アルシェ激推しによるOVERLORD 作:ヤーナム産の明太子のなにか
これから3話は短いです。
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『混沌の坩堝』で好きなギルメンは誰ですか?
『佐藤さん、本当にやめちゃうんですか?』
『うん、ハイスコアは出せたしね。』
『...いつも身勝手なアンタのことだからもう驚かない、はずだったんだけどね』
『ははは!嬉しいこと言ってくれるじゃないか、何、この老体ごとき居なくたってどうとでもなるさ』
『そうとは思えぬ、お前がいてこその混沌であった。』
『僕が一番身勝手だったからね!でもしょうがない、体にガタがついに来てしまった。コンテニュー用のコインはこれで最後さ』
『...そうですか。リアルの方では、なるべく生きてくださいね。もしくはこっちの世界のように蘇生してください。』
『別世界ならそうなったかもね、また余裕が生まれたらくるさ!それじゃぁ、またね。』
【佐藤がログアウトしました】
またね、なんて言いつつ、もう佐藤さんには会えないんだろうとここにいるギルメンは皆分かっていた。
佐藤さんがゲームを辞めてしまう理由は単純、『老化による身体能力の減少』だ。
最近動きが悪いとは思っていたが、咳を激しくしだしたり、唐突にログアウトすることが増えてきてもいた。
おそらく長年リアルで過ごしたことによるスモッグの影響だ。
ああなると1ヶ月も持たない。
もちろん、佐藤さんは長生きな方、というより凄まじい長生きだ。
今年で年齢は72になると言っていた。
外で過ごしてきてその歳は十分すぎるほどだ。
それでも、数年間一緒に過ごしただけだとしても、確かに仲間が長くないと伝えられるのは辛いものがあった。
『...ばかね、アイツ。そんな体調になっても昨日まで他ギルドにアタックしてたのよ?本当..バカ』
ギルメンの中でも最もダメージを受けているのは間違いなくケチんぼさんだ。
彼女と佐藤さんは間違いなくギルメンの中でも1番長く過ごしてきていた。
『我も、いや俺も、あの人には色々世話になった..その分迷惑もかけられたけど...』
いつもの口調ひ戻した『メリオダス』さんも実はギルド内で最年少だったのもあり、佐藤さんのことを慕っていた。
その分喪失感も大きいのか、いつもはギルドをより堅牢へとするためにこもっている時間なのに、ただギルド内で座っていた。
いつも佐藤さんと作戦会議や雑談をしていた場所だ。
『....』
『何泣いてんのよ...アンタ。やめなさい、私も泣きそうなのよ』
『あ、ごめん。音入ってたね。』
かくいう僕も泣いてしまい、その音がミュートのし忘れという初歩的なミスでケチんぼさんにバレてしまった。
もちろん原作知識がある僕は分かっていた。
あと1ヶ月でサ終、段々とギルメンは離れていくのだろうと。
だがいざそれと直面すると耐えられないものがある。
結局その日は何も手につかず、ボーっとして1日を終えてしまった。
いつも佐藤さんが落ちる時間、ギルド前に来たウルベルトがいつもは吠えるのに対して、ただ無言で『月下美人』という花を置き、去っていったのを僕だけがみていた。
その花は佐藤さんの部屋の中の花瓶にそっとさしておくことにした。
プレイヤー紹介
プレイヤー名.ケチんぼ
種族.ハイラファエル
概要.ギルド『混沌の坩堝』のヒーラー。とあるワールドエネミーのラストヒットを取った者のみに配られる激レア職業を保有しており、その種族特徴の『回復量1.2倍』のパッシブから凄まじい回復力を保有していた。
リアルでもゲームでもぶくぶく茶釜と仲が良く、職場でユグドラシルの話をする姿はマネージャーの中でも有名。