刃がUーNASAを出て数日後、タイ王国中央部
首都バンコクより少し郊外にあるコンサートホール…
地下
司会「決勝戦だァー!!」
マイクを握った司会者の後ろには金網のフェンスに囲まれたリング、その周りにはスーツやドレスといった正装に身を包み、高級腕時計などを身に付けた一目で『金持ち』だとわかる人達が声を上げている。
そのリングに続く通路の奥でには2人の男がリングに向かって歩いていた。
スキンヘッドの中年男性がもう一人の若い男に言う。
男「いいのか?無差別級なんて挑戦してよ…アカリ」
アカリと呼ばれた若い男が答える。
アカリ「あぁ」
男「そうか、頑張れよ」
ニヤニヤしながら男が言う。
アカリ(俺が辞められない事位知ってるくせに…)
(あと1つだ…百合子…待ってろよ)
アカリは照明が輝くリングにあがる。
司会「青コーナー!若干二十歳の超新星…膝丸燈177センチ91キロ!!国籍・日本!空手のブラックベルトです!!!」
リングの周りに群がる観客達が歓声を上げる。
それに応える様に燈は腕を上げる。
司会「なぜ未来ある若者がこんな所に出場しているかと言うと!同じ児童養護施設で育った女の子の為!臓器移植のお金が必要なのです!」
燈(毎回言うのかこれ)
司会「ヤっても無い女の為に偉いが俺たちゃお金にゃ厳しいぜ!」
燈「毎回思うが、ホントっ悪趣味だな…」
リングの外、金網フェンスを挟んで隣にいる中年の男性が応える。
中年「その悪趣味があるから良いんだよ」
燈「ケッ」
司会「さぁーそんな膝丸選手の無差別級決勝戦の相手は!」
司会「この大会始まって以来のチャンピオン!国籍・アメリカ!ブライアン・チャオミーくん14歳!251cm!342kg!天性のファイターです!!」
そう言ってリングに出て来たのは人間では無かった。
燈「はぁ!?」(熊!?)
ゴオァァァァァ!
雄叫びを上げるブライアン・チャオミーくん(熊)
中年「言ったろ?大丈夫かって、無差別級だと」
燈「なるほどな…」
そう言った瞬間、チャオミーが爪を振るう。
間一髪逸らした燈のこめかみ辺りにチャオミーの鋭い爪が刻まれる。
とっさに距離を取る燈。
燈「最初から優勝させる気なんて無ぇて事かよ…」
燈(けど負けらんねぇんだよ!)
燈「百合子!今助けるぞぉ!」
そう言って燈はフェンス上のコーナーに飛び乗る。
燈「観客共……湧け!! 今からこの絵に描いたような理不尽を…叩き潰す!!」
どうやってだー!?
やってみろー!?
と観客の一部が声を上げる。
燈(四ツ脚動物の正面に立っちゃダメだ…キマる確率は低いが―やるしかねぇ!)
燈はフェンスから飛び降りチャオミーの首を絞める。
司会「おぉーと!膝丸選手バックを取ったァ!しかし熊に裸絞めって効くのか!?」
必死にチャオミーの首を締める燈
しかし如何ともし難い体重差からか、簡単に振り解かれる。
リングに叩きつけられるが体制を立て直そうとする燈
燈「クソっ…ッ!」
その瞬間、チャオミーが燈の首に腕を打ち振るう。
ボキッ!と嫌な音が燈の首からする。
燈「ごぉ…ァ…がァ…やべェ…」
リングに仰向けになったまま動けない燈に近付くチャオミー。そして、燈の腹に噛み付く。
司会「喰ったァァー!」
観客共が一斉に声を上げる。
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百合子「なんで…なんでそんなに燈君は優しいの?」
燈「それは…お前の事がす…
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燈(大切なんだ…すごく…)
燈の腹に噛み付いていた熊が突然ペッペッと吐き出した。
燈がチャオミーの方に顔を上げる。
その顔は、目は大きく見開かれ、額の辺りからは触角の様な角が生えていた。
燈「キュルルルルル!!」
腕力のみで立ち上がった燈は大きく伸びた爪をチャオミーの目に刺した。
チャオミー「グッ…グガァァァァァァ!」
突然の反撃に怯むも再び燈に腕を振り落とす。
振り落とす腕を片手で止める。
そして一本背負投を決める。
司会「決まったァー!膝丸選手、旧式一本背負いを決めて見事、優勝です!」
今回でオリキャラまで出そう!
と思い書いていましたが全く進まないので一旦切りました。