Fate/ZERO for   作:仮定X=ジル×ジャン

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-283:16:32

 

 

 

 

とある男の話をしよう。

 

誰よりも───……それ故に誰よりも尽くすべき、と在る者の物語を。

 

その男の夢は無く、その男に未来は無かった。この世の中の誰もがとは言わない。ただせめて自分は幸せに生きようとしただけ。

 

全ての人間が胸に抱き、多少の差はあれど死ぬまでの人生の指針にする、原始的な理想。

 

どんな幸福にも代価となる犠牲があり、それを如何にして自身からそらすか。自身が如何にその幸福に立つか。

 

だがその男は違った。

 

彼は恐らく、あらゆる平凡より愚かで、どこか壊れていた。或いは聖人と呼ばれる類の、常軌を逸したココロを宿していたのかもしれない。

 

この世の全ての生命が、犠牲と救済の両天秤に載っているのだと悟り……

 

決して片方の計り皿をからにすることはできない。そう理解した時……

 

 

憐れみながらも、されど決して恵まれぬ片方の天秤へ乗らぬように気を引き締めた。

 

罪から逃れ、罰から背け、この世界に一個の人間としてあろうと思うなら、取るべき道は他に無かった。

人数に関わらず自身の乗った皿を救うため、常に多数の皿に居座り続ける為。

 

それは自身を生かすために、"進んで自身の事を上がり皿へ引き上げてくれる人間"を作るという行為。

故に彼は、誰かを救えば救うほど、人を殺したという罪より逃れていった。

 

幾重にも、幾重にも、その手を正しき白の色で上塗りしていきながら、だが男は決して自身から皿へと乗れなかった。

 

手段の是非を問わず、目的の是非を疑わず、ただ無償の奉仕人たれと、それだけを自らに課した。

 

決して命の量を量り違えぬこと。

ひとつの命に貴賎はなく、老いも若きも問うことなく、定量たるひとつの単位。

 

男はその鉄則を肝に銘じながら。

されど許しを乞うて、分け隔てなく施していった。

 

そして今もなお、男は最大の罪を背負っている。

 

 

大きな木が夜風に揺られた。夏の終わりを告げ寂しくなった葉々へ思いを馳せながらも手は停めず。

 

遠い窓には光が見えた。一家団欒の音が聞こえた。

ぬくもりの中で、ひとつの新たな生命へ愛を注ぐ家庭もあったろうか。

 

その小さく、儚く、繊細な手応えに思いを馳せ、手を停めず。

 

弱々しく宙を滑り落ちる木の葉が大地を踏み締める度にそれを道脇に集め、集め、集めた。

 

近くの家では、冬よりひと足早く鍋を出し、おでんを囲むらしい。おでんに良い肉を入れてもらい食べるのが好きなのだと、子供が教えてくれた。

 

とある家では、晩夏の香りを共に……

 

手を停めずに。

 

 

男は黙々と。修行僧のように一歩一歩と。

返す相手もなく。只管に落ち葉をはらった。

 

頭にあるのは次の末か。いやいや、その次か?

 

握りしめた竹箒の柄を巧みに動かして、効率的に右から、左。右から左。

 

またもや、と男は自身にため息を吐いた。

 

なんとも薄情なことか。白々しい罪悪感に吐き気を催しながらも、飲み干してそれを心臓に注ぎながら、膨れ上がった自意識に栓をするように息をつく。

 

ボロボロになった竹箒。

恒例ともなった公園掃除。

最近は明るい間、男を子供たちが手伝ってくれるようになった。その保護者へと頭を下げながら、自身のようなどこの馬の骨とも知らない男へ子供が関わる事が申し訳ない、申し訳ないと繰り返した。

 

男は自身を弁えろ、と縄をきつくした。もう一度解いて、縛り直すように。一度はらって、もう一度はらって。その度に男の胸に突き刺す様な痛み。

 

男はその胸の痛み、突き刺さるものが浅くなる事を感じて顔を顰めた。

 

「───もう一度、もう一度見に行こう。知りに、行こう」

 

それは、既に確定された未来。

 

暫くの後、男は僅かな荷物を抱え実家へ帰省する。

己の起源へと立ち返って自身の業を、愚かしさを煮詰めたような1人の犠牲を。彼の薄汚い理想の為に今も捧げられ続けている生贄をこの目に収めるために。

自身を見損なう為に。

 

それは何度も図り、何度も繰り返した事柄だった。

 

既に男は繰り返し涙を流し、自らを呪い、その度に戒めた。この近辺の人間は彼に覚悟はなくとも理解を示す意を晒した。

 

知らぬ故赦す事はならなくとも、生き様を断じる事をした。

 

だがそんな無垢な信用であっても、彼の自罰は止められない。"一つの命に貴賎はなく、老いも若きも問うことなく、定量のひとつの単位"──────

 

「僕には心より償わずに生きる資格はない。」

 

声もなく、嗚咽も許さず。膝を屈するなど以ての外。

 

世界の非情さにおもねるため、しかしそれにそぐわない愚鈍さを犯し、愛するべき者を殺してしまった男に対して科され続ける最大の罰。

 

彼の苦悩をあまさず知り、どこまでも糾弾してくれる者はいないのだから。

 

 

 

 

-231:26:48

 

 

 

 

ひとつ原点に立ち戻るため、男は実家に帰省した。

両親達に挨拶を挟み、自室へと荷物を置いてから故郷を歩く。人へ挨拶をして、困り事があれば手伝い、落ちるゴミは拾い、わざとらしい程に周囲の悩みを掘り下げ、携われることを探す。

 

なぜ許容されているのかといえば、周囲の人は知っていたからだ。

哀れな事に幼い日、仲の良い姉を失った時より彼は自身を勘定から外して人へ尽くすようになったことを。

 

今も変わらないのかと、悲しいような、掬いあげたいような、そんなグネグネとした居心地の悪い複雑な気持ちを抱えて……だができることも無く日頃の話をした。

 

そして日が暮れると無駄に心配をかけないように、両親のもとで食事をお世話になる。機を見て自室へ戻り、両親が寝静まったところを見計らい、実家の裏口から出る。

 

 

 

実家の裏庭、そこに佇む土蔵は既に家人にも放置されており、崩れかけていながらも姿を保っていた。

 

 

 

 

人へ親切を押し付けて押し付けて押し付けて……

 

いや待て。待て。 と頭で繰り返して

 

 

呼吸を重ねた。男が息を整える。

何度も。何度も何度も醜く不特定多数からの免罪符を重ねて重ねて積めば

 

飲み込めない温い鉄の油か、洗剤か。人の重みを泡立てたかのような晩飯の果てが湧き上がる。飲み込んで、飲み込んで。

 

久しぶりにと顔を合わせた姉は変わり果てた姿形で弟を待っていた。必死になってごちゃ混ぜな内心が涙を零しながら隠したあの頃。見つかってはいけない、崩れてしまうという不安感に突き動かされてこの誰もが目を背けて見えない土蔵へと押し込んだ。雑ながら明確な意志を感じる隠蔽の後。

 

その姉の頬に手を添えようとして、辞めて。

 

"罪そのもの"でいっぱいいっぱいになった肺を空にして、新鮮な罪悪感に満たされた肺。

 

気づけば時計の短針はぐるりとまわり、夜更けも極まった。長い間姉と共に居れば、正当な怒りと共に姉が自身を連れていってくれるかもしれない。来る度によぎるそんな考えに、男は頭を振って考えを消す。

 

そんなことがあったとして、それは姉に裁きを求める甘えだ。そんな甘えを望む心は今罪の意識で上書きしたはずだ。

 

意識を抱えて、それを塗りつぶすような白を漬け込む。

それが贖罪なのだ。

 

男はもはやぐちゃぐちゃになった理屈をケースに注いで綴じ込む。

 

長居して土蔵が崩れてもかなわない。早めに出ようと鞄を取り……視点を回して違和感を覚えた。

 

何か足りないような。男がうろつき違和感の正体を探る。

ウロウロと宛もなく視線を巡らせ、蜘蛛の巣や土蔵のカビ着いた書物の……書物。

 

書物の山。

 

男は度々ここへ来ている。前回来たのは先月か、それより前か。定期的に帰省して罪を整えている。

 

 

違和感の正体は足りないものだ。

 

男が幼い頃に犯して以来入り浸ったこの土蔵。その端に積まれたガラクタの山には数冊の本があった。

 

一冊、消えている。

 

パッと見ても分からないように片されてはいるが不自然に「そこには何も無かった」と顔を背けているような景色が警鐘を鳴らしていた。

 

 

 

自室へ駆け戻り、男が行った事は情報の書き出し。

 

消えていたのは一冊の古書。薄い和綴じで虫食いだらけ。

個人の手記で奥付には慶応九年、つまり百年以上前の幕末期に記された物だ。

 

細い筆文字でとりとめなく書き綴られていたのはオカルトものだった。荒唐無稽な内容から読み取れる微かな内容に伴天連、サタン、その他単語が見られる限り西洋のものか。異世界の悪魔に人身御供を捧げ、式神を呼ぶ眉唾そのものである。

 

江戸末期に西洋の文献、それに基づいたものとすれば異端な学問。いや、オランダ後は受け入れられていた海外の最新の学問ならば先進的な……

 

オカルトの悪ふざけと言われてしまえばその通りなのだが、男にとって信憑性の類はどうでも良い。

 

"Why done it(どうしてやったか)"

 

今考えるべきはそれであって、雑な話当然それは価値があったからだろう。

価値。眉唾オカルトに意義を見出すなんて相当な暇人か陰謀論者か?だが両親たちや、祖父母たちすら手入れもせずに放置していたこの手記の内容をなぜ知っていたのか。

 

普通知らないはずのことを知っていて、他人の敷地に侵入してまで盗る。

 

───ろくでもない。

面倒な匂いを嗅ぎ付け眉間を揉む男。

 

深くなる夜の暗闇。月は上空へ登りきり、既に頂点を過ぎていた。

 

 

 

 

-222:24:48

 

 

 

帰省して直ぐの行動にはなったが実家を出ることにした。

 

いつもは二日、三日ほど居座るので訝しまれたかもしれない。両親達には迷惑をかけたし、改めて謝っておくべきだ。そのためにも男は自身の罪を知ったであろう人間を見つけなければならない。

 

向かった先は"冬木市"。

 

というのも古書は色んな設定が書かれていた。

そも、土蔵から無くなっていたことに気づけたのも、幼い頃の多くを姉の居る土蔵で過ごしていたからであり、誰も立ち寄らない家の蔵に佇むオカルト本は少年心をくすぐったのだ。

 

手の空いた時はできる手伝いを探していたとは言え、何も無い時はある。学習要領を大幅に越えていた漢書も手をつけれる程度に男は優秀で、意欲もあった為、読み進めていくことに苦は無かったのだ。

 

古書に霊脈の地と挙げられていたその地域は、事故が多発する時期こそあれど、それ以上に珍しいことも無いので、人々の意識に残りづらい程度の地域だった。

 

だが赴いて話を聞いてみれば失踪、殺人事件が立て続けに起こっているとの事。センセーショナルな話題で戸締りとは裏腹に、緩くなった井戸端の噂話から詳しく聞くことが出来た。

 

近くのホテルではよく分からん客が上階を借り切る予定になっている……らしいが、流石にこの富豪が犯人ということないだろう。行動の意図が読めない。

 

ならば、と男が当たりをつけたのはやはり住宅街。失踪、殺人が続いているのなら警察の警戒もキツくなっているはずだ。急に訪れて歩き回る男の姿は不審者そのもの。犯人として取り上げられても都合が悪い。

 

道端のゴミを拾いながら歩き、噂話に聞き耳を立てるうちに日が落ち始める。宿に宛が無かったことに気付いて宛もなく歩く。住宅街を横切って歩く頃にはすっかり当たりは暗く、既に消灯している家もちらほら見える。

 

流石に本腰を入れて探さなければ、このピリピリとした街の空気感の中、公園で野宿する見かけないホームレスになってしまう。

 

今の時間から入れる宿泊施設はあるか、と自身の不準備を呪いつつ静かな夜へ片足を踏み入れた住宅街を歩いた。

「辺りで思い浮かぶのは件のホテルだけど、別の宿泊施設の方が丸いか。新都駅前の……─────ッ?」

 

 

突如として男を襲った不快感。臓物の中に栓をされた瓶から溶けた金属が漏れだしたような。キツく縛られたまま安定していた物体の結び目を解いたような。丁度一軒家の前で、その建物の窓からは人の営みの灯りは消えており、既に寝静まっているように生活音は伺えなかった。

 

「ない。住宅街のど真ん中と言ってもいいんだ、流石に。ここで、そんな。」

 

肌の上を伝う汗。先程感じた、微かに電流の迸るような直感は肌が覚えるほどに強烈で、悪寒と共に繰り返しているような錯覚を覚える。

身体は行くなと言い、宿泊施設を探そうとする。

それに対して何かが、入らなければと耳元で囁くのだ。

 

「……なんとでも、なるはずだ!」

そう一息に言っても身体の震えは止まらなかったが、無理に力を込めて走る。

踏み出した足に引かれるように身体の以上も収まる。

 

───室内に待ち構えていたのは。

話に聞くところの"見るからに危ない男"ではなかった。

どこにでもいるようで、どこにもいない存在感を持つような。

 

その先客は驚きを顔一面に表していた。

先客は何故かと戸惑い、状況の正確な認識に時間がかかっているようだった。

 

 

 

 

 

その先客は魔術師と呼ばれる者だった。

フリーランス。どこかに所属する訳でも無く、名誉を挙げるためでもなく。聖杯を取り合い、願いを叶えるために極東の地を訪れた"俗っぽい"……言わば普通の魔術師だった。

 

だが魔術使いでは無く魔術師なのだ。

メインで研究を進めている、とある魔術においてはかの名家アーチボルトの天才にすら匹敵すると自負する。

 

そしてその他秀才たちまでとはいかずとも、その他魔術も収めているのだ。暗示の練度は高く、人払いすら完璧にこなしてみせる。

そんな魔術師の備えを破り現れるこの男は魔術師か。いやはや魔術使い?聖杯戦争の一席を奪うために現れたのか。

 

認識するまでに時間がかかる。それはそうだ。では対処もできないのか。そんな筈はなかった。自身が出せる最大火力。最高速度の魔術。咄嗟の判断で詠唱を違えず唱える事を"その程度"と切って捨てる程に優れた魔術師だったのだ。

 

 

 

 

扉を開け放った先にいた先客。存在を知らないため、それを魔術師と認識することは出来なかったが、それが件の不審者だということを断定するに状況証拠は足りていた。

 

"見える限り生気を感じない女性の姿、それを掴むあの不審者……推定犯人、そして下につたう血!"

 

状況判断は済み、犯人だろうと認識した相手へ飛びつこうとする男だったが。魔術師の反応はそれよりも早かった。

 

 

だが、この状況下に置いて全ては男に味方した。

 

魔術師の張っていた備えは仕事をしていたのだ。それを感知できたのは男の血筋に異形の才能があった為。

 

子孫に忘れ去られ、残した書物は盗まれても気づかない程。だがかつて一族が繋いだ遺伝子は幾重の代を介し連綿と受け継がれ、この子孫でついに才能として開花した。

 

いわゆる"魔術回路"。魔術師の間で一本の差が繋いだ歴史、才能を分けるそれが子孫の危機に瀕した今、また偶然によって目覚めたのだ。

 

───いわば、それは例外中の例外だった。

 

"もとより冬木の聖杯はそれ自身の要求によって七人のサーヴァントを必要とする。

資質あるものがサーヴァントを招き、マスターの資格を得るのでは無い。聖杯が資質ある者を七人まで選抜するのである。"

 

とある世界……とある未来では、サーヴァントに襲われた際に魔術的知識を備えておらず、準備を済ませていなかった青年が最優のセイバーを現界させた。

 

聖杯戦争とはそのシステムの大部分を大聖杯そのものに依存しているのである。

 

細かな部分を埋め、補う為の安全策として存在する詠唱などは無かった。だが最低限の素養さえあれば聖杯は奇跡を起こす相手を選ばない。

 

"Defense" should tu(主は貴方のま)……」

 

「ぁ痛ッ!」

 

術が起動するための鍵となっている言葉を魔術師が口走るのと同時に、鮮烈な痛みが手を貫き皮膚を焼いた。

 

確認すれば拳の上には三匹一組のヘビが絡み合うようなタトゥーが浮かび上がっていて、それはジリジリと今も尚皮膚を焦がすような違和感を残す。

そんな、あまりに唐突に現れたその模様は魔術師が求めたそれで。

 

どこからともなく吹き起こる気流は

竜巻のように渦を巻き、綺麗に整えられた部屋からおぞましいほどに生活感を根こそぎ刈り取って行く。

 

手についた模様の輝きは根源、座の扉を叩き、時を、或いは世界を越えた英霊を招く。

 

落雷のような轟音が鼓膜を叩き鳴らし、正体に応じた賓客が現代への扉を開けた。

 

 

流し、撫で付けられた髪。瞼を閉じた顔の整っていること、清廉さを感じる若々しい顔つき。皺一つすら無い。

まるで御伽噺に活躍する姫を守るナイト。潔癖で、勇敢で、見蕩れるほどに優雅で……

 

 

ぎょろり。双眸をギラつかせる。

 

首からゆったりとした幾重にも重なるローブを流し、アクセントの貴金属の留め具。

 

第一印象として清廉さを感じた。だが今はその自身の感覚を疑うほどに邪悪さを滲ませる出で立ち。立ち振る舞いや容貌はちぐはぐに歪だ。

 

それはまるでそこにいて、いないような。あっていてあっていないような。浮いているような。そんな印象を最初に受けたのは目前の魔術師。いや、格が違う?

 

これが神秘なのだと眼前へ叩きつけられるような、瞼を閉じたくなるような眩さを直視させられるような。

 

「───……be a(十字を)ッアぁああっ!?」

 

英霊の召喚を認識してしまった魔術師。だがなまじ優秀なだけに最善の行動と判断した先手必勝を実行できてしまった。だが言葉を紡ぎ始めた途端にその言葉は遮られた。

 

ばさりと開いた分厚く重厚な装丁の、骨董古書。

 

太く蠢く生命体の一部……本能的な恐怖を掻き立てるおぞましい大量の。流し去るように魔術師が壁へ叩きつけられ、飲み込まれていく。下半身から、沈むように胴を、突き上げた腕を、頭を。細く続いた叫び声まで飲み干した。

 

驚きのあまり仰け反り、へたりこむ。洪水のように不審者を連れ去っていった謎の生物が、締め切られていたカーテンを巻き込み剥いで行ったのか……月の光が唐突に現れた2mもあるのではと目を疑う程の巨漢を背後から照らした。

 

 

 

 

「……我を呼び、」

 

厳かに話し始めた偉丈夫。男を見下ろし、見極めるように……いや。どこか感動するように。感じ入って……どこか、見て哀れなほど、嘆きを吐き出すように。

 

「───…我を求め、キャスターの座を依代に現界せしめた召喚者……貴殿の名をここに問う。其は、何者なるや?」

 

 

面食らって、見惚れて、嫌悪感を抱いて、それでも男は彼に名前を聞かれたから。

 

「うりゅう……雨生(うりゅう)龍之介(りゅうのすけ)。」




ジル・ド・レェってジャンヌちゃんがやれって言ってくれればフランスぶっ飛ばしてくれたのかな。

タグ付け忘れとかあったら教えてください。



2025/03/28
修正しました。誤字報告ありがとうございます。
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