着た面々はウッズの下、自分等のコスチュームの精密検査をした。それらをウッズはすべてデータとしてメインコンピューターに記録されてた。
その後は前回と同じく、基地である修司宅でお茶会を開きながら菓子を摘み、今日の戦いについて語り始めた。
「モグモグ、いや~それにしても、まさかさくらちゃんと小狼君の使うカードがあんなにも強い力が有ったなんてね」
「ホント、クロウ・カードって全部があんなに強力なものなの?」
お菓子を頬張るうさぎに続いて美奈子が訊ねると、ケルベロスが答える。
ケロ「いやいや、カードによって効果は様々や。風を起こす事が出来れば水を使うこともできる。幻を生み出す事が出来れば単に辺り一面に花を咲かせるカードもあるんや。全部が全部、戦闘で使えるようなカードでは無いんや」
「つまり、色んな効果のあるカードが存在する訳ね」
「そして、全てのカードを封印しなければ災いが起こってしまう……」
ケルベロスの説明にハニーやりりかが険しい面持ちを浮かべると、トシが菓子を摘まみながら問い掛ける。
「ふぐふぐ……わ、災いって正確にはどんな事が起きるんだ?」
「さぁ、そこまでは解らないけど、とんでもない事になるのは確かだな」
「ウプッ、そ、それに…さくら達には言っていなっかったんやが、ク、クロウ・カードを全部封印してもまだ[最後の審判]と呼ばれる試練が有るんやさかい」
「え?」「さ、最後の審判……?」
トシに答える小狼だが、そんな彼にケルベロスが発した「最後の審判」に小狼もさくらも反応する。
皆が注目する中、ケルベロスは最後の審判について語り出した。
「ああ、それはワテ[ケルベロス]こと封印の獣に認められた者、つまりは選定者になった者に与えられる最後の試練なんや。この試練を受かり、通過しなければクロウ・カードは再び封印を解かれてしまう上に災いも起きてしまうっちゅう訳なんや」
ケルベロスの説明を聞いて皆が愕然とする。
「そ、そうなのケロちゃん?」「そ、そんな事にまで……」
「おいおい、封印が解かれたら今までの苦労が全部パァーーになっちまうじゃないか」
「わ、災いっていったい何が起きる訳?」
困惑するさくらにりりかに慌てるトシ、そしてうさぎが訊ねるとケルベロスは返答する。
「それはワテにも良くは解らん。しかし確かクロウ・カードや選定者に関わった者に深く関与するって話は聞いたことはあるわ」
「カ、カードや選定者に関わった者って……」「つ、つまり……」
「ぼ、僕達まで巻き込まれてしまう訳なのかい?」
「お、おいおい冗談じゃないぜ!」
「で、でも既に私たちはさくらちゃんと知り合ってしまっているから……」
「ええ、もう災いに巻き込まれてしまうのは明白ね」
「そ、そんな……!」「ど、どんな災いなんだ。いったい……」
ケルベロスの返答に、まことや亜美、デューイや星夜、ハニーにレイにイサミやソウシ達が困惑する。
そんな騒然とする一同に、修司が菓子を頬張りながら告げた。
「まぁみんな、そう慌てるな。まずはさくらや小狼が全てのカードを集められるように俺たちが協力していくのが最優先事項なんじゃないか?それに、全部のカードを集め終わったあとの最後の審判も結局はさくら自身が解決しなければいけない試練だ。カードの選定者でない俺たちがいくら言っても状況は変わらねえよ。それよりも自分達に出来うる事を今まで通りに、そしてこの先も行っていかなければいけないんじゃないか?他人にしかできない事はその人間に任せて、自分にしかできない事を代わりにやっていく。これが大事だと俺は思うぜ」
この修司の突拍子もないが筋の通った話に、一同は驚きそして深々と納得した。
(そうね、私達がいくら考えても結果は変わらないわ)
(すべてはケロちゃんに認められたさくらちゃんや小狼くん達に……)
(さくらちゃん達が全部のカードを集め終わるまで今悩む必要はないってわけか)
(うん、今は木之本や小狼を信じて待ってみるか)
(ぜ、絶対に最後の審判は俺が受ける。さ、さくらを危険な目には……)
(カードを集めるのは私達も少なからず協力はできる訳だし)
(……まぁ、そのカードについては僕等が今考える必要はないってことか)
(さくらちゃんなら何とかしてくれるって信じられるな。何故かは解らないけど)
(ま、まぁ小狼達も付いているんだから心配し過ぎる必要もないか……)
(私たちは何もできないのは悔しいけど、さくらちゃん達を応援していくことはできるわね)
(ふぅ、何だか修司さんの話を聞いていると心配事が勝手に消えてなくなる気がするよ……)
(うんうん、私達に出来ない事は誰かに任せて、その人に出来ない事を私達が代わりにやる……か)
(さ、さくらちゃんならきっと大丈夫! ……そう信じましょう)
(し、小狼だって最後は絶対試練を受けれるはずよ! ……そうよ)
(それにしても、修司君って……時々突拍子もない発言するけど、凄く説得力のある事言ってくれるわ。お陰でみんなの不安が少しは消えてくれたみたいね)
ハニー、知世、イサミ、星夜、小狼、レイ、デューイ、美奈子、トシ、まこと、ソウシ、うさぎ、りりか、苺鈴、亜美がそれぞれ思う中、さくらも決意を固める。
(し、修司さんの言うとおり。今はまず全てのクロウ・カードを集めて、最後の審判に備えないと…わ、私を想ってくれている友達がこんなにも沢山いてくれるんだもの……が、頑張らないと……)
修司の突発的な発言で再び和んだ聖龍隊は、夕日が暮れるまで茶会を楽しんだ。
そして、全員が修司邸を出て自分等の家々に帰る時…
「よ~しみんな、今日はわざわざ俺の相談に来てくれてありがとう。お陰で少しは胸の突っかえが取れたよ」
「そ、そんな……私たち結局何も解決できるような助言できなかったし」
「私たちも同じような境遇だから、余り良い解決法が見当たらないんだよね」
「そ、それなのに『ありがとう』だなんて……」
見送る修司にハニーやまことにイサミが返事すると、修司は胸のつかえが消えた様な顔で言った。
「な~にっ、問題は確かに解決はしなかったけど、悩みをみんなが聞いてくれただけでも凄く嬉しかったよ。本当にありがとう」
修司の本当に満足したような笑顔を見て、隊員たちは心からホッとした。
「そ、それなら良かったけど……」「良かった、修司さんがまた笑顔に戻れて」
「まったく、本当に何を想っているのか解らない男だよ」
「……俺たちの方こそ、カードの災いについて安心できる事言ってくれて嬉しかったですよ」
「あらっ、小狼が珍しく御礼言ってるわ。まぁ、私も同じ事思っていたけどね。ありがと修司さん」
レイにトシ、デューイに小狼と苺鈴にも修司は満足げに言った。
「な~に、俺の方は助言でなくただの正論を言ったまでだ。本当に試練を受けて、そして乗り越えなければいけないのは人として生きて行く上で当たり前の事なんだからな」
この修司の発言に、亜美やソウシ、知世やりりかにさくらも笑顔で返す。
「ふふっ、本当に当たり前だけど凄く納得のいく発想ができているわね、修司君って」
「お姉様の言うとおり。ホントに説得力のある発言を語ってくれますよ。まぁ、だからこそ市長として相応しいのかも知れませんけどね」
「ホントです。お陰で名台詞がカメラに納められましたわ」
「いきなりで驚いたけど、確かに私たちが普通の人が出来ない事をやってのけて、他の人が私たちの出来ない事を代わりにやっていくって、当たり前だけど凄く共感できました」
「しゅ、修司さん。わ、私……ほ、ホントにこれからもっと頑張ります! 必ずクロウ・カードを全部集めて最後の審判も無事に済ませてみんなを、大事な友達を災いから守れるようもっともっと頑張っていきます!」
さくらの覚悟を聞いた修司は、真顔で彼女に告げる。
「ああ、さくら。俺はもちろん、此処にいるみんなお前の味方、お前等の仲間だって事を忘れないでくれよ。何か有ったらすぐにでも相談しに来いよ。仲間だからこそ相談し合える関係だってことを忘れるな。それが本当に深い悩みなら、一層一人で抱え込まずにちゃんと俺やここにいる仲間達に相談しろ。そのための聖龍隊でもあるんだからよ」
修司はそう、さくらに言い伝え仲間たちは各家々に帰っていった。
「ふ~、今日は一度に二件の事件を解決したから一層疲れたわ。早く風呂入って飯食って寝よう……」
「はいはい、ではまず御食事の準備を致しますね」
「ああ、そうしてくれ」
修司とウッズが家の中に入っていくと、電柱の陰からヒョッコリと顔を出す一人の少女が。
それは、加賀美あつこ本人だった。
「た、たまには私から修司の家に行ってみようと思って今日は来てみたのに……あ、あんなにたくさんの女の子を家の中に招いていたなんて……そ、それも中にはハイキングで出会ったお姉さんたちに学園祭で御馳走してくれたハニーさんまで……し、修司は一体家の中で何を彼女達としていたっていうの? ……ま、まさか……」
アッコは余りにも驚いてしまい、自分の目にはセーラー戦士達や如月ハニー、それにりりかやさくら達しか視線に入ってはいなかった。そしてアッコは最終的にトンデモナイ事を想像してしまう。
「も、もしかして……もしかして…………し、修司は…修司は……」
アッコは涙目で天に向かって叫んだ。
「し、市長の権限フル活用したりして家の中にハーレム作ってるーーー!!?」
はてさて、最後にアッコはトンデモナイ誤解をしてしまう。
この先どうなる事やら。