東方浸人主 ~ Invasive Alien Species. 作:妖怪兎
原作はやったことないんで、細かいところは大目に見てください><
神は居ない。私は子供心ながらに当時、そう思った。
「わあ! 雪だよ ママ、パパ」
1年に何度か行く家族旅行に連れて行ってもらっている私は、普段は都会に済んでいるので稀にしか雪を見る機会がなく、テレビで見るような降り積もったふかふかの雪を踏みながら 両親へと声を掛け元気にはしゃいでいた。
パパもスキー板やスノボを持参しており、たまの休みを満喫するようで、ママも毎日の家事から解放され、休むことが出来るのでしょう、私もテレビで見たユキウサギとお友達になる、とママとパパに何度も言っていたほど楽しみにしていた。
パパにお願いして買ってもらった兎の耳のアクセサリーを頭につけ、私も兎、とママと一緒に雪道を歩いた。
桃色の防寒具やもこもこのマフラー、手袋をつけて長靴を履いた私はご機嫌であたりを見回していたりママとお喋りを楽しむ、泊まるホテルまでついた後も幸せな時間は続いた。
ホテルへチェックインし、早速皆でスキーをしにスキー場へと向かい、とても楽しんだ。
しばらくして、時間が経ち、夕日も沈むくらい遊んだので私もママもパパも疲れたので、ホテルへ戻り部屋で休んでいると、パパがお仕事の電話が掛かってきたようなので部屋から出て行き、私が喉が渇いたとママにねだると、既に買った分がなくなっていたので自販機へと買いに行ってくれることになった。
一人で居る間は、絶対に外へ出ないようにと言われた私は、色々と買ってもらったぬいぐるみなどで遊ぼうと思ったとき、部屋の扉が開く音がしたので、パパかママかな?と玄関に出た。
私が玄関の方へと向かうと、突然向かってきた何かに乱暴に体を掴まれ、口の周りを塞がれてしまった。
何が起きたかもわからないまま、唸っていると、大人の3人組が部屋へと入ってきたのがわかった、学校で教わったフシンジンブツとだけはわかったけれど、何も出来ないまま、部屋がどんどんと荒らされて行った。
「お、いいもん持ってんな」
「目を付けた通りだろ? チャンスを待った甲斐があったな」
すぐに目に付く、パパやママの大事な物を袋の中にどんどん入れていきながら、男たちは笑っていた。
私を押さえている男が合図を出すと早々と部屋を出ようとしたのか、私を連れて玄関へと戻った。
「きゃあ! 強盗よ! 誰か」
飲み物を手にしたママが、扉の近くに立っていた。すると男の一人が刃物を取り出したのが見えた。
私が居るから逃げようにも逃げられないママは声を上げることしかできず、男が突き出した刃物に刺され、短い悲鳴の後にその場に崩れ落ちた、少しだけ間をおいてパパも帰ってきた、帰ってきてしまった。
倒れたママと、捕まっている私を見て酷く取り乱し、抵抗もする間もなくママと同じように刺されてしまった。
男たちは、すばやくパパとママの付けているアクセサリーを外して私を放り投げようとしたとき
「どうせなら、連れて行こうぜ? チクられても面倒だ
楽しんだ後に始末しちまえばいい。」
用意していたのか、私を縛り上げた後、大きなスキーバックと思わしきものに私を詰め込み、大分長い時間が経った。 車の音やサイレンの音がよく聞こえたことだけはバックの中に居た私でもわかった。
涙も喉も枯れたあと、バッグのチャックが開かれた時、見た光景は
木製と思わしき部屋と男たちの姿だった、お酒のにおいがして、全員が気味の悪い笑みを浮かべながらこっちをみている。恐怖だけが私を包んだあと、邪魔だ、と私を縛り上げていたものを解き、私の服へと手を掛けた瞬間に目をギュッと瞑った。
すこし時間が経ったが、何も起きない。恐怖を感じつつも目を開いてみると
部屋の中には誰も居なかった、お酒や物などは床に落ちているのが良く見えた、しかし人の姿だけは最初から居なかったかのように消えていた。
私は自由になった体を動かし、玄関であると思われる場所へと向かった。外へ出ようと扉を開いた瞬間、目の前は真っ白く染まり、私の体は一気に凍えあがった。 私の居た場所は、見たこともない場所の、小屋だったのだと理解した、遊んでたときにきていた防寒具はホテルでは脱いでいたので、あまりの寒さに私は体を抱きしめる。
パパとママの事を思い出し、道もわからないまま、私は雪の降るなか、外へと飛び出した。
当然帰れるわけもなく、街道にいけるわけもなく、辺りは真っ白でどちらを向いても同じような景色に気づけば来ていて、ふと我に帰ると夜の闇と寒さ、孤独で涙は枯れ、目が痛いのにも関わらず、ひたすら声を上げて泣いていた。
すると、何もないはずの雪原に何かが動いたのが目に入った。大声を上げているのにも関わらず、それは私の近くに寄ってきていた、ユキウサギだと理解するのにそう時間はかからずに、次第に泣き声は収まっていた。
近くに寄ってきたユキウサギを抱きしめると一瞬の冷たさの後に、兎のぬくもりが伝わった。
仲間だとでも思ったのだろうか、と頭に付けた大きな兎のアクセサリーに感謝していた、一瞬の安心もつかの間でパパとママへ会いに行こうと再び歩き出し、ユキウサギとさよならをした。雪は次第に強くなっていき勢い良く視界へと飛び込み、前が見えづらくなり、がむしゃらに進んだ。
しかし、走り出していると、前に出した足が深く、膝まで嵌まり、抜け出そうともがくと。
地面だと思っていた所が割れ、独特の気持ち悪さがお腹の中辺りを襲った。
「あの、看板なにー?」
「あれはね、地面があると思ったら
雪しかないから踏むと落ちちゃうところがあるから、来ちゃダメって書いてあるのよ」
ふと、スキーについていった時に、看板を指差してママが教えてくれたことが頭に浮かんだ
気づいた時にはもう、私は崖の下へと落ちていった。